2015/09/05 のログ
『白い服の男』 > 「なるほどね。そこまでは知らなかったよ。実際は詳しくやっていたのかもしれないが。
 しかしそうなると、状況はいくらか好転はしたわけだ」

元は呪いを解こうにも罪を償うためには当然何もできないがために助力した。
刑に服するのが終わったのなら、それはそれでいいことだろう。
どうせそこから偶然速く出されたからといって、それでなかったことにするほど器用な相手にも見えない。
いや、あるいはそうだとしても、それについて批難するわけでもないのだが。

「呪いは今のところこのまましておいた方が、どちらにしろ進行は遅らせられるから問題はないだろう。
 もちろん後は独りで解決を目指したいということであれば戻すけれども。
 で、この先はどうするつもりなんだい?
 もちろん教職には戻れないだろうし、まぁその擬態も正しい選択だと思う。
 オレのように気付く人間はそう多くはないんじゃないかな?
 あなたは元から女性的なところがあったから、呪いの感覚とあわせて何となく判別できたけれどね」

『エフェネリカ』 > 「好転。確かに事態は良い方向に向かってると思いますよ。
勿論、全てが全て良いとは言いませんが、半分以上は。」

助力をして呪いの進行を遅らせるなど、手助けしてくれてる協力者の彼にはすべてを話すようにと。
自分の中で決めている。隠し事など良くはない。

――昨日の事だ。
それを話さないといけない。呪いのことを。

「昨日赤龍に会いました。
落第街の大通りで骨付き肉を手に持った赤龍に。
その時もこの姿だったのでしたが、簡単にバレましたよ。

それで、単刀直入に呪いを解けないかと聞いたら、既に心配することではないと。
色が変わったことで問題が無くなった、と。」

殆ど解決みたいなものだ、と。

「――まぁ、教職に戻れないから、このような場所で住んでるんですが。

わざわざその為にも常にとは言わないが、姿形を変えているのに…分かってしまう人が多かったらたまったもんじゃない。
昨日の事も踏まえて、感覚を知る者には簡単にバレるとはわかりましたけどね。」

『白い服の男』 > 「そりゃあ、よかったじゃないか」

パンパンパンと、手を叩いた。やや大仰だが、白く細い男には似合いのわざとらしさかもしれない。

「そちらの害として呪いが進まないということであれば元に戻すべきかね?
 その辺りは、エフェネリカが決めてくれればそれでいい。
 トリプルバンでの呪いを取り消すのはそう難しいことでもないしね」

しかし、と肩をすくめる。

「オレも会ってみたかったねその……赤龍。
 感覚でわかるからと外見も聞いていなかったしね」

言葉は続けながら、それでどうする?とばかりに両掌を上向きに開いて差し出した。

『エフェネリカ』 > 「懸案事項の一つが解決したからな、本当に良かった。」

こればかりは素直に喜ぶ、大袈裟な手を叩きだが、それでも嬉しかった。
ありがとう、その言葉を忘れずに告げて。

「さて、そこまでは。戻しても大丈夫なのかどうか。
今の現状を見て赤龍は問題ないと言った。
それだと元に戻した時に、同じく問題ない状態なのかと。」

そればかりはわからない。不透明な部分が多いのが現状だ。
下手に今を動かすのは良くないと思うところがある。
その思いを伝えるだろう

「外見を教えるのを失念してたよ。
以前は学園の制服を着てたが、昨日会った時は…あれはなんというのだろうな。
ディアンドル?だったかの民族衣装を着ていたよ。」

それから大体身長は150ぐらいなど胸が豊満など、髪の長さなどを教えておく。

『白い服の男』 > エフェネリカの言葉を受けると、手を戻して顎に指を当てた。

「ああ、分割したことまでは伝えていないのかな。なるほど。
 そうだな、確かに外見を聞いてもぱっと見てわかるかというと怪しいし、
 このままにしておけばオレが見つけて相談することもできないわけじゃないだろうね
 協力的ということなら今のところは問題ないだろうし……」

顎に当てていた指をそのまま立て、ぼうと白い炎を噴いた。

「まぁライターの代わりぐらいにはなるね」

最後にふざけてみせながら、必要な状況確認を終えて両手を腰にあてる。
それから一瞬迷うような間を開けて、口を開いた。

「オレがいうと話がややこしいかもしれないけれども、随分女性として振る舞うのに慣れてるよね。
 こういう場所だとそれはそれで危ないこともあると思うけれども……さっきの男は?」

視線はエフェネリカが受け取った袋へ。

『エフェネリカ』 > 「そこまで話は出来なかった。
だから、詳しいことが更に分かるまで今現状はこのまま維持をお願いしようかな。
今が問題ないとするならば心配はないだろうし、急かす必要もないから。」

