2015/06/25 のログ
ご案内:「■■混沌■■」に否支中 活路さんが現れました。
ご案内:「■■混沌■■」にクロノスさんが現れました。
否支中 活路 > 少女が、肉を、食らう。

――――――――――――――君は知るだろう。

そして情報が溢れraaa.#a&miziye=lrrr'a.........



   ■■■■■■■■として、グ■■は各国の軍事力の詳細な分析結果を米国に提供し、これが冷戦における米国の勝利を決定的にし   
   た。米国市民の拉致は殺傷を伴うものであってはならないという当初の条件は頻繁に無視されていたが、新世界秩序実現の野望に   
   燃えるレーガン政権はグ■イとの友好関係崑央の女王継者のブッシh as the Vampire World Trilo   
   gy, The Lost Years parts 1 and 2, and the E-Branch trilogy   
   . The central proにゃるonist of the earlier Necroscope no■■■s   
    appears in the anthology Harry Keogh and Other W紛失しかけて本気で
   焦me d’etoffe g開けmee, incrustee d’une しゅたんitude de verres e
   xigus, aux transparences teintees, se te■■■■■■■■■■■■■■■■■■
   ■■■■■■■這いよるてナムルにするために沸騰した鍋にもやalement entre deux tiges d’ac
   ier devant le foyer lumineux ■■■■■ lampe astrale. Cette la
   me d’etoffe, tiree a l’un des bouts par un moにゃるment斬魔大聖故な
   ら、魔王は魔王だからでしゃがんな!a de gl■■ser, tres vivement, entre la len
   tille et le timbre d’un puissant reflecteur. Celui-c出した人のう
   ち、ブラチョとスフォルツァは、そ燃える燃える燃える権威者でした。こうしたことの後、現在までイタリアの軍隊を指揮してき
   たその他の傭兵隊長全員が現われたのです。そして、彼らの剛勇の結末は、イタリ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
   ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
   ■■■■■■■療関係の両親と妹一人を持つ。妹の名前は沙羅。彼の人格形成に最も影響を与えたのは祖母のイアダマだ。■■■
   ■■■■■■■彼女はレムリア転生人という……おっとここは興味ないかね? 飛ばそうか■■■■■■■■■■■■■■■■■
   ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

クロノス >  
 
―――ええ、ここじゃない。
私が知りたい情報は、これじゃない。
彼自身の事はどうでもいい、異能と、
そして、ロストサイン……いや、破門に関する情報を

―――彼女は、記憶の海の中を潜っていく。目当ての情報を探すために。

 

否支中 活路 > 記憶を泳ごうとする少女に、じょじょに、絡みつく。
色のある、混沌が
 
   ■■■ことに終りま分たち傭兵は社WILDARMSしかない。今のようにどんなに成功しても、頼りにされても、受け入れられ
   たわけではない。傭兵一人ひとりの名前が残ることはない。そんな傭兵たちがついて■■■■したリャーリャに裏切ら大いなる使
   者ついていくことはできない。世界の外側にしか去に執着する。過去は人に執着する。生き■限り。生き続ける限りは。死に難く
   あるならば、そのほどにes Only book tells us that Madame A arrives in 
   New York with a German 強壮なる使者ychologist named Otto Schmidd
   t. As it happens, Otto turns up in a scenario called “Calで
   来る間に■■らしいものには一つも行き当らず、小銃のケースや帽子なぞいう戦闘の遺留品にも触れなかったことから推測すると
   、味方の者は無事にこの森を出たかも知れない……ということなぞ。……そのうちに、積り積った枯れ葉の山が、匍っている私の
   掌てのひらに生なまあたたかく感ぜられるようになりました時、私はちょうど森のまん中あた■■■■■■■■■■■■■■■■
   ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
   ■■■■■■■■食らったものの記憶と力を読む……面白いね、太古のエジプトの話でもしようか?冗談だ■■■■■■■■■■
   ■■■■期待させて悪いが、否支中活路に異能などない■■■■■■■■そんなものはないんだクロノス君■■■■■■■■■■
   ■■■■いや*****■■■■■■■■■そう呼ぶべきかな■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ に 
 ゃ ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ついで言えば、残念だが否支中活路の記憶を読むことはできないなあ■■■
 る ■■■■■■■■■君が食したのは否支中活路ではなかったからね■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
   ■■■■■■■■■■■■■■■■■アーカム計画ve been ■■■■n down. The伴天連XXery, ju
   dged by an ordinary aesthetic canon, is more than commonly
   beautiful; yet門が門が門が門が開イているよnflux of artists or ■■er touri
   sts. Two centuri蠢く密林go, when talk of witch-blood, Satan-wo
 ん rship, and strange forest presences was not l■ughed at, it
 な was the custom to give reasons for a月に吼えるng the locality. 
   In our sensible age - since the Dunwich hor■■■■■■■■■■■■■■■

