2016/05/08 のログ
■獅南蒼二 > 獅南は貴方の動作よりもむしろ、構成される術式とそれによって齎される結果を注視していた。
それ故に、その光の羽に気付いたかどうかは定かではない。
それが長時間出現したままであるか、強い光を放つのであればすぐに気づくだろうが…
「お前の構成したのはどちらかと言えば外周の指向性だが…まぁ、結果は変わらんか。
魔力のへの親和性も十分だ、良く学べば優れた魔術師になるだろう。」
そうとだけ言ってから、あと1体だけ残った擬似標的を指さす。
「さて、最後に残ったあの標的を魔術によって破壊できれば合格だ。
尤も、魔術に秀でた者ならその困難のほどは一目でわかるだろうがね?」
その言葉通り、最後の標的には多重の防御術式が描き込まれている。
魔力によって生じた現象を破壊し、その魔力を吸収してしまう。
魔力の火炎だろうが、雷だろうが、それこそエネルギー波だろうが爆風だろうが、すべてを吸収されてしまうだろう。
同様にして、その障壁の内側で発動させようにも、発動の材料となる魔力をそこまで飛ばせなくては意味が無い。
さて、どうするべきだろうか。
■谷蜂 檻葉 > 檻葉の「魔」に対して反応する種族の翅は、獅南が視線を戻した頃にはやがてスゥっと音もなく見えなくなっていく。
「(よく学べば、かぁ……ある意味、私にとって対局な言葉かも。) ふふ、有難うございます。」
妖精魔術は、研究そのものよりも素質と感覚が重視される。
理論で型を作れば作るほど、『妖精魔術』ではなくなっていくのだから。
「あの標的を、ですか。 ……うーん? ―――『走って』!」
世辞を受け取れど【見】のみで何かを見通すほどの実力はなく、先ずはと声一つで疾風を奔らせる。
しかし、それは獅南の想定通り固さを解されるように失って、そよ風だけが標的を撫でる。
「う、そういう事……っ ええと――― 『立ち上がって』『一緒に』……『ぶつかって』!」
しかし、一度見れば何が起きたのかは解る。 ”教えてくれる”。
そうしてすぐに対応策を考えると、足で大きく弧を描くように 1つ。
魔力を手に集めて前にかざして 2つ。 そして両手を正面標的に向けてかざして叫んで 3つ。
【めくれ上がった床から持ち上がったサッカーボール大の土塊が】
【火焔に包まれ、融解するようにしてその無骨な形を真球に近づけていき】
【横殴りの突風と共に、溶岩塊として猛烈な勢いで標的に突っ込んでいく】!
■獅南蒼二 > 構成される術式の精度が高いわけではない。
それどころか、その術式は非常に感覚的で不安定なものだった。
しかしそれでも、教師が出した課題に対して生徒は的確に応えていく。
「考えたな…だが、これも及第点だ。」
魔術によって構成されたものを破壊する術式に対して、物理世界の物体をぶつけたところまでは良い。
だが、一点だけ、失念している部分がある。
「その溶岩がもつ熱はすべて魔力によって生成されたものだ。
……もっとも、致命傷を与えることには成功するだろうが、な。」
障壁によって完全に熱を失った溶岩は、だが岩石となって標的に大きな損傷を与えるだろう。
それは貴方にとって満足できる結果ではないかも知れないが。
「…原始的な魔術体系を否定するわけではないが、あまり効率の良いものではないな。
魔力容量と親和性に頼って、必要以上の魔力浪費を黙認している。」
少なくとも男は楽しげに笑っていた。
感覚的ながらも的確な答えを出す生徒の反応は、この男を十分に楽しませたようだ。
■谷蜂 檻葉 > 「うぐぅ……溶岩をぶつけるのまでは良かったんですけど。」
どちらかと言えば、固まった泥塊のようになって標的を大きく凹まして地に落ちた"結果"に肩を落とす。
獅南には見えないだろうが、その周りをいくつかの燐光―――自然霊である低位妖精達が蝶々のようにヒラヒラと舞い、慰めるように明滅する。
「ま、大気魔力《マナ》を扱うなら魔力容量は大きくは関係ありませんからっ。
……とはいっても、仰るとおり今の私では場所も時間も色々と選ばずに同じことなんて出来ませんけれど。
細かい制御の理論は、苦手なんですよね。 物理学系の計算が必要だったりして……」
使役魔術・降霊魔術に足をかける妖精魔術は本人の力量以上のことも時には起こすことが出来る。
―――そして、条件が悪ければ平常の倍魔力を注ぎ込んでも凡人以下の魔術も引き起こせはしない。
