2015/06/05 のログ
レイチェル > 「……吸血鬼みてーだな、あいつ。一瞬同胞かと思ったぜ」
赤黒い液体へと沈んでいくのを見て、肩を竦め。
「しかし……一時的な対処じゃなくて、
 もっと根本からの――そう、根絶……それをしなきゃいけねーんだけどな」
それを目指すにはやはり――。
携帯デバイスに届いたメール。
その内容を見て、一人頷き。
「いよいよ、動き出すのか、それとも……」
そんなことを呟きながら、レイチェルは暗闇を歩き続ける。

レイチェル > 『おい、ねーちゃんよぉ!』
そして、路地裏に現れる細身の男が現れる。
男は胸元からナイフを取り出し、レイチェルの胸の前に突きつけた。
『ヘッヘッヘ、こいつが見えるか?』
どう見ても真っ当な学生生活を送っている者ではない。おそらくは、二級生徒。
「……」
『こいつを出してる意味は分かるよなぁ? いいから金出しなァ!』
風紀の腕章は暗がりの中、クロークの下に隠れている。
男はレイチェルを風紀委員として認識できていないのだ。

ご案内:「路地裏」に矛海 遼さんが現れました。
レイチェル > 『おい、聞いてんのかァ~~? テメェ、全身切り刻まれてぇかよォ~?』
男はナイフをレイチェルの頬にあてがい、そのままスッと下に降ろす。
同時に、赤い筋がレイチェルの頬に流れた。
暗がりの中で、レイチェルの表情は窺えない。
無言のレイチェルを前に、男は吠え続ける。
『無視キメてんじゃねぇよ、おォ~~?』

矛海 遼 > 夜の路地裏、何処かから鈴の音が鳴り響いて行く

共に、何やら甘い匂いも漂ってくるだろうか

レイチェル > 『あァ? んだこの音はよォ~!』
男は辺りをきょろきょろと見渡している。
ナイフは突きつけたままだ。

矛海 遼 > 鈴の音が止まると、籠に小さい箱を入れたママチャリに乗った、黒いスーツの青年が通りかかる

「むぅ……またしても道に迷ってしまったか………?」

無表情の上から眼鏡をかけた青年が、凍ったような瞳で男と少女に視線を向けてママチャリを止める

レイチェル > 『てめェ~! 何処の誰だかしらねーが、今ここは使用中だぜ!
 さっさとどっか行きなァ! 切り刻まれたくなきゃなァ!』
そう言って、男は矛海 遼に対し、そんなことを大声でまくし立てる。
レイチェルは、動かない。ただひとつ、小さく溜息をついた。

矛海 遼 > (資料によれば、あの子は確か………)

男には目もくれず、金髪の少女を見て記憶を探り、思考が繋がる。

あぁ、見たことがある【風紀委員】のレイチェル・ラムレイだ、と。

「そうだな、では【何処かへは行かない】。切り刻まれる気は無いからな。口だけでは無く、実行してみたらどうだ?それを出来る肝があるのならばな」

挑発するように口を開く

レイチェル > 『なめやがって、このォ……野郎ォ~! ぶっ殺してやる!』
男は一旦レイチェルから離れ、青年の方へ向けてナイフを
構えて疾走した。
それと同時にレイチェルも動こうとするが――

矛海 遼 > 風を斬る音が響きわたり、男の持っていたナイフは右手で払われ、弾き飛ばされる。流れるような動きでそのまま手首を掴み、腕をひねりあげて背中からアームロックを行う形で壁に押し付ける

「刺さってやっても良かったのだが、この服は唯ではないのでな。【手】を出させてもらった。」

レイチェル > 『な、なんだこいつ……強ェ!? く、クソ! 分かった、分かった降参するから離してくれェ~!』
男は逃れようとじたばたするが、アームロックをかけられていては、
逃げようにも逃げられない。

