2015/07/20 のログ
ご案内:「スラム」に久藤 嵯督さんが現れました。
ご案内:「スラム」から久藤 嵯督さんが去りました。
ご案内:「スラム」にシェムハザさんが現れました。
シェムハザ > 【先ほどの件は、再度試す必要がある
集団で、2級もしくは不法入島者を対象にスラムで異能者刈りを行い
その様子を観察する
……実際には彼らの動向は彼女が支配しているのだが、その自覚はない

人形たちを向かわせ、異能者を狩り立てる
自分は高みの見物だ
少なくとも自意識上はそのつもりである】

……ふふ、どんな様子を見せてくれるのかしらね

【クスクスと、再び廃ビルの屋上から見物する
放っておけばすぐ下で宴が始まるはずだ】

シェムハザ > ……?
【夜空に花火……? でもない爆発が鳴り響く
と言っても島の反対側の方だ、問題はないだろう

そんなこととは関係なく、事態は進んでいく

放出系の異能者だ、多少騒がしいが問題ない
所詮、直線上だ
それ以上でもそれ以下でもない
追い詰めることに支障はない、単体で異様に強力なタイプでなければこの方法で狩れるだろう】

ご案内:「スラム」にchitaさんが現れました。
シェムハザ > ふふ……いい気味♪

【シェムハザの眼下で、相手しきれなくなった異能者が殴られ続けていく
一度でも噛み付かれてしまえば、あとはなし崩しだ
そんな様子を面白そうに見下ろす

まあ、どうせアイツはそのへんの喧嘩に異能を使ってたような危険人物だ
危険人物は排除されなければならない】

ご案内:「スラム」からchitaさんが去りました。
ご案内:「スラム」にchitaさんが現れました。
chita > 【追い詰めていた獲物の前に、突然誰かが割り込んだ】
シェムハザ > 【集団で、一人を始末する
始末と言ってもせいぜい半殺しだが

通常、心を折ればいい
死にかける目に合わせれば、普通は大体心が折れる

心が折れれば、それは大怪我と一緒だ
しかも治す方法がわかりにくい
それで十分だろう………………ん?

突然、半死人の前に誰か乱入者だ
しかも武装しているとなれば、こちらも武器を使っても問題ない
全員が抜くと致命傷にならない程度……もっとも当たりどころが悪ければ死ぬのだが……射撃を開始する】

シェムハザ > 【人数は10人
武器はハンドガン、サブマシンガンの小口径火器だ

全員が仮面を被り、綺麗な統率を取って、攻撃をしてくる

……そんな様子を面白げに見下ろしていた】

chita > 【そして、誰かの人影は、一斉に放たれる銃弾に対して。
逃げも伏せもしなかった。
 射撃開始より1秒と経たないうちに、侵入者は路上に倒れ伏し、そ
の背後にいた最初の標的も同様なはずである。
 しかし、倒れなかった。
 それどころか、直進して。まるで銃弾などかすりもしなかったように
蹴りを放つ】
 

シェムハザ > ……へえ? 楽しめそうじゃない?

【火力に問題がある、引くしかない
ダメージがまるで通らない相手なら攻撃は無意味だ
そもそも乱入者だ、特にコレ以上やりあっても得なことはない
何かを死守しないといけないわけでも、達成しないといけない目的があるわけでもない

ただまあ……そういったまるで敵わない状態に対してどう対処するかのデータを取るのも悪くない

全員が散開し、距離を取る
相手が誰かに格闘戦を仕掛けるなら、ひたすら距離を取ることに徹する
そして周りから撃つ

攻撃の基本だ、相手はどうするのだろう】

chita > 逃げて。
【突然の侵入者…チタは、背後へそう言った。
 別に知り合いでもなんでもない、助ける義理などもない無い相手。
 襲撃者達が、散開する隙を見て。這うように路地の暗がりへ転がり込む】
……。
【無言で、距離を取った仮面の集団を、チタは見る。
睨むことはないし、身構えもしない。ただ、見た。
 彼女の薄汚れた迷彩服の表面から、撃ち込まれた銃弾が落ちて、湿った深夜のアスファルトの上で、チリンチリン、と鳴る。
 金属のごとく硬質化した彼女の表皮に、9m程度のマシンガンは
血を流すことすら出来なかった】

シェムハザ > ん~~あんまり面白みはないけど……仕方ないかしら?