クロノス > ―――膨大な情報が流れ込んでいく、それは、
明らかに人1人が生きれる年数、覚えられる記憶を越えた量
混沌が絡みつく事も厭わず、彼女はその記憶の海へと沈んでいく。

        ―――否支中 活路ではない?

  ―――異能が存在しない?

                           ―――そんなバカな。



      ―――では、聞きましょう。貴方の名前は?





記憶の海を泳ぎながら、あるいは、
記憶という水の大量に含まれたスポンジから水を搾り出すように、
異能によって情報を、能力を、存在を取り込んでいく。

否支中 活路 >  
   ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■   
 に ■■■■■もはや否支中活路という存在はほとんど残っていないのだよ*****君■■■■ヤツは二年前■■■■■■■■■■ に 
 ゃ ■■■■■■■■■■■■門を封じるために混沌を呑んだ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ ゃ 
 る ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■この私を■■■■■■■■■■■■■■■■■■ る 
 ・ ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ ・ 
 し ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ し 
 ゅ ■■ical a cast as possible, meaにゃる!しゃがんな!king rapidly throu ゅ 
 た gh the にゃる!しゅたん!streets of gaping roofs and leaniたび、これらの範疇 た 
 ん を総括するほかの■■■■■■と聞かれたり、あるいはみんなが自分で考え黒い仏いていおもしろおかしい)代替案を聞かされた ん 
 ! りしてきた。提案には、インプ(IMPs ― Imposed Monopoly Privileges/強制独占権〔訳注 ! 
   : imp には小悪魔と■■■■■■る〕)だとか、ゴーレム(GOLEMs ― Government-■■■■inat   

遠く、聴くなと声がするかもしれない。
そこには踏み込むなと。
クロノス。
お前は来るなと。
それを、見るな。


 に ed Legally Enforced Monopolies/政府主clare it■s marked out ju に 
 ゃ st like a large chessboard!■■■■■■■■■■アルファオメガ■■■■■■There ou ゃ 
 る ght to be some men mov■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■途を絞る事で極限 る 
 ・ 状態での戦闘においても不安なく運用できるツール。構築された、固定された、洗練された、限定的略式魔術行使用増幅機構■■ ・ 
 が ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■さてそれではお客様! 本日のメニューは殺人鬼のフ が 
 し ルコースでござい■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ し 
 ゃ ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ ゃ 
 ん ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ ん 
 な ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■この、ナイ■ル■■ホ■ップを■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ な 
 ! ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ ! 
   ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■   

耳鳴りなど起きようもない意識の世界で、ブウ――ンンンと音が迫る。ノイズが走る。
混沌が、混沌が、こんtっらryが、ぁああ、あ、ああ、あ

クロノス > ―――彼女は理解する。

  ―――言葉ではなく、情報でもなく、名でもなく。

    ―――急に『そうなのだ』と『全て』を理解する。



門を封じれた理由、否支中活路という存在、破門という異能の真実。
―――そして、情報の海で自分に話しかけたソレ《混沌》。

似て非なる神性に触れ、彼女の内にある神性《異能と魔術》が顔を出す。


―――名を聞き、ノイズを聞いてもなお、彼女《サトゥルヌス》はその記憶の海で笑った。


       ―――神を


            ―――喰らうのは
 

                   ―――慣れている


       狂気 と 混乱 を齎す神性、 その『神《力》』の一部を、 
                   

         彼女《サトゥルヌス》は口をあけて、《喰らった》



 

