2017/12/29 のログ
ご案内:「歓楽街」に神代理央さんが現れました。
■神代理央 > 年の瀬も迫る歓楽街。流石にこの時期では店仕舞いしている店舗もちらほらと見受けられる。
その一方で、最後の稼ぎ時とばかりに威勢の良い客引きを店の前に並べる所もある。
島外に帰省しない学生達が今年最後のバカ騒ぎだとばかりに騒ぎ立てる風景は微笑ましいものではあるのだが―
「…羽目を外すのも節度が必要だと言う事だ。良かったじゃないか。冬期休暇にするべき事が出来て羨ましい限りだよ」
酒に酔った学生の集団を補導、捕縛、連行。
怨嗟の声を上げる歳上の学生達を冷ややかな視線で見つめつつ、同行していた同僚を促して移送車両へと乗せる。
「……全く。年末くらい休ませて欲しいものだが」
車両の発進を見届けた後、未だ喧騒に包まれる歓楽街の片隅で小さく溜息を吐き出した。
■神代理央 > とはいえ、年末だからこそ風紀委員としての仕事も増えるというのは致し方ないというもの。
寧ろ、スラムでの荒事に駆り出されなかっただけマシだと思うべきなのかもしれないが―
「…流石に、俺の異能じゃ補導には不向きだしな…」
歓楽街のど真ん中で金属の異形を鎮座させる訳にもいかない。
適材適所という言葉の意味を先輩方には理解して頂きたいが―それは出来ない相談というものなのだろう。
ご案内:「歓楽街」にイチゴウさんが現れました。
■イチゴウ > 「了解、護衛任務を引き継ぐ。」
風紀のエンブレムが描かれた4WDの輸送車両。
それは防弾用途の軽量装甲が施され
重々しいシルバーの図体を揺らしながら
歓楽街の妖しいネオンの光をこれでもかと
受けつつ通りを進んでいく。
車両が走り去るとその場に残ったのは
四つの足を持つ風紀の多脚戦車。
車両の護衛から歓楽街の巡回へと任務を切り替える。
油圧機構独特の駆動音を響かせながら
シャーシのバランスを取り一瞬の発光と共に
背部に多砲身の機関砲を出現させると行動を開始する。
その際真っ先にそのロボットのアイカメラのレンズに映ったのは
馴染みのある美しい金髪を持つ同僚の姿だった。
■神代理央 > 年末のお祭り騒ぎに酔う学生達も避けていく風紀委員の輸送車両。
泣く子も黙る、とまでは言わないまでも、彼等の陽気に水を差す存在であることは十分に理解していた。
理解した上で騒ぎ立てて補導されるのは如何なものかと思うのだが。
そんな物思いに耽っていれば、視界に映るのは馴染みの同僚の姿。
風紀委員会が誇る最新鋭のHMTにして、己の良き同僚であった。
「お疲れ様。イチゴウも年末のシフトに駆り出された口か?歓楽街の担当が、猫の手も借りたいと嘆いていた様子だが」
欲望渦巻く街に不釣り合いな機関砲も、己にとっては見慣れたもの。
車両と入れ違いに現れた彼に、軽く手を上げつつ気軽に声をかけるだろう。
■イチゴウ > 12気筒のエンジン音が輸送車の姿と共に
この通りから去っていった頃合い。
目の前の少年から声を掛けられれば
少年の持つ紅い目を一線に見つめ
「IFFに応答あり。
やあ、理央。確か学園のスケジュールによれば
今は冬期休暇の筈だが、キミはどうやら働き者らしい。」
低音の機械音声が言語を口にすれば
同時にフシュウと冬の冷やされた外気温の程を
示すように排気が湯気となって空へと昇っていく。
「元々は別の任務を任せられる予定だったが
急遽この地区の巡回へと回された。
年末になると人間の活動は活発になる。実に不思議だ。」
細かいモーター音と鳴らしながら
カクカクと頭パーツを揺らすが
談笑しながらも背部の機関砲のスピンアップは
続いておりいつでも交戦は可能。
それは一瞬の油断が命取りであるこの場所を表しているようで