2015/06/27 のログ
ご案内:「落第街大通り」にシルヴェネさんが現れました。
シルヴェネ > ふふふ…何だか楽しいショーが始まりましたねぇ。
シルヴェネ > 私は邪魔をする気もないですし、
手助けする気もありません。

ですが、二級学生でしたっけ?
あれらの絶望でも集めますか…。

シルヴェネ > 楽しいショーを期待してますよ?
シルヴェネ > 【そう言って少女は黒霧となり消えていった。】
ご案内:「落第街大通り」からシルヴェネさんが去りました。
ご案内:「落第街大通り」に天津芳野さんが現れました。
天津芳野 > 【普段ならば、人通りが絶えない(それがよいか悪いかは別にして)落第街、大通り。
しかし、今。其処に、人の影は無い。
理由は一目にして瞭然。

塔だ。】

【塔の如く抉り貫かれたビルの頂上。
狂笑する女、開かれようとする門、溢れ出す影。
異変の前に、脆弱な落第街の、凡百の住民たちは逃げ惑い、鼠のように隠れている】

天津芳野 > 【だから大通りに、人の影はない。
一人を除いては。】

「……またなんですかねえ、この騒ぎは」

【大通りの真ん中。白衣を纏った少女が、堂々と立っている。
蒼い髪が、風になびいた。】

ご案内:「落第街大通り」に一樺 千夏さんが現れました。
天津芳野 > 【少女は顔をしかめて、塔を睨みつける。
魔術によって強化された視力によって、この距離からでも、なにが起きているかは大方が見えた】

「……門、ですか」

【門。異界への門。それが開いている。
少女の求めて止まないものが、少し走れば届きかねない場所にある。
だというのに、少女は再度、不愉快そうに顔をしかめた】

「……こんな街中で門を開くとは。
悪の組織にでもなったつもりなんでしょうかね?」

【ある意味では、自分にとっても極上の皮肉であった。】

一樺 千夏 > 人通りの絶えた大通りを堂々と闊歩する人影。
もっとも人通りがあったとしても2m近い長身にシルエットですらアンバランスな鋼の右腕は目立つだろうが。

「どこかでパーティーでもやってるのかしらねぇ?
 そこで堂々としてるアンタ、何か知らない?」

そのまま新しいタバコを取り出してから顔を顰めた。
タバコを入れるという役目から開放された箱をクシャリと潰しそこらに放り投げてから のんびりとした動作でライターを取り出して火を付ける。

「まぁ、トラブルの場所だけは馬鹿じゃなけりゃわかるんだけどさ」

ご案内:「落第街大通り」に神崎 聖さんが現れました。
天津芳野 > 「門を開けて……なにかを呼び出している?
……あの不定形な形……精神界の想念の具現化ですかね……?
……いや、違うかな……?」

【それでも現状としては、賢求者としての好奇心が勝る。
強化された視力で、よく観察し、考察する。
……ここからでは距離が遠く、なにをやっているかは上手く理解できない。
しかし、近付くのも、幾らか躊躇われる。】

(……ボコられるのは、一度死んだ時に懲りてますからねえ)

【彼女は一度死んだ。その事実を、彼女は深く理解している。
曰く、結局のところ、鉄と血、それには敵わないのだ、と。

そんな思索に耽っていたところで、不意に声をかけられた。】

「……おっと、これは失礼。
なにが起こっているか、ですか……。
私にも、正確なところはわかりかねますね」

神崎 聖 > 見知った顔がいたきがした。
あの門が開きそうになっている。

「久しぶりですね。その雰囲気は変わらずですか?」
彼女だけに聞こえるように話す。
「死んだと思いましたが、生きていましたか。」
もし、聞き覚えがあるとしたら
同じロストサインに所属していたひとだ。
コードネームは【理想鏡】…そのものの声だ。

一樺 千夏 > 「つまり、大雑把には把握してるわけだ。
 よかったら教えてくんないかしら?
 火傷するのは好きだけど、状況くらいは選びたいからねー。
 ほら、カタイ職業の人達と無駄にかち合いたくないでしょ?」

