2016/08/04 のログ
ご案内:「転移荒野」に潮田 莉音さんが現れました。
潮田 莉音 > 最後に覚えていたのは、血相を変えて自分の元へ近づこうとする友と、その直後に放たれた閃光弾にも似た強い光だった。
あぁ、あの時、悲鳴にも似た声を上げたのは、一体誰だったか。

ーー目を覚ますと、そこは荒野だった。
周りには自分が知っているような建造物は何一つ見つからず、ただ草がちらほらあることだけが見受けられた。
…と、寝転がったままぼんやりした頭でそれらを眺めていたが、強烈な違和感を感じ、がばりと体を起こした。

「……!?(目をしばたいて
え…、ちょ、な、……ええ!?
ちょっと、ちょっとちょっと待って下さいよぉ…此処、何処です……!?」

体や服のあちこちについている砂ぼこりを払うことも忘れ、莉音はせわしなく辺りを見回した。
こんな場所、自分は知らないし自分から来た覚えもない。
大体、自分はさっきまで図書室にいたはずなのだ。
もうすぐ廃統合されるはずの、自分の棲みかとしていたあの古い学校の静かな図書室に。
だから、棲みかを移そうと友と呼ぶ者に手伝って貰いながら、新しい場所に向かう準備をしていた、はずだ。
それが、どうしてこうなった?
自分は何故、こんな見知らぬ場所にたった一人でいる?
そうだ、友は、友は何処にいる?
考えれば考えるほど今の状況に説明がつかなくて、訳が分からなさすぎて動けない。
頭の中で疑問符がいつか本で見た異国のパレードのように飛び交っている。

ご案内:「転移荒野」に三谷 彰さんが現れました。
潮田 莉音 > 何故、自分はこんな場所にいるのか?
何かの悪い夢か?
そう思いたくて自分の頬をつねって見るが、頬はいつもと変わらず痛みの信号を脳に送ってくる。
とりあえず反対の頬もつねってみるが、結果は同じだった。

「……。やっぱり夢、じゃ…なさそうですねぇ…」

そうだったらどんなに良かったか。
だが、仮にもし夢だったとしても、いきなりここに来た理由がどのみちつかない。
夢だとすれば、自分は友の前でいきなりぶっ倒れたことになる。
だが、先ほどつねった頬の痛みが、手に触れている地面の感覚が、自分の身に吹く風が、如実に知らせている。
ここは、夢ではないと。
原理は分からないが、紛れもなく、現実であると。

「……認めるしか、なさそうですねぇ」
ハァ、とため息を一つ。
とりあえずは立ち上がろうとする莉音の手に、何か固いものが当たった。

三谷 彰 > 「あぁ……誰かいたな」

 訓練兼迷い込んだ人物がいないかどうかの調査という事でこちらに訪れたがまぁ誰も居ないだろうと思っていたのだが少し先には1人の少女。危険人物の可能性もあると考え異能を一時的に使用するがどうにも混乱している様子が見て取れ危険かどうかは話してみないとわからないと判断。
 異能を解除し軽く近寄る。だが最低限の警戒は続けておく。この場所に来る人物は全員が全員安全と言うわけでもないのだから。

「おい、大丈夫か。こんなところでボケっとしてると危ないぞ」

 とここまで言ってからこのままではこっちまで危険人物だと思われかねないと判断し慌てて取り繕うかのように慌てた様子になると腕を前に突き出し。

「ああ、まて俺は別に怪しい者じゃない、この辺りの安全管理をしている者だ」