2015/06/19 のログ
ご案内:「落第街大通り」に薄野ツヅラさんが現れました。
薄野ツヅラ > (相も変わらず賑やかでいいわねェ)

かつり、かつりと杖を鳴らして歩むは赤ジャージにヘッドフォン。
今日は普段よりも人通りが多い。
何処かで喧嘩でも起きてるのだろう、とぼんやり思案しながら街を歩く。
ここ数日で落第街も随分と治安が悪くなったものだ。
もともと悪い、と云われればそれまでだが、性質の悪い治安の悪さをひしひしと肌で感じる。

(………まァボクが何をするでもなく面白いのは良いことだけどぉ)

ぼんやりぼんやりと、行き場もなく歩く。
傍らにポシェットを下げて、
まるで死に場を探す猫のように、ゆらり。

薄野ツヅラ > 歩き疲れたのか、はたまた体力がないのやら。
おもむろに路地の入り口に身体を預ける。
ポシェットから携帯端末を引き抜けば、
親指を幾度となく行き来させる。

(───落ち着いた、というか。
 落ち着いている筈がないのに表沙汰になってないことが多い、と云うか)

ネットを飛び交う"噂話"をぼんやりと眺める。
あくまで都市伝説。誰かの作り話かもしれない。
そんな何の意味もなさそうな情報を眺めながら、大きく欠伸をひとつ。

ご案内:「落第街大通り」に磐野 州子さんが現れました。
ご案内:「落第街大通り」にヒカサ=カノさんが現れました。
磐野 州子 > 路地の方より何か大きな物が落ちたような鳴り響くと顔に火傷跡がある少女が現れる。
どうやら路地の方で揉め事をしたらしく、
大通りに出て早々安心のため息をついていると落第街に似合わないような少女がいたのが気になったらしくツヅラに声をかける

「おじょーちゃん。こんなところに来るものじゃないです。早くお家に帰るべきです」
そう言葉を紡いだ後にペッ、と口の中に入ったゴミをその辺に吐き出して近くに歩み寄る

薄野ツヅラ > 「───はァ?」

ゆらり、頭を上げる。
視線を向ければある意味落第街らしい、とも云うべきな不審人物。
嫌悪感を隠すことなく口を開く。

「ご心配ドーモ、貴女こそ見るからに
ボロボロの疲れ切った様相ですけど喧嘩にでも負けましたぁ?」

女の子が喧嘩なんてするもんじゃあないですよ、と煽りを一つ。
寄られれば怪訝そうに目を細めて、一歩遠くへ。

ヒカサ=カノ > 歓楽街のゲームセンター、その用を済ませてさらに奥に。
大きな通りのその奥に、落第街はそこにある。

闇に溶ける黒ジャージ。いつもと違うかもしれない。
ビニール傘はいつもどおり、健在だ。

大通りを一人歩く。
赤ジャージの娘、ツヅラの横を、通りながら。

磐野 州子 > 「喧嘩というより一方的な襲撃です。
見た目で襲うの決めてるか知らねーですけどめんどくせぇ奴ばっかです」
少なくとも負けた訳じゃねーです。と付け加えながらため息をつく
特に怪我をしている訳じゃないらしくぶかぶかの白衣のままで背伸びをしている

「そういうてめーこそ杖なんてついてる状態で落第街彷徨くっていう神経もわからねーですよ。」
見た目だけなら普通の少女だと思ってツヅラをジロジロ見ている。
どうせ常世学園の生徒で何か強力な異能を持っているのか、
それともただの無鉄砲なのか…州子はこういった人を人を計るというのは苦手である

薄野ツヅラ > 怪訝そうな顔で金属製の杖に体重を預けたまま、
視線を大通りに向ける。
矢張り自分は不幸体質なんじゃないか、と幾許かの思案の後。

(迷子かしらぁ───……?)

晴天の今日。落第街にはおよそ似つかわしくない姿と
特徴的な傘と髪型。
何時か訓練施設で出会った少女がふらり、通りかかった。
迷子なら追い返さないとねェ、と小さく呟く。

「はぁい、其処の晴天傘ガール。
 そっから先は危ないんだゾ───……☆」

強めに、杖で小突く。
目の前でワイワイと騒がしい少女に視線をちらと戻すと、
おもむろに溜息を吐く。

「見た目でボクに話しかけといて何を言ってる訳ェ──……?
 
 別に杖をついてたからって怪我人じゃない可能性は考慮しないのかしらぁ?
 ボクが実は杖術の達人でカツアゲの名手だったらどうするのかしらねェ──」

にやり、と目を細める。
中々に鬱陶しい喋り方ねェ、と漏らしつつ視線をヒカサに戻す。

ヒカサ=カノ > 晴天傘ガール、あからさまに自分のことだ。
その声の元をたどるように、目線を向けて。

「なんだツヅラか、んでそっちはと・・・あぁ。」
焦げた臭いがしそうな、そんな少女。
学校の爆破事件、心当たりは一方的か。

「気紛れで来たんだけど、なんか面白そうなとこだなぁってね」
闇の色に傘。それに対して表情は明るいようだ

薄野ツヅラ > 「のこのこと気まぐれで来るもんじゃないと思うわぁ──……?
 最近は女の子が取って食われることも多いみたいだしぃ…
 ご帰宅を推奨するわぁ──……」

くああ、と退屈そうに小さく伸び。
ここ数日、噂ではあるが女子生徒───生徒以外でも
女性の凌辱事件が多発しているとは廿楽の耳にも入っていた。    
      ・・
尚且つ自分もよくそう云う連中には声を掛けられる。
其れ故に普段学生街に居るヒカサへの心配は相応にしていた。