ふぅー と美味そうに煙を吐いた。

神崎 聖 > 「そこの御方。知りたいなら…」
エッフェル塔のように穴のあけられたビルの
方角に指を指す。

「そちらへいってみればいいでしょう。」
と、私は伝える。

天津芳野 > 「………………」

【聖の声が聞こえた瞬間。
幾らか不満足そうに、顔を歪める。
……ロストサインのことを回想したせいで、ロストサインでの知り合いが来た……などというジンクスも、信じたくはないのだが。】

「《理想鏡》……ですか。
まあ、死んでたんですけどね……何の用事ですか?」

天津芳野 > 「……門、という単語は、御存知ですか?」

【近付くのも躊躇われる以上、暇潰し変わりに説明するのも一興か、と。
大柄な女(千夏)へと、口を開く。】

「あそこで騒いでる原因はまさにそれです。
多分公安や風紀も集まってくると思いますよ。それくらいには、大事です」

一樺 千夏 > 「トラブルが起きている場所にゃ、トラブルシューターがいるもんよ。
 で、トラブルシューターの7割はカタイ職業でやっぱり7割はクズってのが経験則ね。
 何より、ロハで仕事《RUN》したくないのよねー」
ごめんだわー と言いながら手をパタパタと振ってNOのサイン。


門と聞けば。
「あー、なるほど……繋げようとしてる奴がいるわけね。
 じゃあ、後はユウシャサマにでも頼むべきねー。
 ますますパスしたいわ」

神崎 聖 > 「門が開いたと聞きましてね。」
そう言う。

「貴方は近づかないのです?
まぁ、死んでいればわかる気もしますが。」
さらりさらりと言う。

「まぁ、私はこれから近づこうかと考えてましてね。
何、【理想鏡】時代の私を知る人はあんまりいませんですしね。」
まるで鏡のように姿や声を変え異能や魔術を鏡のように映す。
それゆえに足取りが非常につかみにくいのだ。

天津芳野 > 「腕……液体……ふぅむ……」

【視線は、未だに塔と門へと向けられている。
興味深い。
門から生まれたのか、アレは?】

(――やはり、門を。もっと、知りたい)

【と。
話し声に、視線を片方大通りへ戻す。】

「まあ、そうですね。既に対処してる人もいるみたいですし、そいつらに任せるのが利口だと思いますよ。」>千夏

天津芳野 > 「そうですか」

【ロストサイン時代の彼女が、門に執着心を持っていたかは……正直、朧気だ。
元ロストサインの連中ならば、多かれ少なかれ、持っていておかしくない思いではあるが。】

「私は御免です。囲まれて銃火の集中砲火など、二度も味わいたくはありませんので」>聖

神崎 聖 > 「では、私は言って参ります。」
天津の方を振り返り、
「また会う日まで。まぁ、私は死にませんよ。」
ちなみに聖自身も門には興味があった。

そういって飛び去っていく。

ご案内:「落第街大通り」から神崎 聖さんが去りました。
一樺 千夏 > 「ドジ踏まないようにねー。
 着てる服からして、表側に顔あるみたいだから言うけど」
飛び去って行く後姿に声をかけた。

「さて、そっちのお嬢ちゃん……あの塔に興味あるけどアタシと同じで近づきたくないって感じかしらね?
 藪蛇でも潜んでる感じ?」
タバコも幾分か短くなった。
ここで捨ててもいいのだが、少し粘ろう。

天津芳野 > 「行ってらっしゃい。
一応死なないことくらいは祈っておきますよ」

【わざわざ協力してやるようなお人良しではない。
が、死なれるのもそれなりには気分が悪い。
できれば自分の事を他人に話さないならばもっといい。
それらを適当に願いながら、聖を見送る。】

天津芳野 > 「行きたくないですねぇ。
正直官憲とはモメたくないのですよ、脛に傷抱える身ですし」

【塔を観察しながら、大柄な女(千夏)へ答える。

……門の向こう、そこには何がある?
先程溢れ出した虹色の液体があの門の中身なのか?
わからない。ああ、近付いてみたい。】

一樺 千夏 > 脛に傷と聞いて、ふむ と考える素振りを見せる。
少しばかり思考をしていたようだが。

「……アンタ、お金もってる?」

天津芳野 > 【考える。
あの門を上手くかっさらって、公安や風紀にも目をつけられずに逃げ去る方法を。
……まあ、当然そんな方法はない。
つまり、ここで見ているのが限界なのだが……】

