2016/06/09 のログ
■水月エニィ > 「――でしょうね。
"世界そのものが嘘"のようなものよ。だけどッ!」
諦観してみせたように同意を示した。
かと思えば、急に叫び出す。
「人間は善を道徳や宗教として説くけれど、現実にはどうもならないッ!
すぐに強い何かに押し潰されてしまう。かみさまや道徳を信じて戦っても、
みんなはあいつらに恭順しない自分を罵った……!」
それを否定することはない。
強く肯定し、業火の如き憤怒を見せる。
「そいつらだけが自由で、そいつらだけが好き勝手にする。
そうやって出来た社会に恭順するだけが人間扱いされる。
"勝てる奴だけが勝てる分だけ好きな事を出来る"――あの完璧超人だってそうだッ!
ああ言うものが、何でも成せる奴が世界を振り回す……!」
数々のことを棚に上げ、狂ったように怒り出す。
――もしもそこに魂足りえるものがあったのなら、彼女の怨嗟に引かれて集った程だろう。
「だけどそれは仕方がないッ! 神の国はここには来ないッ!
だから、やるのよ、私はやるの――"だから負けていられる"ッ!
何時かああいうのを見返して、私が、私たちのようなものが言いたかった事を言ってやる!
振り回されないで見返して、認めさせてやる、善意を捨てた世界を見返してやる……ッ!」
感情の侭に恨み辛みを吐き出す。
整合せずに混ぜこぜにし、云いたい様に吐き出して見せる。
……現実であったならまず見せる事のない、彼女の本心だ。
■ベッドマン > この街の人間はなかなかに深い闇を抱えているがこれは思った以上の激情だった。
この分なら数日分を一度に稼げそうだ。
だがこれは昂ぶりすぎともいえる。
『ええ、ええ。わかりますとも』
気付けば【僕】は彼女の隣に座り肩をポンポンと叩く。
いつの間に座ったのかそれを知覚されることもなくはじめからそこにいたかのようになれなれしく肩を抱く。
それは言うなれば映画のフィルムを編集でカットしたかのような不自然。
それに気を止める風もなくそのまま語りかける
『ですが世界〈嘘つき〉はかならず嘘に真実を混ぜるものです
数も質も劣るとしてもそれはないなんてことにはならない
それもあなたが一番わかっているはずでしょう
何を隠そうわたしも負けの方が多い人生です。
陰ながら応援しますよ。ええ。コレは私の本心です』
これで二人の中が近づいたと思うほど浅慮ではないが
それはそれとして本心からそう望んでいる―――そのような顔で語りかけた。
■水月エニィ >
不自然には慣れている。加えて感情も昂ぶり過ぎている。
故に分かりやすい不自然にすら意識が向かない。
……肩を叩かれてようやっと正気を取り戻す程だろう。
「……そうなのよ。それは分かっているのよ。
だから、それを嘘にしたくないから、混ざった善意は必ず拾いたいの。
それを蹴ってしまっては、私は私に示しが付かなくなる。
あのフードの男が差し出した棒がスタンロッドの類であることなんて分かり切っていた。
それでも差し出されたら取るわ。貴方が不躾(すなお)でロクでもない奴なのは分かり切っているけれど、
頼まれたら断らないし、素直なら認めるもの……怒ってしまって、悪かったわね。」
感情を吐き出しきったのだろう。
大きなため息の後に深呼吸をしてみせて、当たり前のように気を取り直す。
「さっきもこれ位、聞き上手にしてくれても良かったじゃない……でも、ありがとう。
応援してくれるなら、私はまだ頑張れる。
ハルナのことは腹が立つけど、それで手に入れた偶然だけど。今は一人じゃなくなった。
以前に比べれば全然良い。貴方も居てくれる。……まだ、折れないわよ。」
言い切れば、感情が少しだけ正に触れる。
その正に身を任せるように、立ち上がってみせた。
■ベッドマン > すぐさまの覚醒は避けられたようだ。
少しほっとしたともいえる。
その感慨は顔には出さず続ける。
『フードの男…?なんでしたかねそれは?』
ここにきて明確な第三者が現れた。
想起するには思い入れも感情も弱い。
感情を抑制させすぎたのかも知れない。
今一度意識でもしないとこちらには何も伝わらないことだろう。
『そうですね。
とりあえず僕は交渉ごととプライベートは分けるタイプでして
まぁこれはサービスみたいなものですよ
……おや、もう行くのですか。でしたら止めはしません
先ほど言いかけた言葉は忘れてください』
気付けば電車は止まりすでにドアは開いている
■水月エニィ >
「……ああ、知らなかったかしら。
貴方と同じように司を探していた人よ。てっきり、知っていると思ったけれど。
そうね。大分前にその彼と出会った時に司のことを聞かれたわ。
少し前にはスタンロッドを差し出された。ワイルド過ぎるわ。」
やや伸びた声。まとまっていない思考を言葉にする。
抑制されて、ぼんやりしているようにも見える。
応答と言うよりも、反射、と言う感じにも思える。
「貴方のようなものなら知っていない方が不自然だと思ったけれど。
まぁ、良いわ……司って人も羨ましいわね。誰も彼もが彼女を認め、求める。
本当、羨ましい。私にもその位の価値があればもうちょっと何か出来たのかもしれないのに。
……無いものねだりをしてもしょうがない、か。しょうがないわね。
例えそれがなくたって、してみせるもの。」
立ち上がった後、余韻のように大きく欠伸をしてみせる。
「それじゃあ、私は行くわ。またね。ええと……」
上手く思い出せのか、言葉がつっかえる。
言おうとしていたものを確かめるように振り向いてみせた。
■ベッドマン > 扉をくぐろうとすれば電車のアナウンスが聞こえる
(次の駅はー――■■■■ー――)
扉が開いているのに聞こえるちぐはぐなアナウンス。
この駅は彼女が降りようとしていた駅のはずだ。
そして彼女が振り返ればそこに【僕】の姿はなく
帽子を持ったのっぺらぼうが そこにいた
■水月エニィ >
「――ッ」
一瞬の動揺、を、食いしばるような反応。
嘘と認めたくない故に、強く口の中を噛みしめる。
そうして手を挙げて応えようとして、
夢から覚める。
ご案内:「列車内」から水月エニィさんが去りました。
■ベッドマン > その途端に ふっと 電車ごと世界が消える
世界には私だけが 残る
しかしおもしろそうな情報を得た。
【司と士 フードの男 そしてそれら捜す人々】
事件が動くところで感情は動く。
私は傍観者を続けるとしよう。
しかし、ばれても良いくらいの気持ちで動いていたが彼女は本当に最後の最後まで気付かなかったようだ
彼女はこの夢の印象を引きずるかも知れない。
それとて私には関わりのない話だ。
さて、私もここをさるとしよう。ここを覗いている諸君ともさよならだ。
あまり人の夢をのぞき込む者ではないよ?
まぁ、私が言えたギリではないがね
ご案内:「列車内」からベッドマンさんが去りました。