2016/05/31 のログ
■ジョン・ドゥ > 「気が合いそう……ふむ……」
【少女の言葉を聞き、やはり危険な相手と見るべきかと訝しむが、
しかし、被害者の少女の止血をしたのも事実であり、どのような相手と見るべきか計りかねるのであった。】
「ふむ……そんなものは後で調べれば良い事だ。」
【そうして、被害者の少女が止血される様子を確認した彼は、
少年の言葉を聞き、吐く捨てるように告げ、】
「ああ、それにな、今俺としては、その子を殺されたら俺が困るって事でな
俺たちの意見は対峙する訳だ、どうする?」
【言葉を合わせるように告げながら、仮面の中で鋭い表情を浮かべながら少年を見据えるのであった。
実際、彼の行動原理は、虐げられる者を救う事であり、現在被害者の少女がどのような存在か判明しない以上、彼は救うという行動を選ぶ以上なく、
もし、少女が虐げる存在であったと判明したならば、即座に殺すだろう。
故に、彼にとって殺しが罪かどうかはどうでも良く、ある意味で彼もまた倫理観の欠如した存在であった。】
「ただの人間ほど輝く…か」
【男の言葉を聞き、一瞬かつての思い人を思い出すようにしながら彼は呟く。】
■濱崎 忠信 > 「まぁ、ようは自分の都合が最優先同士ってことか。
しかし、じゃあ、なんでこの子が殺されるとアンタ困るんだ?
調べなきゃわからないつってんだから、完全に赤の他人だろうに」
そう、首をかしげる。
■迦具楽 >
「あ、私も一応、この人が殺されると困る側って言うことで。
別に私自身はどうでもいいし、むしろ食べちゃいたいところなんだけど」
【被害者と向き合ってるため、背中越しに聞こえる問答にそう言いつつ。
とりあえず邪魔されるでもなさそうなので、被害者が狂乱して暴れださない限り止血を続けるだろう。
まあ、目の前で食べるだとか食べないだとか言ってる相手に止血される被害者は、気が気ではないだろうが】>>ALL
■リビドー >
「その話がしたけりゃボクの講義に来い。単位も飽きる程取れる。
人が少なくてね。後そうだな、神を殺したければボクの講義に来ると良い。
なんせ哲学は神殺しの学問だ。近代からでなく、質は変われど昔からそうだ。」
「さて、そうだな。はっきり言っておく。……キミたちは何か勘違いをしていないか。
ここを生徒は落第街と呼んでいるが、教師側としてはだな――
"学園側としては歓楽街の一部として、落第街やスラムなどは存在していない"と言っているんだ。」
「現実には存在し続けている。が、まぁ、紙の上では歓楽街だ。
歓楽街なら、常世島だ。常世島の校則上の殺しは罪になる。
日本国憲法を基にしているんだから当然だ。
極論、ここにいる誰かが歓楽街と言えば歓楽街だ。
ボクが言えば理想、もとい、紙面上ではそう扱われて、そうなってしまえば"歓楽街"のもめ事だ。」
罪とは何かを論じ合えばキリがない。
それこそ誰もが今に至るまで論じ倒し、殺し合って叩き付け合った話だ。
だからこそ、"そういうことをして"、"そういう話にはしない"。
「ボクがそう言っても現実は落第街で、
だからこそ書類を書き直す奴はいくらでもいるが、
教師としては校則で定義された『殺し』は『罪』と言う他ない。この場でもな。」
「……と、話の腰を叩き折ってしまったか。
ボクはぼちぼち帰るが、キミたちも学生なら授業に備えろよ。
殺すなら、喰うなら、救うなら、責任はとれよ。」
……そう言って、帰る姿勢を見せ始めた。
■濱崎 忠信 > 犠牲者の女性の方はもうすっかり気が動転したところに突然回復を受けたことで、安心と焦燥が綯交ぜになり、ぷっつりと意識を落として気絶してしまっている。
「まぁ、おねぇさんは一応風紀だからそうなっちゃうよね」
仕方ないか、と肩を竦めた。
■濱崎 忠信 > 「なるほど、あくまで法の上では殺人は罪であると。
