2015/06/06 のログ
犬飼 命 > あれだけ離れた上に迷路状の道だ、今から追うには一苦労だ。
その上に隠し通路の一つや二つあるに違いない。 ここの違反生徒はそういった抜け道にやたらと詳しい、そういうものなのだ。

大きなため息をつく。疲れたような呆れたかのような深い深い溜息。
顔を上げると拳をボキボキと鳴らしてつばめを睨みつける。

「違反生徒への再教育妨害、およびに逃走補助……風紀委員としては取り締まるに十分だと思うがぁどう思う女ぁ?
 まさか女だからって手加減されると思ってたのかぁ?
 男女平等ってあるだろ、その言葉は今使われるべきだと思うがぁ……どう思う女ぁ!」

逃さないようにじわりじわりと距離を縮めて今まさに拳を振り下ろそうとした時であった。

『ビーッ! ビーッ! ビーッ! チャージが完了しました離れてください』

犬飼の首元、その首に付けられている首輪のような機械から機械音声が聞こえてきた。

「おい、ちょっと待てよごるぁ!?」

先ほどとは明らかに動揺した声、一体何だというのか。

松渓 つばめ > うん、来るよねそりゃね。バカと聞いたけどバカなワケないものね。
一瞬だけ厭世的な気分に浸るが、そのままでいたら脳天を割られてしまいそうだ。

少しだけニヤつく。脇道を示した時に左足を引き、体重移動も済んでいる。
右腕を上げ、左腕を下げるだけで、右前スタイルでの戦闘準備は完了だったりする。
……最初っからやる気だったのかしらねー、アタシ。

「サイキョーイクってアンタ、親か何かじゃないんだから。――っても」

帰って私服に着替えてきた、という状態でないのを少し悔やむ。
狂犬だからって匂い嗅いで追っかけてきたりしないでしょーね。

腰ポーチのペットボトル、栓をひねって握りつぶす。
「変なフェミよりは良い男じゃないのっ!」
ばちゅ、と水が腕にかかる。服の袖を一気に通り抜けた。
ひっぱたかれないようにまた下がりながら、腕まくりを……

「んなに!?離れろって何よ一体!?」
が、彼の動きは停止した。ならば離れよう、離れるしかない。戦闘準備を即解いて――

松渓 つばめ > 「ソーサリーリアライズ、ショート!」
魔術発現。

爆発的加速を以って、4歩、4.8メートル。背中を向けて疾走する。
5メートルの先には曲がり角だ。壁に【音もなく体当たりするように】、背中から当たった。様子をうかがう。

犬飼 命 > つばめが犬飼から離れたその瞬間、犬飼に電流が流れる。

「んがああぁぁぁぁぁぁ!?」

音を立てて、何かが漕げるような臭い、電流により痙攣する肉体。
しばらくして電流が止んだのか、犬飼がその場に膝をつく。

「があぁぁぁ……風紀委員の仕事してんだぞこの程度でやり過ぎっていうのかよクソ委員長がぁ!」

その場で悪態をつくが、あれだけの電流を受けて膝をつく程度で済むとは犬飼の体力も相当なものである。
だが、つばめが逃げた場合は追うことは出来ないほど体力を消耗したようだ。

ご案内:「路地裏」にメアさんが現れました。
メア > んー……(注射kを見つめあがら歩く黒服の少女が一人、これが何なのか気になる…ここならば誰かが何かを知っているかもしれない)
松渓 つばめ > ちらりと右を見やる。約10メートル程の先、右方面の曲がり角。
その先にある壁は平面で、屋根の上まで『ねずみ返し』は無い。
魔術、ロング(慣性増大)であれば、簡単に登ることができる。
と。

「えちょ、何々々々っ?」

アタシあいつに何かしたっけー!?と思うようなスパーク。
まどろみの中に落ち始めた路地が、急に目覚めたかのような。
しばらくして収まったようだが……彼は少しダメージを受けているよう。
敵対しているつもりだった訳ではないので少々心配ではある、けれども……

「あー、ま、まあお大事にねっ!?フタモリせんせーとこ行って診てもらったらいいと思うわよっ!!」
徹頭徹尾撤退。面は割れても悪いことの証拠を抑えられたわけでもない。大丈夫だ。
言い残して、曲がり角を走っていく。新たな闇を一瞬だけ視界の端に収めた気がするが――10メートル先で、「ロング」と小さく吐き出し、垂直に壁を登り、屋根の上を征く。
そして、二本先の路地へ飛び降り、音もなく闇に消えた。

ご案内:「路地裏」から松渓 つばめさんが去りました。
メア > …?(なにやら近くで騒ぎが起きている、と気になり覗いてみれば煙を立てた青年が居る)

…だい、じょうぶ……?(よく分からないが声をかけてみる)

犬飼 命 > 息を切らせながらようやく立ち上がるとその場につばめの姿はなかった。
口の中が少し切れたのか血が垂れていた。それを腕で拭う。

「忌々しい首輪がよぉ。 あの女ぁ……顔は覚えたぞ」

気がつけばその場に居た黒い少女。なにやら心配そうに声をかけてはくれようだが。
そう言われていいえと言うほどの軟弱さは犬飼には持ちあわせては居ない。

「なんともねぇよ、さっさと家に帰んな」

口の中に溜まった血を唾とともに吐き出す。
さすがにこれ以上活動する体力も残っていない、本日の活動を報告するために路地裏から去っていく。

ご案内:「路地裏」から犬飼 命さんが去りました。
メア > そ、か……(無事には見えないが、歩けているのだからたぶん大丈夫。と考えながら路地裏を進む、自身の疑問に答えてくれる者を探して)
メア > ………(何かしらの薬、そして危険な薬。それだけしか分かってはいないそれを握り路地裏を進む。段々と薄暗さをまし、目に映る人も減ってきた)
ご案内:「路地裏」に矛海 遼さんが現れました。
矛海 遼 > 月夜の当たらない、闇に染まった路地裏の通り、カツリカツリと足音が響く

歩幅、音の感覚からして男の物だろうというのがわかるか

メア > ……?(辺りは既に音も少なくなっている。自分以外の足音に気付き
キョロキョロと辺りを見回す)

矛海 遼 > 足音は徐々に近づいて行く。感覚が一定であるという事は何かを追っているという訳でも追われているというわけでもなさそうだ。

「参ったな。近道を探そうとするのは失策だったか」

足音が止まり、目の前に写るのは複数の柄の悪い男性に絡まれているスーツを着た男性だろうか

メア > ………(男が目に写る、だが最初に抱いた感情は似合わないと言う違和感だ。こんな場所に似つかわしく無いスーツ姿、だが男の顔を見て違和感はなくなる…あれは普通に生きてきた様な眼ではない。自分の経験と勘からそう結論付ける)