「なんですか、藪から棒に。
カツアゲというやつですか?」

一樺 千夏 > 「カツアゲするくらいなら、先にぶん殴ってから奪うわよ。
 目撃者も消せるしそっちのが都合いいわ」
さらりと何かを口走りながらも、口は止まらない。

「今だけのボディーガード、雇う気はあるかしらん?」
短くなったタバコから紫煙が昇る。
その顔には不敵な笑みが浮かんでいる。
「近づいて出歯亀くらいなら、請け負えると思うんだけどねー?」

天津芳野 > 「ふむ……なるほど」

【殴るとかそういうのは置いといて。
いくらか、考え込むような素振りを見せる。
ただ、】

「……ただ、実力の問題ではなく。
見つかりたくないのですよね」

【昔の知り合いには、さっきも含めて二度会ったが、二度とも正体を寒波された。
ロストサイン時代の同僚だけならばともかく、昔を知る公安や風紀にかちあって正体を知られるのは最悪だ。】

一樺 千夏 > 「職業柄、隠れて情報を盗っていくのは慣れてんのよ。
 ……殴り倒して証拠を消す方が性には合ってるんだけどね」
笑いながらすっかり短くなったタバコを右手で握りつぶした。

「見つからないのを優先すると、あそこには介入しないけどここよりは近い場所にいけると思うわよ?
 具体的には裏手とか」

天津芳野 > 「……ふ、む」

【思索。
彼女はこのように言っているが、虎の尾を踏む可能性はゼロではない。
安全を考慮するなら、このあたりで帰るのが一番だろう。
だが、】

「なるほど。乗りましょう」

【それを考慮できない程度には、彼女は狂っていた。】

一樺 千夏 > 「OK、契約成立。
 それじゃあ、さっそく移動しましょうか」

天津芳野 > 「はいはい、と。
ああ、金の方は先に渡しておきますよ」

【それなりの現金の束を、大柄な女へと投げ渡す。】

一樺 千夏 > 「金払いのいい依頼主って好きだわー。
 裏切らなかったらもっと好き」
札束を受け取り、無造作にポケットにねじ込んだ。

「近くを突っ切って横から裏に回るのがいいかしらねー。
 バイクでもかっぱらっておけばよかったわ」

天津芳野 > 「ま、ちょっと近づければいいんで。
そのくらいが一番いいでしょう」

【と、千夏についていこうとする。
時折視線は、塔へと向いている】

一樺 千夏 > 「……これは、サービスってことにしておくわ」

ひょい と 天津を担ぐ。
抱き上げるでも背負うでもなく、担ぐ。
「こっちの方が速そうだしね。舌だけ噛まないように気をつけなさいな!!」

勢いよく走り出す。
その後、目的地につくまで跳んだり跳ねたりを繰り返す事でしょう。

天津芳野 > 「の、わっ?」

【ひょいっ、と担がれる。
華奢な身体は、相手の想像よりも遥かに軽かったかもしれない。】

「……安全運転でお願いしたいんですがね、ぇっ」

【跳んだり跳ねたりに、悪態をつきながら、運ばれる。】

一樺 千夏 > 「お生憎!安全運転は、別料金よ」
ご案内:「落第街大通り」から天津芳野さんが去りました。
ご案内:「落第街大通り」から一樺 千夏さんが去りました。
ご案内:「落第街大通り」に日恵野ビアトリクスさんが現れました。
日恵野ビアトリクス > 日恵野ビアトリクスは普段自ら裏路地に迷い込むようなことをしない少年ではあったが、
一度たまたま迷い込んでここに訪れたことはある。
しかし今回は自分の意思で足を運んでいた。

というのも探し求めている《魔術師喰い》の目撃情報が
ここ落第街大通りであったからである。

《魔術師喰い》という怪異の存在は以前から知っていた。
なぜそれを今になって探し始めたかというと、
教師コゼットがそれに敗北し病院送りになったと知ったからである。
もちろんその際になくした帽子をかわりに探してやろうと思ったり
恩師の仇討ちなどといった殊勝な理由で来たわけではなかった。