【装甲に勝る相手に遮蔽物越しにやりあっても仕方ない
爆発物なり何なり使うのは派手すぎる
必要があれば使うのだが、相手が向かってこないのに荒立てても意味が薄い
建物の下敷きにするようなつもりでやりあうようなタイミングでもないし重要な意味もない
こちらの損失が増えるだけである
もともと今日は殺す意志はない、となれば決定は当初の通り、引く、だ

引きやすい状況にしてくれたのだからまあ、有り難く享受しよう

仮面の人物たちは、そのまま距離を取るとドコへともなく闇へ消えていった】

chita > 【壁に背をつけながら、チタは用心深く歩いた。
 視覚、嗅覚、聴覚、触覚、それらに訴えかけるような脅威は、遠ざかったようである。
 戦うことなく、今夜の自分は目的を達成できたらしい。
 そう確信すると彼女は、ほっ、と安堵した。
 そして、額の上に手をやり、ビンビン、と立っていた前髪をなでおろす】
……。
【スラムの暗い建物の底から、上を見上げた。
 立っていた前髪は、濁った河の中で獲物の生体電流を感知する
ヒゲと同じ機能を持っていたのだ。
 仮面の集団を操っていた、何かが、頭の上に居た。
 チタの知覚は、捉えていたのだ】
【だが、そんなことは、彼女には関係の無いことだった。
 チタが命令されたのは、スラムや歓楽街で異能者を狩る風紀以
外の奴らから、異能者を守れということだけ。
 その命令も、彼らを狙うものにも、興味や意味など持ちあわせて
はいない。
 心から、関わったらどうなるか?
 それを思った瞬間、チタの心はまた、不快と苛立ちと怒りにさい
なまれるのだから。
 今さっき、襲撃されて、死に損なった奴が逃げ込んだ路地を見る。
 死んでいようが、生きていようが、私には関係がない。
 そう、チタは思った】

シェムハザ > ……やれやれ、まあ、こんなところかしらね

【今後、強い相手のことも考えていかねばならない
まあ、そのあたりはセルリーダーたちに任せるべきだ
ワーカーは所詮ワーカーだ、強力な相手には心もとない

そんなことを考えつつ面白そうに下を眺めていた
特に相手が興味を示すのでなければ、見下ろすだけで特に出会うこともないだろう】

chita > 【そして、チタは、いつだって苛立っていた。
 彼女の心は、はち切れんばかりに火薬を詰め込んだ袋のようなの
だから。
 戦わずに安堵する、彼女が、次の瞬間には、消え失せてしまっ
たとしても、おかしなことではないのだ。
 突然の、精神的豹変は、異常であり。異常を精神に抱えた人間
は異常者であり。チタはまさにその意味で異常者ではあるのだが。
 彼女の肉体は、強化人間であった】
【上から見下すようなセリフを、獣よりも鋭敏な聴覚が捉えた瞬間に。
 チタは、頭上へ向けて投げナイフの一本を投げつけた。
 その瞬間に、銃砲のような音がした。
 投擲されて、音速を何倍も超えたナイフは、シェムハザの足元を穿つ】
……。
【暗闇に光る、獣のようにチタの目が上へ睨み上げていた。
 それは、一寸の鉄や、石片すらもたぬ裸の人間を、牙を剥いた
獣が見るのと同じ圧力を伴っていた。
 人が、忘れて久しい、ただ、狩られるだけの肉であった時代を
思い起こさせる、視線である】
 