…やめた、方が…いい……(行っても恐らく無駄だろう、だが一男達に忠告してみる。)

ご案内:「路地裏」にリリアさんが現れました。
矛海 遼 > 男たちは忠告を聞く様子は無く、内の一人がスーツの男へ向けてナイフを持って振りかぶると――――――

「――――――なるほど、君も普通ではないか」

まるで心を読んだかのように、男たちを意に返さず凍りついたような瞳で黒い少女へ視線を向ける

刹那、男はナイフを振りかぶったまま【静止】し、その他の男性たちも【静止】している

リリア > 「ひゃー……モウコンタイム、って言うんだっけ。早く用事済ませなきゃ~っと。」

深夜の路地裏を早歩きに進む少女が一人。足取りの軽さからして道に迷ったわけではなさそうだ。

「……っ」

曲がり角の先で男性と少女の声が聞こえ、反射的に立ち止まる。
こんな時間にこんなところ。碌なことではなさそうだが、と暫く様子を見るだろうか。

メア > ん……(方法は予想していなかったが、予感は的中…難なく無力化された男達を見ながら)

こんな、所…で…何、してるの……?(自分を見つめるスーツの男に尋ねる。無表情の瞳で男を見ながら)

メア > (こちらを伺う少女の事には気付いていない、勘は
鋭くとも初戦は子供。目の前の男から意識を割けないでいる)

矛海 遼 > 遠くから見ている少女から見える光景は

黒い髪の少女と、それと【静止した男】に囲まれているスーツを着た男性と言う奇妙と言うよりは『似合わない』と言う言葉がしっくりくるような光景である。

黒い髪の少女を見つめているスーツの男性は振りかぶられたナイフを男の手元から奪い、手元で曲芸をするかのように手元で回しながら言葉を返す。

「近道をしようとしたらうっかり道に迷ってしまったという所かな。何かハプニングがあればあればで、それはそれで面白い物ではあったのだがな。では、君は?何故ここに居るのかな?」

どうやらもう一人の少女には気が付いていないようだ

メア > …私は、調べ…もの……(よく分からないが目の前の男は信用ならない
調べものとだけ答え男が手元で回しているナイフをちらりと見て目線を戻す)

その人、達は……どう、したの……?(静止したままの男たちが気に
なり、尋ねてみる。もし異能者や魔術を操るのであればそこから
ヒントを得られるだろうと)

リリア > (少女を囲む暴漢達を救う一人のイケメン! ……じゃあなさそうだけど)

マネキンもびっくりな硬直具合に内心驚きつつも、二人と"他多数"の様子を息を殺しつつ覗く。

矛海 遼 > 「調べものの為とは言え、迷い込んだ身分で言うのも何だが物騒過ぎはしないか?さて」

手元で持っていたナイフの刃を引き抜き、柄だけになったナイフを男の手に戻し、抜いた刃を適当な所に投げ捨てながら言葉を紡ぐ

「ここに居る住人は少なからず特殊な力を持っているのはわかっているだろう?そして、自身の力を明かすというのは自身のアキレス腱にもなり得る物だ。このような所では尚更な」

ゆっくりとそちらへ近づき目の前に立ち―――

「だが言っておくとしよう。私は君の敵ではないよ。望むのならばな」

その場で姿勢を低くして、目線を合わせるようにしながら、スーツの懐から何か凶器………では無く一つのドーナツを取りだして差し出す

メア > ここで、分かる…事も…ある……(そう答えるが、内心では能力を
聞き出すのに失敗し尚且つそれを読まれている事に驚く。やはり一筋縄
ではいかない等と考えていると)

っ……(ドーナツを差し出された、敵ではないとは言うが味方とも
明言していないこの男はやはり信用できないが)

…あり、がと……(ドーナツを受け取る食べはしないが敵意は無い事を示しておく。)

矛海 遼 > 「安心すると良い。薬などを盛るという事はしていない。まだ私と君は、【他人】であって【敵】ではないのだからな」

その場から少し離れて、新たに取り出したドーナツを自身の口に咥える

「分かること、か………ふむ、予定を変更してみるとしよう」

しばらくすると【静止していた】男たちが一斉に動き出すが、目の前に先ほどまでいた男が居なかったこと、ナイフが軽くなった上、空振りをしたことに気づくと顔を青くして一斉に逃げていくだろうか

メア > ……(男が食べるのを見てドーナツを齧る。逃げて行った男達を
見て一先ず安心し)

……?(予定変更と聞いて首をかしげる。そして一先ず警戒を
解くことにした)

矛海 遼 > 先ほど言った通り、ドーナツに仕込まれた物は何もなく、甘くて美味しい唯のドーナツだろう

「その調べものという物に興味を持った。だからそれを横で見ていることにしよう。」

この場所であると考えればロクな物では無いだろうからな、と付け足しつつ

「だから面白い」

無表情男は本当かどうかもわからない言葉を重ねる

リリア > (むー……そこで立ち話してたら私動けないでしょ……クソッ、リア充め!クソッ!)

男が少女にドーナツを渡し、のほほんと談笑しているようだ。心なしかいいムードに見えて少し羨ましい。
用のあるは場所はあのカップルを抜けないと辿りつけない。イライラを募らせながら物陰に引込み二人の会話を聞くことにした。

メア > ……そう…(男の言葉を聞きそれだけ答える、別に邪魔をするわけ
でもないのだから困るわけでもない…少しずつドーナツを齧っている所で)

っ…誰……?(背後から妙な気配、と言うよりイラつきを感じる
警戒しながらも物陰に潜む少女をの方を向く)

矛海 遼 > 「まぁ、基本的に空気で良い。私はな」

ドーナツを齧っている少女を見つめつつ、横目に陰を見る

「ふむ………誰かいるのか?」

リリア > (こわいこわいこわいこわいこわい)

物陰からは二匹のネズミが出てきたのみ。
気配も音も出さずにボロダンボールを被ることは場慣れした彼女にとってたやすいことであった。

メア > ………(鼠が出てきたが怪しい、確かに誰かの感情を感じたが…)

勘違い、かも……(襲って来れば撃退すればいい、そう考えわざわざ
そちらを探そうとはしない)

矛海 遼 > 「そうか。で、行くのか?」

視線をそちらに戻し、残ったドーナツを飲み込む

メア > うん……薬に、詳しい…人……探す…(そう言って注射器を取り出す
知識が有ればそれが最近様々な場所で問題を起こしている能力暴走者を作る薬
暴走薬だと気付くかもしれない)