日恵野ビアトリクス > ……ここに足を踏み入れるに至った理由は彼の中にいくつかあるが、
一言で言ってしまえば『功名心』である。

たまに限りなく無謀なことをするが
基本的には小心者で、雰囲気慣れもしていないビアトリクスは
場にそぐわないスケッチブックを抱え、不安そうにキョロキョロと周囲を見渡している。
明らかに危なっかしい。

さすがにそのあたりの無能力のチンピラには負けるつもりはないし、
《魔術師喰い》対策として多少準備もしてきている。
危なくなったら逃げる算段も一応は用意している……。

ご案内:「落第街大通り」にエルピスさんが現れました。
ご案内:「落第街大通り」に東郷月新さんが現れました。
東郷月新 > 人の噂もなんとやら、喉元過ぎれば熱さ忘れる。
久しぶりにふらりと落第街に現れた男。
飄々としてとらえどころがないその男は、大通りをぶらぶらと歩いている。

さて、まずは――

「――――」

エルピス >  
 身体の飛行機能をふかしながら落第街の巡回を行う。
 途中、不審なスカートを履いた子が居る、と見ればその場に降り立った。

「こんにちはー。……さっきからきょろきょろしてますけど、どうしました?」

日恵野ビアトリクス > その書き方だとまるでスカートが不審であるように見える。

うろつきはじめていきなり空から誰か来るとは思っていなかったので
少々面食らうも挨拶をされてとりあえずお辞儀。

「ああいや。少し探し人……探しもの……探し動物? をしていて」

和装の男が視界に入り、息を潜める。
こんなところで帯刀をしている者など二通りしかいない。
只者の雰囲気ではないことぐらいはこの未熟者にもわかるし、
二通りのうち悪いほうである可能性が高い。
目を合わせないように存在を小さくした。

エルピス >  
 スカートはいいものだ。よって、不審ではない。
 スカートを履いた不審そうな(推定)男の子であった。
 閑話休題。エルピス自身も、判断に迷っている様子。
 
「そ、そうですか……動物、ですか?」

 視界の隅に帯刀している男性が目に入る。
 公安委員の腕章を付けた少女は、ビアトリクスがその男性――東郷の視界に入りづらい様に、
 そこはかとなく遮蔽となるように立ち位置をずらした。

東郷月新 > ふと空から降りて来た存在を認める。
その腕につけた腕章。
なるほど、公安委員か。
――最初の獲物には、ちょうどいいか。

ゆったりと近づく。
他の仲間が居ないかを警戒しながら。

日恵野ビアトリクス > なるほど警ら中の公安委員か。
いまいち何やってるのかわからない公安だがまじめにお巡りしているのもいるらしい。
馬鹿正直に『危険な怪異をやっつけに来ました』なんて言えないよなあ、
――などとのんきに考えている状況ではない気がする。

ビアトリクスは自分の安全が一番次男なので、
近づく和装の男に対しナチュラルな動きでエルピスの背に回る。
なんだかひどく危険な状況にいるのではないだろうか。

「――おふたりはお知り合いで?」
違うだろうなあと思いつつ。

エルピス >  
 
 エルピス――本名、沈目言正は正義感の強い、真面目ちゃんな公安委員である。
 それが務めと言わんばかりに、専ら他人の身を気遣うだろう。危機を察せば、すぅ、と息を吸い――
 

 「――違いますので、ダッシュで逃げてください。
  動物ちゃんなら見かけたら教えますから。
  多分あれ、嘗て話題になった『ロストサイン』の――」

東郷月新 > 「流石公安。小生をご存知でしたか」

ならば遠慮する必要もないとばかりに。
東郷は刀の鯉口を切り、エルピスの方へと駆け始める。
人通りの多い表通り?
知った事ではない、彼はヒトキリなのだから。

日恵野ビアトリクス > ロストサイン。二刀流の剣士。
そこまで情報が揃えばさすがにわかる。
いや、ありえないだろ。なんだその理不尽。
オークあたりを狩りに来たらレイバーロードが出てきたようなもんだ。