「あんたは……」
レイチェルは両者の所へつかつかと歩み寄る。

矛海 遼 > 「新任かつ迷子で通りすがりの教師、と言った所か」

アームロックを掛けながら足でナイフを引き寄せつつ、少女に答える

「これは正当防衛と言う事でいいのだな?」

レイチェル > 『くそォ……!』
もし離されればナイフを拾うことを狙っていたのだろう。
男は悔しそうな声をあげる。

「そうだな、正当防衛だぜ。あんたにどうこう言う気はねーよ。
 ええと……矛海遼だったか。そいつはもう離してやっていいぜ 」

矛海 遼 > 「あぁ………そういうことだ、少年」

少女の声に答えると、腕を離すとナイフを拾い、ほんの面前を掠らせて、男の前髪を斬り落とす

「火遊びは良くないぞ?」

次は無いとでも言うかのように、無表情に冷たい目で男を見通す

レイチェル > 『ひッ……!』
大きくのけぞり、男は距離をとる。
床に這いつくばりながら、じりじりとその場を離れる。
そうしてそのまま去る――そう思われた、が。
男は、胸元から注射器を取り出す。
そう、強烈な副作用を伴うが、異能をランクアップさせる変革剤だ。
『な、なめやがってェ……! 許さねェ、許さねェぜ……!
 身体強化を極めたこの俺様をなめた罪ィ――』

パァン、と乾いた音が鳴り。
注射器が撃ち抜かれた。
クロークから現れた銃を持つその腕には、風紀委員の腕章が
巻かれている。

「てめーみたいなのを守るのも風紀の役目だ。
 消えな。次はねぇぜ――」

『くそォ! てめぇら、覚えてやがれェ!!』
今度こそ男は足早に逃げていった。

矛海 遼 > 「変革剤、か………予想のど真ん中を突き抜けるような奴が持っている物だな」

打ち抜かれた注射器の残骸を見下ろし、逃げていく男の背を見送る。

視線をあげると金髪の少女―――レイチェルに顔を向け、口を開く

「お勤めご苦労………少し待った」

無表情ではある物の、何処か声の雰囲気は柔らかく感じるか。
まるで腹話術でも行っているかのような違和感を出しつつ、そちらへ歩み寄る

レイチェル > 「助けてくれたことにゃ礼を言うぜ――ん、何だ?」
そんなことを言いながら、歩み寄ってくる男を見て小首を傾げ。

矛海 遼 > 歩み寄ると、身長、無表情も手伝ってやや恐ろしげな印象を持つだろうか。その状態から頬に手を、優しく添える

「―――少しくすぐったいぞ」

頬に添えた手から治癒に特化した魔力を放ち、頬に付いた傷を癒そうとするか

レイチェル > 「……別にいいんだぜ、傷なんて放っときゃ治る」
とは言ったものの、治療の為に頬に手を添えられれば、
特に拒まず治療を受け入れる。

矛海 遼 > 「女性の顔に傷は似合わない。そう言う主義な物でね」

頬に添えた手を離すと、懐からハンカチを取り出して手渡す

「何より綺麗な物に傷がついているのは尚更、な。血も拭いておくようにな」

レイチェル > 「……気遣いはありがたく受け取っておくけどな」
そう言ってハンカチを受け取ると、頬を軽く拭った。
「このハンカチはその内洗って返すぜ。
 ところで、迷子っつったな? 何処に行く予定だったんだ?」

矛海 遼 > 「歓楽街のとある場所に部屋を貸してもらっている物でな。そこでこの……」

停めてあったママチャリの籠の中に入っている小箱を取り出す

「ドーナツを食べようと思っていたのだが、如何せん近道に失敗してな。迷路のようになっているところを彷徨い、今に至ると言った所か。ハンカチなら持って行ってしまっても構わんぞ?」

手に持った小箱からは甘い匂いが漂うだろうか

レイチェル > 「歓楽街まで行きたいのか。それなら――」
クロークからメモとペンを取り出し、さらさらと地図を描く。
「ここからならこうやって行くのが一番近いぜ。……甘い匂いは
 ドーナツだったか」
そう言って、メモを差し出す。

矛海 遼 > 「助かる。物覚えは悪い方な物でな」

差し出されたメモを受け取ると、箱からドーナツを一つ。紙で一部を包んだ状態で差し出す

「礼と言うほどの物じゃあないが、貰ってくれ」

レイチェル > 「お、さんきゅー。甘いものは大好きだぜ!」
ドーナツを受け取れば、初めてにこりと微笑み。

「じゃ、オレは見回りに戻るとするぜ。色々ありがとな」
そう口にして、背を向け手を振って歩き出す――

矛海 遼 > 「気にするな。甘い物好きの礼に、礼で応えただけの事だからな」

夜風に髪を靡かせると小箱を閉じて籠に入れ、同じく背を向けてママチャリに跨り動き始める

「やはり笑った顔は良い物だな。では、また会おう―――――――【風紀委員】レイチェル・ラムレイ」

車輪を扱ぐ音と揺れで鳴り響く鈴の音を響かせて夜の闇に溶けていく

ご案内:「路地裏」から矛海 遼さんが去りました。
ご案内:「路地裏」からレイチェルさんが去りました。
ご案内:「路地裏」にレイチェルさんが現れました。
レイチェル > ふと立ち止まり。
「よく知ってるぜ、全く……」
そのままクロークを翻し、去って行った――