磐野 州子 > (知り合い…?まぁ、いきなり襲いかかるような奴じゃなさそーならいいですけど)
「そこの路地に入るつもりなら入らない方がいいです。
後10分ぐらいで建物が崩れて路地が瓦礫まみれになるですよ
…なんですかそのあぁ、って中途半端でイラっとするです」

だからといって目の前で特に害を為していない人を巻き込むのは嫌だったらしく、
一応注意の声をあげるがヒカサの態度に気を悪くしてツヅラの方に向き直る

「カツアゲの達人ならこんな大通りでタイクツそうに携帯弄ってねーと思うですけど。
それでも稼ぎを得たいというならやってもいいですけど残念ながら州子の財布は空っぽです。」
ツヅラの本心はどうかは知らないがどこか自慢気に胸を張る、と思いきや鬱陶しい喋り方と漏らされると途端に落ち込む
どうやら自分の喋り方については自覚はあるそうだ

薄野ツヅラ > 「財布が空っぽって自慢できるのぉ───……?」

携帯の灯りを消し、ポシェットに仕舞いこむ。
仕舞った手で引き抜いたのはチュッパチャップス。
乱暴に包み紙を剥がせばひょいと口に含む。
ころころと表情を変える州子を他所目に先刻と同じようにぼんやりと大通りを見遣る。

「まァ退屈なのは事実かしらぁ───」

何処か寂しそうに、ぽつり洩らした。

磐野 州子 > 「カツアゲされても相手の喜ぶ顔が見れないって素敵じゃねーです?
あのしてやったり感は州子が好きです。」

州子自身が言ってからすぐに思い浮かべているのか思い出し笑いをしている。
但し州子自身はそんな空っぽの財布を見せる前に殴りかかられるか殴る前に口で追い返しているから見たことはないようだ

「タイクツなら学校行くなりしたらどーです?この辺にいるということはまともに学校いってねーんでしょ
学校行かないなら…そーです。研究とかすればいーんですよ」
自分はちゃんと学校に行っていると言うことを表しているのかけらけらと笑っている。

ヒカサ=カノ > 「ンー、やっぱ物騒なとこだ。こわいこわい。」
落第街はゴールデンタイム。揉め事喧嘩は茶飯事だ。
これから一角が瓦礫と化す、そんなリアルタイムの情報。物騒すぎる

「用がない時に気軽に行けるとこじゃないよね、ハハ」
二人の注意を受けて、引きつりがちに、ごまかすように。
用があっても行きたくは、ね。
さらに奥、おどろおどろしい雰囲気の向こう側を見て、付け足すか。

「飲んだそれが毒か薬か、それなら今日は薬ってことで。運がよかったみたいだ」
闇の縁の縁。それでもヒカサには大冒険だったかもしれない。

薄野ツヅラ > 「生憎学校は逃げ出したクチでねェ、集団生活向いてないのよぉ
 能力開発だなんだってやったけどダメダメだったものでねェ──……」

ち、と一つ舌を打つ。
授業はしっかり受けているのであろう、そんな州子の様子を見て苛立ちを隠そうとしない。

「ええ、帰るのをお勧めするわぁ───
 ボクもそろそろ散歩に戻りたいしぃ──……」

くああ、と矢張り眠そうに大きく欠伸。

磐野 州子 > 「そーですよ。州子はちょっと忘れ物があったですから帰ってきたですけど、ちょっと寄るだけでこれです。
どうしても寄る用事があるなら逃げる足だけは確保するのですよ。」

袖をぶらぶらと揺らし、割とどうでも良さそうにヒカサにアドバイスする。

「そもそも最近のここも車があっても追い付いてくるーみたいなチンピラいるみてーですから駄目な時は駄目ですけどね」
尾ひれがついた噂をわざとらしく笑いながら教える。
実際にあの巨漢がそのぐらい足が早いかは知らないが

薄野ツヅラ > 「あー怖い怖いわぁ──……☆」

面倒臭そうにそう言い放てばかつり、杖を鳴らした。
てこてこと大通りに数歩向かって歩く。
ゆらりと振り返る。

「まァそういうことよぉ、
 いい子ちゃんは早めに帰るのが長生きの秘訣よぉ」

左手をぎこちなく上げて、
そのまま振り返らずに人混みに溶けていった。

ご案内:「落第街大通り」から薄野ツヅラさんが去りました。
磐野 州子 > 「気持ちは分かるですけどね。
でも州子はもう学校ぐらいしかやることねーですし。
別に能力開発以外にも色々あると思うですよ?」

何があるかは人それぞれでしょーけども、と付け加えて明らかに舌打ちを見たツヅラを見るとどこか微笑ましい物を見るような目に

「決して州子は良い子じゃねーですけどね。
ただ単位はしっかり取ってるだけですけど…」
そんなことを呟きながら人混みに消えていくツヅラを見送る。
やや心配の気分もあるがあの強気の口調なら何かを持ってるのだから平気なのだろう

「まー、州子もそろそろ帰るですかね。
後5分ぐらいすれば公安とか風紀とか来るですからね。スタコラサッサです。」

州子も小走り気味にツヅラが歩いて行った逆の方向に鞄を揺らしながら去っていく。

ご案内:「落第街大通り」から磐野 州子さんが去りました。
ヒカサ=カノ > 「まぁ逃げようものならちょっと頑張れば・・・無理だわ。」
以前の手合わせと、自分の能力。多少は自衛ができると思うが・・・
噂に聞くか、"生きる天災",落第街に蔓延っているということ。
それに遭遇したら飲まれるしかない