矛海 遼 > 「――――――革命薬、か」

聞いたことと見たことはある。以前この路地裏の近くで、金髪の風紀委員の生徒が破壊し、取り締まっていたのだから

「一つ質問しよう。その薬、君はどう思う?」

メア > 革…命…?(首をかしげる、自分はとある青年からこれを使わせないために取っただけで何も知らない)

…危ない、と思う……これ、何の…薬…なの……?(危ないと思うのは
単純に勘だ、これの正体を知っている人物にやっと出会えた、と薬の
正体を知ろうと尋ねる)

矛海 遼 > 「危険と判断できるのなら話は速いな。それは簡単に力を手に入れ、使用者の「世界を変える(革命)」させるという欲望を飲み込んで――――――」

少女の目を凍りついた、否、冷徹な目で見据えて答える

「―――――使った者の力を自業自得と言う形で【暴走】させる代物だ」

リリア > (革命薬…ああ、"あれ"のことかな? 確かにそんな話は路地裏じゃなきゃできないよねぇ。)

音と気配を十二分に殺しつつもダンボールの中で密かに納得する。異能を強引に強化する例の薬のことだろう。
裏ではトンデモ価格で取引され、無論運び屋にも高い報酬が約束される。

裏で活動費を稼ぐ彼女が知らないはずはなかった。

メア > 暴走……(簡単に力を手に入れる、そんな誘惑で誘い力を暴走させる薬)

……そんな、薬が…(信じたくはないが、これを使った青年の事を
思いだし、納得する…)

矛海 遼 > 「あぁ、そんな。欲望を糧に咲く混沌と闘争の花の種とでも言っておこう」

目の前に立つ少女へ言葉を問いかける

「それで、君はこの事を知ってどうする?許せないと製造する者を潰すも善し、便乗して祭りで神輿を担ぐも善し、貝のように閉じこもって見なかったことにすることも善し、だ」

メア > ……(どうすると言われると俯き、しばし考える)

私は…これを、調べる……それ、しか…出来ない……
(自分1人でこれの製造元を潰すなんてできないだろう、出来るなら
既に誰かがやっている。ならばこれに便乗するかと言われればそんな
事に興味は無い、力が簡単に強化されるなどあり得ないと知っている
から。)

これ、を…作った、人の……目的…知りたい……

矛海 遼 > 一瞬、ほんの一瞬だけ、無表情の顔がニヤリと、面白い物を、欲しいおもちゃを見た小さい子供の様な瞳で、歪んだ微笑が写るかもしれないし写らないかも知れない

「なるほど、私も同じ考えだ」

狂気でもなく、飢えでもなく、歓喜を持ったかのような声で告げつつゆっくりと掌を開いてそちらへ伸ばす

「―――――名前を聞いても良いかな?」

メア > (人の顔色に聡い少女は気が付いた、この男は楽しんでいると。そしてそれを踏まえて)

私は、メア……貴方、は…?(差し出された手に自身の手を差し出す。
丸で悪魔との契約の様な錯覚を覚えるが、気のせいという事にした)

矛海 遼 > 「矛海、矛海 遼だ。ムカイとでも、リョウとでも好きな風に呼べば良い。唯の新任の教師に過ぎないが、こういった事をするのは嫌いじゃなくてな――――――よろしく頼むぞ?メア」

差し出された手を握り、互いに握手するような形になるか。
手の体温はほんのりと暖かく、柔らかな感じもするだろう

メア > 矛海、先生……よろしく…(先生だったのか、と思い握手する。
少女の手は少し冷たいが年相応の柔らかな手だ)

色々、分かった……あり、がと…(そう言って注射器をしまう)

矛海 遼 > 「さて、もう一つ聞いていいか?」

互いに手を離すと、やはり無表情が張り付いた顔に戻り、真剣な目でそちらを見る

「出口は何処かわからないか?」

そう、この男は迷子だったのである。

リリア > (なんか自己紹介とかしちゃって仲良さそうにしてるしー……私も混ざればよかった、くぅぅ……)

夜更けの路地裏。ダンボールの中で寂しい想いをしながらも気配を殺している少女が一人。

メア > 出口……(真剣な顔をしているが要するに)

迷った、の……?(首をかしげる、だが道案内ぐらいは
いいかと男が来たのとは反対側、少女が息を潜める方に
歩いていく)

矛海 遼 > 「最初に会った際に言ったはずだがな。迷子だ、と。それに、今この時間に長居してもお互い得はあるまい」

先ほどまでの雰囲気はどこへやら、黒い髪の少女の後に続いて足を進めていく

メア > ……(何かの冗談かと思っていたのか、何も答えずに
少女が隠れているダンボールの隣を通り過ぎる)

リリア > (えっ、私何もしてなくない? まって、私まだ死にたくないけどちょっとあの)

足音が近づく。嫉妬を密かに募らせた矢先にこれである。
奇跡的に存在感は消しつつも、頭の中は半ばパニック状態なのであった。

矛海 遼 > 「だんまり、か…………それも良いだろう」

全く気が付いていないのか、ダンボールの横を通り過ぎるが、その際に脛元でダンボールの側面を掠るだろうか

メア > (少女に動きが無ければそのまま男と共に路地裏の出口まで歩いていくだろう)
リリア > (!?!?!?!?…………)

男性の脛がダンボールが掠る。二人にとっては何事もない一瞬でも、彼女にとってはこの世の終わりを告げる合図だったかもしれない。
一見すると親子にも見える二人が路地裏を抜けるまでダンボールの少女に意識は殆どなかったであろう。

メア > (気絶し完全に気配の消えた少女に気付く事は無く、そのまま男と共に出口まで黒髪の少女は歩いて行った)
矛海 遼 > 「…………?」

何か違和感を感じたが意に介さず、そのまま路地裏の出口に出るだろうか。こんな時間にも限らず【表】は騒がしい

「ふむ…………助かった、下手に近道をする物では無いな。」

出口に立つと、優しくメアの頭を撫でるだろうか。特に悪意も何もない。

メア > 慣れない、なら…気を付けて……(頭を撫でられても嫌がるそぶりはなく)

それじゃ、さよ…なら……(そう言って表通りの方に歩いて行った)

矛海 遼 > 「あぁ、さよなら。案内の駄賃はそれでいいな?」

先ほど撫でた際に仕込んだのか、そちらの懐に数個のドーナツを仕込み、そのまま表通りの、少女とは別の方角へ歩き去って行く。
新たに取り出したドーナツを口に咥えながら

「良い夢を。また会おう」

ご案内:「路地裏」からメアさんが去りました。
ご案内:「路地裏」から矛海 遼さんが去りました。
リリア > ―――数十分後。

「……生きてる、生きてるよね。ははは、ははははは……」

ダンボールの穴から人気がないことを確認し、慎重に這い出る。
虚ろな表情から空笑を零しつつ、軽くストレッチ。 同じ体制で長時間いたせいか体の彼方此方からパキポキと音が出る。