ご案内:「路地裏」からレイチェルさんが去りました。
ご案内:「路地裏」に薄野ツヅラさんが現れました。
薄野ツヅラ > (がやがやとした喧騒に塗れる落第街)
(そんな落第街のよくある路地裏)
(噂では随分と危険な取引が日夜繰り広げられているやら、いないやら)

ふぅ……今日も今日とてお薬の売人さんは元気ねェ

(其処に居るのは随分と落第街で見慣れた赤いジャージとヘッドフォン)
(小柄な体躯は何時も通り、何処か違うのは────)
(だらんと下ろした左腕)

(そんな赤ジャージの目の前には屈強な大男と華奢な少年)
(今日も路地裏では、巷で話題の薬の取引が横行している)

「俺だって、」
「今の能力だけじゃなくて。
 1段階上の能力が欲しいんだ、あの闘技場の不良みたいに──……」

(反響するは、少年の声)

薄野ツヅラ > (少年の声を遮るような男の声)
(ちら、と赤ジャージは視線を向ける)

「だァれが手前みたいなモブに渡すかよ───…」
「学生証、其れが交換の条件だ」

(……モブはどっちかしらぁ)

(たん、とわざとらしく音を鳴らして少女は路地裏を進む)
(屈強な大男が下卑た笑みを浮かべるや否や)

あっは、こんばんはお兄さん
ボクもそのお薬、ちょーっと探してる最中でぇ☆

(間延びした語尾と人を馬鹿にするような嘲笑)
(其れと共に、少女は黒光りする鉄屑を男に向ける)
(鉄屑は、指先一つで男の命を刈り取る下らない玩具で)

(もしかすると、発砲音に気付く者がいるかもしれない)

ご案内:「路地裏」に井戸木さいこさんが現れました。
井戸木さいこ > (こうやってガメてたんだねぇ……けど、これはぁ……)

 抜き足差し足忍び足。培ったスカウトとレンジャーの技能で気配を隠し、後をつけていた少女。
 目の前の光景に、どうしようかと思案する。

薄野ツヅラ > (少女はそんなさいこに気付く様子はなく)
(どこからか"聞こえてきた"ガメてたとの声を聞けば焦ってきょろきょろと周りを見回す)
(少女の異能では、何処の誰が云ったのかは掴めない)

(取り敢えずぅ、回収だけしちゃいましょうかぁ)

(手際よく倒れた男の懐を漁る)
(其処に在るのは当然、小さな白い粉薬)

えっとぉ、取り敢えずは此れあげるから───…
見なかったことにして欲しいな☆

(少年の記憶の捏造)
(此処で見た光景を"夢"に書き換えて少女は軽く銃底で少年の首元を思い切り殴りつける)

さァて、今日も治安維持に協力したし適当に何か食べに行こうかしらぁ

(愛用のポシェットに、10数袋の粉薬を詰め込んだ)

井戸木さいこ > (――ツヅラの足元に空き缶で作った簡易ナイフが飛ぶ。
 次は当てる、と言わんばかりに、地面に転がる。言わんばかりなだけ、だが。)

 ……うふふ、それはいいねぇ?

(ゆっくりと、姿を表す。ここは、出ておこう。そう計算した。)

薄野ツヅラ > (ゆらり、と振り返る)
(目前には二色の双眸、そして足元にはナイフ)
(見慣れた新任教師が其処には立っていた)

ンー…こりゃまた厄介なところに先生ねェ、
こんばんは、井戸木センセ

(にっこりと、強張った笑みを浮かべた)

井戸木さいこ > 見計らった様なタイミングだよねぇ?
うふふ……

(くす、と笑い、倒れている少年を近寄る。)

教師就任一日目で教師面するつもりはないけれどねぇ……。
……あんまり悪い事してるとぉ、本当に悪い大人に利用されちゃうよぉ。なぁんてね。

(倒れているであろう少年を隅にのけた。
 除け終えれば振り向き直し、)

それになんて言うのかなぁ、ツヅラちゃんから目が離せない、と言う感じかもぉ?