そうして、むむむ。
と、眉根を潜めてどうすればこの課題を抜けれるだろうかと考えるが、下手の考え休むに似たり。
お腹が少し空いてくるだけなのだった。
チラリと、解答を望んで獅南を見る。
■獅南蒼二 > 「……では、魔力を含有しない空間では無力に等しいな。」
楽しげに笑いつつ、変形した標的に向けて手を翳す。
指輪を光らせることもなく、ほんの僅か、体内に内包する魔力だけを使って実に単純な魔術を展開した。
【空間転移】と【発火】
それは模範解答と言うには間抜けなほど、単純な方法だった。
外に停めてある車からガソリンを転移させて撒き散らし、火を点ける。
これなら着火点の火こそ魔力の炎だが、燃え上がるのは物理世界の炎。
その熱は僅かも失われることなく標的を包み込み、そして焼き尽くした。
「理論とは何も、術式構成に関するものばかりではない。
魔術を読み取り、その穴を突いていかに対処するか……学ぶということから逃げていては、成長は止まってしまうだろうな。
…さて、もしお前の気が向いたなら、今度は授業で会おう。」
楽しげに笑いながら、男は生徒に背を向けた。
端末を操作すればプログラムが終了し、生成されていた擬似標的は消滅する。
そして男は歩き去っていく。
もう振り返ることもなく、手を振ることも無く。
■谷蜂 檻葉 > 「ムグッ……!」
ぐうの音も出ない。
とは言え、【魔力を含有しない】となれば多くの魔術師達はそれ相応に苦労することにはなるのだろうけれど。
そうなれば彼のように、発想の柔軟性によって『魔法を使って物理で殴る』方が、幾分か早い。
"便利は人を毒として遠く死に至らしめる" とは魔術においても真理であるようだ。
追撃の説教に、両手を上げて溜息をつく。
―――どうやら今年の自分の目標《ステップアップ》は座学にあるらしい。
「……はい、ご指導有難う御座いました、獅南先生。」
敵わないなぁ、とお堅い雰囲気の教諭をぼんやりと見送った。
ご案内:「演習施設」から獅南蒼二さんが去りました。
ご案内:「演習施設」から谷蜂 檻葉さんが去りました。
ご案内:「訓練施設」に陽実 凛さんが現れました。
■陽実 凛 > 訓練施設の更衣室。
荷物から白木の鞘に収まった短刀二本を取り出して、腰に備えて。
革手袋の口がジャージの袖に入っている事もチェックが終われば、荷物をロッカーに入れて鍵をかける。
「鈍ってないと、うん。いいですね。」
不安を漏らして、更衣室を出て訓練場へと向かっていく。
使用中だったりはするのでしょうか?
ご案内:「訓練施設」に留以さんが現れました。
■留以 > ランダム指名(自分以外) > 陽実 凛
ご案内:「訓練施設」から留以さんが去りました。
ご案内:「訓練施設」に留以さんが現れました。
■留以 > こっちにきてから初めて太刀を使う。
そんなに期間はあいてないものの、”仕事”をしたのは割りと前で。
やはり久しぶりに太刀を握っている気がする。
服は着替えず、巫女装束のまま演習場へ歩いて入っていく。
(演習場、だれもいなければいいのだけれど……)
■陽実 凛 > 人影はなくて、使用中ではなかったようです。
それじゃあ一人でまず柔軟から、と足を広げて両手を腰に当てて上半身を捻って後ろを向きました。
「・・・
こ、こんばんはです?」
巫女さんとばったり。
柔軟のポーズのまま、深めに頭を下げて、ゆっくりあげて。
思い出したかのようにぎこちなく笑顔を造りました。
■留以 > 「……あ、あら?」
演習場に入ると既に人が居て、柔軟体操中でした。
こんばんは、といわれれば、
「えと、こんばんは。
良い夜……ですね?」
自分で言っておきながら首を傾げる。
■陽実 凛 > 「は、はい、多分良さそうな夜ですよ?」
不安になりそうな疑問系にふわっとした疑問系口調で返してしまう今夜の天気。
いったん捻ってた上半身を戻して、反対側に捻り。
「えーっと、使われます、よね?」
視線を顔じゃなくて太刀の方に向けて、腰に当てていた両手に短刀握って掲げて示してみて。
■留以 > 「あ、はい。一応これから使うよていだったのですが……」
とはいえ、申請とかなんかとかしてない。
そもそも必要なのかもわからないが。
彼女の、挙げられた両手には短刀が握られていて。
「……あの、もしよろしければ一緒にいかがですか?