ご案内:「スラム」に壱耶さんが現れました。
シェムハザ > ……あは、可愛い

【派手な音と共に、ビルの壁面が大きく抉れる
大口径弾みたいなものだ
老朽化したビルの一角がそれだけで崩れ出す、無理もない、大砲の一撃を受けたようなものだ

もしかしたらアレで私の頭を吹っ飛ばせたかもしれないのに
胴を貫けたかもしれないのに……なのになのに
やったことはただの宣戦布告なのだ

ふふ……ああ、アレは厄介だ
とても私の手に負えない

だから、そんな危険な存在はこんな街に放置しといてはいけない
人形たちを作らなくちゃいけない
人形たちを作ってあんな物騒なものは始末しないといけない

思わず笑みが溢れる
異能を持った連中はそれだけで他人を脅かし人の命を危険に晒すことを知らない
だから私達が安全にしないといけない
きちんと管理しないといけない】

くすくす……壱、今の見た?
ああいうのが私達の目標だわ?

【その場から飛び退いて避難しつつ、ひそかに見学させていた壱耶の隣に着地する】

壱耶 > 着地したシェムハザの隣で幽鬼のように佇む。
手には、一振りの鞘に治められた刀。
体躯はシェムハザより更に小さく、先ほど退いた者と同じく、仮面を被っているので表情は伺えない。

だが感覚が鋭ければ気づくだろうか。
先ほどとは違う、気配が幾つかこの場を取り囲んでいるのを。

「……はい、見ておりました。あれは、あの方は危険です」
壱、と呼ばれた彼女は抑揚を抑えた声でそう返す。

シェムハザ > そう、じゃあ、せっかくだから挨拶してきなさい
……あとで、可愛がってあげるわ?

【壱耶にそのままchitaに対する攻撃を促す、相手の戦力を軽く学習してこいということだ
そっと抱き寄せ、その首筋にキスをして送り出す】

壱耶 > 仮面を付けた少女は―――それだけで感極まったように少しだけ震えた。
「……はい」
深く、先ほどのシェムハザの行為を心に刻むように腕で身体を抱く。

「では……一手ご教授願います」

瞬間、仮面を付けた者が数名チタへと射撃を放つ。
当たっても当たらなくてもいい、ただ相手の反応を見るだけの威嚇射撃のようなものだろう。

chita > 【再び、砲撃のような音が響いた。
 当てる気もない威嚇射撃のどまんなかで、チタは、もう一発投げ
ナイフを投げたのだ。
 こっちは、こんどは、狙っている。
 当てる、いいや、殺すための一撃である】

シェムハザ > ふふ……どんな姿を見せてくれるのかしらね

【壱耶が勝っても負けてもいい
学習するのが大事なのだから
まず彼女を育て、この危険な連中の攻撃を覚えていく
一つ一つ、そうやって力を殺していくのだ

そのための挨拶であり、お披露目だった
特に壱耶は可愛いお気に入りだ】

chita >
壱耶 > 威嚇射撃と同時に、彼女もチタへと走る―――つもりであった。

だが。
そして。
威嚇射撃を縫うように、飛来する砲弾のような投合。
圧倒的な殺意を持ったその一撃に、反応はしたものの。
『今の』彼女ではそれを避けきる事など敵わず。
その一撃はあっさりと。
彼女を食い千切り、その衝撃はその小さな体躯を軽々しく吹っ飛ばした。

壁に叩きつけられ、ひしゃげた自分の身体とぼたぼたと『血ではない何か』を流しながらそれでも冷静に、自身の被害状況をチェックする。
「……損傷値72%超過。対象の危険度レベルを追加・更新。一時ワーカーの撤退を提唱・自己承諾」
瞬間、仮面のワーカー達はすぅっと波が引く様に気配を消していく。
「……一手のみ、ご教授頂きました」
その一言を最後に。
彼女はその動きを一端停止した―――。

シェムハザ > 壱、可能なら私のところまで撤退、でなければ壊れなさい

くすくす……すごい威力ね?
それに9mm撃たれて何の役にも立たないって、歩行戦車かなんか何じゃないの?
ふふ、人間じゃないわよね、もう……大量殺戮兵器?