(軽くはったりを入れつつ、動作を取り入れて少し動く。
 ……本心は、"彼女は手遅れになる前にどうにかしておかないと。"そう読み取れるか。)

薄野ツヅラ > あっは──……もしかしてずっと後をつけてたとかじゃないですよねぇ?

(そんな悪趣味な先生聞いたことないゾ☆、と蛇口を捻ったような軽口が流れ出す)
(カマをかける。ジイ、と双眸を見つめる)
(途中、興味なさそうに少年をちらと一瞥した)

目が離せないとは光栄かもぉ、手のかかる生徒第一号とか
でも一つ違うのは此れは悪いことじゃないわぁ?

(ポシェットから棒付きキャンディを取り出せば、ひょいと口の中に投げ込み)
(さいこの本心を、覗く)

井戸木さいこ > ("わたしの負は自分を守る為の知恵――武装だけど、
 ……彼女のはきっと、そうでもない。ああ言う手合いは見たことが、あった。
 名前は知らないけれど、金髪で、わたしと同じオッドアイを持つ少年――いや、今はその事はいい。")

(……体質は、抑えている。
 そりゃ、当然だ。体質をオンにしていれば、速攻でバレるだろう。故に、読める。)

……うふふ、趣味が悪いねぇ。
で、"コレで"物足りなくなったら、次はもっと大きい事をするかなぁ。うふふ。

薄野ツヅラ > 安心してほしいなァ、大丈夫、手遅れになったりしませんし──…
なるとしたらもう既に手遅れなんだゾ☆

(口の中のキャンディを少し噛む)
(上機嫌なその口ぶりが止むことはない)

あっは、もっと悪趣味な人はこの落第街にいーーーっぱい、
ボクなんかが足元にも及ばないような人がいますからねェ。
もっと大きいことをして面白くなるならやるかもしれないしやらないかもしれませんっ

(少女の口元は、三日月に歪む)

井戸木さいこ > そうだねぇ。廃て捨てる程いるけれどぉ――
――うふふ、退くし媚びる時もあるけど"省みない"、足元にも及ばない貴方がわたしの中では一番危険。

(貼り付けた様な笑みは止める。名目する。真っ直ぐに、ツヅラを見て。)

……わたしも、君子危うきに近寄らずで、貴方のことなんて放っておけばいいのに、なんで気にしちゃうんだろうねぇ。
やっぱり、あの時に気にかけてくれたかなぁ。なぁんてねぇ。

薄野ツヅラ > あッは──……

(少女は面白おかしく笑う)
(其れはもう、今が楽しくて楽しくて仕方ない、上機嫌な笑い声)
(ちら、と周囲を見遣る。生憎人影は其処まで多くない)

一番だなんて照れますよぅ、ただの可愛い女の子じゃないですかぁ……なんてぇ

(余裕を保ったまま。不敵に、不遜に、───嗤う)

(噂の公安や風紀に見つかったら厄介どころじゃないわよねェ)

(当然のように、最悪のパターンについて思いを巡らせながら)

ご案内:「路地裏」にメアさんが現れました。
井戸木さいこ > ブレーキは知っていても、ブレーキの掛けどころの甘い、可愛い女の子だからねぇ。うふふ。


……うふふ、さみしがりやな玩具は、玩具をのこと買ってくれた少女が壊れる所を見たくないのです、って事にしておいちゃう? なぁんてねぇ。

(言葉を皮切りに、自身の体質を"止めない。"
 其れは、ありとあらゆる超常を、平等に狂わせる。
 超常や、超常に干渉する何かを持たなければ、何の効果もない、『特別』だけを悪平等に狂わせる体質だ。)

メア > (ユラユラと黒服の少女が歩いている、手に注射器型を握りながら)

……これ、なんだ…ろ……(注射器を見て呟く、ここなら
妙な薬に詳しい輩が居るかもしれない。そんな思いで
路地裏を進み…)

ん…?(見た事のある二人、1人は教員を見つけ近づこうと
したが…ジャージの少女の足元に転がるそれを見て足が
止まる)

薄野ツヅラ > (あッは────、容赦ないわぁ)