「わかりました!」

まったく躊躇いなく背を向けてダッシュで逃げた。
さようならいい公安委員の人。
あなたのことは忘れない。

……しかし思い当たることがひとつ。
それが一度ビアトリクスの足を止めた。

エルピス >  
「こ、これでも真面目に公安委員会、やってますから――ッ!」

 第e型試作英雄機――要するにサイボーグとしての機能の一つ、スタンスパウターを起動する。
 要するに、身体から指向性のある放電を行うギミック。それを以って東郷へと牽制を行う。

 後ろには多分スカートを履いた少年――ビアトリクスが居る事もある。
 故にその場から動こうとはしない。何が有ったか把握する余裕はないが、一度足を止めた事は分かる。

ご案内:「落第街大通り」に薄野ツヅラさんが現れました。
東郷月新 > 「む――!」

身体から放電。
異能――いや、機械人形か。
苦手な相手だ。

一応東郷は一歩下がり、構えなおす。
さゆりが居れば問答無用で突っ込めるのだが、今は居ない。
きちんとそれと理解して攻めねばならないだろう。

日恵野ビアトリクス > 距離としては10メートルぐらい。
注意を公安の人に取られているいまなら安全に逃げ出せそうだ。
しかしどうしても訊いて置かなければならないことがある。
気づいてしまったからにはしかたない。

「えー……そこの剣士!
 黒い長髪の美人女剣士と!
 やりあったことはある……ありますか!」

腰が引け気味に東郷へ叫ぶ。
無視されるようならさっさと逃げるつもりだ。

ご案内:「落第街大通り」に能見さゆりさんが現れました。
東郷月新 > 「黒い長髪の女剣士?」

はて。
女剣士を斬った事は何度かあるが。
長い髪――

「――あぁ、あの椿の香りのした方ですかな?」

思い出す。
あの死合いを。
情欲と殺意を丸出しにして襲い掛かってきた、あの美しい剣士。

「なかなかそそる方でしたなぁ――今度は、きちんと殺(おか)してさしあげないと」

くっくっと楽しそうに笑いながら

エルピス >  
(こ、ここからどうしよう。
 考えろ。考えるんだ、冒険淑女――)

 最近見た海外の連続テレビドラマを思い出しながら必死に思考を巡らせる。

 ……放電による牽制は一応の成果を挙げた。
 さて、ここからどうしようか。後ろは通さないと、気迫を見せて東郷を見据える。
 さながら、凄い頑張ってるゴールキーパーのような振る舞いか。

 ……行動は起こさず、いつでも対応出来る様にと警戒は緩めない。

ご案内:「落第街大通り」にウィリーさんが現れました。
薄野ツヅラ > カツリ、杖を鳴らす。
喜劇の幕の上がった落第街の大通り。
そうして、たまたま偶然にその渦中と遭遇する。

……──目前には公安の生徒とちぐはぐな制服の君。
そして───ロストサインの殺刃鬼。

「こんばんは、一体何が起きてるんですか?」

ひたひたと男の後ろへ。
まるで怯える子犬のように、ひとつ。

日恵野ビアトリクス > 顔を押さえる。
クソ野郎、訊かなきゃよかった気づかきゃよかった。
誰に喧嘩売ったのか知ってるのかあのバカ女!

握ったスケッチブックの表紙がたわむ。
そして赤黒く滲む。

(落ち着け)
(思い上がるな)
(お前の憤る筋合いではない)

「くそっ」

吐き捨てる。滲みが消える。
スケッチブックを開き、そのうち1頁を破り捨てる。
それで魔術は完成する。

「……バーッカ!!!」

それは誰に向けられた叫びだったのか。
頁から掌ほどの大きさの光弾が高速で剣士に向けて放たれる。
狙いのつけられていないそれが当たったかどうかを確認もせず、
ビアトリクスは落第街から全力で逃げ出した。

ご案内:「落第街大通り」から日恵野ビアトリクスさんが去りました。
能見さゆり > ……。
【昨日のアレに引き続き、今日もコレ、だ
もっとも、自分がやることはひとつであり、学園秩序のために活動することである
その秩序というのが何を指すかはその時の判断ではあるが、何にせよこの状態は好ましくない