模擬戦など……」
太刀をちょこっと掲げる。
異種戦にはなるが、どうだろうか、と。
■陽実 凛 > 「それは、良かったです。」
何がいいのか。
示すような言葉はなにも無く。
申請とかその辺はきっと大丈夫でしょう。
でも根拠も自信は全くありませんです。
「そうですね、よろしくお願いします。
ルールはありますか?」
太刀を見て、また慌てて付けたような微笑みを向け。
体の向きを戻して、訓練場の中央へと歩き始めながら問いかけました。
■留以 > 「ルール……えっと」
困ったように自分の太刀と相手の短刀を見て。
「殺傷は禁止で、峰打ちか刀の腹で戦う。
あとは、相手が参ったを言うか、気絶するまで……でいかがでしょう?」
流石に殺傷してしまったら不味いため、そんな提案をする。
もしかしたら魔術で大丈夫なのかもしれないが……。
■陽実 凛 > 「……殺傷は禁止で、峰打ちか刀の腹……。
鞘に入れたままの方がもしもが無いと思います。」
提案を繰り返して、刀傷よりこっちの方が良さそうです、と鞘に入れたままを提案してみました。
何を思ったか、冷や汗がたらりとしています。
小声で大丈夫、殺傷禁止やれる、と何度も自分に言い聞かせるように呟いていたりもしました。
■留以 > 「あ、そうですね!鞘にいれたままで。
……そうですね、大丈夫です。いけます」
かちゃかちゃと自分の大太刀の具合を確かめる。
鞘の固定も可能のようだ。
彼女のほうをみると、なにやら呟いているように見えたが、大丈夫だろうかと少しだけ心配しつつ。
■陽実 凛 > 「じゃあ、私の方も……準備が出来ましたらおっしゃってください。」
短刀の柄と鞘を紐で括り、抜けないようにして。
頬を両手でパン、と張りました。
開始の合図があるまでは、中央奥で立ち止まって手首を交互に軽く振って、感覚を慣らしています。
■留以 > その場で軽くジャンプし、柔軟。
柔軟が終われば太刀を軽くもって素振り。
鞘から抜くような動作で、鞘がついたまま素振りを行なう。
(重さが、かなり違う……)
苦虫を潰したような顔をするが、この程度でへこたれていてはいけない。
最後に袖の中を確認し、大きく頷き、数歩下がる。
「あの、準備が出来ましたので。
いつでも大丈夫ですよ!」
■陽実 凛 > 「わかりましたっ」
短刀は白木の柄で短めなお陰で、重さにはさほど差はないようです。
準備ができたみたいなので、振り返ります。
顔がお互い微妙そうな表情を浮かべているように見えましたが、いけるなら大丈夫でしょう。
「では、開始っ!」
言った途端に両腕を軽く広げて短刀を構え、太刀と腕の長さギリギリまで踏み込み、そしてブレーキをかけずに踏み込み方向を右にずらして間合いから外れ、反応を見ます。
■留以 > 開始の合図がされた瞬間、すぐに居合いの構えを行ない迎撃の構え。
が、相手が何のためらいもなくまっすぐ突っ込んできたのに対し、驚きの表情をする。
(太刀相手に……っ!)