今の自分の裁量を見て出た返答だろう。

落第街がどんなものか。
普通の学生が居ていいところではない、
分かっただけよかったのかもしれない。

「今日は帰るよ。そうするよ」
忠告を素直に受ける、その方が身のためだ。

次は昼に行ったらいいかな―――
素直ではない、心の中。

闇の縁、身を返して闇の外へ。
黒いジャージは目立つように。歓楽街へと消えていった。

ご案内:「落第街大通り」からヒカサ=カノさんが去りました。
ご案内:「落第街大通り」に東郷月新さんが現れました。
東郷月新 > 傷を癒しつつ、東郷は大通りの蕎麦屋で蕎麦を食べている。
この傷では、歓楽街まで行くのは少し心もとない。
東郷は必要が無ければ危険は冒さない。

「――やはり、汁が今一つですなぁ」

店主は華麗にスルーしている。
もう慣れたらしい。

東郷月新 > 東郷月新という人間には、3つの側面がある。
剣術家、人斬り、そしてロストサインのマスター。
この3つの側面がせめぎあい、時に妥協しながら東郷という人格を形作っている。

「――『伝説』こと、虞淵殿、ですかぁ」

ふぅとため息をつく。
なかなか難しい問題だ。

東郷月新 > 東郷は気紛れだ。
気が立ったという理由にもならない理由で敵も味方も切り捨てる「人斬り」の側面。
良い死合ができたからもういいと相手を見逃してしまう「剣術家」の側面。
目的の為ならばどこまでも冷静に、必要なあらゆる手段を取る「マスター」の側面。

だが、「人斬り」と「マスター」の側面は、脱獄以降弱くなっているのを感じる。
鈍ったと言うべきか、丸くなったと言うべきか。

「いかん、いかんですなぁ――あ、店主殿、お代わりを」

いかんじゃないんですかいと店主が軽口を叩く。
まぁ確かにあまり美味くはないが、それでも蕎麦である事には変わりない。
東郷はずるずると蕎麦を啜る。

東郷月新 > 多分、今やっても虞淵には勝てないだろう。
剣術家として、生死の狭間を駆け抜けるのは心地よい。
だが、それ故に東郷の腕は二年前に比べて落ちている。
――とてもではないが、あの化け物には叶うまい。

「――本気で、やるしかないですかなぁ」

ぽつりと呟く。

グランドマスターの言葉を思い出す。

『トーゴー、機会があれば、君はもっと世界を見て、人を斬る事以外を覚えるべきだ』

(――確かに、楽しかったですなぁ)

人に交わり、人の中で生活し、人と立ち会う生活。


だが、そこにどうしても物足りなさを感じてしまうのだ。

東郷月新 > 先日のあの少女との死合。
あれは楽しかった――

――楽しかった?
斬ってもいないのに、何が楽しい。
お前はあの少女の命を手折るべきだったろうに。
後から斬る楽しみ?
笑わせる、人斬りに『次』など無いと言ったのはお前自身だろう――

内なる『ヒトキリ』が囁く。
あぁそうだ、物足りない。
肉を斬る感触も、命を消す実感も無しに、何の人生か――

「――おや」

いつの間にか、蕎麦のどんぶりは空になっていた。

ご案内:「落第街大通り」にクロノスさんが現れました。
クロノス > 「食事中でしたか?」

男の背後から声をかける。
白いマントをはためかせ、帽子の鍔に手を当てて
口元には歪な笑みを浮かべている。

「ロストサイン、東郷月新さんとお見受けします。」

鎌を出現させると、ひゅんと音を鳴らして構える。
―――目を細めて、彼の目を見る。

「斬られる理由の説明は必要ですかね?」

東郷月新 > 「そうですなぁ、ひとつ言うとすれば――」

東郷は立ち上がり、刀を抜く。
目の前の少女は――公安委員会か。
なるほど、かつての仇敵、というわけだ。

しかし――

「小生相手に一人で、しかも不意打ちもせずに――
舐められたものですなぁ」

二刀を構え、大鎌を持つ少女と相対する。

クロノス > 「サムライというのは背中の傷を嫌うモノなのでしょう?
 確か、そう、士道不覚悟とかなんとか。」

刀を抜いた彼に、
彼女は不敵に笑って見せる。

「この世に未練でも持たれて化けて出られたら困りますから。
 ………会計を済ませるなら済ませても構いませんよ?」

『あの世に食い逃げされては店主も困るでしょう。』
そう付け加えて、いつ仕掛けられてもいいように身構える。

東郷月新 > 「――ひとつ、勘違いしているようですが」

あぁ、そうだ。
ちょうどいい機会だ。虞淵ならともかく、こんな公安の犬にまで舐められるのはシャクだ。
己が何者なのか。それを示す良い機会だろう。
そう、東郷は決意した。

二刀が煌き。

蕎麦屋の主人が、頭のてっぺんから股間まで、真っ二つになり、倒れる。

「小生はサムライではなく――"殺刃鬼"<ヒトキリ>でしてなぁ」

悲鳴が上がると同時に、東郷の何かが、肉体の奥底から起き上がった。

クロノス > 目の前で真っ二つになる蕎麦屋の主人に目を見開き、
声無き声を上げる。

「貴様―――ッ!!」

それは本能からの反応、熱いものに触れた時に咄嗟に手が動くように、
向けられる何かに、体がゾクッと震える。

「……成る程、殺しても構わないと命令が出るはずですね。外道。」

ギリッと歯軋りをすると、
鎌を異能で杭に変えると、数本続けて彼に向けて投擲しながら、
自身は少し後ろに下がる、相手の獲物は刀、対する自分は大鎌だ。

―――懐に入られれば一気に不利になる。

東郷月新 > 「ヒトキリに外道? 2年ばかり言うのが遅いですなぁ」

あぁ、そうだ、これだ。
身体の奥底から湧き上がる、歓喜。
理由などいらない、道など必要ない。
全て刀で斬り刻めばいいだけの事だ。

飛んできた杭をすべて刀で叩き落とし、一気に間合いを詰めようと大地を蹴る。

余りにも重いその刀で、必要とあれば鎌すら両断してしまえとばかりに、大振りで、重い一撃を喰らわせようと。

クロノス > 「この所の行動を監視した結果、少し行動が落ち着いていたようだったので、
 補習をしているうちに、多少は更正したかと思いまして。
 289年補習するはずの人間では、2年は短すぎでしたか。」