【シェムハザはビルの上、給水塔の上から近づく気など一切ない
壱耶が帰投できるなら連れて帰るし、でなければみすててそのまま引く気だ
データは取れた、問題はない
帰投できないなら自爆させるだけだ】

chita > 兵器?私が?
【ビルの底で、薄汚れ、銃痕に穿たれた迷彩服のチタが、言った】

シェムハザ > 銃弾を避ける必要もなく、投げたものはそのまま砲弾
一般の戦闘用の機械歩兵なんかよりはるかに強力
……それって兵器でしょう?

普通、人間はみんなそう思うんじゃないかしら?
そういう扱われ方されてきたんじゃないの?

【クスクスと給水塔の上から微笑んだ
嘲るように尻尾を踊らせつつ見下ろす】

壱耶 > ぎちり、とその声を聞いて再起動する。
もはや動きは鈍く、到底戦闘できる状況では無い。
それでも、彼女は動く。
そうあれ、と彼女は思考する故に。

「―――了解、しました」
ギ、ギギと壊れかけた発条人形が動くような音を出しながら、引き摺るようにシェムハザの方へと歩く。
歩けば歩くほどに身体から何かが零れて行く。
それでも動ける限りはシェムハザの下へと。

(自爆するのは、嫌だ)
彼女に貰った大切な、大切なお気に入りの髪紐を喪ってしまう。
折角弄ってくれたこの身体を、ぜんぶ喪ってしまう。
(それは、嫌だ)
ずる、ずると。
遅く止まらない歩みである。

邪魔をされればあっさりと彼女は崩れ落ちるだろう。

chita > お前、ムカつくな。でも2発撃っても死なかった。
【そして相手も、反撃はしてこないのだから】
それで、いろいろ話してくるんだから。
じゃあ聞きたい、なんでお前は、さっき私が助けた奴を殺そうとしてたの。

シェムハザ > あはは……そうやって感情がありますアピール?
兵器のくせに?
くすくす、壱なんかよりよっぽど機械で、戦闘するだけが能の殺戮兵器のくせに?

ま、いいわ……そういう、あなたやさっきのみたいな、魔術や異能をひけらかす奴の牙を抜くだけよ
いうこと聞かないなら排除するしかないけれど、普通は痛めつければ十分でしょう?

【話に応じるなら好都合だ
いくら投擲が優れてると言っても、抜く動作とテイクバックの間があればここなら十分に距離はある

壱耶を見逃すならよし……
見逃さないなら容赦なく、彼女に自爆命令を出すだろう

壱耶に必要なデータは既に確保されているのだ】

chita > 【人が言葉を発するとき、横隔膜が動き、肺が縮小拡大して、気道へ空気が送り込まれ。
声帯が蠢いて、口腔と舌が複雑に駆動する。
 それらの複雑な駆動を制御を、脳がしているあいだに。ある
いは、それに似せた機構が動いている間に。
 彼女の言う『兵器のくせに』が、本気で稼働したらどうなるだ
ろか?
 チタは、すでにシャハザムのすぐ横に立っていた】
帰って。あなたには安全に暮らせる場所がある。
野良犬狩りなら、私がやってあげる。
ここ(スラム)で、暮らしたことも無いくせに、ここで生きる人
から、力を奪う理由がわから無い。
 殺さないでおいてあげる。
 消え失せて。

ご案内:「スラム」からchitaさんが去りました。
ご案内:「スラム」にchitaさんが現れました。
壱耶 > ぎち、とシェムハザの隣に動いたチタを見、瞬間感情が爆ぜる。
だが既に身体の機能はほぼ失われている。
動こうとして、もはや限界であり、負荷をかけた両足はあっさりとその任務を放棄し、その場へと崩れた。
それでも這う。
「近づくな……」
ただ、仮面の下からチタを睨む事しか出来なかった。

シェムハザ > ……へえ?
わたしの壱をあんなにしておいてよく言うわ……人間なら死んでるよね

【……瞬間移動? また面倒くさい機能を……
空気も揺らさずに移動したそれに対し、さっきまで同様の軽口だが、いらだちが少し含まれてる】

もし……さ、あなたのそのとおりだとして、よ?
アレはその辺の小競り合いの喧嘩や陵辱、脅迫に力を使う連中の一人よ?
さっきみたいなのがいるだけで怯えたり死ぬ連中がいるわけ

あなたもそう
ハッキリ言うけどね、普通はね、核兵器抱いて寝られないのよ
高機動人型戦車と隣のベッドで安心してられないわけ

で、言うことが「殺さないであげる」?
大量殺戮兵器がよく言うわ
それのドコを信用しろって?

