2015/07/21 のログ
ご案内:「転移荒野」に園刃 華霧さんが現れました。
■園刃 華霧 > 「は、ン……これガ転移荒野……ねェ……」
面白くもなさそうに荒野を眺める。
足取りもいい加減で、特にこれといって目標はなさそうである。
「ま、確かに化け物ガほいほい現れそウって雰囲気はあるよナー……
いっそ、此処で肝試しでもすりゃ大受けなんジャないのかネ?」
そんな無茶苦茶なことを言いながら、やはり適当に歩く。
とりあえず、この辺りを見てみたかった……それだけなのだ。
なにしろ、"つまらない話"を聞かされてしまったから……
まあ、浮世の義理とでもいうか……ともかく、見るだけは見ておきたかった。
■園刃 華霧 > 「しかし……化け物、カ……
ホントに出てきたとして、アタシが喧嘩するとしたらどーすっかネ。」
話によれば、話して誤魔化す、とかそういうような敵ではないらしく。
血みどろの殺し合いしかない……そんな相手のようであり。
ということは、やるなら殺るしかない、わけだ。
「殺す……カ。」
改めて口にしてみると、なんとも軽くなんとも重い言葉だ。
風紀、なんて仕事をしてはいるが今まで真っ当に戦いすらしたことはない。
戦闘なんてしないならしないに限る、と同僚あたりは言うだろうけれど。
「んー、ム……」
面白おかしく生きるなら、血みどろのコロシアイなんてするもんじゃない。
けれど、この島は日常の中に平気で凄惨な非日常が突っ込んでくる。
今のところは運良く日常側で生きているが、さてこの先はどうなることか……
■園刃 華霧 > 「っ……アーッッッッ!!!!」
思わず叫んだ。
らしくない。こんな風に考えこむ自分なんていうのは、本当にらしくない。
いつだって気楽にのんべんだらりと柳のようにゆらゆら生きるのが自分の信条だろうに。
「ソレもこれモ、最近色々あり過ぎるカラだっテ……クソッ……」
思い出すのは最近あった色々である。
一々列挙する気にはならないが……
と、そこでなんだかを思い出して思考停止。
「うガー……っっ!!!!」
思わずまた叫んで頭をガリガリかき始める。
落ち着け。冷静になれ。
っていうかだから、ペースを乱すな。
「……大体サー、誘拐ってなにサ。誘拐ッテ……!
メッチャクチャだろう……しかも風紀委員相手にサ……」
関係ない別件に悪者を仕立てあげて思考を捻じ曲げることで、冷静さを取り戻すことに成功。
よし、とりあえずこっちの方向を考えていればいい。
「ハー……まあ何にしてモ……治安が悪くなってルってのは変わらないワケだ……
アー、面倒くさ……」
■園刃 華霧 > 「さテ……」
落ち着いたところで、座れそうなところを見繕って座り込んでみる。
改めて見回してみると……なんだかよくわからないガラクタとかがたくさん転がっている。
なるほど、これが転移してきたものなわけだ。
「ふ、ン……よく見れバ、大分物騒な跡もあるネ……」
強力な熱が通り過ぎたと思しき跡。
何か暴力的な一撃が振り下ろされたような窪地。
その他、様々な兵器や異能が振るわれたような傷跡の山。
「こーんナ、だーれも見てなさソーなトコでよくもまあ、気張って働くねェ……
『どこかの誰かを守るため』……だったッケ……ご苦労なコトで」
少し前に聞いた、誰かの言葉。
自分にはとてもそんな御大層な真似をする気にはなれない。
そもそも、知ってる誰かのためだって出来るかわかったものではない。
自分は、なんだかんだで己が可愛い小さい人間だ。
■園刃 華霧 > しばらく黙って考えるふりをしてみたが、別に頭には何も浮かばなかった。
御大層なお題目も、人道的な何かも……自分にはピンと来ない、不向きなものなのだろう。
やれやれ、と肩をすくめる。
「ハ……ま、一回くらいそういうヒーローごっこをしてみても、いーカモね……
機会があれバ、だけどサ。」
口にするだけはしてみる。
しかし、そんな機会があるとは思えない。
あったとして……本当に自分は頑張ってみたりするんだろうか……
「ま、いッカ。考えてもしょーがナイ。
正義とかナントカ、なんて……アタシが語るヨーなもんじゃないってコトだよネ、結局」
またも肩をすくめ……よっと、掛け声をかけて立ち上がる。
「はー……らしくナイことしたナー……
こりゃしばらく遊び倒した方がいいかネー……」
■園刃 華霧 > 「んジャ、アタシは帰るサ。またいつ来るか知らないケド……
まー、機会があれば、ネ?」
誰も聞いていないだろうし、誰に語りかけるわけでもないが……
なんとなく、そんな言葉を口にする。
後は先ほどまでとは打って変わって、まっすぐとした足取りでその場を去った。
ご案内:「転移荒野」から園刃 華霧さんが去りました。
ご案内:「転移荒野」に蒼穹さんが現れました。
■蒼穹 > (夏だ!海だ!転移荒野だ!