否支中 活路 > 不意に。

前に男がいる。
学園の制服を着た男。
その男は多分本来なら険しい目つきをしていて、口角は半端にしか釣り上がらなくて。
そして多分、こんなに黒い肌はしていないのだと、彼女にはなぜかわかる。

「よくやった神格者の女よ。
そして神喰の堕ちるべき定めの旧き神よ。そうだ、それでいい。お前がお前であるかぎり、そうするしかないのだからな。
混沌(カオス)を喰らい……還る時はもうすぐやってくるさ」

にっこりと、多分あの男が絶対に作らない笑顔で。あの男とは、誰か。

「さあ、痴ったのならば、起きるがいいビューティー。“共に行こう”」

背後で同じ顔の男が睨むような悲しむような顔をして見ているのも、そちらを見ることなく理解できるだろう。

クロノス > 「痴るべき事は痴った。そして、『力』の一部も確かに受け取りました。」

―――いや、そもそも。それ《混沌》の内に自分があった、ただ、確かな繋がりを得ただけだ。

「ここにはもはや用はありません。
 共に行きましょう、始まりの《混沌》、それが滅亡への誘いだとしても」
 

         「私は、立ち止まる事はできません。」


それは、その背後に居た男への言葉だろうか。
申し訳なさそうに悲しい顔をした彼に笑みを向けると、

目の前の笑顔の彼に手を伸ばす、いつもの、歪な笑みを浮かべて。

手が触れると同時に、
2人は■■に包まれ、その記憶の世界から解け消えて行く。

記憶を取り込み、能力も取り込んだ。
彼女《サトゥルヌス》の異能はそこで『完了』する、

やがて、『外の』彼女は痴り、目を覚ますだろう。

―――自分の内に取り込まれた、いや、
自分の傍に這い寄る《混沌》の力の一部の事だけは、すっかりと痴《わす》れて。

ご案内:「■■混沌■■」からクロノスさんが去りました。
ご案内:「■■混沌■■」から否支中 活路さんが去りました。
ご案内:「外側環状道路脇」に否支中 活路さんが現れました。
否支中 活路 > ――――目覚める。

「…………ロノス」

しかしもうそのナを名乗る少女はいない。
“両手”をついて体を起こしてから、その右手に視線を落とした。
右腕の袖は下腕の真ん中あたりで綺麗に切り取られており、そこから伸びる右腕は先まで漆黒の塊だ。

理解する。

少女はもういってしまった。
もう。

否支中 活路 > 事故を感知して自動操縦の輸送用島内ドライブシステムが停止しているのかもしれない。
いつまでたってもトラックさえやってくることもなく。

白黒二台が紅蓮に燃え尽きるその間で、
男はただじっと座り込んでいた。

ご案内:「外側環状道路脇」から否支中 活路さんが去りました。
ご案内:「回想 眞人と電子魔術師と」に橿原眞人さんが現れました。
橿原眞人 > ――没入する。

――深く、深く、潜っていく。

――ここは何処か。ここは何処か。

――ワイヤーフレームで満たされた、電子の深海。

――ワイヤーフレームで再現された、神の墓所。

――ワイヤーフレームに封じられた、神の夢。

――ここは、《ルルイエ領域》

――大いなるものどもの、夢の在り処。



――久遠に臥したるもの死することなく
      怪異なる永劫の内には死すら終焉を迎えん――

橿原眞人 > 記憶。かつての記憶。
情報の濁流の中で、現れた記憶。
《夢見人》の見る夢か。
《銀の鍵》によって開かれた夢か。
《大いなる電子のもの》の一柱が見る夢か。
《ルルイエ領域》、閉ざされた電子の深海の中で、あまねく怪異に侵されながら、それは夢を見る。