やれやれと鍔を納め、首を振る。
―――刀の間合いに入られる直前、その刹那、鎌をくるりと回す。
相手の刀よりも長い間合いを生かすならば、このタイミングしかない。

『防御してもソレごと斬られるならば、逆に踏み込む―――ッ』

紅い瞳を殺意に輝かせ、
遠心力を生かし威力を増した鎌を横薙ぎに振るう。

東郷月新 > 「――――!」

なるほど、踏み込んでくるか、いい判断だ――!
だが、東郷も止まらない。
相手の鎌が肉を裂き、大きく東郷を斬り裂こうとする――

先手を取られ、鎌が東郷の肉体を切り裂く。
だが次の瞬間、相手を吹き飛ばすほどの威力をもった一太刀が、クロノスの鎌を襲う。

肉を斬らせて骨を断つ?
否。肉を斬るなら、骨ごと叩き斬る――!

「ぐっ――!」

クロノス > 「グッ――――!!!」

巨石……いや、鉄筋で作られたビルでも斬りつけたような手ごたえの後、
鎌が大きく押し返される。

撃ち合って分かる、彼の刀の一撃は必殺、一撃でも入ればそれが致命傷になる。
つまり、ここで押し負ければほぼそれが死に直結する。

『体勢を崩されるわけには―――ッ!!』
 間合いに入られるわけには行かない――――――ッ!!!』

大きく弾かれ、砕け散る鎌、薄硝子のような魔力の残滓が中に溶け消えるのすら待たず、次の鎌を生成する。

《ガウス・ブレイン》が計算する。
『まだ、彼の刀はッ―――0.02秒私に届かない。』

弾かれた自分の手は振った時の円の動きに従って、今再び後ろに大きく弾かれている。
弾かれた自分の重心は、大きく後ろに傾いている。

ギリっと歯を噛むと、そのまま鎌を振るう。
鎌に引かれるように、後ろに傾いた重心が再び前に傾く。

『ダンッ』と地面を踏みしめ、今度は上から振り下ろす一撃。

東郷月新 > 普通ならば余りの重さ、刀の速度に、体が逃げ出すだろう。
だが、まるでギリギリ間に合うのが『計算できたか』のような相手は、体勢を利用して打ち下ろしの一撃を入れてくる。

「やりますなぁ――!」

血まみれの東郷が笑う。
鎌の一撃は威力で押し殺したとはいえ、彼の体を十分斬り裂いていた。まったく、さゆりが居ないといつも傷だらけだ。

打ち下ろしの一撃は、太刀で弾くのは間に合わない。
ならば――東郷は脇差でその鎌を防ぐ。
さすがに打ち返すまでにはいかないが――

太刀の重さをギリギリまで軽くし、まるで紙のように軽くなったそれを、無造作にクロノスに向かい突き出す。

クロノス > 鎌と脇差が衝突し、およそ金属と金属が撃ち当たったとは思えないような音を響かせる。
振り下ろされた鎌の威力が、彼の足元にヒビを入れていた。
―――彼女のそれを受け止めた彼の力量は、推して知るべきである。

「そちらこそ、見事な腕前です―――。」

口元から血を流し、彼女は笑う。
突き出されたその反撃の太刀は、彼女を刺し貫いていた。

東郷月新 > 「――何故、もっと杭を使わなかったので?」

東郷の弱点は遠距離からの攻撃だ。前はさゆりでそれを補っていたのだが――
彼女が距離を取りながら杭を打ち出す戦法を取っていれば、東郷はかなり苦戦しただろう。

太刀を引き抜き、再び構える。
油断はできない、不死系統の能力者ならば、まだまだ戦える可能性はある。

クロノス > 「たとえ、それで勝てても、相手はそれを怨み、対策を立てて再び襲ってくる。
 相手の得意な戦術を同じ戦術で完膚なきままに叩きのめしてこそ、それは勝利と言えるんです。」

彼に向けて、不敵な笑みを零す。
「それに、外道に『卑怯者』といわれてまで勝つのは気分が悪い。私は外道ではないので。」

刀を引き抜かれれば、血を吐いてその場に倒れこむ。
トドメを刺そうとすれば、刺せるだろう。

東郷月新 > 「――難儀な方ですなぁ」

なるほど、誇りか。
お前らには負けない、お前らのようなクズには負けない、卑怯と言われながら勝っても意味がない。
もし、サムライというものが居るのなら――彼女のような人間を言うのだろう。