そういうなら、納得だなぁ。
流石は先生、お見事な模範解答じゃん」
そういって、ぱちぱちと拍手を送る。
「それくらいキッパリ道義が通っているなら、説教も聞く気になるぜ。
まぁ、今後その機会があったら、だけども」
■ジョン・ドゥ > 「金が……稼げる仕事だから、か。
なら、もしそいつを見逃せば、俺がその仕事の報酬以上の金を出すって言ったらどうする?」
【自身もかつては、そんな仕事をしていた事もあった事を思い起こしながら、
金で依頼を受けている相手ならばと、駄目もとで話を持ちかける。
彼自身、違反部活を壊滅させた際等に資金は得ており、それなりの資金はあるからの話であった。】
「ああ、そういう事だ。
ふむ……赤の他人か。
まあ、俺には関係ないさ。ただ救いたいが為に救う、要するにただの自己満足だが。
俺はそれにしか生きる理由を見出せてないもんでね。」
【少年の言葉に一つ頷いた後、真っ直ぐに自身の行動原理を告げる。
彼は既に、救うという行動原理のみで動いている存在であり、
虐げられる者を救えない、その事実自体が、彼にとって忌むべき事であるが故に戦う、それだけであった。】
「食べる……だと…?」
【後方から聞こえる、止血をしていた少女の言葉に、眉を顰めながら、
特異な異能者か人外の類かと推測し、どちらにしろ警戒を深めるのであった。】
「殺しは罪、ああ、そう定義されてるのは知ってるさ。
だがな、殺さなければ救えず被害が増える事もな、だからこそ俺は……まあ、いい。」
【彼自身も、倫理として法としてそうなっている事は知っている、散らされている。
故に、彼はこの落第街でのみ行動しており、
されど、法や倫理に従ってるのみでは救われぬ者もいると知るからこそ、こうして行動を続けて居るのであった。】
「……すまないが、先生。俺はもう、学生で無いんでな…
まあ、それでも救う責任はとるさ。」
【そうして、帰る姿勢を見せる学男の言葉を聞きながら、
自身がかつての自身の身分を亡くしている事を思い起こしながら、呟くのであった。】
■濱崎 忠信 > 仮面の男の言い分をきくと、少年は一度頷いてから……可笑しげに笑った。
「それなら、しょうがないな」
特に悪意なく、ただ、素直に。
「やりたくてやる以上の理由は、ないもんな。
自己満足でそれがやりたいってんなら、言う事は何もねぇや」
そういって、肩を竦めた。
「お金をくれるってのは魅力的な提案だけども、それは無理だ。
一度仕事を受けた以上、投げ出したら信用問題になる。
その信用問題を跳ね除けられるだけの理由と金を今すぐ用意してくれるっていうなら、まぁ俺も固執する理由はなくなるね。
でも、よしんば金がなんとかなっても、理由の方はアンタ準備できないだろ?
その女が何をしたのか、これから調べるって段なんだし」
■迦具楽 >
「そうそう、一応そういうことだからね。
……あら、気絶しちゃってる」
【まあそれならそれで、暴れられることも無いしいいかと止血を続ける。
また無駄な出費しちゃってるなあと思いながら――】
「……少しくらいはいいよね」
【接触した部分から体温を少しだけ奪う。
出血は多かったものの、局所的に僅かに体温を奪ったところで死にはしないだろう、と】
「先生、私は食べたくても食べれませーん。
なので責任も取りません、というわけで、後はお好きにどうぞ」
【適当に止血を終えると、犠牲者をその場において言葉を交わす男二人から離れていく。
どんなところに話が落ち着くにしても、巻き込まれるのは面倒だった。
自分以外に対峙する当事者がいれば、彼女が助かっても助からなくても言い訳のしようがあるのだ。
教師らしい人物が立ち去ろうとすれば、『お気をつけてー』と口ばかりの心配をしつつ手を振り見送るだろう】>>ALL
■濱崎 忠信 > 「ん? おねぇさんも撤収?
