2016/08/11 のログ
ご案内:「落第街大通り」に佐伯貴子さんが現れました。
ご案内:「落第街大通り」に寄月 秋輝さんが現れました。
■佐伯貴子 > (夜の落第街。
いつもは若干気が重い警邏である。
今回はツーマンセルで歩いているように見える。
もちろん、姿を消す魔術を持つ者もいるので、
二人だけとは限らないのだが)
調子はどうだ、寄月。
(周囲を見回す。
道端で何かを売っている亜人。
娼婦のような格好で佇んでいる女性。
地面をはう小動物や昆虫。
スラムほどではないとはいえ、
ここはやはり綺麗とはいえない)
■寄月 秋輝 >
「特に何も。
周囲に危険な反応はありません」
刀の柄頭に手を当てながら答える。
探知系の魔術を展開しているため、ひとまずは周囲は安全だ。
貴子と違い、正面だけを見ている。
しかし異能の力で、全方位を確実に見ている。
普段と変わらぬ様子で、貴子の後ろを守る。
■佐伯貴子 > そういう意味じゃなくて…
君の調子はどうだと聞いたんだが。
(頭を掻きながら尋ね直す。
相手の頭のなかでは、
佐伯貴子は守るべき対象であり、
言い換えればお荷物なのだろう。
必要以上な緊張感をそう解釈した)
■寄月 秋輝 >
「本日も好調です。
佐伯さんの警邏に付き合う予定だったので、訓練メニューも軽くしておいたので、
体力魔力ともに十分な余裕があります」
変わらず、周囲への警戒を続ける。
しかし、ふと貴子の顔を見て、小さく首を傾げた。
「……何か気になることでも?」
首をかしげるが、本当に変わらない顔色。
佐伯貴子を荷物と感じているかどうか、そんなことすら些細なものだ。
彼にとって、この警戒が普通なのだろう。
■佐伯貴子 > ふむ…そうか。
頼もしいといえば頼もしいのかな。
(軽く首を傾げながらそう返す)
気になることといえば、君の気が張りすぎていることかな。
場所柄、当然なのかもしれないが…
将来設計がしっかりしている割に、
太く短く燃え尽きるような生き方だと思ってな。
(以前、飛び級で卒業する予定だといっていた。
しかし、今はこの場で命がけの戦闘をしようとでも言うような勢いだ)
■寄月 秋輝 >
「普段からこんなものですよ。
……この場は僕が気を抜いていい場所ではないでしょう?」
異能と魔術、鍛え上げた感覚をフル回転。
常人なら確かに、15分が限界の集中力かもしれない。
「生き方も……正直否定はできませんね。
多少改善はしてきましたつもりですが」
鍛えられ方、考え方の仕込み具合がそもそも違うのだ。
命を燃やして戦う、最強の捨て駒。
そうして作り直された人間の思考が、こんな場でも極限に至らせてしまっている。
ご案内:「落第街大通り」にエアルイさんが現れました。
■佐伯貴子 > 普段からそんな気持ちでいたら寿命が縮むぞ。
ここは路地裏でもスラムでもないんだから…
(普段通りの口調でも力は伝わってくる。
ため息をつきたい心持ちであった)
もう少しこの世界に馴染んだほうがいいと思うぞ。
ここは昔と違って長生きが出来る場所だ。
譲れないものがない限り、命を懸けるべきじゃない。
■エアルイ > 「……!」
それを発見したのは、全くの偶然であった。
何時もの様に落第街を
――何度か止められはしたが、結局街を探し歩くことは止められない。好奇心は竜にも抗い難いのだ――
散策していたら、視線に写りこんだのは見慣れない人影二つ。
見える姿は恐らく人間。漂う匂いも恐らく人間。
異界の同胞でも、こちらの知り合いでも無い二人組……
だが、今は都合がいいのかもしれない。
どういうわけか、何時もは話を聞いてくれる此処の住人も
――大半は変な笑みを浮かべていたが――
『コレ』について尋ねると、揃って顔を青くして、
嫌な物を見るかの様な視線を向けてくる。
此処を散策していた時、色々あって預かった妙な物である。
が、なんだか分からないままというのは気持ちが悪い。
だから聞いて回っているが――しかし、此処の住人には話が聞けない。
なら――此処でない場所から来た者に聞けばいいのだ。
一人頷くと、目を爛々と輝かせながら、軽い動作で二人の前に立ちふさがった。
「たのもーーー!!!!!」
ついでに声を上げた。中々やかましいかもしれない
■寄月 秋輝 >
「路地裏やスラムであろうとなかろうと、完璧に安全な場所なんて無いんですから。
僕が気を張れば佐伯さんが無事なら、安いもので……」
ぴたり、口を止めて。
角と尾の生えた少女が異能の探知内に入ったことを確認。
未然に危険に備える準備をして待っていたが。
まさかのたのもー、である。
「……どうしました?」
普段と変わらぬ表情で、少女に尋ねる。
少しだけしゃがんで、目線を合わせた。
■佐伯貴子 > 別に私たちは恋人でも、
姫と騎士でもないんだから、
そこまでしなくていいってことだよ。
(とりあえず会話を切り上げにかかる)
(こちらも異邦人の少女?に、
若干膝を曲げて尋ねる)
どうしたの、お嬢ちゃん。
「たのもう」は、相手の家や道場におじゃまするときの言葉じゃないかな?
(少なくとも、往来で使う言葉ではないし時代でもない。
…ような気がする)
■エアルイ > 「ん? 知らないな!!
声をかけるときには声をかけるのが大事と聞いたからな!!