ライター代わりになると、そんな冗談を言って見せたマキジマに笑みを見せる。
燃える炎であれば、確かに代わりにもなる。

「正直に言えば、私は女性として振る舞えているのか…?
そんな自覚は無いというか、私は私で特別に何か変えてるつもりはないし。あと問題はない。全部あしらってる。

さっきの男は、まぁ、その、この場所に来た時にな。
突っかかって来た奴のリーダーなんだ。」

歯切れが若干悪いながら、説明をして。
短く纏めた説明をしてからお詫びの品がこれと手に提げてる肉入りの袋を見せる。

『白い服の男』 > 「わかった。それについては特に問題はないよ。
 いや、さっきまでは口調も変えてたからね。今は随分素に見えるけれども」

はははと笑う。
先ほどのことを説明されれば更に笑みを深くした。

「なるほど、ね。もとより貴方は軍事教練を受けているものな。
 呪いも弱めたとはいえ役には立つだろうし」

かつて落第街で巨大な勢力を誇った違法組織の、長。
その立場を相手も知っているとわかりながらその辺をぶらつく二級学生のような気軽さで言う。

「慣れればここはここの居心地があるだろうと思うよ。
 しばらくここで暮らす必要があるなら、バイト探しぐらいなら助言はできるかもしれないね」

『エフェネリカ』 > 「――無意識の内に変えてたのかもしれないな。
今は、そうだな。素かな。間違いない。」

あまり意識して言葉を出してないのもあり、意識しながら装うというを行動として出してない。
時には意識しながら装うのも悪くないのかもしれない。
眼の前の協力者程までとはいかないが、ある程度は装えるだろう。

深い笑みにそこまで笑うことかと突っ込んでから。

「それもあるから、普通の人間には負けないさ。
呪いは呪いで使い慣れてきたからな。以前よりだいぶ扱い易いよ。」

グループと言っても複数ある小さなグループのリーダーなのだろう。
この場所は混沌としてて、とてもじゃないが把握しきれない。

「バイト…バイトか…この姿なら出来そうだが。
しばらくは金に問題はないし、食事もとらなくていい身体だからな。
……バイトはいいかな。」

どうやらアルバイトとかは変な怖さがあって嫌らしい。

『白い服の男』 > 「ああ、上手くやればなかなかモテるんじゃないかな?
 最初チンピラに絡まれたのだってそういう分ももしかするとあるのだろうし」

本気なのか冗談なのか、薄い笑いだけでそう言うと軽く首を傾げる。
妙に気の引けた相手の言いように

「フムン?
 まあ必要ない分にはいいだろうとして、アルバイトに何か抵抗が?
 この姿ではオレもしてないとはいえ、結構面白みもあるものだと思うけどね?」

そういってやや覗きこむように。

『エフェネリカ』 > 「……モテる…モテるか…?
絡まれた時は男性の姿のあれだからな、また別だと思うが。」

ぶっちゃけモテた所で、どのように反応と返しをすればいいのか。
いまいち掴めてない。恋愛経験ゼロは伊達じゃない。

「人間と触れ合えたり、知り合いなどは増えそうで面白そうだが。
そのなんだ、怖さか。少し怖いんだな。」

項垂れた様子を見せて、彼で彼女はボソッと呟いた。
恐怖を抱いているのだと。

『白い服の男』 > 「ああ、そうなのだね。
 いやまあそういうのが好きな男も居るかもしれないけれども」

顔をそむけるようにぼつりと付け足して、しかしすぐに視線を戻した。
怖い、という告白に少し背を反らせてエフェネリカの顔を距離をとり

「…………それは、してしまったことの後悔からかな?」

ガラス球のような目で見やる。

『エフェネリカ』 > 「…………え?」

きょとんとした、何を言ってるのかわからない表情。
理解は出来るのだが、理解したくないというか。
同性でも平気とか、人間を別の意味で恐怖の対象に昇格した。

「……多分それもあるのだろう。
ハッキリとはわからないが、それと私は人と関わるのが、人を知るのが好きでな。
言ったことあったかな?

まぁ、それで今まで私は人と関わっても距離を一定に置いてた。
深く関わろうとはしなかった。いつも一方的だったとも言えるんだが。
それもそうだ。
自分を知れば知るほどに、人と関われば関わるほどに。
人と比べてどれだけかけ離れてる存在なのかを理解するから。

だから無意識で怖がられないように"そう"恐怖して距離を置いてたんだなって。」

弱さを、自分の弱さを話して見せている。
昼に話したおかげで多少は和らいでいるが、それでも顔を塞ぐように手で隠す程度はしてしまうのだ。

『白い服の男』 > おや、と首を傾げた。
知っていた人となりや初対面の印象から想像するより、はるかに初心というか、世間ずれして見える。
協力者といっても、もう教職はとかれたといってもやはり教師として見ていた。
多少、自分の中の認識を補正しながら続く言葉を聞く。

「機械、いわゆるアンドロイドだったねエフェネリカは……まあ、元というべきだろうが。
 呪いによって龍の炎に変質した今はさしずめ精霊のようなものかもしれないな」

距離への恐怖を吐露する伏せられた顔を見下ろしながら

「とはいえ。
 今や世界はケイオスの坩堝だ。ヒトとは何だろう、というのはかなり難しい話じゃないかな?
 まぁオレもそう頭のいいわけじゃないのでね。元教師に一席ぶつほど何か言えるわけではないが。
 一方的な関係なんて、人間同士の間にもごろごろ転がってるしね。
 もちろんそれでエフェネリカの問題が消えるわけではないにしても、恐怖の理由の一つを弱める理屈ぐらいにはなるだろう。
 それと」