そりゃ、話が楽でいい。後はお好きにしておくよ」
ひらひらと手を振って、見送った。
■リビドー >
「ああ。だが講義ではこういうものに喧嘩を売るような話もするよ。それでこそ哲学だ。
……教師としてはキミの殺人は否定せざるを得んが、
哲学者として論じ合うには良いテーマだ。単位に困ったらおいで。
罪の救済は多分しないが、あそこまで言えるなら単位の救済ぐらいはしてやる。
ま、あんまし人殺しを吹聴して回ると教師としては委員に警戒を促さるを得んが……」
既に去る素振りを見せている。
顔を向けずに三――もとい四者から離れる
「救うって言うのは"釣った魚に餌をやらないことでは"ないからな。
煮え切らん。百万回死んでも負けない、救った者が離れるまで支えてやることだ。
正義の味方は、弱者の救済者は、釣るだけ釣って思いを汲まずに己を投げ捨てるが、
そんなものは責任とは呼ばん。自己陶酔の自己犠牲だ。……と言う見方もある。
そこさえ違えなければそう云う人間は"輝かしい"。間違えたら、どうしようもないな。
ヤッて出来たら責任を取るのと同じ話だな。全く。
そこで責任を取らなきゃヤリ捨て男と変わらんよ。
自己満足と開き直るなら、お前もそこの二人と変わらんか、ボクにとってはそれ以下だ。」
――少し尖らせた口調で、叱咤するように仮面の男へと告げる。
リビドーにとってはどうにも煮え切らないものだったのだろう。
「そうだな。それならそれでいい。
食べないなら取らなくていい。って言うか本当に食べるのか。」
喋りながら歩く
そこまで言えば、既に彼らとの距離は遠い。
「では、再び会える事を楽しみにしているよ。皆。」
ご案内:「路地裏」からリビドーさんが去りました。
■濱崎 忠信 > 「そりゃあ、良い事を聞いた。
その時は是非ともそうさせて貰うわ。
またな、先生。個人的には、耳心地の良い講義だったよ」
去っていく教師にもまた手を振り、改めて、仮面の男と向き直った。
「さて、対立候補も減ってきたな」
■迦具楽 >
「うん、退散退散。
それじゃお兄さん、今度会ったらご飯でも食べながらお話でもしましょ」
【そういい残しつつ、手を振りながらいなくなるだろう。
その後の言い訳を考えつつ、頼まれた買い物を済ませてなつかしの古巣から去って行った】
■濱崎 忠信 > 「星にでも願っておくよ」
そういって、改めて少女を見送った。
ご案内:「路地裏」から迦具楽さんが去りました。
■ジョン・ドゥ > 「ああ、そうだ」
【彼も頷き返しながら、】
「信用問題か、まあ、そうだろうな。
確かに、金は用意でき無くも無いが、理由はすぐには無理だな。
そいつが何したかを調べるにしても、理由を作るにしても、依頼人の所に行くのが手っ取り早いが、
まあ、お前は吐かないだろう…?」
【かつて、自分も信用問題を懸念しある違反部活に雇われ続けた事もあった事を思い出しながら仮面の奥で苦笑いしながら、少年の言葉に納得しつつも、
理由も少女の処遇の判断も、どちらも叶える方法を思いつくも、無理そうだと肩を竦め。】
「とは言え、俺もお前を始末するべき相手だとは思えなくなってしまってな……
しかし、な。お前はこれ以降も”仕事”続ける訳だろう?」
【可笑しく笑った少年の様子を思い返しながら、彼は先程の聞いた仕事をする理由を思い出し、
少年も、落第街で生計を立てる存在なのだろうと推測し多少の情を抱き、趣味で虐げる者で無いのならばと思いつつも、
