2015/12/27 のログ
■雪城氷架 > 抱き寄せられる
冬の夜の寒さも、今もう微塵も感じない
「(……なんか、今日はぐいぐい来るな…)」
これがクリスマスパワーか
そんなことを考えつつ、キスを受け入れる
やわらかいもの同士が押し合う心地良い感覚
お互いの暖かさ十分に感じる
■霜月 零 > 「…………」
優しく抱きしめて、しばらくの間唇を重ねる。
名残惜しみつつ唇を離すと、顔を赤くして、少しバツが悪そうに、でもじっと顔を見て口にする。
「……すまん。ちょっと、我慢できなかった」
急に抱き寄せて、キスしてしまった。ちょっとデリカシーに欠けただろうか、と思いつつ、それでもまだキスしたいと思ってしまう辺り、今日の自分はどうかしているのかもしれない。
■雪城氷架 > 「………3スマン」
該当に照らされる氷架の顔はほんのり朱い
寒空の下だから、というわけでもないのは明白だが
カウントをしっかり増加させつつ、じっと零の顔を見る
自分からしてきたくせにバツが悪そうだ
「…いいんじゃないか。こ、恋人同士だし、な…」
口にするのは少し恥ずかしかったらしく目を逸らす
誤魔化すようにバッグを漁り始めて、ちょっと大きめの包みを取り出す
「は、はい……メリークリスマス…」
そう言って、包を手渡した
■霜月 零 > 「う……」
やってしまった、と言う顔をしつつ、その後の言葉に顔を赤くする。
「そ、そうだな……恋人同士、なんだしな……」
口にして余計顔が赤くなった。
合わせて誤魔化す様に、包みを受け取る。
「メリークリスマス……ありがとな。開けていいか?」
■雪城氷架 > 「いいけど、ベタだって笑うなよ…?」
言いつつ、再び目をそらして
でも反応は気になるのかちらちらと様子を伺っている
■霜月 零 > 「どれどれ……?」
丁寧に包みを開けると、中にはマフラー。
もしかして……手編み、だろうか?
「これ、わざわざ……?」
少し驚いたように、氷架に問い掛ける。
■雪城氷架 > 「初めてだったからすっげー時間かかったんだぞ」
向き直ると、にっ、と笑って
それは見事な手編みのマフラー
夏休みが終わったあたりからルームメイトや家族の教えも請いつつ四苦八苦しながらも完成させたらしい
■霜月 零 > 「……ありがとな。大事にするよ」
本当に、心の底から大事そうに、丁寧に自分の首にかける。
その顔は穏やかに微笑んでいて、マフラー自体のぬくもり以上の物を感じているのは明白だった。
「俺のは、まあ、既製品で悪いんだが……メリークリスマス、氷架」
そして、これでいいんだろうか、と言う不安をにじませつつ、包みを差し出す。
■雪城氷架 > 「なくしたら祟るぞー」
にへっと笑って、次に零が差し出してきたものを見る
自分に比べれば小さな包み
「さんきゅ、開けるぞー」
嬉しそうな表情を浮かべて、包を解くと中から細長い箱が出てくる
柄にもなく胸を高鳴らせて箱を開けると…中から出てきたのはキラリとる、
雪の結晶を模したネックレスだった
「わ……ど、どうしたんだよこれ…高いんじゃないのか…?」
なんだかわたわたと慌てる氷架であった
■霜月 零 > 「なくすもんか、一生大事にするさ」
至極真面目な顔でそんな事を言いながら、ドキドキしつつ包みを開ける姿を見守る。
高いんじゃないのか、と聞かれると、軽く笑って
「まあ、そこはなんとかしたさ。値段なんか気にすんな」
と口にする。
値段は確かにかなりのもので、そのためにバイトを一気に詰め込んだ生活を送ったりもしたが……それもこれも、氷架に喜んでもらうため。
故に、値段を気にして遠慮などしてほしくなかったのだ。
■雪城氷架 > 「なんだよ、カッコつけちゃって」
言葉は兎も角、嬉しさで完全に顔が綻んでいる
箱からちゃらりと出してみれば街頭の光に輝いて本物の雪のようだ
幸いツインテール。うなじに邪魔するものもなく、するりと首につけてみて
「どう、似合う?」
振り返れば胸元にきらりと光るネックレス
■霜月 零 > 「こういう時は、カッコつけるもんだろ?」
恥ずかしそうに笑いつつ、ネックレスをつけてくれた氷架をじっと見る。
見立て通り、良く似合っている。氷架の持つ華に負けてしまわないか心配ではあったが、流石それなりの値が張っただけあって、氷架に負けず、しかして目立ち過ぎないように綺麗に輝いている。