ノイズ。
少女の声。

『――深き闇に夢みし■■■■よ』

『――我は汝らの■■にして■■』

『――我は神意なり』

『――故に、我は命じる』

『夢見るままに――――――――』

橿原眞人 >  
――3年前。《星の智慧派》の支配するネットワークの一領域での戦いの後。
――五つの炎の円の果て。コード・タタールによって導き出される世界。
  七つなる太陽の領域、《アルソフォカス》がその存在をほのめかした《シャールノス》にて。

ワイヤーフレームで構成された電脳世界。その中に二つの影があった。
一人は14歳ぐらいの黒髪の少年だった。黒を基調としたサイバースーツに身を纏っている。
そのサイバースーツの上には、銀色の光で構成された光波外被があったが、衝撃によりほとんどが崩れ去っていた。
髪より下の顔には電子で構成された仮面のようなものがつけられていたが、それらはバラバラと、多くのヘックスとして分解され、消え去っていった。
顔を隠す意味がなくなったからだ。

二人の目の前の不揃いな多面の構造体は半壊していた。
電子で構成された、三つの眼を持つ《氷》との戦いは終わった。
頭上、無限のサイバースペースの天には七つの太陽の如き構造体が浮かんでいた。

橿原眞人 > 二人の目の前の不揃いな多面の構造体は半壊していた。
電子で構成された、三つの眼を持つ《氷》との戦いは終わった。

「師匠(マスター)……どうして」
少年は、自分の前に立つ影に向かって言った。影は答えず、振り向かない。
「なんでだよ、俺に、世界の真実を教えてくれるっていったじゃないか。一緒に、世界の真実を探してくれるって、いったじゃないか!」
黒いサイバースーツの少年は叫ぶ。子供の懇願のように。言外には、目の前の影を引き留めようとする意志が溢れていた。
「俺も、俺も一緒に行く! なんだかわからねえけど、俺は師匠と離れるのは嫌だ……!
 教えてくれよ、さっきの力はなんなんだ。さっきの《氷》と師匠に、何の関係があるんだよ!」

少年の前に立つ影は、目の前の光景を見つめていた。
その視線の先には、巨大な構造体があった。不揃いな多面体で、殆んど球形に近い。その色は吸い込まれそうな漆黒であった。
構造体は損壊していた。先ほどの戦いで破壊されたのだ。その構造体の半分ほどが、ただのワイヤーフレームに成り果てていた。
少年の目の前の小さな影は、それを眺めて、何かを解析していたものの、ようやく少年の方を振り向く。

橿原眞人 > 『……マヒト。私を追ってきてはだめだ。これは、お前の師匠としての命令だ。今、言った通りに』
小さな影が振り向いた。それは、10歳ほどに見える幼い少女だった。
どこか緑色の混じったツインテールの白い髪に、赤い瞳、褐色の肌――黒いサイバースーツに銀色の光波外被は、マヒトと呼ばれた少年と同じだ。
少女は不思議な発光に包まれており、頭の周囲を回るように緑色の構造体が走っている。
http://guest-land.sakura.ne.jp/cgi-bin/up2/img/toko081.png

橿原眞人 > 『私は行く。その判断は変わらない。――ついに、見付けたんだ。そして、知ってしまった。もう猶予はない。
 “奴ら”のしようとしていることがわかった。この《窓》はおとりだったんだ。すぐに、行かなくてはならない』
少女は静かに微笑する。取り乱したようなマヒトをなだめるように。一歩、二歩と少年に近づいていき、背伸びをして少年の頬に触れる。
『……心配するな。少し、調査に行ってくるだけだ。用が済み次第戻ってくる。だから、お前を連れてはいかない』
少女は――一部で伝説のハッカーとして名をはせていた《電子魔術師(テクノマンサー)》は、優しげにマヒトに言う。
『お前は、連れていけない。そして、マヒトはもう十二分に育った。私がいなくても、自分の身を“守れる”はずだ』
そして、《電子魔術師》は静かに目を伏せる。
『……向こうでの私の姿は、お前に見せたくないんだ』
どこか、悲しげにつぶやく。