仕事を続けるのであれば、きっとまたこのように虐げる立場に回る事を考え、
対峙する事実は変わらないかと思いながら、問うように言葉を吐くのであった。】
「ふむ……問題はなさそうか…」
【退散する少女の、言葉を聞きながら、特に危険は無く、そんなに悪い存在では無いだろうと考えを改め、見送り、】
「そうだな、俺も所詮はこの街の住人だ、そう変わらないだろうさ。」
【叱咤する様な言葉を目を瞑って受け止めながら、
聞いた後に、一言呟くのであった。】
「ふむ……これで俺達だけになった訳だが…どうする?」
【そうして、二人が去ったのち、
お互いに理念が対峙し交わらないであろうことを悟りながら、
このまま戦うかと問うのであった。】
■濱崎 忠信 > 「概ね、アンタのお察しの通りってところだ。
依頼人の事は喋れないし、今後も俺は仕事を続ける。
目的がかち合う以上、これから、俺とアンタがやるべきことは決まりきっている」
そういって、ポケットに一度手を入れた後。
「……って、わけでもなさそうとは、今は思っているよ。
どうも、俺とアンタは同類みたいだからな」
中から、チューイングガムを取り出して、一つ口に含む。
残りを仮面の男に投げてよこしながら、少年は、未だ意識を取り戻さない、犠牲者の少女の横に腰掛けた。
「案外、落としどころが探れるんじゃないかとは思っているよ。
どうもアンタ、俺と同じタダの横着者みたいだし」
■ジョン・ドゥ > 「……っ」
【ポケットに手を入れる様子に一瞬警戒しつつも】
「……まあ、同類、というよりは、かつては同類みたいなものだったって所だがな。」
【取り出した物を把握し、それがチューイングガムで自身の口に含んだという所で警戒を解き、
投げ渡されたそれを受け取ると共に、一言礼を言いつつ、彼も一つ口に含み、投げ返すのであった。】
「そうだな……落とし所が摂れればいいとは俺も思ったが…
横着者…か。そう見えるか?」
【自身の信念と情の間に悩みつつも、何かあればその時に対処すればいいかと、心の中で割り切りつつ。
横着者と言われ苦笑いを浮かべながら首を傾げる。】
「とりあえず、確認だが、お前は信用を失わず、金を得られればそれでいい、そいつを殺す事は手段でしかないって認識で良いか?」
【そうしながら、落とし所を図るために、とりあえずに少年の現状の推測を確認する様に問うのであった。】
■濱崎 忠信 > 投げ返されたチューイングガムを受け取って、またポケットに仕舞いながら、少年は頷く。
「ああ、俺と全く同じに見える。
俺は、俺がこうするのが楽だから殺し屋をやっている。
それだって別に徹底してるわけじゃない。
殺せる相手だけ殺して、殺せない相手は殺さない。
仕事の選り好みをしてる。楽か楽じゃないかだけでな。
ようは気の持ちようだ。気が楽なやり方をやっている」
そして、ガムを噛みながら、仮面の男を指差す。
「アンタも、アンタがそうするのが楽だからそうやって逃げてるクチだろ?
誰も彼も救う事なんて出来ない事、アンタは分かっているみたいだからな。
だから、選んでる。救う奴と救わない奴を選り好みしてる。
それだって結局……判断基準はアンタの気紛れ。
ようは、アンタにとって『気が楽』な相手だけ自己満足で救っているわけだ。
この子の事調べるつったって、この島じゃあ経歴をいくら洗ってもどこまで本当でどこまで嘘かなんてわかりゃしないんだ。
それでも、救うか否か判断するっていうなら……結局、適当な『自己満足の落としどころ』で決めてるだけだろう?