「ああ……すげー似合ってる」
喜んでくれているようでよかった、と安堵しつつ素直に感想を述べる。
■雪城氷架 > 「嬉しいよ。ありがとう、零」
ふわりとした微笑みを向けて、その心のままに言葉を紡ぐ
いつもの蓮っ葉な笑い方とは違った、女の子らしい笑みであった
「さて…プレゼント交換も終わったことだし、これからどうしよっか」
きらきらと輝く噴水を眺めながらそう問いかけてみる
■霜月 零 > 「……気に入ってくれてよかったよ」
普段と違う、女性らしい笑みにドキリとしつつ、これからどうするかを少し考える。
こういう雰囲気の中にいるのも悪くないが……せっかくの聖夜だ。
「二人きりでいれる場所がいい、かな?」
やはり、誰の視線も気にせず、二人きりの時間を過ごしたい。
■雪城氷架 > 「二人っきりかぁ…」
とりあえずベンチからは立ち上がる
確かにこの場所はあちこちにカップルがいるし、正直落ち着かないといえば落ち着かない
「どっかあるかな…ま、もう少し歩いてみる?」
すっとベンチに座っている零に手を差し出して
■霜月 零 > 「ま、そうだな」
手を取って立ち上がり、やはり体を寄せて腕を絡める。
……やはり、手を握ってるだけだと我慢できないのだった。
「取り敢えず、一旦街の方に戻るか?それとも別なところを探しに行ってみるか?」
■雪城氷架 > 「……ほんと、今日は積極的だナー…」
あの奥手オブ奥手といわれた零が
クリスマスパワー、恐るべし
「別の道とおって駅まで歩いてみよっか」
体を寄せあって、公園から二人で歩いて出て行く
そういえばまわりからはどう見られているんだろう
さすがに恋人同士に見えるだろうか
身長のこともあって兄妹とかそういうのに見られていないか内心心配ではあったのだ
「(まぁ、兄妹が腕くんでくっついて歩いたりしないか…)」
■霜月 零 > 「んー、俺自身テンションおかしなことになってる気はする」
困ったように目を逸らす。少しがっつきすぎただろうか……?
そんな心配をしつつ、言われた通りに別の道を歩いてみる。
新しい道を歩く、と言うのはいいものだ。様々な発見がそこには眠っているのだから。
……ちなみに、妹の芙蓉が『おにーちゃーん!腕組んであるこー!!』と言って来たことは過去に数度あるのだが、そのたびにころりと柔術で投げ転がしていたりする。腕を組んで歩いた異性など、当然初だったのだった。
■雪城氷架 > 「クリスマスでテンション上がるなんて、可愛いとこあるよな」
自分のことは棚に上げておいて、くすくすと笑ってみせる
イルミネーション眩しい大通りを過ぎ去り、それとは別の明かりのある一本裏の道へと歩いてゆく
なぜかカップル達がこちらに歩いて行く組が多いように感じる
「なぁ零、こっち何かあるのかな?」
クリスマスのイベントでもやっているのかな、と思いつつそう問いを投げかけて
■霜月 零 > 「む……俺が子供みたいじゃねーか」
少しむすっ。こういう所は垢ぬけておらず、確かに子供っぽいかもしれない。
「んー、どだろな。俺もこっちは来た事ねぇから、何あるかは……」
なんせ、深い事を考えず適当に歩き回っているのだ。先に何があるか……なんてことは考えていなかった。
■雪城氷架 > 明らかにまわりがカップルばっかりになっていく
昼間に通ったことはあるはずの道だが、理由がよくわからない
とりあえず周りを見ながら二人で歩いてゆく…
「もう遅いのに、駅に向かうならわかるけど。
まわりもなんかカップルばっ……」
そこまで言って、気づく
むしろなぜここまで気づかなかったのかという具合ですらあるが
そして立ち止まる
煌々と輝くネオン、賑やかなクリスマスイルミネーションとはまた違う雰囲気の通り
ホテル街である
ご案内:「歓楽街」に雪城 括流さんが現れました。
■霜月 零 > 「…………」
あ、と呆けた顔になる。
成程、カップルたちが流れていたのも頷ける。
つまりは……そう言う夜を過ごすために、ここに来ていたのだろう。
その流れのまま、自分らもそこに来てしまった、と言うわけだ。
「……………」
沈黙。
本来ならさっさと引き返してしまうのがいいのだろうが……零の中には一つの感情が湧き上がっていた。
……つまり、「そう言う夜」を、氷架と過ごしたいという、願望である。