―――夏ですが、夏だとかここでは一切合財全くちっとも殆ど全然関係がありません。
何故ならこの場所は混沌そのものだから。
ですが海はある。不思議なことに海はある。当たり前のようにこの荒野に横たわっている。)
…おうおう…なんだこりゃ…。
(基本的に莫大な魔力を帯びながら歩いていれば怪異や魔物はよっぽど馬鹿でもない限り寄ってこない。
それでも寄ってくる魔物はいるが大概が下等種族なので一蹴すればそれで終わり。)
…これは…これはねぇ。
(夏ですが何ら関係がありません。
当然の如くこの荒野では春を象徴する桜が咲いている。どっから転移してきたのだろうか。
花見の用意でもしてこれば良かったと後悔するのである。荒野に桜って咲くのだろうかとか気にしてはいけない。
そもそもこれが地球上の桜である保証はどこにもない。)
ご案内:「転移荒野」に深雪さんが現れました。
■深雪 > そしてそんな桜の木に背をもたれるようにして,少女が1人,佇んでいる。
ずっとそこに居たようにも思えるし,さっきまでは居なかったような気もする。
少女は学園の制服を着て,美しい銀の髪を風に揺らして。
「………………。」
桜の花よりも鮮やかなピンク色をした,リボンを首と手首に結んでいる。
少女は貴女の方を見ているような気もするし,地面を見ているだけのようにも見える。
■蒼穹 > …あ。
(ふと気付く。いつからかそこに、綺麗な銀の髪。散る桜。
着こなされた制服に鮮やかなリボン。入学式を思わせるような光景。…もしや、彼女は。
そう思って、口を大きく開いたままそちらの方を見つめて歩く足を止めるだろう。)
―――。
(彼女が、此方を見ているかどうかにかかわらず、己はどうみても桜ではなく、彼女を見ていた。
声をかけるのもためらってか、暫し相手の出方を伺っているのかは分からない。
だけれど、一つ言えるのは、相手と違って、己は気付いた時から確実に彼女の方を見ている。)
■深雪 > 貴女が足を止めれば、少女もまた、貴方の方へと明らかに視線を向けた。
大きく口を開いている貴女に対して、少女は、苦笑を浮かべるように、肩をすくめて・・・
「…お久し振り、って言うべきかしら。」
・・・ゆっくりと,木の幹から身体を離し,貴女の方へと歩む。
黄金色の瞳が真っ直ぐに貴女を見て,貴女と目が合えば満足気に,一瞬閉じられる。
銀の髪が風に揺れ,首のリボンが風に靡いた。
■蒼穹 > (黄金色の瞳がこちらに向いた。)
そう、だね…うん、お久しぶり。
(ああ、全く相変わらずの苦笑い。余裕のある振る舞いは変わらない。違うとすればリボンつけたって所くらいか。
手に足にと、いやでも目につくくらい。ゆっくりと目を伏せて、頷く。それから手を振って。)
いつぶりかな?それは兎も角、元気、してたみたいじゃん―――っ。
(急ぎ足気味に、己は彼女より少し早い足取りで手を振ったまま駆け寄る。満面に笑みを湛えて。
季節外れの桜の下に、再開を果たす。それはとても嬉し気で。語尾が素っ頓狂に掠れる。
丁度、桜の影の境界くらいで、彼我の距離は拳一つ分くらいまで詰められるだろうか。)
■深雪 > 駆け寄る貴女を,優しげな笑みが迎え入れる。
そのまま飛び込んでも抱きとめてくれるだろう、そんな安心感をもって。
なんにせよ、桜の花びらが舞い落ちる中で,彼女らは再会を果たした。
「覚えてないわ…貴女が急に居なくなって、それっきりよ?」
それは、世界から隔離されたこの学園ではそう珍しくない光景だったかもしれない。
おかしなことがあるとすれば、今が夏であるという事実と・・・
「・・・貴女も元気そうね。
この島に居るって聞いてから・・・いつこの島が沈むのか心配だったわよ?」
・・・この2人が、見た目どおりの、ただの少女ではない、ということだろうか。
■蒼穹 > (意外と言えば意外だったのだが、受け入れてくれるのだったら、最後の仕上げ。
駆け寄って行った勢いを殺さず、見た目とはまるで違う強さをもった彼女のそこに、甘えてみようか。)
あっはは…っ。
(屈託のない朗らかな笑みと共に、飛びついた。きっと、そのまま倒れ込むこともしない。
はいはい、と澄ました表情で、それでも苦笑いしながら、受け止めてくれるに違いないと。)
そう、そっか…どんくらい居なくなっちゃってたかなぁ。
ま…心配かけたんならごめんね?