アンタにとって都合と心地の良いところで結局手を引くってわけだ。
俺が、俺にとって都合と心地の良い殺しだけするのと同じようにな」
そう、自嘲気味に笑う。
「そして、アンタの俺への現状認識は全く適当だ。俺にとって殺しは手段でしかない。
アンタにとって、誰かを救う事が横着な自己満足を満たす手段でしかないのと同じでな」
■ジョン・ドゥ > 【彼は少年の言葉を黙って聞いた後、
ゆっくりと言葉を放つ。】
「……心外だな。
俺は、この生き方しか無いから。いや、生きてしまっているからこそこうして生きているだけだ。
気まぐれ、か。そう見えたか、そういうつもりは無いんだがな、俺が救う対象は、虐げられている者、虐げられそうになっている者だ…そこは一貫して変える気は無い。
確かに、お前をお前を始末するのは躊躇うってのは気まぐれな判断に見えてしまっただろうな……
まあ、そこについては俺としても分からないが、そう思ってしまった以上は徹底するさ。
それにな、誰も彼も救う事は出来ない……ああそうだそれは痛感している、救えない間に合わなかった事も多々ある…だがそれでもと俺はこの生き方を諦める気は無いさ。」
【彼にとっては楽も何も無く、ただ彼自身の中に選択肢がそれしか存在しないだけであり、彼の基準も変わらぬと言う、
故に、彼はその生きている在り方を自己満足と言っているのみであり、それが抜ければ彼にとっては死も同然であった。
そうして、少年を殺す事に躊躇いを覚えた理由を思い越そうとし、首をかしげる。
彼自身が気がつかなかった事であろうが、かつての彼と重ね合わせそれしか生計の手段が無い者ならばと躊躇いを覚えたのであろう。
そうして、誰も彼も救う事が出来ないという言葉に関しては彼は少し歪んだ返答とするのであった、彼にとって救うべきもの救うはない者というものは既に定まっているが故に、選り好みしているという感覚が無かったのであった。】
「その子についてか?ああ、経歴調べるのはあくまで判断する第一段階だ。そして、あとの判断は放した後ある程度の長い期間監視してすれば良い、そうして虐げる行動を取ったならば即座に始末すれば問題ないだろう?」
【少女の処遇に関しては、調べるのはあくまで初期の処遇に関しての判断であり、
彼にとって重要なのは、これから先虐げる存在となるかどうかでしか無かった。】
「ふむ、手段でしか無いならば……
こういうのはどうだ?俺がその子を一時的に持ち去り匿い、お前は殺すには殺したが死体は何者かに持ち去られたって報告するのはどうだ?
悲鳴は響いていたし、これだけ出血した跡があれば、そうそう疑われないだろう?」
【少年への認識が合っていた事を確認しながら、
ならば、落とし所もあるかもしれないと考え告げるのであった。】
■濱崎 忠信 > 「別にその生き方を諦めろなんて言うつもりはないさ。
だって、俺もアンタと同じようにいい加減に生きてるんだからな?
同類が俺と同じようにチャランポランに生きているのを同情こそすれ、叱責するつもりは欠片もねぇよ。
そして、その生き方しかないってのは……ただの思い込みだろう?
他の生き方はいくらでも出来る。別にこの島でたっていいわけだしな。
それでも、それをしてないのは……単純にそれが気に入らないってんで今の生き方をやってるだけだろ?
それこそ……そりゃアンタ、それをようはアンタの選り好みで選んでるだけだぜ。
アンタは最初から、俺と同じように適当に自分の物差しだけで相手の生殺与奪を選んでるロクデナシなのさ。
虐げられている者、虐げられそうになっている者。その基準だって結局……最終的には、アンタの独断と偏見だけが判断材料だろう?
その子についてだって、どれだけ時間をかけて監視しようがしまいが……結局最終的に決めるのはアンタさ。
アンタが、アンタの物差しで、アンタの好きで、アンタの趣味で。
その子を殺すか生かすか決めるのさ。俺と同じように、無責任にな。
アンタの中にはアンタなりの絶対基準があるのかもしれないが……その絶対基準ってのを『絶対』と決めつけているのは……結局、アンタ自身だろ? それこそ、アンタの好みで決めた基準でしかないのにな」
少年は、どこか嬉しそうに笑った。
それは、同類が現れてくれたことの歓喜なのか。
それとも、単純に仕事が片付きそうなのが嬉しいのか。
「冗談いえよ、死体があがらなきゃ、殺し屋の仕事が成立しないのはアンタもわかってるだろ?
ま、そっちは考えてくれてるだけ、ありがとうとは言っておくけどな」
■ジョン・ドゥ > 「思いこみ?いや、事実としてそれしかない、俺はこに生き方以外をするつもりは、もはや無いししてはいけないさ。
それくらいしか、もはや示すものも無いしな。」
【思い込みでは無いと彼は言う、
彼は自身が死のうとし生きてしまったその日から彼はそれ以外の生き方を無いものとし固定してしまっていた。
そもそも自身の生き方を選り好みして良いものではないと彼自身が定めてしまっている以上変えられないのであった。】
「この島を出る……か。思い起こしもしなかったな…
いや、落第街でも救い漏らしがある以上、余所へ行った所でどうにもならないさ…」
【思いつきもしていなかった事を言われ、一瞬考えるも、首を振り無理だというのであった。】
「ロクデナシ、ああ、そうかもな。
確かに、俺は独断と偏見で救い殺してるだろうな。
お前の基準で言うならば確かに同類だろうな。」
【少年の嬉しそうな笑みを見据えながら、彼は静かに頷く、
彼自身、もとより、自身を悪としている為、その言葉には同意するのであった。】
「ああ、やっぱり駄目か。
となると、突然現れた怪しいやつに邪魔されて達成出来なかったって報告するくらいか?