言って、一歩を歩み寄る。顔を塞いでいる、その手首を手でとって。

「関わるなら相手の顔は見たほうがいいかもしれないな。
 ま、オレのように支離滅裂な相手の場合じゃ、あまり意味はないかもしれないけどね」

『エフェネリカ』 > 精霊との言葉には特に何も言えず。
知識がなければ解は求められないのだから。

特にと言葉は返せずに頷きを時折に見せる程度。
話したくないわけではない、また言葉が出ないというわけでもない。
単になんと言えばいいかわからなかったと。


簡単に顔を隠し塞いでた手は解けるだろう。抵抗すら見せない
だが、そうだ。そうだとも。
彼の言う通りだ。それに自分でも言ってた言葉じゃないか。
相手と会話する時はしっかりと顔を合わせて眼を見ると。


「いや…マキジマが相手で良い。意味は十分にある。
…少しでいい、見苦しい顔を見せたくないんだが、胸を貸してくれないだろうか?」

泣き顔とも取れる顔。
目尻に涙を浮かばせて白い頬は赤く染まっている。
恥ずかしいのか、言葉をかけられて思わず涙を浮かべてしまったのか。

『白い服の男』 > 少しだけ目を瞬かせた。
しかしすぐに薄い微笑に戻る。

「オレは構わないけれども」

言って、そのまま手を引いた。

「姿が心を引っ張るというのもあるかもしれないけれどね。
 でもそもそも己が変質したってことは、やはり衝撃が強いのかね?
 貴方が今どれだけかき乱されているかということは、オレもあまり理解が及んでいなかったらしい。
 そういえば、事件の原因になった相手には会えたのかな?」

『エフェネリカ』 > 「…すまない。」

引かれた手の動きに従って、そのまま胸へと沈むだろう。
近くで見れば見るほどに、エフェネリカは白く。
白い肌は純粋なのを現してるようで、なんでも吸収してしまうような、危うさと脆さを見せる。

「どうなのだろうな、私には私がわからない。
分からなくなってきたというか、答えられずにすまない。」

謝罪の言葉を送り、原因となった相手――被害者には会えたのだと頷く。
既に三度は会っていること、一度は面会室。二度目は入り江。三度目は神社で。
ぼそぼそとした声だ。

『白い服の男』 > 相手の罪に関して聞けば、回した手でぽんぽんと背を叩いた。

「いいことなんじゃないかね。
 自由にはなってるけど、貴方は罪まで振り切ったわけじゃないし、
 こうして苦しんだりわからなくなったり泣いたりしながら進んでいくのだなと
 オレも貴方の道には教えてもらっているよ。
 ある意味それが十分答えみたいなものかもしれないね」

だから、と囁く。

「吐き出したいなら言えばいいし、相談ぐらいは乗るよ。
 上手く出来ないこととか、オレもあるしね。そういう時はやっぱり、他人を頼った方がいいのだと思っている」

『エフェネリカ』 > 「――罪は決して消えないから、罪を背負いながら生きていくしかない。
自分が引き起こしたことに対する贖罪であれ、償いであれ。
…そうは言うけどな、私はまだ貴方に教えられてる気がしてないんだ。
答えと言われてもわからない。」

まるで子供のように何度とわからないを繰り返す。

「…まぁ…それなら甘えさせてくれないか。
偶にはさ、誰かに甘えたい。それだけでも多少は楽になれるから。」

『白い服の男』 > 「別に勉強みたいに、答えはこうだって指し示してもらう必要はないからね。
 此処にはいろんな相手が生きていて、機械だろうと炎だろうと、他の何かだろうと、
 ここで生きてることには変わらない。
 そういう皆から、いろんな事を教えてもらっていると思うんだよね」

相手がわからないと繰り返すたび、いいんじゃないかとでも言う風に背を撫でる。。

「さっき言ったとおり、構わないって。
 でもいつまでも此処にいるわけにもいかないな。
 エフェネリカの今の棲家は近いのかね?」

『エフェネリカ』 > そうなのかと頷き返して。

背が撫でられると落ち着いてきたのか。
涙も引き、胸に沈む。

「今は路地裏の空き家を勝手ながら借りてて、そこに住んでる。
まぁ此処から歩いて五分と時間がかからないよ。」

と、聞かれたことに答えて。
彼の顔を胸の中で見上げながら告げるだろう。

『白い服の男』 > 「まあ、じゃぁ行こうかね。
 棲家もそのうち考えたほうがいいと思うよ」

言って、相手の腰に手を回し促した。
慣れた手つき。
甘えられることにも戸惑いはないようで、先導させるようにして歩き出す。

ご案内:「路地裏」から『白い服の男』さんが去りました。
『エフェネリカ』 > 初めてされるその手回しに戸惑いながら、空き家へと先導していくのだった。
ご案内:「路地裏」から『エフェネリカ』さんが去りました。