それと理性がせめぎ合い、零を完全に硬直させてしまっていた。
■雪城 括流 > ホテル街…つまりそういうことをする場所であり。
聖夜の六時間とか何とか、そういうこともあるわけで。
そういう行為に対する啓発活動として、ホテル街…への入り口。
二人には見覚えのあるだろう人姿の顔が、机やテントなどのスペースを用意した場所で他の保健委員と一緒になにかを配っていた。
その蛇の瞳孔が、周囲を見渡す…。
■雪城氷架 > 「……い、いこっか」
踵を返そうとして、不動の零に気づく
「………零?」
見上げる
何やら思いにふけっているようにも見えるそんな表情
そちらを注視してしまっているのもあって、括流達の活動には気づいていないようで
■霜月 零 > 「あ、いや、えっと、その、なんだ……」
声を掛けられ、あからさまに動揺してしまう。
おろおろ、とした様子で目を泳がせ、しかし、少しして覚悟を決めて。
「……俺達も、その……行かないか?」
最大限の勇気を振り絞り、顔を真っ赤にして、そんな事を口にする。
……流石に括流の存在に気付いていれば、その場を流して後で……と言う事も考えられただろうが、悲しいかな零もそちらの方には気付いていない。
なので、危ない場面で思いっきり、勇気を振り絞ってしまった。
■雪城 括流 > 括流たちが配っているのは避妊具のようだ。
一部の…子供なんかにはほかにも声をかけて留めたりしているようだが。
それなりの年齢に達していたり、異世界人だと分かるようであれば多少の声かけ程度で通している。
■雪城氷架 > 「……行くって、その」
何だろう、そういうことが初めてではないはずなのに
ああいう建物に入ることへの謎の勇気の必要加減に襲われる
でもそれはきっと零も同じだ
むしろ奥手オブ奥手の零がそう口に出すのは、自分のために勇気を振り絞ったことだろうと理解る
「…ん………いい、よ…」
こくん、と頷いて足を進める
ホテル通りへと、足を踏み入れた
此処へそういう目的で訪れたなら、もう子供じゃないんだと自分に言い聞かせながら
■霜月 零 > 「……ありがとな」
小さく礼を言って、そのまま一緒にホテル通りに足を踏み入れる。
……雪城括流が待ち構えている(語弊あり)、ホテル通りに。
内心嬉しさと恥ずかしさと期待でごちゃごちゃになりながら、一緒にホテル通りに入り、さてそれじゃあどこにするか、などと考えて視線を巡らせ……
「…………!」
硬直する。
見つけてしまった。避妊具を配っている、雪城括流を。
■雪城 括流 > そういう用途のホテルが立ち並ぶ、その手前。
ホテル通りの入り口に陣取っている保健委員のテント。
二人にとっては鬼門となる?身内の一人 括流がそこには待ち構えている。
さながら門番のように。
君達はそこを正面突破しても言いし、
スニーキングで通り抜けてもいい。
はたまた、遠回りなど他の手もいくつもあるだろう。
ただ。括流はそこにいる。そこに待ち構えている。
「…異世界との交流だと性病はまだまだ未知の…ですから、ぜひ…。」
■雪城氷架 > 「!」
急に立ち止まった零に引っ張られるように歩みを止めて
「ど、どうした…?」
零の表情を伺うようにして見上げる
……硬直している
その視線を辿ってみると……
「……な」
なんでここに
言葉がつっかえて出てこなかった
いや待とう。別に自分たちはやましいことをしているつもりはない
高校生の男女なのだ、クリスマスみたいな日には、その、そういうこともあるだろう
ただし、括流に関しては以前のこともある
……でも、それでここで逃げるのは結局また括流に黙って、ということ
それは括流を裏切ることにならないだろうか
「……行こ、零」
ぐい、と引っ張るようにして、先へ進む
■霜月 零 > 「……そう、だな」
頷きを返す。
このまま交際を続けていくのであれば、決して避けてばかりはいられない相手だ。
彼女は氷架を溺愛している。
そんな人から、ともすれば氷架を奪っていく形になるのだ。
そんな相手から逃げるのは、不義理極まる。
決意を以て辺り、覚悟を以て押し通らなければならないのだ。
故に……一緒に、腕を絡めながら、堂々と進んでいく。
……若干以上の緊張が混じっているのは誤魔化しようがないが。
