2016/06/08 のログ
水月エニィ >  
「そう。次に会う時は最初と最後の合いの子の、やさしい子だと良いのだけど。
 ……ハムスターかと思って触って怪物だったような気分。
 その瞬間の主観も大事だと思っているけど、客観も大事ね。確かに完璧超人。
 だからこその不安定もあるけど……」

「古志野クンがどうするつもりか分からないけれど、手を打つなら始まる前か後処理が良いわよ。 
 勝ち負けの決まる前か決まった後に済ますなら、あの子と勝負することはないかもしれないわ。
 当然、ばれないようにはしないといけないけれど。」

 余計なお世話かしらと付け加えつつ、疲れた調子を見せて言葉を絞り出す。

「私は……疲れたから辞表を叩き付けるのは後にして、講義もサボってこのまま遊びに出掛けるわ。
 振り回せるものなら振り回したいわよ。私だって……全く……」

 ちょっとだけ呪いめいた言葉が漏れる。
 大したものではない故に冷房程度の涼しさか。

 ほどなくして、扉が開く。

「じゃ、私は歓楽街で遊んでくるから。」

古志野 緋色 > 「手を打つって程でも無ェな……」

彼女に関しては以前、また別の事件に巻き込まれていたのだ
正直、かなり酷い形で

「ただまぁ、いろいろと気になる事があったからな」

神童クラスの優等生、それが事件に巻き込まれたとなれば話題性は高い
その上、今回は今回で妙な事に首を突っ込んでいる感じはする

「そうか、程ほどにしてくれよ?
 知り合いを尋問したり逮捕したりとか、シャレにならん」

水月エニィ >  
 そうでしょう。とは思う。
 自負と能力は見える。余裕がない時も障害に対しては逃げるのでなく向かう。
 ……首を突っ込まない性格には見えない。

「なら、付いてくる?
 風紀委員が居れば妙な遊びは出来ないもの。」

 ほどほどにと咎められれば、
 冗句めかして笑ってみせて、軽く問う。

古志野 緋色 > 「デートの誘いは有りがたいが、俺も用事がある」

冗談めかして言うと、軽く伸びをする

「また今度にしておくよ」

水月エニィ >  
「残念。元より期待もしていなかったけれど。
 ――ええ、また会いましょう。」

 漸く隣の駅に至る。
 ドアが開けば、そのまま立ち去るか。
 

ご案内:「列車内」から水月エニィさんが去りました。
古志野 緋色 > 「……“伝播する悪意”ねぇ」

正直、どうにも気になって仕方がない
あんな事件に巻き込まれた彼女が、再び何かに首を突っ込んでいる

「……うっし、決めた」

風紀委員としてではなく、古志野緋色として調べよう
正直、再びあんな事が起きた場合、彼女が無事でいられる保証はないのだ

小さな決意を胸に、彼は電車に揺られるのであった

ご案内:「列車内」から古志野 緋色さんが去りました。
ご案内:「列車内」にベッドマンさんが現れました。
ベッドマン > ガタンガタン と規則正しく車体を揺らす音がする
窓を見れば景色がするすると流れていく
どこかなつかしい田園風景
しかしどうしたことだろう、一向にこの景色を抜けることがない
前を見えれば線路はまっすぐまっすぐ地平線まで続いていることだろう

