2015/09/17 のログ
ご案内:「路地裏」に蒼穹さんが現れました。
蒼穹 > …捕まるかどうか、ね。
ま、風紀は化け物揃いだよ。私なんて雑魚だよ雑魚。笑えないね。
キミは、甘く見過ぎじゃあないかな。生徒会とか、その他もろもろね。

(へえ、と一声溢した。
あくまでも、己を見据えて逃がさない目の使い方。
唐突に、何の前触れもなく、光よりも早く。無限の速度で、一切の時間をかけず反対側へと移ったのだが。
尚も、ぴくりとも動かない豪胆さ。
その目が、一瞬とは言え無限の速度を持った己へと向くまで、一体どれほどかかったか。)

何か事情がありそうだね。もうやめるわけにもいかない?んなこと誰が決めたんだい。
キミが言う、排除されるべきクズなんてこの島にはいっぱいいるさ。私もその一人だしね。
ま、それは兎も角。正義ごっこは結構だ、包み隠さず話すのはなお結構…だけど―――。
せめて顔を隠すのはやめたらどうだい?キミの顔はそんなんじゃないでしょ。

(何故、話さないのか、それを押し留まる理由は分からないし、
己は暇ゆえずけずけと聞き込んだ。…何となく、彼女に既視感があると言うのも理由だが。)

変わってるね。とっても。
破壊魔法・第二十一術式「轢殺の剣」
ほーら、八つ当たり…だよ―――ッ!

(笑う彼女の、丁度、右頬ギリギリの包帯を掠めんと、己の指先から真っ黒な一閃が走った。
包帯を千切ってしまわんとする一撃。
踏切に横たわった人間が無力に、真っ二つに轢殺されていく如く、この威力は防ぎようがない。
故に扱いには非常に注意が必要だが、生憎、視力は人間のものでは無かった。
であるが故、狙いは正確。彼女を害することなく、ただ、包帯のみを斬り裂かんとする一撃。)

ご案内:「路地裏」から錐葉 咲さんが去りました。
ご案内:「路地裏」から蒼穹さんが去りました。
ご案内:「路地裏」に竜胆 薙さんが現れました。
竜胆 薙 > 「……戦闘痕、こちらにも、あちらにも──」

路地裏、その壁面やアスファルトに無数につけられている、超常的な戦闘の痕跡を辿る
刀傷に始まり、粉砕されている跡や、燃やし溶かされているような痕跡まで幅が広い

「………」

ふぅ、と溜息をつく

治安が悪いとは聞いていたものの、ここまでとは
先日警邏に来た時は既に正道隊長と、特攻課のユキエ先輩が先の道を進んでいた故か、何事もなかった

……といっても、この腕章を目にすれば大抵の落第街の人間は逃げていく

逃げるということはやましいことがあるということで、とりあえず斬り捨ててしまったが

しかし

「これだけ戦闘の痕跡があっては、これを追跡して…というのは無理そうですね」

竜胆 薙 > 歓楽街と異邦人街
その両方に面するエリア、落第街は広い

ここにいる犯罪者を全て粛清することなどはおそらく物理的に不可能だろう
街を潰さないという禁を守るならば、だが

しかしなぜここまで?
と思いを巡らせる

……やはり立地を考えても答えは一つしかない
此処に落第街が形成されているというのは、
歓楽街と異邦人街に根源的な理由があるのだ

竜胆 薙 > 落第街という場所が罪を作る
かつての風紀委員や公安では、このエリアまで目が届ききらなかったということであろう

トン、トン、と自分の肩を叩くように、朱塗りの太刀を揺らす

視線を感じる…
3つ、いや4つ

風紀の腕章を目にして、出てこれない者達の数か

竜胆 薙 > 出てこれない
と、いうことは

風紀委員に出くわすと都合の悪い者
つまり

なんらかの罪をおかした

悪だ

するりと、太刀へ手がかかる
こうやって立っているだけでどこから見られているかがわかる程度の『下手』な相手だ
太刀へ手をかければ尚の事気配がざわつく

どこへ逃げようとしているかも まるわかり

竜胆 薙 > 口の端が釣り上がり、歪が笑みが浮かんで、消える

およそ常人が反応し得る反射速度を超える、瞬発力
それを可能にしているのは、一度失うことで手に入れた、新たな四肢だ

一人目、およそ小屋とは呼べぬようなほど荒れた古い掘っ立て小屋
その小屋ごと、その生命を斬り獲られる
小屋の中で、隙間からこちらを伺っていた男は顔面を両断され、悲鳴一つあげず血に沈む
共に斬られた小屋は崩れない
切断面は地に大して完全なる並行、自重によりズレ落ちる僅かな偏りもない。
やがて斬撃によって切り取られた空気が流れこむように風が吹き、
そこで漸く無音が破られ、小屋が倒壊する

感じる視線が増え、そして減っていく

意気地のないことだ
死ぬのが嫌なら、最初からこの風紀の腕章を見た時点で一目散に逃げるべきだった

だから、もう遅い

竜胆 薙 > ───誰一人として、悲鳴を上げることはなかった
それもそのはず

全員が全員、舌根の位置する場所、顔を分断されて絶命している

悲鳴をあげさせてしまうと、否応なくギャラリーが湧く
興味本位というのは実に性質が悪い。良しも悪しも持っている感情である
好奇心による精神の昂ぶり──そうなった人間は、善悪の判断を誤りやすい

誤ちを恐れるな、と迦具土正道は言った
しかし落第街とはいえ、烏合の衆を片端から斬り捨てるわけにはいかないものだ

パチン、と太刀を納め、自らの脚を撫でる

「……久方ぶりに駆けるにしては、上々です」

するりと撫でさすり、姿勢を戻す
これだけの動きができれば、そうそう遅れを取る相手はいないだろう、ただ───

「(必要筋力故に、脚が太くなってしまうのだけは、マイナスポイント)」

一応見た目は気にするようであった

竜胆 薙 > 「さて…」

死体の確認を始める

一人は、違法薬物を所持
他の2人もまた同じである
最後の一人は……特に何も見当たらなかった
しいていえば、その者"らしからぬ"高級品をいくつか身に着けていた
窃盗品の可能性あり、と写真に収めた後、本部のデータベースに照合する
盗難届が出ている一部の物品と一致した

違法薬物所持3名
窃盗犯1名

全て粛清

竜胆 薙 > 順序が違うだろうと声を荒げる者もいるだろうか
しかし結果としては同じことである

殺さず罪を償わせるべきだと糾弾するものもいるだろうか
しかし一度罪を犯した人間を100%信用する者は愚かだ
粛清してしまえば、後の憂いなどはすべてなくなる

「さすがに落第街の住人は匂いを察知するのが上手いようです」

僅かに感じていた気配が、全て消え去った
こういう場所で生活する以上、危機察知能力は優れているのかもしれない

竜胆 薙 > しばらくして、処理班が到着する
死体の回収と現場の検分その他を担当する者達だ

ぺこりと頭を下げ、踵を返す

「報告書は後日、本部に直接提出します」

血腥い風を纏いながら、黒の風紀委員は路地裏から姿を消した

ご案内:「路地裏」から竜胆 薙さんが去りました。