それか、もう落とし所も無く、俺を倒して、その子を殺すってくらいだろうがな」
【やっぱか、と期待してなかったとばかりにため息を吐きつつ、
素直に邪魔されたと報告するか?と、軽い調子で言った後に、
自身にはもう落とし所の案が無いとでも言うように、剣呑さを含んだ声で告げるのであった。】
■濱崎 忠信 > 「ほら、やっぱり同類じゃないか。
都合よく、それを事実としているところからしてな。
俺が、これ以外の生き方が面倒なのと同じように」
くすくすと、少年は笑って。
「落としどころはあるさ。アンタは独断と偏見で物を決めているタダの快楽殺人者だってわかったんだからな」
そして、自分を指差した。
「アンタは、虐げられているものを救うんだろう?
なら、いるじゃないか、目の前に救うべき人物が。
今まさに『アンタに虐げられている俺っていう被害者』がさ。
結局アンタは此処で二者択一選ぶしかないのさ。
俺を救うか。この子を救うか。
この子を救うなら、俺は救われない。
仕事が果たせなかったんだ。追手が掛かるだろう。
そして、俺は追手に追われながら誰かに……例えば、アンタに守られながら生きるなんて真っ平ごめんだからきっと自殺する。
俺は助からない。
逆に俺を救うなら、この子は救われない。
この場で俺に殺され、死体は業者に回収されて明日の朝刊を少しばかり賑やかして終わりだ。
この子は助からない。
だけど、いいじゃないか。この子はこの場でアンタが助けたってきっとどこかで殺されるぜ?
アンタが見てない間にな。
まぁ、その程度の違いだ……それをこの場で選べばいいのさ。
お勧めの落としどころは、『俺を信じて俺を救う』ってところだな。
結局アンタは最終的に、俺かこの子のどちらかを信じるしか……ないんだからな?
いくら調べたところで、結局同じことさ」
■濱崎 忠信 >
「さぁ、選べよ。どっちの人生……アンタは台無しにする覚悟がある?」
■ジョン・ドゥ > 「ああ……そうか、それが落とし所か……
ならば、」
【少年の笑う様子を、言葉を聞きながら、彼は言葉を紡ぐ】
「俺は、その子を救おう。」
【きっぱりと、一方を切り捨てるように、未練を断ち切るように告げ、
いつ向こうが掛かってこようとも、対応できるよう収納の魔術を発動し武器を取りだす構えにかかりながら、更に言葉を続ける】
「お前は、この生き方以外面倒だからこの生き方で生きてると言ったな
ならば、やはりお前は俺にとっては、殺すべき者だ。」
【彼が一瞬情を抱いたのは、それしか生き方が無いのでは、その生き方しか知らないのでは無いかという事だけであり
少年が、それ以外にもあるけど選んでいるというならば、もはや彼にとっても容赦する理由は無く、
選べとまで告げられた以上は、未練すらも切り捨てきっぱりと言いのけるのであった。】
「それに、簡単な話だろう?
最初の状況を見て、悲鳴を上げさせていた相手と、悲鳴を上げていた相手が居てどっちを助ける?
そして、悲鳴を上げさせていた理由が、依頼されてと来たもんだ。
俺だったら、当然、悲鳴を上げていた方を助けるさ
その子を、ここで助けたって、何処かで殺される、か。
その子が救うに値するならば、当然守るさ。
生憎、探知の魔術に、呪符を併用すれば見て無い間に殺されるってのは概ね防げるだろうさ。
それでも、駄目だったならば、俺の力がそれまでだったって所だろうさ」
【そうして、彼は出した結論に付随する事を語り、】
「ああ、良いさ。俺はお前の言うとおり、ただの快楽殺人者かもしれないな。
救いたいから救い、救いたいから殺す、ただそれだけだ。
所詮俺は、ただそれだけの存在だ。
殺す相手の人生を台無しにする覚悟なんて、とうの昔にに出来ているさ。」
【自身は、この程度の存在であると言いのけ、
収納の魔術により、右手に投げナイフ、左手に長剣を取り出しながら、対峙するのであった。】
■濱崎 忠信 > 「アンタ、面倒って……アンタと同じ理由でいってんだぞ?