違和感に気付くはずだ
そう これは夢 幻の類いだ

ベッドマン > 今の私は靄のような存在
言うなればのっぺらぼうだ
だれでもあってだれでもない

そうだな今はモブAとでも呼んでくれたまえ

これは夢の主が私を意識していないことによる

私か 主か そのどちらかが意識をしないかぎり私は明確な形を持つことはない
私がそうしないのはひとえにその方が都合が良いからだ

ご案内:「列車内」に水月エニィさんが現れました。
水月エニィ > 「……ん。」

 用事の帰り。
 空いていた電車に乗り込んだ所までは覚えている。
 ……大分寝こけていたような気がする。
 身体にだるさを覚えながら、窓の外を見た。

「えーと……」

 ……はて、ここはどこだった、だろうか。
 覚えのあるような、ないような。
 

ベッドマン >  
『おや偶然ですね。こんなにすぐにあうとは』

まわりを確認しようとこちらに顔を向けるとすかさず声をかける。
その姿はぼんやりとしていて目をこらそうにもその形はあやふやだ。

しかし、【また会った】と意識すればそれは像を結んでいき

その【誰か】にきっと思いいたることだろう

水月エニィ > 「……ああ。そうね。」

 あやふやだが、覚えはある。
 そうして、【誰かに思い至った】

「でもさっきの今だと、話せるものもあんまりないわね。」

 拗ねたようにため息を付いて見せる。
 そう思えば、ただでさえ負の方面にある感情がさらに沈む。

 ……先ほどの彼が、分かりやすくも煙に巻いてきたのは良く覚えてる。
 それは拒絶だったし、嘘であった。
 
 本音を言えば胡散臭い彼を警戒する以上に、
 拒絶は寂しくもあったし、どうしようもない現実に落胆した。

 ……この世は善意なんかで動いていないから、

 『建前の善意だけでも真としてこの現実に落とし込んでしてみせる。』
 
 厳密に言うと少し違うかもしれないが、心の底では、そう思っている。
 そうやって、善意で回りもしない世界に復讐したい。見返したい。認められたい。
 それが折れるたびに、疵に刺さる。成せなかった。

 故に、【誰か】には、良い顔は見せなかった。
 
 

ベッドマン >  
『ええ、ええ。
 そこで一つ提案です。
 ここは世間話といきましょう。今度は思惑抜きで―――ね?』

みれば 彼は キャスケットに学生服 を身につけているようだ。
少しおどけたように話してみせる。

そして
【話せるものも】【拗ねたような態度とため息】【それを隠そうともしない】

ということから会談ないし交渉の類いをを行っており
―――それが良い結果に結びつかなかったということを読み取った。

そして【話すことはない】ではなく【話せるせるものもあまりない】と言う言葉から
彼女の方にはまだ未練があると言うことも。

水月エニィ >  
「――気分じゃないけど、何を話してくれるのかしら。
 今はとっても疲れているから、恨み言しか出ないわよ。」

 それがある時点でどうしようもないし。"それが何かは分からない"。
 ひた隠しにしているが、参っているのだろう。夢と気付いている素振りすらない。

 故に、疲れた様子で微笑んで見せる。
 ……言葉にも、負の感情が乗っている。

ベッドマン >  
『そうですね。次の駅まではまだまだずいぶんとあるようだ
 ゆっくりとお話をするとしましょう
 ―――とはいいましても、あいにく女性を楽しませる話のストックがあるわけでは無くてですね
 と言うわけであなたの恨み辛みでも聞こうかと思うのですが如何ですか?
 僕って話すよりも聞く方が上手だと評判ですよ?』

負の感情など気にも留めない。
それどころかそれを受け止めようという気概すら見える

彼と向き合っているだけでもそういった負の感情がゆっくりとうすれていくのがわかる。

相手が歩み寄ろうとしていることに対する期待や安堵と言った類いなのか
それともそれ以外の何かなのか、今の彼女に確かめようはないだろうが。

水月エニィ >  
「でしょうね。じゃあ、まず一つ――」

 ――負の感情は底が見えぬ程には昏い。
 丁寧に蓋こそしているが、それでも尽きず漏れ出るほどの恨み辛みが蓋越しからも伺える。
 そしてそれらの多くは、世界そのものに向いている。

「この嘘吐き。」

 それでも。
 表層にこびり付いた負の感情はゆっくりと薄められてゆく。
 吐き出された呪いごとも、出てしまった分は薄められる。
 
 
 

ベッドマン >  
【平静・ニュートラルからずれた感情を自分のエネルギーに変え吸収する】

それが【僕】でない【私】の異能。
だから吐き出された感情は吐き出された分だけ私の力になる。

そのぶん彼女の激情は軽減されていく。

この二人の軋轢
―――正確には彼女が【僕】にたいして抱いている感情で【僕】が彼女をどう思っているかなんてわからないが―――
は相当に大きなもののようだ。
むしろ【僕】の背後に何かを見ているのかも知れない。

それはともかく彼女はなかなかの感情をいだいたまま【ここ】に来たようだ
これは適当につつくだけでそれなりの感情を引き出せるだろう。

『ははは。何を持ってそうおっしゃられるのかはわかりませんがこれは手厳しい。
 しかし、人間誰しも嘘を抱えて生きているものですよ

 まぁ僕が嘘つきでなければこの世に嘘つきはいなくなってしまいますが』

これは本心だ。
現に私は今も偽り続けている。