(そうやって片目を閉じて首を傾げて見せる仕草をするのは、それもきっと彼女の腕の中でか。)
そりゃーもう。元気元気っ。
…ふ、あははっ、なにそれ。違いないかもしれないけどさ。
ってかミユキも来たのね…ますますこの島沈むか心配なんだけど。その点どうよ。
(わいわいとはしゃぎたてるその仕草は、年頃の少女そのものだけれど、
再会を果たしたというその微笑ましい風景だけれども。
一つ注意を払うなら、第三者視点からはきっとどこか異質にも見えるだろう。
だけれど、少なくとも己は、今の状況を楽しいと感じているし、嬉しいとも感じている。)
■深雪 > 果たして貴女の予想通りに,貴女の旧友は貴女をその胸に受け止めた。
そのまま優しく腕を回して抱き締め,ぽむ,とその背を軽く叩く。
勢いを殺さずに飛び込んだのだから,華奢な少女がそれを止められるとは思えないのだが・・・表情一つ変えず,いとも容易くやってのけた。
「心配だったのは貴女のことじゃないわ,貴女が旅先で出会った相手の方よ。」
くすっと笑い,少女は貴女を解放した。
「あら失礼ね・・・・・・でも,沈めるならもう少し大きくて綺麗な島がいいわね。
でももし,貴女がこのリボンを解いてくれたら,考えてあげるわ。」
貴女もきっと,このリボンの事は知っているだろう。
この島でその事実を知っているのは,恐らく貴女だけだ。
このリボンさえなければ,彼女はこの島どころか,この世界そのものを沈めることができる。
そして、それは、そんな少女の眼前に居る貴女にも言えることなのかもしれない。
違和感に気付く者は少ないかも知れないが,2人がここに揃ってから,小動物はおろか怪物さえ,その姿を決して現そうとはしないのだ。
■蒼穹 > (ぴょんっ、とまるで飛び跳ねる様に抱きつく。
無論これくらい彼女には容易いだろうと思っているし、逆に彼女から己に向かって来た場合も然り。
ただ、上品で大人っぽい彼女の方から己に抱きついてくる様子が全くといって良いほど想像できないのだが。)
…ミユキ。言うねぇ…。いやでも、大分私も力衰えたからね…。
この島来て同じ人に二回負けました。
(これには己も苦笑い。手が離されれば、よ、と掛け声と共に姿勢を正して。
服についていた桜の花びらを振り払う。)
おうおう。美食家気取りはいけないぞー。
―――あ、御愁傷様。
(そのリボンについては、少しトラウマめいた記憶があったはずだが。
流石、彼女というか、自分からその話を切りだしてくるとは。それには、此方が驚かされ、
少し、凍りついた様相を見せて言葉を出すのを躊躇った。)
…ちょいと見せてみな?別に島を沈めたいわけじゃあないけど、
存分に暴れらんないなんてやってらんないだろうからね。…どれ。
(試しにと、彼女の手首にリボンが見えるその右手を取ろうとする。
右手を取れずととれまいと、魔力を見れる者ならすぐに分かる、異常すぎるそれ。
絶大な魔力に寄る隔壁。見た目の可愛らしさとは打って変わって忌々しいほどの束縛。
桜の下、各々は再会を喜びながらも過去を振り返る。
たった二人。それを遮る者は桜の花びらだけ。
それこそ、まるで絶大な力による隔壁か。それが、解放されたらどうなる事だろう…。)