(少女を襲うは頭に走る激痛。制御不能の広範囲の遠隔感応)
(さいこの体質は、少女の能力の限界までの増幅をもたらす)
(当然頭の中に流れてくるのは、落第街全域の声)
(情報の海に、少女は呑まれる)

玩具はァ。喋らないし持ち主がどうなろうと知ったことじゃあないのよぉ?
玩具を名乗るのは未だ早いんだゾ☆

(軽口もいつしか虚勢へ)
(これもまた、最悪なパターンの中の一つだった)

(ホント、キャンセラーと云いこいつといい。
ボクの能力には穴が多すぎるのよねェ)

井戸木さいこ > 「うふふ、喋らなくても聞こえるのに……うん?」

 ふと、視界の端を見やる。
 以前にあった少女が、そこに居た。

「……こんばんわ。こんなところで、どうしたの?」

メア > 私、は…これ……(手に盛った注射器を強く握る、ツヅラの足元に
転がるそれを見ながら)

………え…?(落ち着くためにゆっくりと呼吸をする…だが、何故
か足元の影がユラユラと揺れる…その光景を見て自分の異能の変化
に混乱しているようだ)

井戸木さいこ >  
(あ、そっか。この子も……ううん、でも切る訳にもいかないし、
 もうちょっとだけ、我慢していてねぇ。)

……うふふ、大丈夫。今あの転がってた男の子の事で、どうしようかお話してた所だから、安心してねぇ。

メア > あん、しん…?(自分の揺れる影、それに加え転がっている男
どれも安心などできる訳はないが、一先ず考えを落ち着かせる)

ん……分かった…(影が揺れる以外に得に妙な点は無い、今は
とりあえず落ち着く事に専念する)

ご案内:「路地裏」からメアさんが去りました。
ご案内:「路地裏」にメアさんが現れました。
薄野ツヅラ > (まァ、こうなったら普通に逃げるしかないわよねェ──……)

(人影の少ない路地裏で、先日のような"誰かに依存する"戦い方は不可能)
(と云っても攻撃に転じる異能を持つわけでもない少女は忌々しげに溜息を吐いた)
(少女は徐に異能を使う)
(───薄野廿楽の本質たる"精神掌握"を、狂わされた其れを振るう)

ねェ先生、ボクの異能って使い勝手が良くて───……読むだけじゃなくって送ることも出来ちゃうんだゾ☆

(自身の左肩に拳銃を突きつける)
(そして徐に引き金を引いた)
(周囲の人間に、自身の痛みを───増幅された痛みを共有する)

あッは───……最ッ低のパターンねェ……

井戸木さいこ > うん、落ちつ――ッ!

(狂った異能が狂気を撒き散らす。
 さいこに対する痛みを押し付ける作用は狂う――

 ――結果、あくまでもさいこに対してのみは全く別の効用へと変化し、さいこの身体の傷が開く、あるいは、出来て開く。
 少しずつ、全身の至る箇所から出血が伺える。)

っ、痛……ぃっ……!

(慌てて、体質を抑えようとする、が、痛みで中々抑えられない。
 疲労やダメージのある環境では、中々抑える事が出来ない。)

メア > っ...(ツヅラが自身の左肩を撃ったというのに自分にも
痛みが走ったのに首を傾げ、ポケットから飴を取り出し
それを口に入れる)

...ん..(研究室に頼んでおいた通り肩に走る痛みが消える
効果の効き目に満足しながら、ツヅラを見据える)

薄野ツヅラ > (何が起きても構わない)
(さいこの体質で狂った異能は、其れはまさに周囲一帯を巻き込む自爆テロ)

(あッは、先生のほうは大丈夫そうだけどぉ)

(逃げるには、関門が未だ残っていた)
(黒い服の名前も知らぬ少女。悉く自分の前に立ち塞がる影使いの少女)
(余裕そうな其の表情を見るや、赤ジャージは舌を打つ)

えっとぉ。お嬢さんは全然平気そうだけど黙って見逃して呉れないかなァ?