■雪城 括流 > 堂々と…進めば当然、その二人が括流の視界にはいる。
あきらかに
み つ け た
とでも言うようにその目を細められた。
もうただ通り抜けるということはできないだろう。
あとは先に声をかけるか、それとも声がかかるのを待つか。
■雪城氷架 > 途中、足を止めて
自販機で温かいコーンポタージュの缶を買う
それを持って、一旦零からは離れて括流の元へ走っていく
「……メリークリスマス、括流。寒い中お疲れ様。
明日はちゃんと家族でパーティーやるから、風邪ひくなよ?」
そう言って、はい差し入れ、と温かい缶を手渡す
■霜月 零 > 「……」
自分も行くべきか、と迷ったが、ここは一旦足を止める。
氷架が、敢えて離れて行ったのだ。それは意図があってのことだろう。
ならばそれを尊重し……必要なら、出ていくまでだ。
■雪城 括流 > 「クリスマスと言ったら今日が本番じゃないかな。
くくる、ひょーかにあたためて欲しかったんだけどね。」
渡されたコーンポタージュをそっと受け取る。
「…それで、もう一人いるようだけど。
まさか二人でこの先へ行くつもりなのかな。ひょーかにはおすすめはしないよ。」
そう氷架に話しかけつつも、じー、っと離れた零くんのほうを見つめている。
■雪城氷架 > 「私も括流のこと温めてあげたいけど。ずっとずっとってわけにはいかないじゃん」
そう言って苦笑して見せて
「…いつもと違うイブだけど、私にはどっちも大事だからさ…両方楽しみたい欲張りなんだよな」
括流の視線を追うように、零のほうへと顔を向けて
「…うん、行くよ。
多分、そろそろ一緒に歩くヤツとか、何処に足を進めるかとか、
自分で判断して、選択して、その責任を知らなきゃいけない頃なんだ。
……お母さんにはちょっと遅くなるかも、って伝えといて」
そう言うと零のところへと歩いて戻っていく
途中で振り返って、ひらひらと手を振って
■霜月 零 > 「……強いな、氷架は」
帰ってきた氷架に手を差し出し、そうつぶやく。
何も、括流にハッキリと意見を言ったことが強い、のではない。
聴覚強化の術を使って話の内容を聞いていたのだが、氷架からは今一時を凌ぐためだけではない、将来を見据えた強い意志を感じたのだ。
剣、と言う指針はありながらも、それ故にそこから先の選択に目を向けれていないところのある零にとって、その強さは眩しく思えたのだ。
「(ホント、立派なヤツだよ)」
そして、そんな強さを持つ人が、己の恋人であるという事に、嬉しさと誇り高さを覚えた。
自分は間違いなく、幸運で幸福だ。
そんな確信が、自然に笑顔を作っていた。
■雪城 括流 > 「ちょっと待って。」
話を終わらせて戻ろうとする氷架の手を掴もうと、軽く追いかけて手を伸ばす。
その過程で零くんのそばにも近づきながら。
「…ひょーかはちゃんと いまは 意味が分かっているんだ?」
■雪城氷架 > 「………」
くるん、と振り返って
「…私が見つけたその意味っていうのがちゃんとあってるかどうかはわからないけど、
自分なりの答えはちゃんと見つけたよ。
……心配してくれてありがと、括流」
少しだけ駆け寄って、伸ばされた手をとる
そしてそのままぎゅっと抱きしめた
「でも大丈夫だよ、こいつとなら。まだちょっと頼りにならなさそうなところもあるけどな」
抱きしめたまま、耳元でそう呟いて
にへっと緩い笑みを浮かべた
■霜月 零 > 「お前な……」
ちょっと溜息。頼りにならなさそう、とは何事か。でも否定できないのがとても悔しい。
抱きしめられてドキンと胸を跳ねさせつつ、それを抱き返しながら自分も括流にしっかりと目を向ける。
「……氷架は、俺が守ります。俺も多分、氷架に守られます。一緒に進んで、一緒に悩んで、一緒に頑張ります。
だから……俺達を、信じてくれませんか?」
真摯な目で、真摯な言葉を口にする。
拙い言葉かもしれないが……それでも、とにかく決意を伝えるのが大事だと感じたのだ。
■雪城 括流 > 抱きしめられて目を瞬かせる。
誤魔化されたような、そうじゃないような変な表情をしながら。
「ふぅん…。
とてもいい笑顔の零くん。後日お話したいことがあるんだけど、いいかな…?」
にっこり微笑んで、そちらに一言声をかけておく。
この場ではそれ以上は聞かないらしい。この場では。
