2017/02/09 のログ
ご案内:「研究施設群」にアイシャさんが現れました。
■アイシャ >
(凄惨な事故現場だった。
戦闘機だったものの残骸が散らばり、その破片で街路樹がなぎ倒されている。
死者こそ出なかったものの、怪我をした人は少なくなかったし、被害も大きい。
命を落とした人が居なかったことが奇跡のような事故――いや、テロと言い切ってしまって良いだろう。
そんな事故現場を眺めながら、悔しそうな顔で拳を握る。)
――どうして。
(最初に現場に駆けつけたのは自分だった。
戦闘機の落下は防ぎきれず、せめてと機体の「解体」に掛かったのだが、間に合わなかった。
もっと上手くやれたのではないか。
装備をパージして受け止めれば間に合ったのではないか。
自身の生みの親は、それでも間に合わなかっただろうと言った。
自身がやれる事をやれるだけやったのだと言ってくれた。
それだけに悔しい。
思わず口からこぼれた呟きは、これを引き起こした犯人への憤りのようなものだ。)
■アイシャ >
(ガシャンガシャンと重い足音を鳴らしながら周囲を歩く。
死人はいなかったとは言うが、それは「今のところ確認できていない」と言うだけだ。
もしかしたら誰にも見つからず瓦礫の下に埋もれて事切れている人が居るかもしれない。
そこまでではなくても、動けずに助けを待っている人が居るかもしれない。
それに、こんな事をしでかした誰かが様子を見に来ているかもしれない。
少しでも人の心があるのなら、心配になって様子を見たいと思うかもしれない。
ただのテロリストであれば、成果を確認しにくるかもしれない。
仮定だらけのただの願望だが、それでも動かずにはいられなかった。
あんな惨状の現場を、自分はただ見ているだけなんて耐えられなかったから。)
ご案内:「研究施設群」にイチゴウさんが現れました。
■イチゴウ > 「失敗したのか・・・」
なぎ倒された街路樹と共に
散らばっている戦闘機を見てそう呟く
そしてまずイチゴウは周りを歩き
被害者がいないかどうか確認する。
戦闘機が突っ込むという事は
いわばミサイル攻撃をしたのと同義だ。
イチゴウは直前に燃料を全部捨てた事を
幸いな事に思う。
もし燃料が積載されていたら
被害はこんなものではなかっただろう。
そうして見回りを続けているうちに視界に倒れている男が入った
両足にひどい大けがでまず動けそうになかった。
男は上を見上げて唸るように声を出している
おそらく本人は苦痛で声をだしているだけだろうが
イチゴウにとっては自分に対する恨みにしか
聞こええなかった。
その時
8メートル上くらいだろうか
引っかかっていた戦闘機の胴体の一部が
男に向け落下しはじめた。
「目立ってしまうが仕方がない。」
イチゴウは地面を蹴って飛び上がり
落下中の破片に狙いを定める。
そして前右足を振りかぶって
勢いよく破片に叩きつける。
まるで巨大な風船が割れたかと思うほどの
音と共に破片はバラバラになった。
「救急隊かなんかに連絡すべきだな。」
イチゴウは男に破片がぶつかっていない事を
確認し無線通信で救急隊を呼ぶ。