早くシャワーを浴びて温かい布団で寝たい、そんなことを考えながらやや冷える路地裏の奥へ走っていった……

ご案内:「路地裏」からリリアさんが去りました。
ご案内:「路地裏」に白崎玲刃さんが現れました。
白崎玲刃 > 【転移荒野で、須藤幸一と別れた後、痛みと疲労感を抑えながらも、玲刃は再び、落第街へと情報を収集しに来ていたのであった。落第街を歩く玲刃は顔をしかめながら歩いていた。玲刃の足の切り傷や腱はまだ完全には再生ていない、故に身体強化を使い無理やり歩いているもののやはり痛みが走る。更には、疲労感により、たびたび、ふらついているようであった。】
白崎玲刃 > ……っ…。
(しかし、やけに今日は疲れるな…これでふらついたのは何度目だ?このままだと、公安委員にでも見つかったりして、戦闘になればやばいぞ。一度引くか…?いや、しかい、気になる噂を聞いた以上、裏付けを取る為にも、もう少し、もう少しだけでも、情報を集めなくては…)
【ふらつきながらも、玲刃はまだ情報を集めようとしていた、なぜならば、気になる噂を入手していた為だ。】

白崎玲刃 > (風紀委員が公安委員に強行調査だって?)
【道行く人々の声を路地裏から盗み聞きしながら思案する。彼が見開拓区で潜伏する原因となる戦闘の以前であれば、公安委員の権力的な優勢を見れば、公安委員に強制調査などあり得る話では無かった。さらには、道行く生徒たちの、公安委員への不信感が以前よりも断然と高まっているのである、公安委員に追われている、自分達に都合のいい方向へ進んでいる様な気もするが、しかし】
(少し、速すぎないか?それに、公安委員が違法薬物と関わってるなんて、俺もあの戦闘の時に確信したくらいなのに、何でこうも早く出回っている?)
【思い浮かぶのは、あの戦闘の時に、麻美子が持っていた、薬に関する内部資料。あれは、公安委員の内部告発だと言っていたが、だとしたら、何の為に公安委員の人間自体が公安委員が不利な状況になる様な事をするのであろうか?】

白崎玲刃 > (いくらなんでもキナ臭くないか?なんでそんな事する必要がある?あの資料を渡したっていう公安委員は何を考えてるんだ?)
【尻尾切りかとも思う、しかし、それだとしてもおかしい。薬物関連以外にも、公安委員への悪い噂が出回っている。故に、西園寺偲を尻尾切りする為の行為だとも考えられにくい。】
(不適切な厳重注意に講義した学生にそれに暴行を加える公安委員か…まさか…な。)
【その噂の内容を思い返し。二級生徒や違反者でも無い普通の生徒であった音音に何かしらの事を行い怯えさせたという公安委員、未だそれ以外の事を何も掴めぬ公安委員の事を思いだす。】
(いや、違う奴かもしれない…それに、だ。なんで、そんな噂が今、流れている?公安委員の悪い噂なんて以前なら、直接聞きこまなければ手に入らなかったんだ…)
【簡単に公安委員の悪い噂が聞こえるという以前では考えられなかったであろう、状況に玲刃は訝しんだ。何か、別の何かが動いているのではないかと。】

白崎玲刃 > ……っ。
【再度のふらつきに玲刃は倒れそうになる。】
(潮時か…)
【結局、それ以上の噂は得られなかった、聞き込みをするにも、正体がばれる可能性を考慮すれば行えぬ。故に、噂から情報を入手することを選んだが、結局、得られた噂はこれだけであった。しかし】
(もし、本当に風紀委員が強制調査をするなら…乗らない手は無いな。)
【勿論これに乗らない手は無いと、玲刃は考える、例え罠だとしても、西園寺偲をどうにかすれば、音音への危険を減らすことには繋がるであろう。後は、どうにもなれである。罠を仕掛けてくる奴が居るならば、引きずり出して始末すればいい。それだけだ。そう考えると、玲刃は、ふらつきと痛みを抑えながらも、開拓村にある隠れ家へと歩いて行った。】

ご案内:「路地裏」から白崎玲刃さんが去りました。
ご案内:「路地裏」に麻美子さんが現れました。
麻美子 > 落第街で『玲刃に良く似た男を見た』という情報を得て、
透明化して来てみたものの、彼を見つける事は出来なかった。

『どちらにしても、麻美子が接触するわけにはいかないッスけど、姿くらいは確認できたらよかったんスけど。』

その後の足取りとかの情報収集が出来れば良かったが、ここは天下の『落第街』だ。
渦中にいる麻美子が居ると不都合になる事のほうが多い。
……あまり長居するわけにもいかないだろう。

透明化したままふわりと空中に浮かび上がると、
そのままその場を後にした。

ご案内:「路地裏」から麻美子さんが去りました。
ご案内:「路地裏」に綾瀬音音さんが現れました。
綾瀬音音 > …………髪の毛切ったくらいじゃ意味ないよね……(拠点とした開拓村から一番近い路地裏――の入り口にてぼやく。街の中に入りたいが、その勇気はあまり出ない。大分短くした髪の毛を弄りつつ、じっと街に抜ける道を見つめている)
綾瀬音音 > (差し当たって必要な物は衣服と変装出来る道具、金銭に情報と言ったところか。食料に関しては起きたら何故か大量の肉があったのでとりあえず置いておく。無理したんだろうな、と思っただが、本人が居なかったために文句を言うのはお預けだった)
綾瀬音音 > 服は最悪これでいいとしても、せめて髪染めとサングラスぐらい欲しいよね……(その程度の金はあるが、問題は手段である。普通に買いに行って大丈夫なものなのだろうか、コンビニでもいいのだが、コンビニは防犯拠点だと聞いたことがあるから、あまりよろしくない気がした。たとえ落第街近くの治安の良くないコンビニだとしてもだ)…………あーあ、犯罪者って肩身が狭いなぁ(ことさら明るく言ってはみるものの、気分はあまり明るくはならない。まあだからと言って後悔とかしているわけでもないのだが)
綾瀬音音 > ―――――一旦戻ろう……(あまり一箇所に長居も良くないだろうし、もしかしたら同居人? 逃走仲間? 兎に角今どういう関係と言うのが正しいのか良く解らない白崎も帰ってきているかもしれない。帰ってきてないかもしれない。今後のことはまた後で考えよう。人の少ない時間帯は確かに見つかりにくいだろうが、目立つことも確かだ)……………………(もう少し自分に“何か”があれば。力であったり技能であったり、思考能力であったり、そう言うものがあれば。ぐ、と唇を噛み締めてその場から立ち去ろう)
ご案内:「路地裏」から綾瀬音音さんが去りました。
ご案内:「路地裏」に白崎玲刃さんが現れました。
白崎玲刃 > 【ぼろ布で顔を隠した男が、路地裏を駆け抜けて行く。玲刃である。彼は開拓村にある隠れ家にて、気絶から目覚めた後、こうして再び、未開拓区から落第街へ向けて、人目を避けるように、路地裏を通って向かっていた。足の傷は再生したのか、彼は顔をしかめる事も無く、路地裏を駆け抜けていた。】
白崎玲刃 > (そろそろ、一文無しのままというわけにもいかないな…食料は山で狩れば良いとしても、それ以外の物がな…)
【今の彼は、情報収集するという目的以外の、目的で落第街へと走っていた。では、その目的は何か?資金調達である。指名手配犯の彼は表で活動するわけにも、いかずこうして裏を通り、資金を調達する手段を考えながら路地裏を駆けていた。】