他に選ぶことが現実的に無理だから面倒って意味だよ。
選ぶ余地ほぼねぇから面倒つってんの。
アンタ、事実としてとか何とかいったけど……要は他考えるのが面倒だから開き直ってるだけだろうが。
それは、他を選ぶのが困難だからそうなってるってことじゃねぇの?」
はぁ、と溜息を吐く。
「まぁ、それだってどうせ結果は同じだったんだろうからいいさ。
ほら、やれよ。
俺は別に強い訳じゃない。基本的に不幸にも格上の異能者が来たら終わりだ。
正直これっぽっちも死にたくないし、泣きわめいて命乞いもしたいけど、無理ならしょうがない」
そういって、両手を広げた。
「これから俺が悲鳴あげたら知らない人が見たら結局、さっきのその子と全く同じ状況になるわけだけど、そういうのも考慮はしないって事なんだろ?
基本的に見た物で即物的な判断しかしないならもうしょうがねぇわ」
若干呆れたように、そういった。
■ジョン・ドゥ > 「現実的に無理、ときたか。
どういう理由だ?金銭的に無理というのであれば、金銭とまでいかずとも、食糧程度であれば逐一分けられるだろうし、
何か違反部活やら組織やらに弱みやら握られてるなら、そこを殲滅するが、
それ以外で何か理由があったりするか?」
【ため息を吐く、少年の様子に首をかしながら、毒気が抜かれたというように言葉を返しつつ、】
「ああ、さっきは、守られながら生きるのもごめんと言っていたな、
信念の上でその生き方を選ぶしかないってなら、そりゃあ俺にはどうしようも無いが……」
【少年が救うべく者であれば、救うという手段も彼には思いつくものの、
本人が否定しているのであれば、どうする事も出来ないと悩むように顔をしかめつつ、
彼も大概、似たようにして救いを拒絶した者ではあるのかもしれないが、彼自身は気づかなかった。】
「ふむ……」
【右手に持った投げナイフを数秒見つめた後、】
「いや、お前が掛かってこないなら良いさ。
お前から見たら、俺は選り好みで救い殺してるって訳だろう、ならそう動こう。
俺は今から、その少女を匿う為に連れていくが、お前が掛かってくるようなら、その時は、だ」
【少年の無抵抗な様子に、別段、わざわざ殺すつもりにもならず、
少女を救う事を優先し、右手に持った投げナイフを収納の魔術でしまい、少年から背を向け、少女の方へと彼は向かう。
抵抗が無ければ、彼は少女を右手で抱きかかえ去ろうとするであろう。】
「ふむ、考慮はするぞ。それに理由はある。
その少女を殺そうとしてたからってな
それに来た奴が俺を殺そうとしてきたって、俺は逃げようとすれば良いだけだ、当然殺されればそれまでってだけだしな。」
【呆れたようすの少年に、考慮はしていると言いながらも、
見られたときに答える理由は、理由にもなっていない様なものであると同時に、
自身に生死にはあまり頓着していない様であった】
■濱崎 忠信 > 「一身上の都合って奴さ。
ワケは諸々の都合で喋れないし喋るつもりもないから、まぁ好きに想像してくれていい。
少なくとも、アンタが俺を見逃す以外の手段で救う事が出来ないのは確かってだけだ。
つーか、アンタ、一人で組織叩き潰せると思ってるってのは大分おめでたい頭してるんだな。
仮に委員会の暗部とかが俺のバックだったら100%無理だろうに」
常世島の根元にあるような組織であった場合、殲滅など絶対不可能である。
元々、我々はその掌の上を歩いているだけなのだから。
「あと、俺はアンタには掛かっていかないよ。どっちにしろな」
そういって、躊躇なく少年は。
「最初から俺のターゲットはアンタじゃないし」
もとより、位置的にはすぐ隣にいる少女の心臓を、背後からナイフで突き刺す。