さて、そのためにまずは弔いを始めよう、この街で友人を見送るのだ】

……さて
東郷さんは相変わらずですね?
乱戦がお好きなようで。

まあ獲物が短いからそのほうが撃たれにくいからそうなるのでしょうが。

【雑居ビルの上から身を躍らせると……手にしたアサルトライフルで東郷に問答無用で上から発砲。
そのままワイヤーを使って建物の間を移動しながら散発的に射撃
もちろん東郷の有効範囲には全く近づかない

まあ、挨拶だ】

東郷月新 > 「――――!」

制圧射撃を一歩引いてかわす。
が、その動きのせいで少年の光弾が肩を掠る。
まさか、攻撃してくるとは。

「小生もまだまだですなぁ」

続いて散発的な発砲。
まったく、的確すぎる。
東郷に対しては非常に有効で、こちらから打つ手が無い。
誰だか知らないが、彼を知る人物の仕業か。

「ふむ……」

ひたすら発砲をかわす事に専念する。
発砲点を――ダメだ。特定できない。
移動しながらの射撃。忌々しいほど有効だ。

エルピス > 「ツヅラさん……!」

 確か彼女は、誰かの手引で――いや、それは今は良い。

 とりあえず、彼は去った。目の前の状況に対応しないと。
 場が動いたと見れば、エルピスも動く。

「ど、どなたか存じませんが……支援、しますっ」

 さゆりにより散発的な射撃が行われていると察すれば、
 その隙を埋める様に、開いた胸から物理弾の発射を行う。
 合わせる様に離脱と射撃を繰り返す。
 接近戦はリスクが有ると判断し、現状の距離間を維持しながら射撃を続けている。

薄野ツヅラ > 「───あァ?」

自らの名前を呼ぶ其れがあれば、被った猫も逃げ出した。
ゆらりと周囲を見渡せば、如何にも見覚えのある射撃に公安の腕章。

───暫し、逡巡。
じわりと笑みを浮かべて、その場を二歩三歩ゆらりと下がる。
銃撃に巻き込まれちゃあ堪ったものじゃない。
腰元のポシェットに仕込んだリボルバーをおもむろに引き抜く。


「さァ、残党狩りの時間よぉ?」


口元を吊り上げて笑みを浮かべる。
彼を喰った白い死神を思い浮かべながら、じわりと。

東郷月新 > さて、仕方が無い。
この状況で目の前の機械人形――エルピスと当たるのは愚策だ。
何せ機械人形は何が仕込まれているか分からない。
おまけに向こうまで発砲してきた。
徹底的に遠距離戦――まったく。

「忌々しいですなぁ」

呟くと手近なビルに飛び込む。
なにやら雑居ビルらしいが――

能見さゆり > 【移動しながら、巣を張る
ワイヤーで出来た、網だ

移動は不規則な射撃のためもあるが布石だ

挨拶は終わった。
次は会釈のグレネードをひとつ

しかも、音響爆弾だ、周囲に殺傷力はない
その間に次の手を打とう
ダンスをしよう

鎮魂の宴を開くのだ】

葬式では旧友と交流を温め合うものでしょう?

エルピス >  
 ――ビルに逃げ込んだと見れば射撃を止める。
 深追いする事はしない。

「……うぅん。」

 自分一人なら、多分この場で撤退を選ぶ。
 手に負えないだろうし、民間人は逃がした。功名を挙げたい気持ちはあるが、それよりも確実に、という奴だ。

 が、現状では公安仲間のツヅラが居る。
 そしてもう一人は名前は知らない。が、言葉から察するに、東郷の知人か旧友か。
 それと、衣服などから、風紀委員のような気がする。

 後もう一人、東郷の他に誰か居る気がするが……


 ……いずれにせよツヅラをかばうように、ポジションを移す。

ウィリー > 文字通りの腕鳴らし、相手がチンピラとはいえ無頼漢めいた行動ではある。
この騒ぎは、どうにもそういったレベルのものではないらしく。

「随分殺伐と……」物陰でセーフティを外して、現状を確かめる。
誰が味方なのか、そうでないのか。発砲音とその方向を確かめつつ、相手の方へ少しずつ進む。

「自警団のウィリーだ、義理はないが援護する……のわっ!?」唐突なフラッシュバン。
……意思疎通ができていないような気がする。とまれ、雑居ビルへの方へと進む。
随分前に見た少女の姿をそこに認め、彼女らの前に立って警戒しながら入り口までやってきた。