ご案内:「路地裏」にウィリーさんが現れました。
白崎玲刃 > !?…っ!……ふぅ……
(良かった、何とか見つかる事は避けられたか。)
【いくら路地裏を通っているとはいえ、時折、表通りを通る必要がある。そして、そのタイミングで運悪く公安委員が通り、その公安委員が玲刃の居る方向に目を向けようとする。気付いた玲刃は、咄嗟に、建物の物陰に隠れ事無き事をえる。そうして、表通りを挟んで向う側の路地裏へと入り落第街へと駆けてゆく】

ウィリー > 誰かが駆けている。必死に、必死に。
……少なくとも、この場所では日常茶飯事と思える光景。

彼は調べ物をしに来ただけで、面倒に巻き込まれるつもりはなかった。
この「薬」が、いったい何なのか。誰が何のためにばら撒いているのか。

それだけを知るために、仄暗い路地裏に住まうものを訪ねている。

白崎玲刃 > (ああ、あの時もこうして姿を隠して行動していたな。あの時だってそうだった。ははは、まさか、学園に居てまでこんな行動をする必要に迫られるなんてな…)
【玲刃はこのような行動には慣れていた、過去に何度も、このように隠れて行動する必要のある依頼が、多々あった為である。例えば、暗殺。例えば、潜入。過去にこなしてきた依頼を思い返しながら、玲刃は路地裏を駆けてゆく。無論気配を隠すことは忘れないが、駆けている以上、どうしても気配遮断の精度は甘くなる。】

!?……しまった…!
【玲刃は、路地裏を通る人影に気づき咄嗟に身を隠そうとするも、足元の空き缶を見落としており。その空き缶に足がぶつかり、音を立ててしまう。】

ご案内:「路地裏」に霜月 零さんが現れました。
霜月 零 > 「あー…なんか手がかりある、かねえ」

けだるけに、ヤクの情報を求めぶらついている。

ウィリー > 「この薬について、最近バラ撒かれてる薬について何か知らないか」
返答や態度はどれも芳しくはない。だというのに、
それを深く掘り下げもせず彼は次の人間を当たる。
シンプルな作戦だ。騒いで騒いで、火消しに出てきたところを捕まえる。それだけ。

(うまく餌にかかってくれればいいんだが)

小さくぼやいた瞬間、軽い金属音。小さく身構える。

「……そこの奴、ちょっと聞きたいことがあるんだが」

白崎玲刃 > っ!
(もう一人、来ただと、やばいぞ…もしここに居る二人が公安委員だったら。今の状態では厳しいか…)
【更に現れた人影を見て、警戒を強める。音を立ててしまった以上仕方がないと、警戒をしながら身構えると、現れた二人の人影を見る。今の玲刃は、先日よりはずいぶん調子は良くなっているとはいえ、未だ、右腕は再生しきっておらず、骨にひびが入っている。つまり、片腕しか使う事が出来ないのである。これは、圧倒的に不利な状況だ。玲刃はそう思考する。】

…聞きたい事とは?なんだ?
(!?ばれたか?)
【玲刃は、声を掛けられ警戒しながら、そちらを見やり、焦燥を隠しながら、きわめて冷静な声で無表情で答えた。】

霜月 零 > 「……ウィリーか。何してんだ?」

腰の太刀に手をかけ、まずは知り合いに声をかける。

こんな場所に来ているという事は、十中八九、以前に話したヤクについての事だろうが。

ウィリー > 零のものと思しき声が、別の方向から耳に入る。
最悪、二対一での制圧戦を仕掛けることは可能ではある。

とはいえ、無闇に騒ぎを起こすのも気がひけた。

「そう固くなるなよ。俺はちょっとばかし調べ物をしててな
 ここ最近、妙な薬があちこちでバラまかれてるのは知ってるか」

無能力者に力を与えるとか、能力者の力を強化するだとか、
そういう類のものらしいんだが、と前置きして。

「これの出所を調べてる。――何か心当たりはあるか?」
再び問う。
「情報料が欲しければ、ある程度の取引には応じる」

ウィリー > 「…ああ、零か。まあ、そういうことだから少し待ってくれ」

零にそう告げ、目配せする。
“騒ぎを大きくする必要はない。相手の出方を待とう”

霜月 零 > 「…おう、分かった」

取り敢えず、腰の物にかけた手を離す。脱力し、場合によっては即座に抜けるよう最低限の警戒はしたままだが。

「俺は交渉事は下手だからな、そこら辺はお前に任せる」

白崎玲刃 > すぅ……はぁ……っ!
【太刀を携えた人影が、腰の太刀に手をかけたのを見ると、玲刃は警戒を更に強め。身体強化の強度を引き上げ、魔術による身体強化も発動し、重ね掛けを行う。武器を何も持っていない様に見せかながら、左手を下に構え、何時でも収納の魔術を発動し武器を取り出せるように身構える。】

薬…ね?ああ、俺もそれについては、丁度調べていてな。
今、関係のある奴を追っていた所だったが、逃げられてしまったよ。
知ってはいるが、ちょっとばかし金がなくてな。いくら出す?
(妙な薬?暴走薬の事か?はは、実際に追われてるのは俺だけどな。だが、丁度良い、今は金が無い。向うが情報料を出すと言うのなら乗るのも手だ。それに、俺も何か情報を得るチャンスでもあるな。)
【妙な薬と聞き、一瞬顔をしかめながらも。平然とした表情で裏路地を駆けていた理由について嘘をつきながら、いくら出すかとにやりと笑って問うた。無論、身構えは崩さずにだ。】