【偉そうなことを言ってるが、まともに攻撃していたら人形全部破壊した挙句、きっと私も壱耶もバラバラにするだろう
そんな殺戮兵器が偉そうにいうことなんか信用出来ない
やってることはこっちがしたことと何一つ変わらない】

壱耶 > ただ、睨んだまま。
彼女はその場で静止する。
今はぴくり、とも動かない。
ただシェムハザの無事だけを祈り、意識と機能を停止させた―――。

ご案内:「スラム」から壱耶さんが去りました。
chita > ッ!
【シェムハザの胸ぐらを、チタは掴みあげて睨んだ】

シェムハザ > あは……今のこの掴み上げだって加減して加減してそっと指先でつまみ上げるようなものなんでしょう?

あなたが全面服従して逆らうことが出来ないくらいの状態になって、対等にもなれないってわかってる?
寝返りうっただけで、ついうっかりビル一個吹き飛ばしかねないような凶悪兵器が野放しになってるっていうだけで
十分に安全じゃないってわかってる?
あなたの言ってるのは、象がアリに対して安全な場所に帰れって言ってるようなものなの
で、象が地上を闊歩してる限り、アリに安全な場所なんて無いのよ!

だから牙を抜くって言ってるのよ!!
そのあんたみたいな凶悪殺人兵器をね!

【物怖じもせず、言葉に反応したチタに向かって容赦なく畳み掛けた

既に胸ぐらをつかんだ時点で、チタが手を出した以上コレは脅しだ
いうこと聞かなければ殺す
望み通りにしなければ殺す
要求を受け入れなければ殺すのサインだ

コレ以上手を出しても、もちろん肯定するだけになる
正確に言うなら既に肯定してしまっている】

chita > 【チタは、シェムハザから手を離した】
私は、もう兵器でも、兵士でもない。
だけど、私が兵器に見えるのなら。お前も同じだよ。
この島の、綺麗な側と汚い側の両方に居る。
力があればなんでも出来るって思ってる奴らとさ!

chita > そんなに戦いたいか!殺し合いたいのか!ふざけんな!
誰かの命で決着がつくようなことなんて!この世界にないんだよ!
それなのに!
なのに!簡単に殺し合いあって!
なにかんがえてんだよ!わかんないんだよ!

シェムハザ > ははっ!
壱をあんなにしておいて良く言う
命を天秤にかけて脅しといて良く言う

あなたがやったことは、そのまま力でねじ伏せることじゃないか
誰かの命で決着をつけようとしたんでしょう?

わかんない?
わかってるでしょう?

少なくとも、壱のことを始末しようって思えたくらいにはわかってるはず
そう簡単に判断したくらいには、そう

だって今、こうやって移動してきたくらいには安全に移動して対応することも出来たはず
そうするより、壱を破壊することを選んだわけだ?

【容赦なく、やったことを突きつけた
事実をそのまま説明しただけだ

チタの横をすり抜けるようにビルから綺麗に飛び降りると、壱耶の隣に着地し、
機能停止した彼女を優しく抱き上げた】

chita > 私が、本気で殺しにかかったら。
お前も、そいつも今はもう死んでいたよ。
それでもお前は、私を嘲るの?
【立ちすくんだまま、チタは言った】

シェムハザ > 嘲る? そう聞こえるんだ、ふぅん?

ふふ、ほら、今だってそう
力ずくで脅迫してる兵器でしょう?

あなたが兵士でも兵器でもない?
投擲すれば大砲、移動は瞬間移動じみて、銃弾も跳ね返す
簡単に壱の胴体に大穴を開けておいて、それを大したことだと思ってない異常性

いつでも殺せるって何? その言い草は?
生殺与奪を一方的に握ってますって?