薄野ツヅラ > 「其処の公安、ちょっと手伝ってもらえるかしらぁ──……?
 お気に入りの蕎麦屋を潰された恨みがあってねェ」

彼女は、エルピスに撤退の判断を許さない。
名前も知らない公安委員に"依存"する。

投げ込まれた音響爆弾に顔を顰める。
ヘッドフォンを左手でグイ、と抑える。
東郷が逃げ込んだのを見れば、カツリと杖を鳴らして後を追う。
リボルバーをポシェットに戻して、
片手を開けたままずかずかと雑居ビルに踏み込む。

エルピス > 「――『エルピス』ですっ!
 ボクが矢面に立ちますから、出来ればボクの後ろにいてくださいっ。」

 依存されれば応えるだろう。
 が、屋内ならばもう少し武器が欲しい。手当たり次第に転がっているものを掴みながら進む――
【まだ使えそうなスマートフォン】
エルピス > (ダメだ、こんなんじゃっ)
 
 普段なら珍しいと思う所だが、今では役に立たない。
 スマートフォンをその場に捨てて、中へと入った。

東郷月新 > 「なるほど、さゆりでしたかぁ。
やれやれ、葬式とは辛気臭いですなぁ」

そのまま雑居ビルの奥へ。
相手が多い上に、こちらの戦い方を熟知したさゆり。
――これは腹を括ってかからねばなるまい。

が、方法はある。
少し奥に行き、あたりを見回す。

「……ここが落第街で助かりましたなぁ」

それだけ呟くと東郷は。

まだ多くの人が住む雑居ビルの支柱を叩き斬った。

能見さゆり > Somewhere over the Rainbow♪

【ビルとなれば、水を得た魚のようなところがある
重量級との戦いでは無いのだ
上階に入ると、部屋をワイヤートラップだらけにしていく
避けたその位置に、避けないその位置に】

Way up high♪

【上階が終わればその下に、階段に、エレベータに】

There's a land of that I dreamed of♪

【蜘蛛の糸が編まれていく
絡みつくように、追い込むように
大丈夫
東郷さんなら分かってくれるだろう
きっと、面白いようにかかってくれる
どうせ思い切ったことをする

だからコレで全部動く】

Once in a lullaby♪

エルピス >  
「――は、はぁっ!?」

 ビルの支柱を叩き切る東郷を目視する。
 支柱が切られればそれは安定を欠き、ともすれば倒壊に巻き込まれかねない。
 倒壊に巻き込まれれば、『生身では済まない』

 加えて、ビルにはワイヤートラップの類がさゆりにより仕掛けられている。
 下手には動けないし、ツヅラは特に動きづらいだろう。

 ……此処は彼女に任せるとかでなく、二人の乱暴な戦いにツヅラが巻き込まれかねない。
 そして、援護すると言った声も聞こえた――

 ――ツヅラがよほどのリアクションを起こさなければ、身を挺して起こるであろう崩壊から庇おうとするか。
 ウィリーも近くにいれば、その次に庇おうと。

ウィリー > 無茶苦茶である。追う方も追いかける方も、手段のために目的を果たそうとしているような――
そして、周りから手を差し伸べる人間すら意に介さない、そんな。

「正気の沙汰とは思えん!」姿勢を安定させ、崩れくる瓦礫を叩き落とす。
公安がらみの事件はどうしてこうも面倒を……そう思いながら、
エルピスの思惑とは対照に、ツヅラとエルピスをかばおうと左手で二人の身を覆うとするが。

薄野ツヅラ > 「あッは───……流石ロストサインと云うかぁ……
 ブッ飛んでんのが多すぎるわぁ、此れだから正気度の低いのは」

憎まれ口を叩きながら特徴的な笑みを溢す。
支柱を叩き折られれば、屹度ビルは崩れるだろう。
生憎ながらビルの中の彼らを救う手段は彼女にはない。
しかし、落第街の秩序を乱す現行犯として彼女が「正義の味方」に
成るだけの理由が生まれる。

「────エルピスッ!」

二人に庇われれば、思わず大声を上げる。
同時に、さゆりのワイヤートラップを認めれば厭そうに舌を打つ。
食えないことをしてくれるわねェ、と。