2017/09/14 のログ
遼河 桜 >  
「……怒んないの?」

なんだコイツ、といったような目を向ける
水滴を全て振り払ったそれは…まぁこの少女の戦闘能力は高そうだと思っていたし、驚かない

早業すぎた所為で往来を行き来する人達も少女のその挙動には気づかず、
ただサクラがお茶を零しただけに見えただろうか……

「は?
 してもいいって、金なんか絶対出さないし」

僅かに残ったお茶を口へ運ぶ
本性をバラした以上、口調を偽る必要もない

「それでもいいって言うなら正直、大分変人だと思うんですけどー」

柊 真白 >  
別に。
慣れてる。

(いちいち怒っていたらきりが無い。
 怒っていたら、堪忍袋がいくつあっても足りないのだから。)

お金は要らない。
困ってないし。
――足りないでしょ、あげる。

(ぶちまけたせいで缶の中身はかなり少ないはずだ。
 自身が飲んでいたものは半分ほど残っているので、それを差し出して。)

たまには、ボランティアも悪くない。

(口調は静かだが、明確な意思が込められている。
 あくまでそちらが頼む方だと。
 させてくださいと頭を下げるのはそちらだと。
 彼の顔を見る目が、そう語っている。)

遼河 桜 >  
「ボランティアねえ… ──ん…」

差し出されたそれを受け取る
大体わかった、こいつは大分変なやつだ

「あのさあ」

空っぽになったものをベンチ近くのクズカゴへと投げ入れる

「何でそういうコトいうわけ」

ボランティアといえど、此方から頼むほうだといえど
あえて話を持ちかけたのはそちらである
なぜそんな言葉を自分にかけたのかが、理解不能だった

柊 真白 >  
なんでって。

(きょとん、とした顔。
 何故そんなことを聞かれるのかわからない、と言った顔である。)

サクラ、友達少なそうだし。

(さくっと。)

――あと食べ物とか飲み物とか、粗末にするのはいけない。

遼河 桜 >  
「───……」

一瞬呆けてしまった
いやさ変なやつだとは思ったし、大分変なやつだと認識を改もしたけれどそれでも

「友達少ないとか、どうでもいいんだよ。
 友達とか、いらねーし」

必要なことができる相手さえ、いればいいのだ
まぁ、そういう相手は今丁度いなかったのだけど
前に住んでいたところだと都合のいい奴隷が何人もいたせいで、余計である

「余計なお世話。
 弁償しろってのならするし、金とかいくらでもあるし」

柊 真白 >  
友達は作っておいたほうが良い。
結構、救われる。

(それまでの無感情なものとは違う、実感が篭った言葉。
 立ち上がって、濡れたベンチをハンカチで拭いた。)

それと、前のサクラより今のサクラの方が私は好き。
意外とその方が人気出るかもしれない。
――したくなったら、連絡して。

(濡れたハンカチをポケットにしまって、鞘に入った刀を持ち直す。
 じゃ、と右手を軽く挙げて歩き出す。)

――そうだ。
手首の骨って、わかる人にはわかるから。

(思い出したようにそれだけ言い残し、今度こそその場を後にする。)

ご案内:「歓楽街」から柊 真白さんが去りました。
遼河 桜 >  
「…ふん、いらねーよ、友達なんて」

真白が去った後
俯き気味に呟く

そんなものはいらない
どうせ打算のみで生きている人間ばかりしかいないのだから

あの少女だって何か目論見があるに違いない
でなければ、ボランティアなんてするわけがない
あんなものはただただ優越感に浸るだけの行為だ

「───こっちのが好き?変なやつ…」

ぼやきながらバッグを肩へかけて立ち上がる
少女が歩き去った方向を眺めて…

「あいつオレが男って気づいてた…手首?」

よくわからなさそうな顔で、しばし眺め続けているのでした

ご案内:「歓楽街」から遼河 桜さんが去りました。