2015/06/01 のログ
ご案内:「路地裏」にレイチェルさんが現れました。
レイチェル > やれやれ……(落第街大通りから一歩離れた路地裏。陰鬱な雰囲気漂うこの場所で、多くの「学園の闇」が現れては消えていったことだろう。そんな場所に似つかわしくない少女が金の髪を風に揺らしながら、歩いている)
レイチェル > 学園の暗部……か。
(そんなことを呟きながら、歩きまわるレイチェル。
その腕には風紀委員の腕章。)
チンピラ共もそうだが、最近どうも公安委員会の動きが
気になる……見回りはしっかりやっとかねーとな
(腰に手をやり、ため息をつきながら、路地裏の奥へ奥へと
歩みを進めていく……)

ご案内:「路地裏」に西園寺偲さんが現れました。
西園寺偲 >
西園寺偲 > (路地裏の奥まった一角で、公安の男たちが見るからに落第街に住む小汚い男を囲んでいる。
公安の男たちは小汚い男に何かを渡し、代わりにノートを受け取った。
偲は傍で眺めている)

レイチェル > ありゃあ……噂をすれば公安委員会の奴らか。
しかもあのメガネ、西園寺偲……副委員長様ってやつか。
一体何やってやがんだ……?
(レイチェルは物陰に一旦身を隠し、その様子を窺っている)

西園寺偲 > (偲はぱらぱらとノートをめくる。
中身は芳しくないのか、顔を顰める)

「売り上げが落ちてるわね。
もう少し手を広げるべきかしら……」
「し、しかし、これ以上は風紀の奴らに見つかるかも……」

(小汚い男はおびえたように辺りを見回す。
レイチェルに気づいてはいないようだ)

レイチェル > 売上げ……? 公安の奴ら、落第街の奴に何やらせてやがんだ……?
(息を潜めて、その様子を見守る。クロークの中に手を入れ、いつでも飛び出せるように準備をしながら。)

西園寺偲 > 「口答えは許さないわ、上手くやりなさい」
「へ、へい……」
「ちゃんとリストは提出する事――風紀や裏社会の連中に捕まるんじゃないわよ」

(小汚い男はぺこぺこと頭を下げながらその場を去ろうとする)

レイチェル > (飛び出さずに様子を窺うべきか……悩むレイチェルだったが、意を決して物陰を飛び出した)
……風紀委員だ。てめーら、何してやがる
(潜めていた息。すぅ、と吸ってから、路地裏に響き渡る声で、そう口にした)

西園寺偲 > 「…………!?」

(ぎょっとして公安委員たちが振り返る。
小汚い男にいたっては驚きのあまり腰を抜かして、
へたったままわたわたと逃げようと)

「――あら珍しいですね、こんな場所に風紀委員なんて」

レイチェル > 逃げんじゃねぇ。
(クロークから二挺の拳銃を、くるり、と掌の内で回転させながら取り出して、片方は西園寺偲へ、もう片方は小汚い男の方へ向ける。)
珍しいだ? 
路地裏の見回りは基本中の基本だぜ。
てめーらみたいにこそこそ怪しいことやってる奴らを見つけることが
できるんだからな

レイチェル > (拳銃は、おそらくはテーザーガンか何かだろう。しかし当たれば、ただで済まないことは誰の目で見ても明らかだ)
西園寺偲 > 「――聞きしに勝る狂犬ぶりですね、レイチェル・ラムレイ。
私に銃を向ける意味を分かっているのですか?」

ふんっと鼻息を吐くと、周りの男たちが一斉に銃を抜きレイチェルの方へ構える。
こちらも公安支給の制圧用ゴム弾だが、当たればただではすまない。
小汚い男は銃を見て恐怖のあまり動けなくなっている

「もう一度問いますが、私が公安委員だと分かった上で銃を向けていますか?」

レイチェル > 「犬ってーのはお前のことじゃなかったか、公安委員長のペットのわんちゃんらしいな? 西園寺偲。名前はよーく聞いてるぜ」
一斉に銃を向けられても、特に動じる様子は無い。二挺の銃を向けたまま、語を継ぐ。
「ああ、分かった上でやってるぜ。オレが銃を向けるべき相手だと判断したから銃を向けてんだ、西園寺偲。大人しくそのノートを渡しな」
傍目から見れば、多勢に無勢。そんな状況にも関わらず、態度を変えずに、レイチェルはそんな言葉を放つ。

