2017/08/10 のログ
ご案内:「演習施設」に神代 理央さんが現れました。
神代 理央 > 人気のない夜の演習施設。動きやすいラフな格好で軽くストレッチをしながら身体を温める。
とはいっても、身体を動かす訓練を行うわけでは無いのだが―

(身体を鍛えるのは大事だが、急激に近接戦闘向けのフィジカルを得られる訳でもない。やっぱり、元々持っている異能を伸ばすべき…だと良いんだが)

異能の多発により頭痛を引き起こした前回の戦闘を踏まえ、異能を酷使し続ける事による人為的な負荷をかけてみようと、深夜の演習施設を訪れた次第。
流石に、施設を埋め尽くす程の召喚は行わないつもりだが、自身の異能の見栄えも含めて、つい人気を避けた時間帯になってしまった。

神代 理央 > 深く息を吸いこみ、ゆっくりと吐き出していく。
手始めに行うのは一体の異能に全ての神経を注ぎ、有用な固体の召喚を行えるかのテスト。目を閉じて異能の発動に全神経を集中させ―

「……っと。んー…何か想像と違うな…」

確かにイメージした通りの砲塔を装備してはいるが、召喚された異形は通常時に比べて異様な巨体を誇っていた。
有に5mはあろうかというその巨体ではあったが、結局の所巨大な鉄塊に砲身が突き刺さっている様な異形であることには変わりなかった。
召喚までの時間を考えれば、普通の異形を召喚した方が手っ取り早いだろう。

「やっぱ、質より数で勝負なのかなあ…」

ふーむ、と悩ましげに溜息を吐き出しつつ、巨大な鉄の塊を眺めて項垂れる。

ご案内:「演習施設」にHMT-15さんが現れました。
HMT-15 > ガシャガシャと金属音を響かせながら
白い四足ロボットが演習施設へとやってくる。
辺りを見渡しながら制御用のコンソールへと
向かっていると見覚えのある人影が一つ。

その人影をこのロボットが認識すれば
コンソールではなく少年の方へと
歩みを進めていく。

神代 理央 > 次の訓練を行うため、この図体ばかり巨大な異形を消滅させようと異能を発動しようとする。
しかし、此方に近付く金属音に気が付けば怪訝そうな表情でそちらに視線を向ける。
だが、相手が顔見知り―HMT相手に顔見知りと表現して良いのか分からないが―である事に気が付けば、その表情を緩めて肩の力を抜くだろう。

「今晩は…というには少し遅い時間かな?こんな時間にこんな場所で会うとは、奇遇だな」

少なくとも、全く知らぬ相手では無い。初対面の頃に比べれば幾分砕けた口調で、相手に声をかけるだろう。

HMT-15 > 「やあ、理央。こちらこそこんばんは。」

相手が慣れた口調で挨拶をしてくれば
ロボットもそれに返す形で相手の名を呼ぶ。
機械音声だからか口調が砕けているかは
非常に分かりづらい。
そして理央が異能を使用していた事を
察知すると

「そういえば報告書を確認させてもらった、
さっそく不良の鎮圧に当たっていたようだな。
今の訓練はその件を踏まえてか?」

風紀委員会に所属したばかりであろう理央に
仕事の件を尋ねる。

神代 理央 > 商店街での一件が話題に上れば、気不味さと憤りと自嘲感を入り混ぜた様な複雑な表情を浮かべる。
しばらく言葉に悩んだ末、小さく息を吐き出した後に頷いた。

「鎮圧と言って良いのかどうか判断に迷うけどな。此方はほぼ完封負けだ。我が身に怪我が無かった事が不思議でならないよ」

まさか初任務があんな大立ち回りになるとは思っていなかったよ、と苦笑しながら言葉を続ける。

「先日の戦闘の際、短時間の間に複数回の異能を行使したら酷い頭痛に襲われてね。事前に召喚しておく事が多かったから、敢えて異能を酷使して、負荷をかける訓練を…っていう浅はかな考えだよ」

次いで、彼の質問に答えて此の場所を訪れた理由を語るだろう。

HMT-15 > ロボットが発した質問に
理央の表情が苦いモノとなる。

「何にでも失敗はあり得る。
しかしキミの火力を考えれば不良の鎮圧程度
何ともないと思うのだが一体どんな奴が
相手だったんだ?」

過去にこのロボットはこの少年の異能から
繰り出される火力の高さを知っている。
だからこそ失敗したという事が
気になっているようだ。

「なるほど、
敗因は異能の持続力不足だと判断したのか。」

ロボットはそう言いつつ理央を見上げる。
この少年を良く見れば
肉体は華奢で戦闘向きとは言い難い所か
綺麗な金髪、顔の作りも踏まえれば
少女と見間違われても何らおかしくはない。

神代 理央 > 「……俺の異能をアッパーで5mは吹き飛ばし、殴りつけて此方に飛ばしてくる様な女だ。迂闊に近接戦闘を挑んだ俺のミスでもあるが、召喚物が此方に飛んでくるなんてことは二度と味わいたくはないな」

どのような相手か、と問われれば苦々しさと驚嘆が入り混じった様な口調で簡潔に言葉を返す。
素手で十全の力を発揮する相手に対して、場を整える事無く接近戦を挑んだのは間違いだったと苦笑いを浮かべながら―

「そういうことだ。後方で入念な準備が出来れば良いが、突発的な戦闘の際には短時間の間に異能を連続使用する事もあるだろう?そういった状況に対応出来る様にしておきたくてね」

此方を見上げる相手に困った様な笑みで首を振ってみせる。
表情の見えぬ相手が自分を見てどんな感想を抱いているのかなど全く理解の及ばぬまま、肩の力を抜いた穏やかな表情で言葉を返し続ける。

HMT-15 > 「・・・まるで化け物だな。
ボクが出る事が出来れば支援に向かえたが
あいにくハンガーで寝ていた。」

鎮圧対象だった不良生徒の感想を率直に述べながら
同僚として支援出来なかった事を惜しんでいた。

「でも確かにキミの場合、近接戦闘は
不向きだろう。異能は強力だが
キミ自身が強い訳じゃない。」

ロボットは機械らしく分析したことを
ズバズバ言っていき

「そもそも自分の姿を晒さなければいけない
ルールはない。弾種を制御できるなら
スモーク弾頭等で視界を遮って
本体はさっさと隠れてしまえばどうだ?」

ロボットはこの少年のか弱い肉体を考えた上で
一つの戦法を提示する。

神代 理央 > 「気に病む事はないさ。こうして無事に、怪我もなく戻ってこれたんだからな」

此方を気遣う様な相手の言葉に、温和な口調で言葉を返しつつ首を振る。

「…そこなんだよな。結局のところ、相手に接近を許すか、戦闘開始した距離が近距離戦闘の間合いだったらその時点で正直不利だ。近接戦闘向けの異能か魔術でも身につけたいくらいだよ」

相手の分析には何一つ異議も文句も無い。
己の弱点でもある近接戦闘にどう対応すべきか。悩ましげな溜息を吐き出すが、相手の言葉には興味を抱いた様な色を湛えた瞳を向けて―

「煙幕か…其処には思い至らなかったな。火力を出すばかりで、補助弾頭など試した事も無かった。早速訓練の一つに取り入れてみるよ」

相手が提示した戦法にふむふむと頷きながら、自分では思い至らなかった戦法に感嘆の表情を浮かべる。
相手の意見を取り入れる旨を述べつつ、謝意を示す様に小さく笑みを浮かべた。