で、そうやって殺したり傷つける兵士兵器ヅラすることには無頓着なくせに
そう扱われるのは許せないって?

もし本当にそう思うなら、私の手足になるか、まず自分で武装解除でもすれば?
鉄火場に土足で立ち入って命のやりとりしながらいうことじゃないと思うなぁ?

……ふふ、かわいそうな壱
大丈夫よ、あなたは可愛いんだから
【もう動かない機械人形を抱き寄せ、唇を寄せながら
チタに事実を突きつけた

チタがどういう気分でいるかなんか知らない
ただ客観的に見て暴力的な兵器が脅迫をしていると告げた】

chita > 分かった。
お前も、私と同じなんだ。

シェムハザ > 同じ? ……何が?
私はこの子たちと安心して暮らせるようにしたいだけだわ?
そのためだったら何だってするし、泥だってかぶるし矛盾してたっていいの
感情論だって言うならそれでいいわ

棚上げする気もないし、もしそれに当てはまるなら自分だってどうでもいい
ただ、そこまでにはどうしたって力がいるし、相談したって賛同なんかしてもらえるわけ無いでしょう?
みんな、自分が持ってる力は既得権益だって思ってるんだから
それで他人を虐げることはなんとも思ってないんだから

だから、私はこの子たちを使って、無駄な異能を弱めたり殺したいの
力なんか……最終的にはない方がいいに決まってるじゃない
出来ることをやってるわけだわ

【動かない壱耶を抱えたまま優しく撫でつつ淡々と語る

シェムハザは自身ではそう思っているが、基本的に異能を安全に処理するための実験用の機械である
何をどう言っていても、そこに上手く合わせるようできているのだ

自身が壊される壊されないについても関係ない
もともとそういうプロジェクトであり、そのためのユニットだ
チタが作られて利用されるだけの道具だとシェムハザのことを思っているならその通りである
……その通りなのだが

それでもシェムハザは、自身ではそう思っていたし信じていたし真摯で本気で、嘘などは言ってなかった】

chita > 自分が生きるために、誰かが死ななきゃいけないのが戦場なら。
あなたは、まだ戦場にすら至っていないんだよ。
【ナイフを、チタは抜いた。0.001秒以下の時間にである】
私は、このナイフをあなたが知覚する前に、その額に差し込むことができる。
でも、やらないよ。やりたくないんだ。
 お前も私も、このナイフと同じだから。
 刺すまでは綺麗なままだから。
 わかってよ。

シェムハザ > ここで戦場の話を持ち出す
しかも武器で脅す
そんなの、どこまでも兵士でしょう?

言ったでしょう、安全と安心のためだと

それともここはいつから戦争地帯になったの?
兵士も兵器もやめた人がなんでこの場を戦場にしたがるのかしら?

殺して始末をつけるしか出来ないような殺戮兵器のまま人間のふりしないでもらえますか?
そうやってすぐ武器をちらつかせて殺害をほのめかして脅すような相手に何を分かれっていうんです?

まず分かるのはあなたで、話をするのはその次だわ
もしわからないというなら、いつかこの子があなたを超えるところまで育つだけよ
……それじゃ

【ここは街であり人の住む場所であり生活の場所であって、戦場ではない
なのに戦場の理屈を説きながらここで暮らす人の話をする
こちらに靡かないのであれば、考え方を指導する理由も矯正する理由もない

戦場の理屈で兵士の理論で兵器を見せびらかしていながら、
自分が兵器や兵士はやめた、そう見えるほうがおかしいという、狂った殺戮兵器の相手などしてられない
動かない壱耶を抱え、その場を後にする

あえて背を向け、無防備なまま
……ここは居住区だということを示すために

戦争でもしたいのなら転移荒野の最前線にでも行くべきだ】

chita > 自分の側には、戦争がないなんて思ってるんだから。
chita > 【チタは、ナイフを腰のポケットにしまった】
最初に、ここで暴力をふるってたのはあいつなのに。
自分が脅されたら。お前が、暴力だっていうんだ。