ウィリー > 培ってきた勘が、場に満ちた緊張を痛いほどに感じ取る。
なるほど、目の前の男にとって零の大小は目に見える脅威なのだろう。
警戒を深めるのもやむをえまい。とはいえ、取引は成立させなければならぬ。ならば。

「ちょっと待て、ひのふのみの…ああまあ大して入ってないがまずはこれで」
気楽に、脱力した様子で貨幣を数えて袋に入れた。

「ほら」袋を足元に落として、白崎に向け軽く蹴飛ばした。
「純金だ。この界隈なら高レートで取引できるし、
 どうせすぐに熔かされるから足もつきづらい」

白崎玲刃 > ふむ、いいだろう。
では、俺の知ってる事を話そう。
【足元の純金の入った袋を見て、頷くと。無表情で言った。】

まずだ、その妙な薬というのの、名称は暴走薬という物だ。それは知っているか?
あの薬は、最初は落第街を中心に出回っていた。
そして、その薬を使うとどうなるか。それは、その名の通り異能を暴走させるという物だ。異能を暴走させた物は、能力暴走<オーバーロード>とよばれ、たいていは、元の状態よりも強力で凶暴な状態となり、理性を無くす事も多い。
まあ、ここまでは調べていれば知っているな?
【淡々と情報を語って行く、能力暴走<オーバーロード>について語っているときの彼の声には、えらく実感が籠っていた。】

そして、ここからが本題だがな。
実を言うと、暴走薬には、公安委員が関わっている。
そして、その公安委員には風紀委員も協力していた。能見さゆりとていう奴だ。
【玲刃は、公安委員が暴走薬に関わっている事を告げる。その表情は、あの戦いを思い出しているのか、苦々しい。】

だが、なんとな、その公安委員が薬に関わっているという情報は、公安委員の内部告発で、今、どんどんばら撒かれているらしい。公安委員も何を考えているのやらな。
そして、妙な事にな、最近噂で聞くが、公安委員に対して、風紀委員が、近頃、強行調査を行うようだ。公安委員の権力が大きかった今まででは考えられなかった事だろう?
【そして、思案する様な表情をしながら、最近知った情報について伝えている。その表情は、不可解だとでも言いたげな表情だった。】

さて、俺が知っているのはここまでだが…さて、そちらは何か、持っている情報があるか?
【最後に、ウイリーに対して、そっちは何か情報を持っていないか?にやりと笑いながら問うた。】

霜月 零 > 「はぁ…公安だの風紀だの、法秩序を守るべき存在がなにやってんだか」

はぁ、と溜息をついて。

「俺は、最近調べ始めたばかりだからロクに情報はねーが…」

そっちはどうだ?あっても出すか?とウィリーに目線で確認する。

ウィリー > メモを取る。それもこちらに敵意がないことを示すためのポーズに近いのだが。

(こいつの言ってる情報の大半に現実味がありすぎる
 「調べていれば」とはいうが、本職でなければ、そして
 ガッツリ首を突っ込んでなければ知らないことだ)

「公安に風紀か…冗談きついぜ、あのお堅い連中が勢力争い
 だけじゃなく周りにまで迷惑かけてるってのか」

面倒だ。甚だ面倒だ。もしもこの騒ぎが、バカな違反学生の
起こした騒ぎであればまだいくらかマシだっただろう。
それが……

「俺が知ってる情報なんざ、たったの一つ。どちらにもつかず
引っ掻き回して楽しんでる奴が、いるってこった」

白崎玲刃 > ああ、風紀委員については知らんが。まあ、風紀委員も遭ったのは碌な連中とは言い難い奴らばかりだったがな。
【苦々しい顔でさゆりと蒼穹を思い出しながら言う。】
まあ、蒼穹はそんな嫌な奴ではないけどな。
【と付け加える。むしろ、気の合う奴ではあると、考えながら。】

公安委員は正直、悪い噂しか聞かないさ。落第街でのかつあげに人攫い。更には、二級学生や違反生徒じゃない、普通の生徒にまでちょっかいをかけてるときたもんだ。
【公安委員について語っているときの玲刃の顔は飄々とした笑みではあったが。若干の怒りが滲んでいた。】

引っ掻き回すねえ…正直、公安委員の恐ろしさを知っていて。
そんな馬鹿な奴なんか居るのか?
【引っ掻き回している奴が居ると聞き。怖いもの知らずだな、と思いつつも。ああ、公安委員に立ち向かおうとしている自分も人の事はいえないかと、考え苦笑いした。】

霜月 零 > 「ったく…正義を名乗ってロクでもねー事をする奴もいるもんだ」

呆れを隠すこともなく、溜息をついて。

「しかし、恐ろしいって言うが…公安ってのはそんなにデキる連中が集まってるのか?俺はまだそこまで詳しくねーんだが」

ウィリー > 「お前、何を生業としてるかしらねえけどよ
 いくらなんだって色々しゃべりすぎだろ?」
苦笑いする。憂さが溜まっていたのだろうか、それとも
度重なる戦いからくる疲れか。なんとも。

「まあ、大体の状況は飲み込めた。零のいうとおり、ロクでもねえのがいるってのもな」
ならば、この後の身の振り方も自然と定まると言うものである。

「そんな連中に相手に立ち回ってるのはあんただけか?
 まあ、あんただけじゃないと信じたいよな
 手負いで裏道走り回ってる奴が正義の味方ってのは格好がつかねえしよ」

白崎玲刃 > はは、まあ、報酬をこれだけ貰えれば口も軽くなるものさ。
【と冗談めかして笑いつつ。真剣な表情で付け加える】
まあ、公安委員の奴とはちょっと因縁があるからな。

ああ、ロクでも無いのは居るもんだ。まあ、この学園自体がロクでもない可能性もあるけどな。
【幾度となく感じる、学園の闇を思いながら冗談めかして言う。】

ま、俺は所詮、正義の味方なんて、そう大層な奴じゃ無くて、ただのなんでも屋さ。
そうだな。俺だけじゃないとは、信じたいさ。一介のなんでも屋には、ちと荷が重くてな。
【自分は正義の味方では無いと否定し、他に立ち向かってる奴が居れば良いなと苦笑いしながら言った。当然、音音の事を言うつもりは無い。】
まあ、何人かは立ち向かってる奴は居るはずだな、きっと。
【あの時の戦いで見た、ミウや麻美子の様子を思い出し名がらそう言った。】