だが、東郷はサムライではない。
一人のヒトキリだ。

その太刀を、大きくクロノスの上へと振りかぶり――

クロノス > 「私は『正義の味方』ですから。
 あなたのような、ヒトキリとは違って。」

振り上げられる刃を見れば、不敵な笑みを浮かべたまま瞳を閉じる。

『死ぬほど痛いのは、嫌なんですけどね。』
彼女の異能は『命』をストックする。
一度殺されたとしても、いずれ生き返るだろう。

『次は、負けませんよ。ヒトキリ。』

心の中で、そう呟いた。

東郷月新 > あっさりと、スキーのストックを雪に突き刺すが如く。
一片の躊躇もなく、東郷はクロノスの胸に太刀を突き刺した。

その表情は――穏やかに、笑っていた。
血塗れの中、驚愕に震える観衆の中で、東郷はつぶやく。

「返り血をずいぶん浴びましたなぁ。次はもう少しうまくやらないと」

観衆は、恐怖のあまり逃げ出しはじめる。

クロノス > その刀はあっさりとした動作に従い、あっさりと彼女の命を『1つ』奪う。
彼の腕が良かったのか、特に苦痛に呻く事も無く、ただ静かに地面に血が広がって行く。

彼女の意識が黒く塗りつぶされ、溶けて消える。
が、それと同時に、彼女の『異能』が自動で発動する。
―――死んだ時と同じように静かに。

逃げた観衆はしかるべき委員会に通報するだろう、
『殺人犯が居る』『人斬りがいる』、其々に感じた恐怖をそのまま言葉にして。

東郷月新 > その日、東郷月新は再び公安の『観察対象』から『討伐対象』になった。
奇しくも、風紀委員の『討伐対象』となった虞淵のように。

そして、落第街にある噂が流れる。

――『ロストサインの"殺刃鬼"が再び現れた』

ご案内:「落第街大通り」から東郷月新さんが去りました。
クロノス > 彼が立ち去り、暫くたった後、彼女は静かに起き上がる。
身体についた埃を払い、穴の開いた服を『あー…。』という顔で見下ろした後、
目当てのモノを見つけて、拾い上げる。

切りつけた時に鎌が抉り取り、そのままその場に落ちた、『東郷月新の肉片』
それを口にして、口元を歪める。

彼の剣術は身体に『記憶』として蓄積されたもの。
鎌を『2本』取り出して数度振り回し、満足気に微笑む。

「確かに、憶えましたよ。ヒトキリ。」

同じく近くに落ちていた帽子を被りなおすと、その場を立ち去った。

ご案内:「落第街大通り」からクロノスさんが去りました。
ご案内:「落第街大通り」に薄野ツヅラさんが現れました。
薄野ツヅラ > ───かつり、かつり。
やけに人の多い大通りが騒がしい。
悲鳴交じりに逃げゆく群衆を眺めながらぼんやりぼんやりと、
群衆の波に逆らうようにロフストランドクラッチをつきながら歩みを進める。

(面白いことでも起きてるのかしらねェ───…)

道往く群衆の口からは公安、と云う言葉と人斬り、と云う単語。
公安の方は予想はつくとして、もう片方。
ちらほらと耳にしてはいた落第街の人斬りの噂。
はやる心を押さえて、一歩。また一歩先へ。

ご案内:「落第街大通り」に橘 臨助さんが現れました。
橘 臨助 > 「……ざわついてんな…」
治安の悪い地区へのちょっとした仕入れの帰り道。
ちらほらと道行く人が話すのは「殺刃鬼」の話だった。
「………ロストサインの殺刃鬼、ね。」
名前だけは聞いていた、というか名前しか聞いたことのない組織だが、噂はとにかくよく聞く。その噂の中でさらに噂される、殺人鬼とは如何なるものか。
ーーこうした"危険"についての話には珍しく関心が向く。
別に関与するものではないのに、とにかくなんとかしなければ、と思うのだ。
「……ま、誰か知らないんだから、迂闊には動けないが…」
ひとりごち、取り敢えず人の声をただの音に降格して通りを歩く

薄野ツヅラ > 幾らか歩みを進めれば、閑散とした大通りの中に一箇所の人集り。
大分人が捌けた大通りの蕎麦屋の近く。
恐らく騒動の原因になったであろう場所は赤々とした花を咲かせていた。
彼岸花の如く、どす黒い赤。
少女は躊躇うことなく人集りに割って入る。

(ンー……人死には出てないのかしらァ)

おもむろにしゃがみこむ。
咲いた其れは何処となく鉄の匂いがした。
ちょん、と指で触れれば未だ指に付く。乾いては居ないようだった。

橘 臨助 > 「……歩けねえっての、オイっ…」
妙に人の密度が高いある一角に足止めされた。
蕎麦屋を囲うように人だかりができてるから余程人気のある店なのかと思いきや、店の目の前、人だかりの中心は小さなスペースができていた。
奇妙に思い、すんすんと鼻から空気を吸うと、真っ赤な鉄の粒子も鼻腔に流れ込んでくる。
「……成る程、ここで起きたのか…」
…取り敢えず向かってみることにする。
ここはよく通るのだ、もしかしたら殺刃鬼とやらに会うこともあるかもしれない。その時、相手がどんな獲物を使うのかどのような箇所をどのくらいこれまたどのように刻むのか、知るのと知らぬのでは大きな差がある。
「……一応見とくか。」
人混みをかき分けて、血染めの仏を見ることにした。

薄野ツヅラ > ゆらり、掻き分けて入る青年に振り向く。

「生憎だけど誰も死んでないわよぉ?
 野次馬に来たなら残念でしたってところかしらぁ──…?」

にっこりと笑みを浮かべる。
青年が見に来たであろう其れが転がっていないのを指し示すと、
ゆったりと体重を杖に預けながら立ち上がる。
乱暴にポシェットの中からチュッパチャップスを取り出せば、
乱雑に包み紙を剥いで口に放り込む。