予想では、相手は最初こちらの構えの様子を見て、それから突っ込んでくるものだと思っていた。
が、こっちの構え関係なしに突っ込んでくるとは思わず、慌てて迎撃の一太刀を行なう。
「二無!」
大きく叫び、少女のわき腹を狙って放った。
が、その太刀に相手の感触はない。
(――避けられた!)
大きく振った太刀は空に掲げられており、少女は健在。
死角も死角、留以は少女に左側を陣取られていた。
■陽実 凛 > 様子見の間合いの取り合いだと、単純にリーチの長く先手が取りやすいあちらが有利。
それなら奇襲と見せかけて反応を見て、早々に情報を得た方がやりやすそうでした。
「反応するタイプなのですね。」
反応しなければそれはそれとして、折角空振って頂けたのですから。
その機を逃さず、膝を曲げ、姿勢を低くして、突進。左手を上に少し上げて、腕狙いの牽制を入れながら、右手で本命の脛狙いの突き。
(大丈夫、殺傷禁止はまだ意識できてるです。)
■留以 > (大丈夫、避けられる!)
腕を狙ってきた攻撃は、無理やり腕を動かして避ける。
柔らかい筋肉が悲鳴をあげるも、無視をすることは慣れている。
さぁ、避けた。次は此方の番だ。
そんな風に思った時に、脛への一撃。
(いっ――!)
「――やあああっ!」
右足に入った一撃。
悲鳴を上げそうになるも、その悲鳴を気合の声に変える。
体を一回転させて遠心力を乗せ、力任せに太刀を横に振るう。
■陽実 凛 > 左手に手ごたえなし。
本命は、十分手ごたえあり。
低姿勢を保つのがちょっと難しいので、上半身を少し上げて。
気合で耐えられた様子。体が回転している事を見て、刀の内側にまで踏み込んで。
回転した勢いの乗った腕をわき腹に喰らって呻き。
「……っ」
痛みで集中が揺れた意識の隙に、無意識に左手が巫女服の隙間を狙って短刀を差し入れる動きを。
鞘付きだから良かったものの、そのまま心臓直狙いの軌道で。
■留以 > 今度は入った。
右手に伝わってくる感触は、少なくとも肉をもったなにか。
そしてこの場には、彼女以外おらず。
少なくとも、一撃は返した。
そんな感情が油断を生んだか。
気付けば、胸元には短刀。
一瞬だけ、鞘が無いようにみえ、心臓がドクンと跳ねる。
(死――)
が、心臓に一撃を喰らう前に姿勢が崩れる。
負傷した右足が耐え切れず、姿勢を崩すことなり、幸いか、胸ではなく肩を押されるように突かれ、地面を転がされ、自然と距離をとることとなる。
■陽実 凛 > (あれ、今私何して)
思考が言葉になったのは、白木の鞘に収まったままの短刀で突き、転がった巫女服の方を見てから。
自分の左手を見て、追撃も、構えなおしもせずに鞘をじっと見ます。
「ご、いやえっと、立てますかっ」
少しして、胸には入っていない筈だから大丈夫だと自分に言い聞かせつつ、呼びかけてみます。
わき腹に鈍い痛みが残ったままですが、それを気にする立場に今は自分は無い筈ですから。
ただ、自分の顔がどうなってるかには気付いていませんでした。
自分の目が生き物を見るような目で無くなっていました。
■留以 > 巫女装束が乱れ、すこしだけはだけているが、問題はなさそうだ。
左足を軸足にし、太刀を脇で構える。
「え、ええ。大丈夫。
ちょっと受身が取れなかっただけだから。
そちらも、大丈夫?