西園寺偲 > 「――分かりました。
『レイチェル・ラムレイは落第街で気が狂って公安委員に銃を向けた』とでも報告書には書いて差し上げましょう」

いくら強力な能力者とはいえ、こちらは5人、向こうは1人。
しかも全員能力者で固めている。
偲は勝利を確信していた

「――撃て」

レイチェル > 「なるほど、オレが狂って銃を向けたことにすれば、正当防衛が成り立つってか、いいやり方してるぜ。だが一つだけ――」
偲をきっと睨みつけるレイチェル。
刹那、その場の空気がずしりと重くなったような、そんな錯覚を覚える。
「――訂正してやるぜ、わんちゃん。
『気が狂った公安委員はレイチェル・ラムレイによって全て鎮圧』……報告書の文面はこうでなきゃダメだろ」
一斉に放たれた銃弾を前に、レイチェルはその姿をこつ然と消した。

西園寺偲 > 「強がりを!
容赦するな、制圧が不可能ならば撃ち殺せ!」

能力者たちが慌てて周りに銃を向ける。
が、レイチェルの姿は見当たらない。
偲は慌ててレイチェルの行き先を計算するが――

レイチェル > 「殺せ、か。面白ぇ!」
物事を数学的に解釈し、果ては未来予知まで行うという西園寺偲の数列解析<ガウス・ブレイン>。正確無比なその異能は、確実にレイチェルの位置を導き出した。
超高速移動するレイチェルの位置。その行き着く先は、
西園寺偲の―――真後ろ。
しかし、計算を終えるのと同時に、レイチェルの気配が背後に現れる。

西園寺偲 > 「――後ろ!?」

偲は慌てて伏せて避難しようとする。
能力者たちは今まで偲の居た位置に向かい、一斉に射撃を開始。
本来ならば空気圧でゴムを撃ち出すはずのそれは、殺傷能力を持った改造品だった。
まともに受ければ致命傷になるかもしれない程の弾丸がレイチェルへと殺到する。

レイチェル > 「……ちっ! 面倒くせぇ異能だぜ!」
時空圧壊〈バレットタイム〉は再発動までに数呼吸分のクールタイムを要する。近場の物陰に転がり込むが、能力者達が放った銃弾の一つが肩を貫き、血が吹き出す。

ご案内:「路地裏」に能見さゆりさんが現れました。
西園寺偲 > 「――に、逃がすな!
追い詰めろ、そいつは犯罪者だ、もし捕らえたら好きにしていいぞ!」

公安の男たちを煽りながら進ませる。
偲はゆっくり呼吸を整えるべく深呼吸する。
数列解析<ガウス・ブレイン>は確かにあらゆる事象を計算できるが、計算を身体の動きに反映させる力は偲自身の身体能力に依存する。
おかげで偲は戦闘にはまったく不向きなのだ。

男たちは銃を構えたまま物陰へと突撃する!

レイチェル > 「てめーらなんかに好きに扱われてたまるかっつーの」
再びずしり、と空間自体が重くなる。
同時に、レイチェルの周囲の時の流れが、急速にその速度を落としていく。
物陰のレイチェルを前に男達が銃を向けるが、銃口を向けるまで10秒はある
「毎度ながら欠伸が出るぜ」
二挺のテーザーガンを男達に向けて連射しながら、別の物陰に潜り込む。
と同時に、レイチェルの周囲の『時』が、元の流れに戻っていく。

能見さゆり > ふむ、既に一悶着有るようですね……?
【最近割りと派手にやっているところがあるとの報告があったので見回りの一環で伺ってみれば……既に戦闘状態。レイチェルと……アレは公安の西園寺?
ともあれ、戦闘の外側からレイチェルの方に通信を入れようとする……風紀のイヤホンマイクを耳に装着していれば、だが。】
レイチェル、こちら能見さゆり。当現場を南南西方向10mほど外から眺めている状態。協力可能。どうぞ。

西園寺偲 > 「ぐっ!?」
「がっ!?」

男が二人、恐ろしいほどの速さで倒れる。
それまで守勢だったはずのレイチェルの神速の動きを計算して偲ぶは呻くように言う。

「時間加速――! 違う、これは、時間圧縮!?」

レイチェル > 「能見さゆりか……助かるぜ。今取り巻きの相手をしてるとこだが……西園寺偲が逃げるかもしれねぇ。逃がさねーように協力してくれ」
風紀委員のイヤホンマイクは装着してある。マイクからの声に、レイチェルは小声でそう返した。

西園寺偲 > 「――ちっ、そんな大能力、そう連続で使えないはずよ!
一気に畳み掛けなさい!」

残った男二人に号令する偲。
男たちは自己強化の能力を使いながらレイチェルへと迫る!