橘 臨助 > 「……そうか。残念だ。切り傷から獲物の長さとか割り出せないかと思ったが…」
淡々と返す少年の言葉には、いささかも残念そうな感情が見えない。
冷えた空っぽの陶器みたいな目で貴女を見て。
「…あんたはどうなんだ、野次馬か?」
と問う。

薄野ツヅラ > 「ええ、大騒ぎの好きな通りすがりの野次馬よぉ──……」

適当にぼんやりとした返事を返しつつ、
かつりと杖を鳴らして蕎麦屋の店内にずかずかと入っていく。
其処には残念ながらないと思われた其れが。

「あら、斬られた人は1人だけじゃなかったのねェ
 ご冥福をお祈りするわぁ────……と云うか場所も場所だし自業自得かしらぁ」

ぽつぽつと独り言を呟きながら目を細める。
店内は真っ赤に花が咲いていた。
飛散した血痕と、未だ新しいであろう血だまりと其の持ち主であろう男性───だったもの。
どす黒い其れは置きっぱなしになっていた蕎麦の器の中にも混じっていた。

ご案内:「落第街大通り」に橘 臨助さんが現れました。
橘 臨助 > 「……へぇ…そうか」
続いて中に入り、その花を見る。切り傷の大きさ、深さから予測して…恐らくは刀、だろうか。

薄野ツヅラ > 「まァ、一先ずは『一般人を容赦なく切り刻める程度の』悪党ってことねェ」

出来るだけ出遭いたくはないわねェ、と小さく呟きつつ青年を見遣る。
此の惨状を目の前にして大して動じる様子を見せない。
見たところは一般生徒、落第街に居る生徒らしからぬ様相に若干の困惑を覚える。
警戒に値する、と判断する。

「で──、野次馬君はなにか得たものはあったのかしらァ?
 わざわざこんなトコまで来る物好きみたいだしぃ──……」

橘 臨助 > 「殺刃鬼、だしな。そのくらいわけないんだろう。この仏もただの人みたいだし」

空っぽの瞳は相変わらず淡々とそれを見る。
何を考えてるかわからない、とか、そういうのでは無いように思えるだろうか。


ただただ、何も思わず、感じられないだけなのだと、なんとなくそんな感じがするかもしれない。

「まあ、得たものはあったな。どう使えばいいか、これで多少はわかる。
ーーあんたはあったか。あんたも、なんか拾いに来たんだろう」

本当に、ただ面白いがって見にくるには、リスクが高そうな身体をしてると思い、問いを返す。
「…でもまぁ、あんたはただ面白そうだからって来そうな程には肝が座ってそうに見えるが」
と、つけたしながら。
なお、こちらは、なんの警戒の色も"滲ませては"いない

薄野ツヅラ > 「別にぃ、ただの趣味だし得る物も失う物もないわぁ」

問われれば、其れだけ返す。
ジイ、と其の双眸を見遣れば興味を失ったように溜息を吐く。
本能的に、"面白みがなさそうだ"と。
アーオモシロカッタ、と棒読みで一つ呟けば、
くるり、その場でつい先刻まで"人だった"ものに背を向ける。
                        ・・・・
「肝が据わってるも何も死ぬ覚悟が出来てなかったらこんな街に居座らないんだゾ──……☆
 生きるか死ぬか犯されるか、じゃない。最近の落第街は。
 其れに金持ちの道楽に使われてるって噂も聞くわぁ」

かつり、杖を鳴らす。
口元を三日月に歪めながら、一つ。

「まァ、そんなことはどうでもいいけれど。
 ────お互い次の被害者にならないといいわねェ」

ご案内:「落第街大通り」に神崎 聖さんが現れました。
神崎 聖 > 落第街大通り

ここは学園都市の中でも治安の悪い地区であり、
普通の学生が訪れるような場所ではない。
当然生徒会の人間が訪れるようなところでもない。

だが、神崎は違った…。異能で姿を変えて、
訪れていた…。

普段の白銀の長髪にリボンで止めていて、真紅瞳の制服姿とは違い…
黒髪黒目のロングコートの姿である。
声色も当然変えてある。

「さて…噂に聞いていたが…」

人通りが激しい中を潜り抜け…
大通りの蕎麦屋へたどり着く。

橘 臨助 > 「そうだな、そりゃ、物騒じゃ無い方がいい。ーーあんたみたいにどいつもこいつも、こういうのがいるせいで死ぬ覚悟をされちゃ困る。」
ーーいつの間にか。瞳の器には少しだけ何かが満たされている
それは真っ黒でありながら、何故か澄んでサラサラとした、よく燃える油のようにも見える。