あとーは……はじめまして!! だ!!」
女性――貴子から告げられた言葉に一瞬首をかしげたが、
しかし変わらぬ調子で声を上げる。
内容についてはわからずに使っているようだ。
理解していないのか、あるいは考えていないのか。
耳に響くというよりも、腹の奥にズシリと圧し掛かる様な大声を発しつつ、
しかしそれとは正反対のにかーっとした笑みを浮かべ、爛と輝く黄色の瞳をじぃっと二人に向ける。
「なな!! 聞きたいことがあるんだ!!
お前たちに、聞いてもいいか?」
瞳の輝きを変えることなく、そのままに己の意図を伝えてくる。
その言葉に引っ掛けや嘘が含まれていないのは、
あるいはその様子から察せられるかもしれない。
■寄月 秋輝 >
「はい、はじめまして。
構いませんよ、なんでも聞いてください。
ただ周りの人に迷惑ですから、声を小さくしましょうね」
なんとも微笑ましい少女である。
目線を合わせたまま、微笑んで答えた。
その裏で、周囲に対する警戒を引き上げることも忘れない。
並列思考で魔術探知範囲を縮め、感知能力を高めておく。
■佐伯貴子 > 初めて会う人には、はじめましてだよ。
(あとは言いたいことは寄月が言ってくれた。
少女?の言葉を待つ。
きっと予想外の言葉が出てくるのだろう。
こういう時は心を空にするのだ。
ダメージが少ない)
■エアルイ > 「ん! わかー……った」
頷きひとつ、出しかけた声音を慌てて控えて。
初めて会うならはじめまして。そう言われた答えに目をパチパチと瞬かせつつ。
「あのな、コレもらった……あずかった? くれた? んだ。
でも、コレが何かわからないんだ。知ってるか?」
いまひとつ判然としない内容を口走りながら、
合羽に似た衣服の前合わせに手を突っ込み――
しばらくもぞもぞと中で手指を動かす様子を見せてから、
『ソレ』を引っ張り出した。
『ソレ』は、一見すればただの黒い棒に見えた。
だが、それがただの棒などという優しい物でないことは、
見る者が見れば一目で理解できただろう。
それが黒いのは、装飾や誇張よりも実利を突き詰めたが為。
それが単純な形をしているのは、
相手を威嚇することや、持ち手を満足させる凶悪さなどは必要でなく――
ただただ、己の役割を果たす為にそれ以外を削ぎ落としたが故の実利の形。
子どもが振り回して満足するオモチャではなく、
人を害さんが為に突き詰められた対人殺傷のための道具。
『エニィ式超電磁警棒』
そう名づけられ、落第街に住まう住人をすら殺傷せしめんが為の凶悪な性能を封じ込められたソレが、
少女の手の中で、夜闇に沈むかのような黒い姿をさらしていた。
■寄月 秋輝 >
「ふむ、これは」
ぴたっと動きが止まった。
微笑みのまま、軽く1秒。
「……あの人は子供になんてものを……」
頭が痛い。超痛い。
エニィって絶対あの人だ。
「……佐伯さん、これスタンロッドですよ。
それもかなりの高電圧……
暴徒鎮圧に使うような……」
正直困ったって顔で、隣の貴子に声をかける。
少女にこの話を聞かせるべきかどうか、本気で悩んでいた。
■佐伯貴子 > 見ればわかる。
(小声で寄月にそう返す)
お嬢ちゃん、これはね、『おまもり』だよ。
悪い人からお嬢ちゃんを守ってくれるの。
だから、大事にしまっておくこと。
悪い人には渡さないこと。
わかってもらえると嬉しいな。
(そう言って微笑む)
私は佐伯貴子。『風紀委員』っていうお仕事をしているの。
悪い人から悪くない人を守るお仕事。
私達はもうすぐ行くけど、お嬢ちゃんもついてきても大丈夫だよ。
(寄月に目配せして、歓楽街方面へと歩き出す。
エアルイがついてくれば、
悪い人とは他人の嫌がることをする人。
悪くない人とはそれをしない人、など、
ありふれた道徳の話をするかもしれない)
■エアルイ > 「お守り? なのか」
いまひとつ、わかっているような分かっていないような声で首を傾げる。
コレを預かった時、ある人を叩くようにといわれた。
――いや、これも、一緒に教わった
『しゅだんをよくかんがえる』ということ、なのだろうか?
「……ん、あ、わかった!! 渡さない様にしたらいいんだな!」
目を爛と輝かせ、大きく頷く。
細かくは理解していないが、大事なものであるということ、
そして誰かに無闇に渡してはいけないものであるということは理解できたようだ。
尤も――その様子には、多少不安な部分は見受けられるかもしれないが。
「佐伯貴子、佐伯貴子だな! エアルイだ!!
んあ、いいのか? じゃあ、いく!!」
大きな声で――多少は加減しているようだが、
しかし近くで聞くには中々響く――そう応じると、後をちょこちょことついていくだろう。
手に持っていた電磁警棒は、再び服の中に仕舞いこんだようだ
ご案内:「落第街大通り」から佐伯貴子さんが去りました。
■寄月 秋輝 >
「……助かります」
小さなため息と共に、貴子に礼を述べた。
あとはエアルイと名乗った少女と貴子が離れていくまで、しんがりを務めるだけだ。
(……エニィさんには、次に会ったら問い詰めておこう……)
非常に疲れた様子で、周囲への警戒を続け。
二人が脱した時点で、ようやく気を抜いて、落第街を出た。
ご案内:「落第街大通り」から寄月 秋輝さんが去りました。
ご案内:「落第街大通り」からエアルイさんが去りました。