ウィリー > 「ハハハ、うまく使えよ」
笑い返す。そしてやもせずに真顔に戻って。

「ま、そういう胡散臭いものは小さなものからコツコツつぶす方がいいと思うぜ」
学園は、学園と言う組織一つで動いているわけではない。
外部にも内部にも色々な力を持つ者がいて、均衡を保っているのだ。
あれやこれやと一度に手を出すべきでは、ない。
仮に一つ手を出したなら、それを叩くために一気呵成に攻めるべきであろう。
(話に聞くとこちらの頭数は少なそうだが、どうにもな…きな臭いことをしてる連中は気にくわねえ)

「なあ零、あとなんでも屋。一つ提案があるんだがいいか?
 何、むずかしいことじゃあねえ……ここで一つ、同盟を組むってだけのことさ」

霜月 零 > 首をかしげる。

「同盟、なあ。同盟っつっても、どーいう感じのだ?」

ウィリー > 「難しいことじゃねえ、目標達成のためにつるもうってだけのこと
 例えば、薬を根絶やしにするならそれでもよし。
 公安委員の横暴に喧嘩売るのもよし。
 ケガしてるなんでも屋の世話を焼いてやるもよし」

「要は助け合い共同戦線、もちろん今回はリスクばっかだろうがな」

白崎玲刃 > ああ、大事に使わせてもらうさ。
【現状一文無しであった彼は、笑いながらも、真剣な表情で頷いた。】

ああ、でもな、何か手の平で転がされてる様な違和感も感じてしまってな…
果たして、このまま公安委員を敵とするのが正しいのやらどうなのやらと思ってしまってな。
【近頃の噂から感じる違和感を訝しむ様に顔をしかめ思案しいながら答える。】

ああ、俺は構わないぞ。
むしろ、大歓迎だ。公安委員が相手だしな、俺一人では荷が重いと思ってた所だからな。
【冗談めかして笑いながら、強く頷いた。】

霜月 零 > 「……」

いくつか考えを巡らせる。ここで手を組むべきか。ウィリーはともかく、もう一人の方は信用に値するのか。リスクが高い同盟を組む意味はあるのか。同盟などと言って、自分レベルの剣技で役割を持てるのか。

それらを数秒考えて……

「……まあ、いいか。いいぜ、俺は構わん」

……面倒くさくなってテキトーなところで思考を放棄し、同盟に了承した。まあ、駄目なら駄目で、その場で何とかすればいいだろう。

「まー、だが……俺は弱いからな」

念押しは、忘れない。

ウィリー > 「なら誰が正しいのか、もしくは真実をおっかけてもいいだろうよ。
 ケツ持ちまではできねえ。だが、最低限手伝ってやる。」

黒幕の黒幕。一つの組織を強力に動かせる存在。
つついたところでヤブヘビになりかねないだろうが…。

「よし、ともかくありがとうよご両人。
 …話の続きは後で。一旦歓楽街の裏にでもはけよう」

「あっちは俺のナワバリだからな」ニヤと、不敵に笑った。

霜月 零 > 「……わかった、行くとするか」

コキコキ、と首を鳴らしながら、気だるげに頷く。

白崎玲刃 > ああ、追っかけるつもりさ。ケツ持ちはいらん、俺はなんでも屋だ。自分のやる事のつけくらいちゃんと払うさ。
【ここまで足を踏みこんでしまった以上、引き下がる気は玲刃には無かった。】

ああ、こちらこそ、ありがとうな。
では、また後でな。そっちに行く前に、ちょっと俺も用事でも済ませるとするさ。
【礼を良い。笑いながら用事を済ませてくると、言うと。二人に手を振り、駆けて行った。】

ご案内:「路地裏」から白崎玲刃さんが去りました。
ウィリー > 情報は十二分に得た。
とはいえ、今の状態で首を突っ込みすぎれば面倒が大きくなるだろう。

「一旦撤退、んで色々準備するか。なあ零」

霜月 零 > 「おう…しかしまあ、大胆だな。ビミョーに怪しかったろ、あいつ」

同盟を持ちかけたことに対し、信用していいのかと問うように。

ウィリー > 「あのなあ、ああいう手合いが怪しくなかったら
 とっくにくたばってるぞ?」

何かに比べて怪しい、と言うことは別の場所に馴染むための
努力をしているのだ。隠し事は保身のためか、もしくは仲間を
守るためか。

「意味もなく怪しい言動してるわけじゃねーだろうさ
 断片的にしか頒らなかったことが、あいつの教えてくれた
 事ではっきり形になった」

「ま、背中をばっさりやられない保障はねえんだけどな。
 そのときはお前に守ってもらうわ!」
ガハハ、と豪快に笑う。適当男だ。

霜月 零 > 「俺は弱い、っつってんだろ……まあ、現状はリスクも呑む段階だろーし、いざって時はそん時なんとかすりゃいいか」

気だるげに答える。こいつも大概適当である。

「それに、まあ……」

ぼー、っと少し考え

「……裏はありそうだけど、多少は信用してもよさそうだな、ありゃ」

ウィリー > 「そういうこと。勿論備えるのは大事だ」

信用してもよさそうだ、と言うくだりを聞いて笑った。
「お前もまあ大概、お人よしだな」

からから笑いながら、無法地帯を征く。
「うっし、飯でも食いに行くかな。お前も来る?」

霜月 零 > 「勘だよ、勘。よくわかんねーことに、割と当たるんだ」

俺の数少ない才能だな、と笑う。

「まあ、そうだな。ついでだし一緒に食っちまうか」

ウィリー > 「ほお」
「勘働きってなあ、案外バカにできねえぜ?
 異能だとか魔術だとか、そういうのの外にあるもんだからな」

楽しそうに笑って、歓楽街へと向かう。いつものカフェへと。

ご案内:「路地裏」からウィリーさんが去りました。
霜月 零 > 「まあ、外す時は平然と外すから、そこまで信用できるもんでもねーけどな」

笑いながら、それについていく。いつの間にか馴染みになっていたカフェへと。

ご案内:「路地裏」から霜月 零さんが去りました。
ご案内:「路地裏」に利導ノエルさんが現れました。
利導ノエル > 薄汚い通りに、どうみても場違いな生徒が一人。
周囲に屯している若者たちからギラギラとした視線を受けながら歩いている。