(歪んだ笑顔と共に、言葉を吐き出す)

メア > 人、殺した...貴方、危ない...(飴を舐めながら影が広がる。ツヅラを囲むように広がった影を見て)

大人しく、しない..なら...動けない、様に..する...
(この人は危険、と判断。銃も持っている相手に手加減
などしてられない...妙な動きをすれば即座に行動を
起こすだろう)

薄野ツヅラ > 危ないのはどっちよぉ……──

(そう忌々しげに呟けば)
(単純明快、妙でもなんでもない)

────…大人しくするから見逃してほしいんだゾ☆

(脱兎の如く。先日の少女の動きから異能に距離制限があるであろうと判断)
(だらりと肩を垂らして、キャンディの棒をギリと噛みしめながら全速力で少女の逆方向へと走り去る)
(そして通りすがった学生を見れば先日の保健医のように道を塞がせる)

井戸木さいこ > っぅ……うふふ、"忘れないけどっ"……"大人しくしてねぇ"……

(まだ体質は抑えられない、が、喋る余裕はある。
 逃げ去るツヅラに、そう声を掛けただろう。)

メア > やっぱり...(逃げ出す素振りを見せた瞬間に影を動かす。
槍のように細く長く伸ばした影で生徒を躱しツヅラ
の足の影を斬りつけようとする。)

井戸木さいこ > (……メアが動かした影は、狂う。
 それがどの様な狂い方をするかは定かでないが、"ツヅラが逃げ去るまでの時間"は”稼がせてしまった”だろう。)

メア > っ...(影の動きがブレる。ツヅラの足に向かった影は
斬りつけることはできず、ツヅラを逃してしまう)

井戸木さいこ > っ、はぁ……

(起き上がり、壁に寄りかかる。生徒2名に関しては、触れない事にした。
 ……わたしは7つの玉を集めれば出てくるドラゴンでも、生命を司るカミサマでもない。即死。既にそうなったものは、手出しができない。
 
 命は脆い。特に暗部では、彼女の中ではこんなにも軽いものなのか。
 クローンのわたしよりも軽く扱われたそれを思うと、気がつけば、表情を少し、歪ませていた。)

薄野ツヅラ > (うっわ、今完全に死んだと思ったわぁ───……)
(と云うかあの子いったい何者な訳ぇ)

(さいこの体質が少女に及んだのを見れば、厭な汗をだらりと流し)
(ぼとりと路地裏に赤黒い花を咲かせながら、一心不乱に少女は駆ける)
(少女を振り返ることもせず、ただただ赤ジャージは必死に逃げ去った)

ご案内:「路地裏」から薄野ツヅラさんが去りました。
メア > また...(自身の影が不可解な行動を起こしたことに首を傾げる)
井戸木さいこ > ………。
(ここは下手に体質を言及しないが吉だろう。こっそりと体質を抑えて――それでもまだ影響は少し出るが――)

……逃しちゃったね。
とりあえず、わたしは人に任せて此処を去るよ。
出来る事はなにもないからね、……うふふ。

(やや気落ちした表情を見せた。
 何もなければ、そのまま去ろうとするだろうか。)

 ……早く去った方が、いいかも。
 片方は下手に通報しても意味がなくて、手当も間に合わないから。

メア > ...はい..(教員のさいこに従いその場を去る。影の動きには違和感をおぼえているが、今はとりあえず指示にしたがうだろう)
井戸木さいこ > ……じゃあね。
(言葉とともに、立ち去るだろう。)

ご案内:「路地裏」から井戸木さいこさんが去りました。
ご案内:「路地裏」からメアさんが去りました。
ご案内:「路地裏」に松渓 つばめさんが現れました。
松渓 つばめ > (こそこそ……さささっ、ニンニンニン)

暗い路地に合っているのかいないのか。
少女はリュックを大事に路地を急ぐ。落第街方面に用があるのか。

「近道ついでに人目も回避。気をつけとかないとね。
……風紀委員だけじゃなくって
公安とかいう連中がいるってことも知らなかったし、用心はするに限る、って」

光を避けて征く

ご案内:「路地裏」に犬飼 命さんが現れました。
松渓 つばめ > 「変身ヒーローみたいに一瞬で、ってなりゃいいのにホント」
まるでカサカサと音がするようだ。あちらを向きこちらを向き、
大通りでやったら完全に不審者かマイムだろう。

犬飼 命 > そんな用心にもかかわらずその路地裏では風紀委員による違法学生の取り締まりが行われていた。

「逃げてんじゃねぇぞ、おらぁ!」

風紀委員と思われる男子学生が違反学生らしき人物達を取り締まっている。
というよりはまるで制裁を加えているようであり、見るからにやりすぎているように見える。
地面に倒れ込んだ違反学生からは悲鳴が上がっている。