橿原眞人 > 「――なら、尚更だ。俺も行く。師匠の用事ってなんなんだよ! 常世学園なら俺も入学して師匠を手伝う!
 今更師匠の何を見て俺が驚くって言うんだよ! だから、連れて行ってくれ……!
 そして、世界の真実も、俺の家族を奪った事件のことも、一緒に……!」
『駄目だ』
まっすぐにマヒトの瞳を見据えて、《電子魔術師》は言う。断固たる意志がそこにはあった。
『お前のためだ。絶対に、来るな。来てはならない。私に何があってもだ。
 あの島に行かない限り、“奴ら”はお前を捕捉できないようにした。どの道、奴らは「門」を開くことに集中しているはずだ。「鍵」がなくとも、星が正しければ開くことはできる。
 だから、今なら、お前に気づかれる可能性は少ない。お前を“奴ら”に奪われるわけにはいかないんだ……わかってくれ』
「……何言ってるんだよ。ちゃんと説明してくれよ。何言ってるかわけわかんねえよ!」
『話す。全てを話す。お前の家族の事件についても、その時だ――だから』

橿原眞人 > 『待っていてくれ、マヒト。お前は、私の帰る場所なんだ』
「師匠ッ……!」
マヒトは電脳世界の中で崩れ落ちる。ワイヤーフレームの地面に膝が着く。
「……なんでだ。なんでなんだ。わかんないよ、俺は、俺は師匠といたいんだ。師匠は大事な家族なんだ。
 もう、もう、皆が死んだときにみたいに、何もわからないのは嫌なんだよ! 何もわからないまま、家族を失うのは嫌なんだよ!
 俺は、俺は知りたいんだ。何で俺の家族が死ななきゃならなかったのか! 師匠は、それを教えてくれるって、いったじゃないか……! 一緒に探すって!
 さっき戦った《氷》みたいなのがいるんだろ!? かろうじて倒せたけど、あんなの、師匠一人じゃ無理だ……!
 そんなところに行くのに、待ってるだけなんて無理だ!」
マヒトは、ボロボロと涙を流していた。涙は電子の記号に変わり、消えていく。
『……莫迦』
こつん、と。項垂れるマヒトの額を、《電子魔術師》が指で小突いた。

橿原眞人 > 『何を勝手に死ににいくような感じでいってるんだ。お前は私が誰か忘れたのか? 《電子魔術師》だぞ。
 何を自惚れている。お前みたいな小童に心配されるような腕ではないわ。私を心配するのは数百年早い』
薄い胸を張って、《電子魔術師》は言う。
だが、その様子をマヒトは涙で溢れた瞳で見ていた。虚勢であることがわかっているかのように。
『……私は《電子魔術師》だ。この電脳空間では、まさに九万里に遊ぶ真人のようなものだ。
 電子世界の理を、遥かなる星辰の刻印の中で自在に操り、駆けるのが《電子魔術師》だ。
 心配するな。必ず帰ってくる』
《電子魔術師》は、溢れる少年の涙を、その唇で拭った。