なんだ…向こう側の奴らも、こっちがわの奴らも…一緒じゃないか…。

シェムハザ > 【問題にされていたのは、兵器と戦場だ
暴力と非暴力ではなかった

つまりチタの論理では相手は死んで当然であり
シェムハザの論理では相手は屈服させるものだ

チタは自身がそうしないと思っている以上は殺しなどしない、だから問題無いと思っている
だがちょっとしたはずみや気分で死の恐怖を振りまいてることを知らない
いうなれば、ついうっかり躓いただけで人を殺す可能性を理解しない
撃鉄が起こされたままの装填済みの銃をそこらにおいておくようなものだ

一方、シェムハザは異能を殺すため封じるために異能は使う主義だ
異能さえなくなれば特に問題はないのだ
異能使いの異能を殺して殺して、最後には自分たちも無くす安全のための機械だ
少なくとも今はそう認識しているが、その実、作られた存在でしか無いし、設定されたとおりに行動する人形だ

暴力と非暴力であれば、もしかしたら見解の一致はあったかもしれないが
兵器と人形では似て非なるものだった

だが……もしかしたら
互いに兵器であることと人形であることを知ったなら
また別の物語が始まることがあるのかもしれない】

chita > 帰りなよ、向こう側の世界に。
【一杯色々考えたシャムハザに、チタは、憐れむような笑顔で言うと。
 ひび割れたビルの屋上から飛び降りて、朝焼けの暗がりへ姿を消した】

ご案内:「スラム」からシェムハザさんが去りました。
ご案内:「スラム」に九耀茉莉さんが現れました。
九耀茉莉 > かつり、かつり、かつり、かつり。

スラムの一角に、軽い足音が響く。

路地の陰から、黒い少女が現れる。
夏だというのに、全身黒ずくめ、更には長袖・ロングスカートだ。
にもかかわらず、汗一つ流す気配はない。

九耀茉莉 > 黒い少女は、物憂げに息を吐く。

探しモノは相変わらず見つからない。
それはしょうがない。元々、簡単に見つかるとは思っていない。

最近は、何かを訊いても馬鹿正直に「知らない」と答える人ばかりだ。
お陰で退屈が積もって来る。
流石に、警察の類に下手にマークされるのは避けたいので、手を出すのは「自分を騙した悪い人」に限っているが、ここ最近、そういった人にはさっぱり出会わない。
何も刺激が無いのは退屈だ。
退屈で死ぬほど軟な精神ではないと思っているが、あまりに続くと少しおかしくなりそうな気がする。

九耀茉莉 > 「そう――――そういえば、もう、夏なのね。」

夏。
暑い、夏。
色々と「調整」をしているので、この服でも暑くはない。
しかし、まだまだ夏は始まったばかりだ。
これから、更に暑くなってくる。

「――おかしく、なりそうですね。」

微笑みを浮かべ、呟く。

そうだ。これから、もっと暑くなる。
おかしくなったように。
なら……自分だって、少しばかりおかしな事をしてみても良いのではないか。

「そうね。……それも、いいかもしれない。」

微笑みが、深くなる。

九耀茉莉 > 押し殺したような、小さな笑い声。
耳を澄まさなければ聞こえないようなそれが、奇妙な反響によって、異様に大きく木霊する。
とても楽しそうな、笑い声。

しかし、心ある者には、どこか空寒さを感じさせる、笑い声。

黒い少女は再び、路地の陰へと消える。

しかし、笑い声は反響し、虚ろになりながらも、しばしの間、スラムに留まり続けた。

――ふふふ、ふふふふふふ、ふふふふふふ――

ご案内:「スラム」から九耀茉莉さんが去りました。
ご案内:「スラム」に鬼道椿さんが現れました。
鬼道椿 > 稲妻が闇夜を引き裂き、風は降りしきる雨をスラムに蠢く影達に激しく叩き付けた
雨に濡れたネオンが激しく点灯し、ショートした火花が散った
その瞬間血走った眼の剣士が駆け出しドラム缶ごとその陰に隠れていた怪異を切り棄てた