相手は気絶しているのだ、狙うのは容易極まりない。
「俺が、掛かっていく相手は最初からこの子だよ」
■ジョン・ドゥ > 「ふむ、そうか。
いや、俺も小規模の程度しか潰せ無いだろうが…それを分かっていた所で諦めるかという事だ
暗部、ねぇ……そういうのも酷い事やってれば自浄作用で潰されていくのが常だろさ、」
【少年が、自身の事情から抜ける気が無い事を察しながら彼は答える、
もとより、自身に出来る事、範囲などは自覚しつつも、例え勝てない様な相手であっても挑む事は止めないというのが彼のスタンスであった。
そうしながら、例え暗部であろうとも、その一部、下している部署の体質の変化や、人物がどうにかなる事はあるだろうと、彼がかつて関わった事件を思い出しながら呟くのであった。】
「……っ!ぬかったか…」
【少年が、少女の心臓をナイフで突き刺した光景を目にし、自身が油断していた事実に気づくと同時に、
即座に左手に持っていた長剣を投擲すると共に、
収納の魔術を発動すると共に治癒の呪符全てを取り出しながら身体強化により一瞬で駆ける、
出血多量で脳細胞が死滅するまでならば救えるだろうか?】
■濱崎 忠信 > 念入りに毒の塗られたナイフを捻じり、完全に心臓を破壊してから、勢いよく引き抜き。
「おっと、あぶねぇ」
躊躇なく少女を投擲された長剣の盾として扱い、すぐさま飛び退く。
血がドバドバと流れ落ち、少女の身体が大きく痙攣し、目から光が消えていく。
そんな少女の有様を後目に、少年は即座に懐から電話を取り出して、通話しながら逃走する。
「はい、今やりましたよ。邪魔が入ったんですけど、まぁ、何とか。
死体の方はすぐに確認しにきてください。
邪魔者まだいるかもしれないっすけど、そっちは料金分じゃないし俺じゃ手におえないんで……あ、はい、よろしくお願いします」
そういって、一方的に電話を切って、さらに駆ける。
人間の限界稼働を越えた、かなり体に過負荷が掛かる動きにみえるが、少年は気にした様子もない。
「一度確かに俺は殺したし、俺の仕事はここまで。
これから死体確認の業者連中が来るけど、俺には関係のないことだ。
アンタがそいつらをどうにかしてからだったら、その子を蘇生しようが匿おうが俺には関係ない。
このへんが手の打ちどころだろう。
じゃあな」
そういって、少年は今度こそ、路地裏の暗がりに消えて行った。
■濱崎 忠信 >
直後、丁度少年と入れ替わるように即座に不審な強面の男たちが現れ、確かに少女の死体を確認したが。
……そこから先は、それこそ少年には何の関係もない話であった。
ご案内:「路地裏」から濱崎 忠信さんが去りました。
■ジョン・ドゥ > 「……くぅ…」
【投擲した長剣を少女の体で防がれ、歯噛みしながらも、
少女の体の元へとたどり着き、傷の状況を確認する。】
「……毒か…
……残りは…6枚か…これは、厳しいか……」
【血に微妙に混じった異色から、短剣に毒が塗られていた事を推測しつつ、
傷の状況、更に毒も加味すれば、ほぼ救う事は不可能であるとしか、判断できず。
体温が冷めていく、その体はもう死体といえるものであった。】
「……無理…か。救う事が出来なかった、か…
あの時あいつを即座に殺していれば……っ…」
【彼に出来るのは、治癒までであり、蘇生など出来ない以上、死体となってしまえば救うすべなど無く、少女の死体を路地に下ろすと共に、
今回、救えなかった原因といえる、自分の中に残っていた甘さに歯噛みしながら、
収納の魔術により取り出したフックロープを用い、付近のビルの屋上へと上ると共に、屋上を飛び交い落第街の闇へと再び姿を眩ませるのであった。】
ご案内:「路地裏」からジョン・ドゥさんが去りました。