能見さゆり > 能見さゆり了解。建物裏手から侵入、制圧を試みます。
【報告を行いつつ、建物の裏手に回る。通常では事象に入るのかもしれないが、彼女の異能弱化装置によりそもそも事象として把握しづらい傾向がある。視界に入れば全く理解できないわけではないだろうが、イレギュラーや低い確率に属する事象になるのかもしれない】

レイチェル > 「良い勘してやがるぜ、あのわんちゃん」
レイチェルの時空圧壊〈バレットタイム〉は、
既に連続して2回発動している。
次にレイチェルが異能を発動できるのは
3、4呼吸後といったところか。
レイチェルは向かってくる男達に向けてテーザーガンを構えるが――

西園寺偲 > (男たちはレイチェルに向かい発砲する。
動きは能力者としては下っ端もいいところだが、荒事になれているのか発砲に躊躇が無い)

「ふん、何人倒したところでお前が倒れて私が立っていればそれで勝ちよ」

(しかし近づくさゆりには気づいていない。
そもそも敵の察知は感覚に属する事であり、計算できる事ではない。
認識すれば計算が始まるであろうが、今のところ認識できていない様子)

能見さゆり > ……裏手より侵入、このまま接近します。
【裏手から侵入。そのまま部屋へ。その際、この西園寺の件に関して上部に通信報告しつつ。背後から近づく。
人前故にフルステルス機能は使えないが、それでもスニーキングの基本はできており、気配もなく近づいていく】

レイチェル > 「西園寺偲の確保は頼んだぜ~……」
能力者は偲を除いて残り二人。
男達の発射した弾丸がレイチェルの身体に穴を開ける――そのコンマ1秒前
。レイチェルの姿が一瞬にして消える。
次の瞬間には、レイチェルの姿は二人の男の背後にあった。
「やれやれ、あっぶねぇ……」
弾を発射した後のテーザーガンをくるりと掌の内で回転させると、
クロークの内にしまう。

西園寺偲 > 「――ちっ、計算以上の能力ね。予定が狂ったわ」

偲が呟くのと同時に、残り二人の公安の男が倒れた。

悔しそうに顔を歪めながらも急いで路地裏から逃げ出そうとする。
あと1回でもあの大能力、時空圧壊〈バレットタイム〉が残っていたらとてもではないが勝てない。
今回はレイチェルの能力を見れた事で良しとするしかない――

ご案内:「路地裏」に対異能者清掃機械『エーミッツ』さんが現れました。
能見さゆり > ……予定外のところこちらからも失礼しますね。
【声とともに、後ろから銃を突きつけつつ、床に組み伏せようとする。
そのまま背中に銃が押し当てられれば、鎮圧用のゴム弾とはいえかなりヤバイだろう】

対異能者清掃機械『エーミッツ』 > …エリアブロックA-5に、到着しました。
(脱力感のあるゆっくりな機械音が走る。何やら、風紀委員より、騒動があったと聞きつけた。故に、ゆっくり、ゆっくりと姿を現した、対異能者用の機械。だが、自体は既に、鎮圧しているようだ。この場で唯一、風紀委員の彼女から、救援が必要と要請を受けなければ、彼女等の現在の情報を習得して、そのまま去っていくだろう。)

ご案内:「路地裏」から対異能者清掃機械『エーミッツ』さんが去りました。
西園寺偲 > 「なっ、きゃぁぁぁ!?」

組み伏せられようとして無様にすっ転ぶ。
どうも見栄をはってハイヒールなんぞ履いてきたのが仇になったらしい。
ごろごろと転がった挙句壁にぶつかって潰れた蛙のような悲鳴をあげた。

レイチェル > 「丙型か……ま、あれに頼らずとも取り押さえるのは十分そうだぜ」
転ぶ西園寺偲を見て、ふっと笑いながら、肩口を抑える。
レイチェルは、ダンピールだ。
普通の人間よりも回復能力はずっと高い。
とはいえ、少しばかり安静にしている必要がありそうだ。
レイチェルは立ったまま壁に背を預けた。

能見さゆり > おとなしくしていれば危害は加えませんが、抵抗すればその限りではありません。
打撲や骨折ぐらいは覚悟していただきます。
では……確保させていただきますね?
【倒れた西園寺に銃を向けつつ、再び通信による報告対応。】
……はい。了解しました。

西園寺偲 > 偲は唇から流れる血を手で拭きながら考える。
ここからが彼女の真骨頂。
異能の力数列解析<ガウス・ブレイン>と彼女の生来の諦めの悪さが合一し、最適解を導く――

「――――!」

通信している一瞬の隙を突き、彼女はすぐ傍に倒れていた公安の男の首筋に減圧式の注射器を突き立てた!

西園寺偲 > 公安の男がびくんと大きく震えると――
ゆっくり立ち上がる。
その身体は異常に筋肉が膨らみ、目は正気を失い口からは涎が垂れている、

「ぐるぉぉぉぉ!!」

まるで獣のような咆哮が路地裏に響き渡った。

レイチェル > 「何だありゃ……薬? 何だか知らねーが、やばそうだぜ……」
その光景を前に流石のレイチェルも息を呑んだ。