松渓 つばめ > 「ってか、ヨーコもホント、怪異だ怪異だ、って。その怪異が学校で起きるワケないじゃない、っての。ホーント」
呆れてるんだか、少し嬉しげなんだか。不審なまま、クフフ、と笑う。
むしろ嬉しそうな方に傾いているようだ。
黄昏はいよいよ学園都市の危険な時間帯を演出せんとしている。

「えっと、黒塗りの電話ボックス……ってあっれぇー!?」

人がいる。この辺りを数度通った時には人影を見たことはないのだが。思わず頓狂な声が出る。
1,2……これは後で保健室行きだ。可哀想だがむしろ。
「なにガサ入れ!?つーかなんでこっち方面に逃げて来てんのよアホどもっ!」

犬飼 命 > 違反学生「ひぃぃ、た助けてぇ! 風紀委員の凶犬がぁ!」
つばめに助けを求めるように違反生徒たちが駆け寄ってくる。まったく迷惑な連中である。

「誰が凶犬だごるぁ! おい、女ぁ、てめぇも違反かぁ? あぁ!?」

『凶犬』その言葉は犬飼にとって禁句である。怒髪天の形相でつばめへと駆け寄ってくる。

松渓 つばめ > 犬飼のロックな顔で思い出した。表立って色々動いており、やっぱり出会ったら危険なのは風紀委員の方。
実際、あまり人様に言いにくい活動をしている人々の多くは、公安を恐れていない。
それどころか、その存在を知らない者も多い。つばめのように。
『公安?風紀委員の間違いだろ?』と返すのが一般的だろうか。

違反と問われてどきりと心臓が跳ねる、が、本日はまだやってないですよーう?まだ。うん。
違反生徒たちにまーったく面識はないのだが、この際だれでも良いんだろうか。男らしくない。
ただ、犬飼相手の盾にでもされたらこの上なく厄介だ。ぼでぃちぇっくとかマジ勘弁。

「――ハァっ? ちっがうっつーの!つーかアンタこそ何やってんのよ、ボーリョク沙汰は風紀委員に許されてたっけ!?」
一人の頭をゴチンとやる。テキトーに示した方向は迷路状。アタシはあっち方面知らないから行けないけどね……

犬飼 命 > 風紀委員の活動の多くは違法学生の取り締まりである。高速に違反する生徒の逮捕や拘束、さらには懲役や再教育も風紀委員の役割である。
その取り締まりの方法については風紀委員それぞれではあるがこの犬飼の取り締まりはかなり過激な方である。
暴力による屈服。
暴力による恐怖での取り締まり、単純ではあるが効果は非常に高い。当然それは生徒への抑圧や萎縮につながるが犬飼は気に求めていない。

「あぁん、許されてるも何もこれが風紀委員の仕事だろうがよぉ! 違反じゃないならなんなんだ女ぁ!
 そいつらをかばうつもりなら違法学生として取り締まりをさせてもらうしかねぇんだがよぉ」

鋭い目つきでつばめの顔を見下ろす。吊り上がった目は威圧感を醸し出す。
その間に絡まれていた違反学生はその瞬間を後期と見て迷路状の道へと逃げ出していく。

「あぁっ!? ふざけんじゃねぇぞ! おい……女ぁ……どうしてくれんだ、あぁ!?」

松渓 つばめ > あんちゃんたちはヒイヒイ言いながら消えてった。
ゴッメーン、風紀委員サン、今日のノルマとかだった?

『風紀委員にはキョーケンがいるぞ気をつけろ』そんな風の噂。
もしかしたら思った以上にヤバイ人と相対してるのかもしれないな、と思いつつ。

「へ?バカなのアンタ?アタシになーんの関係も無いじゃない、追うなら勝手に追いなさいよ、ホラっ!」

道を譲るフリをして、後ずさり距離を取る。彼らの行った先を示す。
相手は年上男子。こちらも運動能力はそれなりだが、さっきの暴力ぶりを見れば、相手はどう考えても肉体派。
倒せるともあまり考えていない、が、従うつもりも無い。コソコソやってるのも目的あっての行動だ。
(けど、どーするかな)
退却するつもりだが、隙を突かなければ逃走は難しいか。
では、二兎を追う者一兎も得ずだ。ちょっとでも彼らを追っかけようとした瞬間、サヨナラだ。そう思って。