神崎 聖 > 「………?」

どうやら私以外にも先客がいるようだ…。
物好きが多いな…。

蕎麦屋へ入ってみるだろう…。
きっと現場を見たほうが得られるものがある。
問題は先客と戦闘にならなければいいが…。

薄野ツヅラ > 「寧ろ其れを承知の上で此処に来てるんじゃない訳ェ?
 こういうのが居てくれるからボクは落第街で暮らしてる訳だしぃ───……

 物騒を望まないなら学生街でのんびりのほほんと生活するのをお勧めするわァ」

ちら、と足を踏み入れた人物を一瞥する。
見覚えのない人影に唯の野次馬と判断し、視線を目の前の青年に戻す。

「此れだから落第街は本当に面白いし大好きなのよぉ──……」

意地の悪い笑顔を浮かべて、吐き捨てるように。

神崎 聖 > ちらっと見られた。
どうやら私を唯の野次馬と判断したようだ。

姿を変えておいて正解だったに違いない。
生徒会の人間がここへ訪れたらおかしい光景かもしれないしな。

さて…血の跡でも調べるか。

私は…それをじっくりと観察する。
現場を荒らさぬように…。

そして私を見た人物の言葉…
『落第街は本当に面白いし大好き』

たしかにこういう事は普通の場所では起きないしな。

橘 臨助 > 「楽しい楽しく無いとか、たとえ命をかける価値があっても、命より優先されて欲しくは無いんだよ。誰であれ。」

貴女の発言を聞き。

「……ま、なら。あんたからしたら、迷惑というか、邪魔だろうけどな、俺」

神崎 聖 > もう一人の発言も聞く…
『命より優先されてほしくない』

そりゃそうだろうな。
命は一つしかない…普通は。

だがたまに命を複数持ってるのもいたりする。
変っているのかもな…私も含めてな…。

「ほう…」
男性だったものをじろじろ見ている。
はたから見ればおかしいかもしれない…。
てか、おかしい。

薄野ツヅラ > 「さァ、どうだか」

嘲るように、其れで居て如何でもよさげに笑う。
口の中でチュッパチャップスを弄びつつ、目を細める。

「あくまで其れは人其々よぉ、命よりも面白いことを優先させる奴がいるかもしれない。
 逆に命より優先していいものなんて無い、なんて考えの『ヒーロー』も居るかもしれない。

 其れでも人其々、無関係に等しく何時かは死ぬものよぉ?」

くすり、と小さく微笑んで可笑しそうに笑う。

「其れでも貴方みたいな人間が居るのは可笑しくも邪魔でもなんともないわぁ。
 あくまで貴方は貴方、ボクはボク。
 関わり合いを持たなかったらいいだけだしぃ───……☆」

新たな見物客を、再度見遣る。
野次馬と云うか、興味本位で入ってきたと云うか。

「風紀委員の方かしらぁ、現場検証するなら出ていくけどぉ?」

適当に声を掛ける。
第一風紀委員だったら問答無用で自分諸共御用になるのを解った上で、一言。

神崎 聖 > 「いや、私は風紀でも公安でもないよ。」

嘘は言ってない。私は風紀でもなければ公安でもない。

「君たちと同じような人と思ってくれればいい。
なんでも【殺刀鬼(ヒトキリ)】が出たという噂を聞いて
気になって来てみた者でね。」

目的を話す。過去にロストサインという組織があったらしいが…
その中にその人物がいたという情報をいろいろ調べて得ている。

薄野ツヅラ > 「風紀でも公安でも違うなら何なのかしらぁ──…?
 ボクは公安、とは一言も口にしてない上で、
 この島の有力組織を二つ挙げたって事は其れ以外とも取れる訳だけど」

ふ、と目を細める。
別に如何でもいい人間であれば其れまでだ。
何か穴を見つければ叩く。其れが此処での薄野廿楽の処世術。

「ンー、もう残念ながら人斬りさんはいらっしゃらないわよぉ」

時既に遅し、ってヤツねェ───…と、からから笑う。

橘 臨助 > 「いつかは死ぬもんでも、俺は死に急ぐ事を良しとはしたくねえな。…ぁあ、別に価値が一定だなんて暴論、言うつもりはねえよ。」

正義漢面してるように見えるなら、俺のはただの独りよがりだと訂正する。
そう加えつつ。

「例えば俺の目の前で例えば何かが起きて、そこにあんたがいて、関わら無い保証は出来ないからこう言ってんだよ。…傍迷惑もいいところだろ」
何の感情も篭らない自虐を付け足す。

後から来た少女には
「あんたもか」とだけいい、目線を遺体に戻す

薄野ツヅラ > 「生憎価値観は合わないみたいねェ───
 死に急いだとしても中身の濃さが問題よぉ」

だってボクはたとえ死んでも其れで楽しければ構わないし、と付け足す。
自虐を吐かれれば退屈そうにちらと青年を見遣る。

「じゃあ先に云っておくわぁ、関わらない保証が欲しいんだゾ──……☆
 解ってる通り傍迷惑だしぃ───……

 尚且つ死に急ぎたくないなら関わらないのをお勧めするわぁ」

至極楽しげに、青年に言葉を吐き捨てる。

神崎 聖 > 「まぁ残り3つあるけど、さすがにこんなところに来ないだろうしね。
それ以外に無所属ってこともあるだろうしね。」

人斬りさんはいらっしゃらないという発言を聞いて

「まぁ流石に殺刀鬼本人に会えるとは思ってないさ。
でも現場は残ってるだろうから来たというわけさ。」

そしてもう一人の方には
「まぁね」
そう返す。

しかし男性だったものは何ともいいがたい。

橘 臨助 > 「それが出来そうにないから、こう言ってんだよ。傍迷惑な独りよがりだと理解しててもだ。

俺の命はそうやって使うもんなんだよ、だからそうしないのは、死に急ぐとか死んでるんじゃなくて、俺が居ないっていうんだよ」
色々な意味で、その時"橘臨助はいない"
淡々と返す。からかうぶんにはやっぱり、とてもつまらない反応しか返さない。

神崎 聖 > しかし先客二人の価値観の違いが
聞いていて楽しめる。

これが【ヒト】なんだろうな…そうおもう。

そして男性だったものの切断面をじっくり見る…。
なるほどたしかに手練れといえよう…。

「流石の手練れか…噂話には効いていたが…」

そうつぶやく。

薄野ツヅラ > 「ふぅん、悪趣味極まりないわねェ」

返答がつまらない、と判断する。
残り3つが此処に来ない、と云うことは余り落第街の事情に精通している訳ではない。
落第街で川添孝一率いる生活委員会怪異対策室三課は、
この辺り一帯の警備を行っている姿は偶に見かけることはある。
其れを知らない、のであれば何処にでも居る一般生徒だろうと深く溜息を吐く。
無駄な労力を使ってしまった。
青年の言葉を聞くや、本日幾度目かの溜息。

