2017/02/14 のログ
ご案内:「路地裏」に寄月 秋輝さんが現れました。
■寄月 秋輝 >
するりと空中を浮きながら移動をする。
足音は当然鳴らず、魔力もある程度のジャミングで外部には漏らさず、一種の潜入調査でもしているような。
本人はそこまで考えておらず、普段通りの移動をしているだけだが。
「もう少し向こうか」
すい、とさらに移動する。
目的の場所に到達すると、一度地上に降りて手のひらで地面を撫でる。
目を細め、じっと何かを読み取る。
■寄月 秋輝 >
少し当てが外れたか、またわずかに、今度は歩いて移動して地面を撫でる。
そんなことをしばらく繰り返し。
ものすごいしかめっ面になる。
「……ここまで綺麗に感じられないと、むしろ怪しいな」
以前自分が調べた場所を、再び調査しにきた結果がこれだ。
自分もまた貶められているのではないかと疑ってしまう程度には怪しい。
(……ここまで綺麗に消されてしまうと、もう僕では手出しできないな)
被害者がどうなったのか、最近委員会街にすら近付いていない自分ではわからないが、
これでは彼女のための新たな情報も手に入りはしないだろう。
■寄月 秋輝 >
再び地面から浮き、空気椅子の体勢で足を組む。
さらに下唇に指を当て、小さくうなって考え込む。
今すぐにやれることは無いが、そうなると怪しい点は多く、また次への対処も考える必要がある。
携帯端末を取り出して、指と光の糸で繋ぎ、データをあさる。
先日の解析した魔力データ、それと結びつけるように思案する。
「なんとも厄介な……これを未然に防ぐのは骨だな……」
通常の術式ならばどうにでもなる。
しかしここまで痕跡を消せる、もしくは風化させることが早い呪術は、自分の手には余る。
■寄月 秋輝 >
やはり専門外のことには弱い。
これらの対処に明るい人間とコネクションを用意したほうが手っ取り早い気がしている。
自分に出来ることは可能な限り自分で対処したいが、そうでないならば話は別だ。
誰かそういった呪術、もしくは対処が可能な白魔術等に精通した者が居ないだろうか。
ぼんやり考えながら、一度この場を離れることにする。
何も出来ないならば、居続けるだけ時間の無駄だ。
誰か居ないものか、と思考を巡らせながら、空へとその姿を消していった。
ご案内:「路地裏」から寄月 秋輝さんが去りました。
ご案内:「路地裏」に百鬼さんが現れました。
■百鬼 > 昼夜を問わず暗く、湿っていて、物悲しく、それでいて混沌とした暗鬱を蓄積したかのような路地裏。
その一角、血塗れで転がる”人間だったモノ”を見下ろす人影がポツンと一つ。
黒い外套で全身をスッポリと覆い、頭にはフードを目深に被り…顔には鬼の面。
肌を一切露出していない格好、よりもその独特の異様な風体はしかしここでは暗闇に溶け込むかの如く。
「…………。」
沈黙のまま、鬼面は目前の躯を見下ろす。首を切り離され、胴体と手足もバラバラだ。
まず、誰しもがこの鬼面がやったのだと疑いかねない状況だが…実状は違う。
「………。」
物憂げに、くぐもった溜息を仮面の奥で密やかに零す。…誰だか知らないがやってくれたものだ。
殺しの依頼を受けたのが少し前…そして、標的を見つけ次第殺して仕事完了。何時もの作業、何時もの日常。
だが、今回はどうも何者かに先を越されてしまった…らしい。これでは依頼料を受け取れないではないか。
同業者か愉快犯か、はたまた何処かの誰かの仕業か…転がる死体の前に屈み込み、ザッと検分していく。
■百鬼 > 淡々と、それこそ作業じみた動きで黙々と死体の切り口や所持品などを確かめていく。
財布などはそのままだが身分証明に繋がる物は無さそうだ。後は…パケに入った粉。
「………ヤク、か」
仮面越しに、男性とも女性とも聞こえるくぐもった呟きを漏らす。
最近、新種の薬物が出回っている…らしい、とは聞き覚えがあるが。
どのみち己には関係なく興味も無い。所持品はそのまま元に戻す。ヤクのパケも同様だ。
そして、死体の切り口…雑に見えて流麗、力任せに見えて技巧が垣間見える。…矢張り同業者の仕業か?
それにしては、引っ掛かるものがあるが……大事なのは、依頼がパーになったという事実だ。
仕方ない、という仕草で緩く肩をすくめれば、外套の下から取り出した携帯電話、コール先は依頼人だ。
「………私だ。…標的は既に殺害されていた…心当たりは?……そうか。ならいい。…ああ、では」
短いやり取りを簡潔に終える。所詮ただの依頼人と請負人だ。ドライなくらいが煩わしくなくて調度いい。
ご案内:「路地裏」に百鬼さんが現れました。
ご案内:「路地裏」に百鬼さんが現れました。
■百鬼 > 「………。」
さて、依頼はパーになったし、既に意味の無くなった無用の肉塊を眺める趣味も無い。
後始末は――ここの住人の誰かが付けるだろう。痕跡を残さぬよう最低限の事だけは手早くしておく。
「………さて」
パーになった依頼の分を補填しなければ。何処か金の羽振りが良い依頼主は居ただろうか?
そのまま、鬼面の殺し屋は足音一つ立てず、路地裏の闇へと姿を消していく。
ご案内:「路地裏」から百鬼さんが去りました。