橿原眞人 > 『……お前が来れば、「門」は開いてしまう。だからこそ“奴ら”はお前を求める。
 電脳の神々をこの世に顕現させるわけにはいかない。あれは、別次元の《オリジナル》なんだ。
 そして――これは、私がケリを付けなければならないことだ。……お前を守るとはいえ、巻き込んで悪かった。
 全部、私の責任だ。家族であり友人であり弟子であるお前を想う故に、こうして共にいた。
 だが――気づかれてしまった。私は感知された。星辰が正しい時に戻るまでに、全てを終わらせなければならない。
 まだ、お前だけなら隠せる。だから頼む。ここにいてくれ。終わったら全て話す。
 私を追うな。私に何かあれば忘れてくれ。きっと。
 その方が、お前にとっても幸せだ――』
マヒトは黙ってその言葉を聞いていた。身を震わせて。
「……わかんねえよ。何もわかんねえよ! どうして俺のわからないことばっかり言うんだよ、師匠! 俺は、師匠と居たいんだ、師匠を知りたいんだ! 師匠の、力に……師匠?」
突如、《電子魔術師》の表情が変わった。サッと後ろを振り向き、再びマヒトを見る。

橿原眞人 > 『……すまん。マヒト。時間がない。しばらくのお別れだ・
 いいか、今日行った通りだ。私を追ってくるな。お前は、ここにいてくれ。
 そして、私が帰ってきたら、全てを――』
「師匠、まって、まってくれ……く、あ、なんだ、意識が……ま、さか……」
《電子魔術師》はマヒトの頭に手をかざした。彼の電脳にハッキングをかけていたのだ。
まるでおとぎ話の魔法のように、コードが自在に操られていく。
いくつもの文字列がマヒトの頭から《電子魔術師》の手の中に消えていく。
『……今日見たことは忘れてくれ。記憶も、一部変えておく。この領域のことも、燃え上がる瞳の事も。
 お前は、「銀の鍵の門」の向こう側に行ってはならない。それこそ、奴らが求めるものだ。
 私が、全てを終わらせる。電脳の神々の夢を。
 ……ありがとうマヒト。■■たる私も、良い夢が見られた。
 最初はお前を守るためだったが、楽しかった。私も、人の真似が出来たということだ。
 ――さようなら。未知なるカダスを求めた者の末裔よ。もう二度と、お前を“私”の玩具にはさせない』

『――強制離脱!』
強制離脱のコードがこの領域に叩き込まれた。そうすれば、次々とマヒトの体が電子の構造体となり、バラバラになって消えていく。
この領域からの強制的な離脱(ジャック・アウト)。強制的に現実(リアル)に帰させるものだ。
「待って、待ってくれ師匠! 俺はまだ、俺はまだ何も、何も知らないのに――!」
その言葉も虚しく、マヒトはこの領域から消えていく。一部の記憶を、電脳から消去されながら。
《シャールノス》には、《電子魔術師》のみが残された。
否、もう一人――

橿原眞人 > 『……出てきたらどうだ。「鍵」は既にお前の手の届かないところに飛ばした。お前に「鍵」は渡さない』
『へえ、随分と入れ込んでるんだね。人の真似が上手だね。でも、僕の手に渡らせたくなければ、殺せばいいだけじゃないか』
『――黙れ』
《電子魔術師》は振り返る。その先には、《電子魔術師》とうり二つの少女がいた。
その気配はとても近い。だが、大きく違っていた。
《電子魔術師》に似た者の姿はその髪を除いて、闇色だった。
そして、冷笑を浮かべていた。嘲りの笑いを浮かべていた。
《電子魔術師》に対して、自分に対して、宇宙の全て、自らに主さえも冷笑していた。
『……お前の考えていることはわかる。だからこそ、私が直接、「門」を閉ざす』
『なるほど! それはそれは。僕たちの一柱であるのに、僕たちを裏切った君は違うね。いや、■■だからかもしれないけれど』
ヒャヒャヒャ、と嗤いながら、それは《電子魔術師》に近寄り、その頬を手で撫でる。
《電子魔術師》はそれを勢いよく跳ねのけた。