「ふうん、じゃあボク以外にはそうすればいいと思うわぁ
 ただボクの生き方を邪魔されるのは楽しくないしぃ───……」

ちらり、視線を宙に浮かせた。

橘 臨助 > 「知ってるのか、犯人」
まるで見知ったような口ぶりの聖さんに、そうたずねる

橘 臨助 > 「…そうだな、会わなきゃそうするよ。あんたも見つからないようにしてくれ。」
わざわざ、探したりまではしないからな、と。

神崎 聖 > 「噂話で【殺刀鬼(ヒトキリ)】が出たって話があるだろう?
この男性だったものの切断面を見ればかなりの手練れと分かった…。

なら、その殺刀鬼本人だろう…。」

私はこう考える。

「しかしロストサインの殺刀鬼か…これからが楽しみだな…。
なんでも相当高い地位にいたと聞く…。そのような人物が現れたとなればね。
壊滅時に死んだと思っていたが生きていたとは…。」

くっくっっと笑いながら…。

橘 臨助 > 「…そうだとは思ったが、あんたもその類か」
楽しそう、という発言を聞き、しかし別段呆れるでもなくいう。
「…まぁもう、何も言わねえよ」

神崎 聖 > 「私もその類だよ。」

さて…現場を記憶したし…そろそろ帰ろう…。

「さて…私はそろそろ帰るとするよ。
また会えるかは分からんがね。」

会えたとしてもそれは別の私だろう。

「では、さらばだ…。」

そう言って蕎麦屋から出ていく。

薄野ツヅラ > 「そうねェ────
 でも、其処の野次馬2号とボクは多分恐らく絶対似て非なるものよぉ

 一緒にしないでほしいものだけれどねェ」

かつり、ロフストランドクラッチを片手で鳴らす。
ゆっくりゆっくりとその場から立ち去る。
すれ違いざまに青年に小さく一言、気を付けて、と。

「そろそろ風紀公安も嗅ぎつけてくる頃よぉ、
 深追いしすぎても身を滅ぼすわぁ」

ゆらり、斬られた暖簾を潜った。

ご案内:「落第街大通り」から薄野ツヅラさんが去りました。
神崎 聖 > 「ロストサイン…。」

2年前まで存在していた違法部活。
公安委員会によって介入を受け、激戦の末に大半の人員を失ったとされる。
当然生き残りもいる訳で…。

「楽しみだねぇ…。」

そう考えつつ、不敵に笑いながら、神崎 聖は去って行った。

ご案内:「落第街大通り」から神崎 聖さんが去りました。
橘 臨助 > 「…どいつもこいつも、命知らずは程々にな」
見るものは見た。得るものは得た。
ここに用はもう無いだろう。
「…気をつけろ、ねぇ。だからあんたもだっての。杖ついてるくせに」
独り言を言うと、聖に後を向いて手を振る。

ご案内:「落第街大通り」から橘 臨助さんが去りました。
ご案内:「落第街大通り」に五代 基一郎さんが現れました。
五代 基一郎 > 「一度死んで蘇った、ね……あぁコロッケ追加。え?やだよ俺管轄外」

屋台の雑な蕎麦屋の店主に目もくれず丼で催促しつつ
ゴシップ雑誌をめくりながら食事を続ける。
最近また治安がどうのと来るたびに嘆かれ、学生が最近面白半分で来始めていることもぼやかれた。

「そんなこと言われてもさぁ……」

丼のコロッケを崩しながら考える。
今落第街を騒がせる話。最もそれらは管轄外なので触ることはないが。

五代 基一郎 > 「えぇ……ザンバラ髪の、公安の。あぁアイツもう公安じゃないから遊ばれてるんだろ……」

例の第二特別教室の代理と呼ばれた人間が除籍されたのは聞いた。
その空席に誰が納まったのも聞いている。
それらの問題については思う所がなかったわけではないが、今更言っても仕方がない。

「その放火魔もすぐ収拾つくでしょ。」
クロノス。大体のことは聞いていたしまぁそう長くはないと
思っていたら案の定の代理昇格であるから飛ぶのが近いなど察せられる。
哀れなもんだ。

呑気なもんだ、とボヤく店主を見もせずにまた蕎麦を啜る。
ジャガイモのみのコロッケではなくコーンやらミックスベジタブルが入っているのがまたジャンクフードである。

五代 基一郎 > 「自然淘汰ってわけじゃないけど。武勇を争う戦国の世じゃないし、適当なところで決着がつくさ。」

その間にどうこうされたんじゃたまったものじゃない。
そう嘆く店主にまぁまぁ卵追加でと丼だけ差し出してまた催促する。

楽観的と言われれば楽観的だろうが深刻に考えても仕方がない。
今出来ることや状況を精査できなければ移り変わる風景に流されるだけだ。
自分自身目を回していることにも気づかず流されていくだけ。

俺もだが例の件については別のものを否支中も現状探っている。
二者ともある程度目立つ要因を持つがそれでも出来うる限りのことはしている。
近づいているか、距離を詰めているか。それとも放されているか。

卵を丼の中でかき混ぜながら考える。

五代 基一郎 > 「こんなこというのもだけど、まぁこれがここの日常だろうなぁ」

そうだけどさ、と溜め息をつく店主に代金を払い立ち上がる。
そろそろ時間だ。

「じゃ、また来るよ。それまで元気でな」

シャレにならないよ、と後ろから声を掛けられながら屋台を後にした。
待ち合わせの時間は近い。