『わぁ、ほんとに来ちゃったよ。覚悟を決めてきたというのに意外とドキドキするね。』

呑気な発言をしながらも、通りの闇の深い所を通って行く。

利導ノエル > 歩けば歩くほど、人の気配が増えていく。
付けられている、と言うよりは網にかかった間抜けな獲物を捕食するために蠢いているかのようで。

『流石に楽しそうなことは見つからないね。冒険になるかと思ったのに行けども行けども、同じような建物ばかり。』

じり、と砂利を踏む音。
シルバーのアクセで着飾って、ガムを噛んだ若者が
何を言うでもなく後ろから木の棒で殴りかかってくる。

利導ノエル > 奇跡的、といったほうがいいだろう。不意の一撃を、既の所で躱して。

『いきなり……危ないじゃないか、怪我をしたらどうするんだ!』

当然、そんな問いかけにまともに応えるワケもなく
危機意識の薄い、世間知らずの獲物に下卑た笑みを浮かべている。
足を狙って木の棒を振り下ろす、動きを止めてから身ぐるみを剥ぐつもりだろうか。

『うわ、っと!?待って待って、ボクはそういう暴力沙汰は苦手なんだけれどな。』

利導ノエル > 後方を覗けば、一人、二人、とこの辺を狩場にしているであろうならず者が集まってきていた。

『ボクは少々、探しものを探しに来ただけで、って話を聞いてくれるわけもないか……』
『助けを呼んでも……誰もこないだろうねぇ……』
『あーあ、もう少し友達を増やしておくべきだった……』

じりじり、と壁際まで追い詰められる。

『仕方がないな……ボクはね、方向音痴だからさ。』
『ヘンゼルとグレーテルの道標の話、知ってる?あ、聞いてないよね。解ってるけどさ。』

ガン、ガン、とこの場ではそれがさも当然なのだと言わんばかりに殴られる。
殴られながら、彼らに語りかけている。

『痛た、まぁ……パンくずが道標になるなんて思うほどバカじゃないんだけどね。命綱くらいはしてるんだ。』

『ほら、見えない?その辺に。糸が。』

ご案内:「路地裏」に獅南蒼二さんが現れました。
利導ノエル > 『細いから分かり難いかもだけれど。』
『解って貰えるようにするけれど。』

『怒らないでね。』

目が開かれる。赤い、瞳だった。


『──《巻いて。戻れ。》』


──刹那。



────ならず者たちは一人残らず宙にぶらりと浮かんでもがいていた。
糸が絡み、巻き付いて。
藻掻けば藻掻くほど、その身体を締め付けていた。


───まるで。それは蜘蛛の巣に囚われた哀れな獲物の様で。

『──やれやれ……命綱だったのに。全部巻いてしまった。これじゃあ帰り道が全然わからないな。』

宙に浮かんでいるならず者たちに声をかける

『取り込んでいる所、悪いんだけれども。帰り道、分からない?…………あぁ、あっちね。ありがとう。助かったよ。』

駆け足で、立ち去る。長居は無用だ。親切な、ならず者たちには頭を下げたし、大丈夫だろう。

『ちゃんと出られるかな、これ……』

どちらかと言うと心配事はこの先にあった。

獅南蒼二 > ならず者たちの囲みから逃げ出した、その安堵もつかの間の事、

「……………。」

ノエルが路地裏から走り去ろうとすれば、眼前に立ち塞がるのは、白衣の男。
先ほどのならず者たちと、仲間とは思えないが…こんな場所に居るのだ、友好的な相手とも、思いづらいだろう。

煙草を吹かして、僅かに細めた視線をノエルへと向け…
…その後ろの、死屍累々と折り重なるならず者へと、移動させる。


君はこの男、魔術学の教師に見覚えがあっても構わないし、無くても構わない。
また、この男の良くない噂を知っていても良いし、何も知らなくても、一向に構わない。

利導ノエル > と、そんな矢先。どこかで見たような顔。つまりはどこかであった顔だろう。

『あ、えーっと……先生でしたっけ?』

転校したばかりの生徒ではその程度の認識しか無かったのか。

『あぁ、違います違います。ボクは、悪いことはしてませんよ。ちょっと道を聞いてただけです。』

『というか、帰り道がわからなくて困ってる所なんですよね、助けて下さいよ。』

教師へと困ったような笑みを浮かべて頬をかいた。

獅南蒼二 > ほぉ、と小さく声を漏らす。吸い殻を携帯灰皿へ入れれば、パタン、と蓋を閉じて、

「…まだ、私は何も言っていないのだがなぁ。」

悪いことはしていない、などと、自供しているようなものだ。
苦笑を浮かべながら、ノエルの横を、通り抜けようとする。。
ノエルの言葉、助けて下さいという懇願など、まるで、聞こえないかのように。

…その先の闇の中にはきっと、まだならず者たちが残っているだろう。

利導ノエル > 『あー…。それもそうだ。』
納得したように頷いて。

『一人でこんなところを歩いていたのが。後ろめたかったからかなぁ?』
などと、自己分析をした。

『ところで、もう、ボク行っていいですよね?』
『帰り道教えてくれそうに無いですし。案外、意地悪ですね先生。』

すこし、頬を膨らませて。立ち去ろうとする。

終わったことには興味はない。
クリアしたゲームは速やかに終えて次の楽しみを見つけつべきだから。

獅南蒼二 > ノエルの言葉に肩を竦めて、どこか、楽しげに笑った。
足を止めて、しかし振り返ることはしない。
「あぁ…この辺りには異能を使って追い剥ぎをするような連中も居るらしい。」
目立つ制服だ、調べればすぐに分かるだろう。

「…気をつけて帰るといい。」
言葉とは裏腹に、その声色は、少年を気遣っているようには聞こえなかった。
帰り道を教えてくれることも無い。

制止しなければこの男は、そのままならず者たちが倒れている方へ歩いていくだろう。
助けを求める異能者の少年のことなど、気にも留めずに。

利導ノエル > 『そりゃあ、怖い。いや、散々な目にあったなぁ。』
『あ、先生もお気をつけて。この辺り、結構怖いとこでした。危ないなぁ。』
特に気にした様子もなく。素直に返した。いつも通りの笑みを浮かべて。

『それじゃあ、先生。また学校で。』

下校時刻が訪れた普通の生徒のように。
親しい教師にするかのように。
お辞儀をしてから手を降って、歩み去っていった。

獅南蒼二 > 「百聞は一見に如かず、だ……恐ろしいことなど、この他にも掃いて捨てるほどある。」
そうとだけ言って、肩越しに視線を向ける。
「あぁ、また会おう……。」

そうとだけ呟くように言えば、視線は再び闇の中へ。
倒れ伏すならず者たちをどうするのかは……彼次第。

ただ、この夜、路地裏に悲鳴が上がったという話は聞かれず…死体も上がらなかった。

ご案内:「路地裏」から利導ノエルさんが去りました。
ご案内:「路地裏」から獅南蒼二さんが去りました。