橿原眞人 > 『――我々は永遠に眠り続けるべきだった。死につづけるべきだった』
『でも、それだと君はあの「鍵」の少年には会えなかったよ?』
『……だからこそ、私の手で全ての決着をつける』
『なら、そうしてみると良いよ。「門」を開いている連中は、君を待っているはずさ!』
『「門」は開かせない――この世界を常夜往く世界にはさせない。“私”の好きにはさせない! 「門」が開けば、彼らは全ての世界に現れる!』
『なら、僕も“僕”の好きにはさせないさ。でもどうなんだろうね、それは君の意志なのかな? それとも、■■が、そうしたほうが面白いと考えているから……』
『――黙れ。これは、私の意志だ。たとえ私は、■■であろうとも!』
『わかった、わかった。なら続きは向こうでだ。常世の島で、僕は待っているよ』
《電子魔術師》を嘲笑うものが虚空に指を走らせば、一つの「門」が現れる。
『さあ、行こうじゃないか。僕は“僕”と戦えてうれしいよ。そして、この世界をより楽しくしようじゃないか』
『……《コード・ルーシュチャ》』
嘲笑うものが門の向こうに消えようとしたとき、《電子魔術師》は一言を呟いた。
そして、未知なる言語が彼女の体の周りを回りはじめ、そのまま、門へと飛び立っていく――

橿原眞人 > これは、夢である。
奇怪なる電子の海の果てで、侵され続ける者の夢である。
そして、「鍵」はその夢を開いた。
その夢を、垣間見たのだ。

橿原眞人 > ――現在。
「……ッ!? なんだ、今のは……! あんなの、俺は知らないぞ……!?」
《常夜電脳領域》の一領域にて、橿原眞人は《銀の鍵》として、《ルルイエ領域》に至るルートを調査していた。
場所は、サイバー・転移荒野。電脳空間に再現された転移荒野だ。
その一つの「門」を開こうと《銀の鍵》を手に取り、開いたときに、その記憶はなだれ込んできた。
「……夢? 莫迦な、電子領域で夢なんて……」
眞人は頭を振る。そして、再び目を開く。
「あれは、なんだ。黒い構造体……もう一人の師匠……?」
頭の中に何かが発現しようとしていた。失われたはずの記憶。
眞人はそれを振り切って、調査を続ける。

どこか遠くで、何かの嗤う声を聞いたような気がした。

ご案内:「回想 眞人と電子魔術師と」から橿原眞人さんが去りました。
ご案内:「和牛ステーキ店『Tokoyo』」にアリストロメリアさんが現れました。
アリストロメリア > 和牛ステーキ店『Tokoyo』

『最高の自然環境で育った健康で安全な和牛』を売りにしている
高級和牛ステーキ店だ
ここと契約している直営農業、常世ファームの出品店は
毎年のグランプリ牛候補として名高く
ほぼ毎年と言っていいほど、グランプリ牛に選ばれ
数多くの賞状やトロフィーを獲得しており
それらが入口のメニューサンプルの隣に飾られているほど
最高級の肉質を売りにしているお店である

そのお肉の美味しさは、誰しもが口を揃えて『美味しい』と称賛し
牛肉嫌いですら『ここのお肉なら食べられる』とか
『牛肉ってこんなに美味しいんだ!』と、驚かれる程に美味である

アリストロメリア > そして今回、その和牛ステーキ店『Tokoyo』にて
今年も行われた常世和牛JAグランプリ牛協会にて
今年も常世ファームの出品牛がグランプリ牛に選ばれ
牛肉の匠の味として、称賛を受けたのであった――……

その記念に、期間限定かつ数量限定で
グランプリ牛の料理を提供している――……という看板が立てられており

その前を通りかかったアリストロメアは、足を止めて看板を見る

「……最高級の和牛……美味しそうですわね」

彼女は現在、あまり贅沢の出来る身分では無い――……が
普段は極めて質素どころか、苦行レベルの食事を行い、毎月贈られる食費には殆ど手を付けずにいる
その為、たまの贅沢は良いだろうと言う事で、お店へと足を運ぶ事にした

「和牛は実に美味しいと聞きますし、グランプリ牛ともなれば期待が高まりますわね」