「ひょーか。そういうことじゃなくてね。
いまくくるはこれを配っているんだけど…。」
そっと氷架の手に、避妊具を束で握らせて…
「これの使い方とか、こういう場所の意味とかについて聞いたんだよ。
さらに言えば、歓楽街ってそこまで治安がいいわけじゃないんだ。
ねえ、夜中に二人、しかも零くんいつもの刀を持っていないようだけど、大丈夫?気軽に守るとか言うけど、なんとかできる?」
じー、っと二人の目を見つめて、そしてさらにそっと懐から取り出した何かのチケットも避妊具の上に握らせようとする。
「…もうちょっとちゃんとしたところにいったほうがくくるたちは安心なんだよ。」
用意済みの今日のちゃんとしたホテルのチケットだった…。
そこまで勝手に言ってしまうと、離れて委員の仕事に戻ろうとする…。
■雪城氷架 > 手にしたチケット(と避妊具の束)を見つめる
「…そっか。ありがと、括流」
そうだ、何も括流は自分を子供扱いしているわけじゃない
ただただ心配なだけだったんだとわかる
「心配するな!予習はばっちりだ!」
離れていく括流の背中にはそう声を叩きつけて
くるりと零を振り返る
「これで何かあって私のこと守れなかったら零は頭からバックリだな」
縁起でもないことを言う
■霜月 零 > 「……ハイ」
怖い。
とても、怖い。
非常に、怖い。
でも逃げるわけにはいかない、これは自分が果たすべき責務だ。
とは言え、流石に過去に一度襲われておいて、警戒するなという方が無理だろう。
次は刀無しで済めばいいなあ……と思いつつ、ただ、一つ重篤な誤解だけは解いておくことにする。
「俺は確かに剣術が得手ですけど、霜月流は総合武術流派なんで。素手も平均以上にはやれますよ」
無論そう言う事態にならないのがベストだが、剣無しだと剣士は弱い、と思われるのは心外である。
そもそも、剣術に空手だの柔術だのの技法を応用している零だ。その点に関しては、一切問題ないと言っていいほどの基本的な力は身に付けている。
括流が去って行くならそれを見送りつつ、氷架には『やめてくれ』と言う気持ちを隠さない顔を見せる。
「俺、一度本当に頭からバックリされかけたんだからな……?守るけど、死んでも守るけど、流石に怖いから勘弁してくれ……」
割と、シャレになってないのだ。
■雪城 括流 > 二人から離れて。
そっと渡されたコーンポタージュに触れるようなキスをして、懐へ入れる。
寒空の下でも、しばらくはその温かさで頑張れるだろう…。
そしてまた、括流はそこを通るカップルに声をかけていく。
ご案内:「歓楽街」から雪城 括流さんが去りました。
■雪城氷架 > 「冗談だよ。大丈夫、ちゃんと認めてくれるって」
括流の背中を見送って
「…じゃ、行こうか。せっかくチケットももらっちゃったしな」
ひらひらとチケットを見せる氷架
そこにかかれているホテルの名前はそこそこお高いホテルである
無論氷架はそんなことなど知るよしもないが
■霜月 零 > 「ん、そうだな。せっかくだし、好意に預かると……」
そこで言葉を区切る。
もしかして。
「……なあ。もしかして、俺達がその、するっての、読まれてたのか?」
ホテルのチケットなんて、この時間に仕事で出ている人間が持っている意味はない。
つまり……最初からわかっていて、渡すつもりで確保していたという事なのではなかろうか。
■雪城氷架 > 「クリスマスに高校生が男女でデート、まぁ…予測の範疇だったんじゃないか?
特に零は割りとすけべだし」
意地悪な一言を付け足して
「でも良かった。ほんとは家族でのクリスマスパーティー明日にずらしちゃったから、
括流は内心面白くないんだろうけど…やっぱり大人だよな。
……行こ、零」
そう言って再び腕を組んで、夜の歓楽街を歩き出す
行き先は定まった、チケットのホテルに向けて
■霜月 零 > 「む、否定できないのが悔しいな……」
実際、氷架相手となると、欲情を抑えきれない事が多い。
すけべ、と言われても仕方ない気がする。むむむ。
「……だな。その分、しっかりとやるか」
寄り添うようにしながら、夜の歓楽街を歩いていく。
さあ……聖なる夜、ここからが本番だ。色んな意味で。
ご案内:「歓楽街」から雪城氷架さんが去りました。
ご案内:「歓楽街」から霜月 零さんが去りました。