2016/05/26 のログ
水月エニィ > 「分かったわ。」
 
 乗り物酔いになんて負けない。
 無意識にそう思った後、そう考えた事と受けた言葉に苦い表情を見せる。

「負けたら大抵死ぬわ。でも、負けが決まってから逃げれば死なないわよ。
 負けて死ぬが常ならば、日の本の国はなかったでしょうね。
 ……いつか勝てると思いたいわね。そうでなきゃこんな努力なんてしないわ。」

 苛立たしげに吐き捨てる。
 こんな子に当たっても仕方ないとは強く思う。

 むしゃくしゃした何とも言えない感情の高ぶりを覚えれば、
 片手で己の髪を強く掻いて乱す。

「そんなことぐらい始めから分かっているわよ。そうよねそれはとっても都合が良い。
 そんな"救い"などないことは分かってる!
 だけど貴方が言う事も不可逆なの。ああっ、もうっ。分かってる、分かってるわよそんなこと――っ!」

 荒くした語気が自分の耳に届けば我に返る。
 周囲は冬の如く冷えている――

「……って、貴方に当たっても仕様がないわね。
 大丈夫よ。言わんとしていることは分かるし、自助努力ぐらいは出来るから。」

柴木 香 > 「負けが決まってからでも逃げられるならすごいと思います、うん。ぼくには無理です。
 わふ、努力してるなら、まぁ、その内勝てるです?」

話的にどの程度の修羅場かは、なんとなく。
で、そんな状況からどうやって生き延びたのか、yとっと気になったりとか。。
生き延びられるならやっぱり実力あるよなぁ、とか。思う。

かくん。相手の苛立ちなどどこ吹く風。周囲の変化もなんののそ。
不思議な人だなぁ、とのほほんと首を傾げ。

「あ、分かってる人だった。
 ならだいじょーぶだいじょーぶ。たぶん。
 ……自助努力するならお手伝いはするです?ほら、同じ犬同士ですし。わふ。」

不可逆とかはよくわからないけど、事情はそれぞれあるし。ただわかってるなら改善はする話。
負け犬、っていったのを犬だと本気で思ったわけじゃないけど。そんな事は言っておく。
なんか怒らちゃったし。

水月エニィ > 「出来なくてもやるしかないの。
 単純な引き際の話よ。……負けていないとは思えないわ。」

 実力はある。
 恐らくではあるし、己が鏡花ハルナと統合された現状では尚更の話ではある。
 それは理解している。それでも勝てない何かががある。

「分かっていなけりゃここまでやらないわよ。
 忍耐は練達を、練達は希望を生むということを位知っているわ。
 それが自助努力ってヤツでしょ。ま、それでも負け犬だけど。」

 そして、忍耐は苦難から来る。
 いやと言う程分かっている。

「精々戦う前に済ませておくぐらいね。トイレと同じ。
 ……お手伝いならそうね。ここを出るまでその荷車にのっけてくれないかしら。
 なんだか寒気がするし、気分が悪いの。だから何だって話だけど、せっかくだから要求してみるわ。」

柴木 香 > 「やるしかないなら手段は――んー。」

聞いていて、もう一つ思うこと。
なんでかは知らないけど一人で何とかするんだなぁ。なんでも。

「―――犬なら群れちゃえばいいと思いますけど。うん、そこは人それぞれ。
 でも負け犬だから、で納得はしないでほしいです。個人――個犬的に悲しいので。わふ。」

こくこく。
心配というわけでもないけれど。犬的にはそこは大事。
犬だから負けるとかはないのです。

「――?
 わふ、体調悪いです?なら乗るといーです。乗り心地は保証しないです。けど。そのまま病院まで配送でいいです?」

あっさりと、要求は承諾する。
断らないとそのまま本当に病院に担ぎ込みそうな様子。

水月エニィ > 「群れられるなら幸いね。
 追わぬように自分を騙して取り繕うだけで精一杯で、それすら十分に出来やしないのに。

 そう思いたいけれど、水月エニィの異能は『負け犬』です、なんて保証されたら、ね。」

 "犬仲間ね。私なんかを含めていいのかしら。" そう、一言加える。

 ……言動に理性と感情が混ざり合う。
 先ほどから何処かちぐはぐとした、本音と建前の区別があいまいになっているような言動だ。
 ……客観と主観も例外ではなく。

「はっきり言っておくけど、病院には行かなくていいわ。
 ……女子寮まで届けて頂戴。きっと寝れば治る。二千円あれば足りるかしら。」

柴木 香 > 「群れられるならこっちも群れちゃうのです。戦いは数だよ!とか偉い人が言ってたです。
 ……他人の保証は当てにならないです?信用せずに、そう形容されたものが何か、きちんと自分で考えるべきです。わふ。」

続いた言葉には、何か問題があっただろうか、とむしろ不思議そうに首をかくり、と傾げる。
よっこいしょー、と荷台部分をぐるりと回して、エニィさんの前に。乗ったのを確認して。

「ん?お駄賃は犬仲間料金で――えーと?えーと。」

考えてなかったらしい。
暫くぴこぴこと動く尻尾をお楽しみください――ぴこん。

「じゃあ今度遊びに行くです。それがお駄賃でいーです。
 では回送荷台は目的地女子寮ー……」

遊んでくれるの部員くらいだしなぁ、二人目?と内心ちょっとがっつぽーず。
がらこんがらこんと、車輪が回る。とことこと走り始める。
荷車だけなら自転車よりも速く走るのだけど。人が乗ってるから駆け足くらい。

水月エニィ > 「ハルナはそうしていたわね。
 ……まぁいいわ。自分の認識なんて飾りよ。偉い人にはそれが分からない。って偉くない人が言っていたわ。」

 気丈に大げさに肩を竦め、妙な冗句を交ぜて返す。
 ……遊びの誘いには応える。続く句も踏まr、懐っこいと言うべきか、乗り気と言うべきか。

「おいでなさい。でも女子寮よ。柴木君ならいけると思うけど。
 ロリ服でも着れば見かけ上は区別付かないわね。ま、呼んでくれれば降りてくるわ」

 荷台に上り、揺れる荷台の上で身体を休める。
 がたごとごっしゃん。

(確かにエチケット袋が必要そうね……。)

柴木 香 > 「どっちかっていうと他者の認識が飾りです?他人に導かれようとした赤い人は豪い目にあいましたです。」

何の話だ、といった感じの会話ではあるが、通じているらしい。

「普通にジャージで行くです。……わふ?」

ちょっと、むすー。
女の子扱いはお気に召さないらしい。
というかなんで女子寮に行くことになってるんだろう。普通に何処かへ遊びに行くつもりだったけど。
まぁ、呼んでいいという許可は貰ったのでいいや。

「揺らさない努力はするです。けど――未舗装の荒野とかもっとひどいと思うです。」

頷きながら、とてとて歩き――。
がらこんがらこん、と大通りをはっちゃんと、仲間と一緒に抜けていく。

ご案内:「落第街大通り」から水月エニィさんが去りました。
ご案内:「落第街大通り」から柴木 香さんが去りました。