「ハァぁああ……」

刀身に絡みつく影が雨に打たれ流れ落ちていく
首の断面から黒い霧を吹き出しながら怪異がよろめいて倒れた

稲妻がまた闇を切り裂く
ビルの壁を這い屋上や壁の隙間に逃げていく影は3

先ほど切った怪異の手下だろう、脅威度は低い
無理に追う必要はない
一度刀を鞘に納めた…

鬼道椿 > 『穢れ』を追って落第街の奥へ入り込み過ぎてしまった
最近は落第街で活動する狂人たちが増えたと聞く
大通りも路地裏も、そこで生活をする人達の顔は暗い

どこぞの剣士が大物を切り捨てて回ったため表面的には前よりもマシになったと言う者も居る
実際はどうだろうか、水路に沈む死体は以前よりも増えている気がする

額に雨が伝う、髪が水を吸って重くなっている
熱が冷め指先が冷え始めた
どこかで雨宿りでもして休むか…?
蕎麦屋で暖を取るか、それともこのまま安宿にでも戻るか
フードを被りスラムを歩き始める

ご案内:「スラム」にミウさんが現れました。
ミウ > 雨は彼女を避けていた。
それ故に、彼女は周囲からは浮いた存在のように見えるだろう。
彼女がサイコキネシスで、雨を逸らしているのだ。
それ故に、彼女は傘がなくても一切雨に濡れる事はない。
白い翼を生やし、白いワンピースを着ている少女、ミウ。

ミウは雨のスラムを気紛れに歩きまわっていた。
そんな時、正面からフード姿の少女が迫ってくる。
刀を所持しているようだ。
傘がないのだろう、ずぶ濡れのご様子。
ミウはどこからもなく傘を創りだし、そして少女に話かける。

「よければ、どうぞ」
そう言ってミウは上品に笑いながら、少女に傘を差し出す。

ご案内:「スラム」に愛々之射鬼さんが現れました。
鬼道椿 > 堂々と異能を使いながら歩いてくる少女を見て
腰に下げていた刀に手を伸ばす

学生街ならスルーしただろうがここはそう言う場所ではない
人目をはばからず力を行使する少女を探るように見る

「悪いが、ここでは好意であれ喧嘩であれ受けないようにしている」
「その気遣いだけを受け取っておこう」

そう言って微笑んだが口元は笑っていなかった

ミウ > これはまた、傘を渡そうと話しかけたら、刀に手を伸ばされるとは……。
ミウの方は敵意を出していないだけに、刀を持つ少女の警戒心がうかがえる。
「そう?
 確かに、こんな場所だものね。
 好意も受け難いものがあるわね。
 それにしても、随分と警戒心が強いのね」

こちらはあくまで柔らかく、無防備に。
異能を使っているとは言っても、雨避けのためである。

愛々之射鬼 > (降りしきる雨の中、傘を差さずにぼんやりと歩く青年が一人)

(刃の如き灰色が交じった白髪は雨に濡れ、白い長羽織は水を吸って灰色になっている)

(片手に持った抜き身の刀を無造作に振り回しながら、路地の隙間から現れた)

「……む、なんだ、先客か」

(数日間だれとも斬り合えずイラついていたので、勝手に体を借りてスラムに来てみたが、収穫はなさそうだ)

(「同類」の気配を感じ、斬り合いを頼みにここまで来てみたが、斬り合えるような空気ではない)

(流石にいい雰囲気に水を差すようなアホはしない)

鬼道椿 > 「こんな場所だからな」
「善意が容易く悪意に代わる、この区域は関わらないことが自衛の一つだ」
「ついでに言うと何故その傘を自分で使わない?誇示する為に異能を使うか?」

異能を持たない人間だからこその警戒
この島で外見は何の意味も持たない

視界の端に捉えた白髪に顔を緩めるがすぐに鋭い視線を抜身の剣を持つ男に向ける
鞘から覗かせた刀身がきらりと輝く

「御覧の通りの治安の悪さだ」
「か弱い乙女には少々危険すぎるだろう」

首筋を撫で上げる様な殺気で射鬼を警告する