わき腹にいれちゃったけれど」
いまだ臨戦態勢で、隙を作らず、彼女をしっかり見据える。
理由は、彼女の目が、彼女の視線が、さっきとまるで違うから。
■陽実 凛 > 視線が巫女装束内側、それと首、目へとスライドして。
脇に構えられた太刀へと最後に向けて。
「え、あ、はいっ。
少しだけ思考が止まっちゃった位で私は大丈夫です。」
大丈夫、大丈夫と手を振るものの、目が直っていませんし、殆ど無表情です。
そして、抑揚の無い無機質な声で。
「続けますか?」
その声と共に短刀を握りなおして一歩だけ、踏み出しました。
■留以 > 「…………」
無機質な声。
人間相手に模擬戦は、身内とよくやっているものの、どれも人間らしい声で戦っている。
実戦では、相手が人外ではあるが、妖怪も妖怪らしい声で喋ってくる。
けれど、彼女は人間でもなく、妖怪でもなく、どちらかというと、機械に近い声で語りかけてきた。
「……あと、一撃だけ」
そう答えると、右足を軸足にし、居合いの構えをする。
ずきずきと傷む右足の感触を無視し、居合いの一撃を叩き込もうと、構える。
■陽実 凛 > 「はいっ。では後一合。行きますよっ。」
返答を聞いて、返した言葉は文面だけ見れば元気に向かっていく様。
でも微笑みを作ってるつもりで、作れていない有様。
視線は彼女の口元と胸元へと向けられ、呼吸のタイミングを計る。
呼吸の切り替えと判断したタイミングで膝を抜き、筋肉を使わず自重をエネルギーにして、予備動作を消して間合いを詰める。
無拍子、と言われる技法を使い、気配も闘気も立っていた場所に置いて残す。
動きそのものは先程より遅く、首を狙って短刀を突き出す動きも力は入れていない。
正面から不意を突くことに傾けた動きで向かいました。
■留以 > すぅ、と息を吸う。
相手が真正面から来たのを察し、
一歩。
「掛巻も恐き我が遠津御祖の御霊の命を以ちて――」
自身を正す言の葉を呟いて、
二歩。
「罪咎穢れの一切を祓い給へ清め給へと畏み畏み申す――」
彼女が太刀の圏内に入った瞬間、
三歩
「――閃技・【海神祓】――」
最初に放った居合いよりも正確に、鋭い一撃を、彼女の太ももを狙って、放たれる。
■陽実 凛 > 正面から不意を突く事に全力を傾けての接近。
祝詞にも気付かない。
居合いの初動を認識しても防御の動きにすぐには回れない。
鞘付きの居合い一閃を太腿に受け、足が止まる。
膝が崩れて倒れる前に腕を伸ばしきると同時に短刀を手放し、
(待った、これ訓練!殺傷禁止!)
ぎりぎり首から軌道を上げて顎へと飛んでいく。
そして膝から崩れた。
「いたたたっ!」
■留以 > 「みゅぐっ!!」
一撃は確かに入った。
入った代わりに、防御など取れるはずも無く。
がん、と顎へと一撃。
再び受身などとれずに、地面を転がっていく。
「あ、あら、あらら~……?」
ふらふらと目を回している。ちょっと脳みそが揺れてしまったようだ。
■陽実 凛 > 太腿を押さえて腫れの痛みに耐えながら、骨の状態をチェック。
「う、っぐ……ぅ。」
骨は大丈夫そうな感触。そして見上げ、なくても転がって行っちゃった彼女の方を見て。
そして多分その辺に転がってる鞘入りの短刀を見て。
「えぇっと、えーと。
お疲れ様でしたっ。大丈夫ですか。」
模擬戦、そう、模擬戦なんです。
解った事は、ちゃんと意識し続けないと、首とか心臓とか狙ってしまう事で。鞘つけてて正解でした。
大丈夫なのでしょうか、と表情と声に抑揚を戻して片足でちょっとずつ近づいてみるのでした。
■留以 > 「だ、だいじょおぶ。
だいじょぉぶよぉ~……」
倒れたまま、怪しい呂律で手を挙げている。
「も、もぎせぇん、お疲れ様ぁ~。
おあいて、ありがとぉねぇ~」
まるで酔っ払っているかのように、ふらふらな呂律をしていた。
■留以 > 「ご、ごめんなさいねぇ。
ちょっと、おさきにしつれいするわぁ」
よっこらしょ、と立ち上がりふらふらした足取りで演習場の外へ歩いていく。
たぶん、演習場の外に出たら壁にもたれかかっているだろう。
ご案内:「訓練施設」から留以さんが去りました。