2015/08/16 のログ
■白崎玲刃 > 【玲刃自身は、現状、襲撃の件以外にの事に関しても、複数悩む事が存在していた、
昨日の音音との会話において最終的に、今は社会に馴染まない道を選択した事が本当に良かったのか
どうやって、風紀委員に対し納得のゆく、事の清算を与えられるか
など、近頃悩む事はそれなりにあり、
未だ、本調子では無かった。
それに、ミウが落ち込んでいた時にも、
事が事とはいえ、折角協力してくれた相手であるのに、何も言葉を掛けられなかったのも悔やましい事ではあった。】
逃げ続ければ破滅の未来か………
そうだな、友人のミウにも言っておくべき事だな、これも
【逃げ続ければ破滅の未来という言葉を聞きつつ、
きっと、この先自分が選ぶ道、社会に迎合しないという道の先にも破滅の未来が待っているのかもしれないなと、俯きながら呟く
そうして、一つ決意するように頷いた後、ミウに昨日、音音との話で出した結論を告げようと口を開くのであった。】
ミウ……俺は生徒の立場を捨てるかもしれない………
俺は風紀委員会本部襲撃なんて事をやらかした以上は、
このまま、法に迎合するか、無法者として野に下るかのどちらかの選択肢しかないだろうさ
でも、俺はまだやり残した事もあって法に迎合する訳に行かなくてな……
だからこそ、俺はこのまま、不法入島者になる道を選ぶかもしれない、と
それだけは伝えておく
【そうして、考え込むような表情をしながら
ミウに対し、昨日出した自身の進む道についての結論を告げるのであった。】
そうだな…確かに、あの場で隠せていたとしても、いずればれてた可能性はある、か…
いや、気を使ったというよりは…
ミウにはいろいろと恩もある事だしな、下手に罪を負わせたく無かった訳だ
それに、ミウは大切な友人だしな
どういたしましてだ
【苦笑いと共に言葉を返しつつ
ミウの上品な礼に対し、返答を返す。】
それでも、作戦の協力をミウに頼んだのは俺だろう?
俺が頼まなければ、ミウが陽動をする事も無かった筈だしな
それに、陽動が大袈裟であれ、どうであれ、結局襲撃した事には変わらないんだ
どっちにも責任があったとしても、結局、計画した俺の方が悪いに決まってるだろう?
【ミウの落ち着いた口調に対し、玲刃も冷静な口調で答える
玲刃は、ミウに関しては自分が頼む事をしなければ、襲撃に加わる事も無かった為、
自身が頼んだ事によって、ミウが罪を負う事になったと、そこに関しても悔やんでいた】
ああ、レイチェルならきっと信頼出来ると思うぞ
【ただ、俺の場合、ちょっと受け答えで心象悪くしてしまったかもしれないがな。と苦笑いを浮かべながら言う
風紀委員会全体として、そして、殆どの風紀委員に関しては信頼できる者は多いだろうと、
玲刃も風紀委員会に関しては評価を改めている
故に、玲刃は策謀という線は全く考えてはいなかった
ただ、単純に、表面的な事態のみを見ればミウのした事の方が大きく見える事実もある為、
それによって、捕まる事を危惧はしていた。】
■ミウ > 自分のやってきた事を後悔してうじうじしているのは、ミウらしくない事だ。
自信をもって、自分が自分であるため。
神である自分に誇りを持つため。
堂々とし続ければいい。
だけど、玲刃君はどうなのだろう。
もしかしたら、悩み事や迷う事があるのかもしれない……。
「わたしに、言っておくべき事……?」
きょとんと首を傾げる。
破滅の未来、という言葉の後に切り出した話だ。
何か、覚悟した事でもあるのだろうか。
その話の内容というのは、玲刃君が不法入島者を選ぶかもしれないというもの。
その話をミウは、所々頷きながら聞いていた。
そして、彼が言い終えた後、口を開く。
「あなたのやり残した事というのは、本当に無法者でないと出来ない事なの?
その事は、よく考えてみた……?」
これは実際、重要な事だと思う。
無法者である必要があるかどうか……。
彼の決心を確かめるという意味でも、質問してみる。
「そうよ、隠し通すのは無理な話ね。
その気持ちだけでも、とても嬉しいわ。
玲刃君が友人で本当によかった」
彼の苦笑いに対し、ミウは微笑みを崩さなかった。
あくまで自分の責任と言いきる玲刃君も彼らしいと言える。
「それでは、こうとらえてみてはどうかしら?
風紀委員会で保管されていた剣は、元々、創造神であるわたしが創り上げた剣ね。
神があなたに託した神話級の剣、いわば神聖なものなのよ。
それを押収しただけならまだしも、あなたに返却しなかったのだから、風紀委員に神からの罰が下ったのよ。
あの襲撃はそもそも、天罰だったという事ね」
もしかしたら、実際に風紀委員にもこのように述べるかもしれない。
玲刃君がほぼ全ての罪を感じる必要なんて、どこにもない。
そもそも、加担すると言いだしたのは、ミウの方である。
「ただ、わたしはそのレイチェルという人と接触する手段を持たないわね」
多分、ミウも受け答えで心象を悪くする可能性は十二分にある。
その理由としては、少なからずミウは傲慢だからだ。
あと、周到する上で欲しい情報と言えば、他に風紀委員がどこまで調査が進んでいるか、というのもあるだろう。
もちろん、調査が進んでいる方が話が早くなる。
■白崎玲刃 > 無法者で無いと出来ない事……な…
ああ、考えたさ。
………落第街で活動するのも、正当な理由、例えば風紀委員とかであれば可能だろうさ
なんでも屋として活動する事は、落第街や法外な事に関わらない限り、一般生徒でも出来るだろうさ
禁書庫に入る事だって、忍び込まずとも、きっと手続きを踏めば可能だろうさ
でもな……どれも制限が付きまとう
その制限が問題なんだ、
結局、制限があれば、制限によって出来ない事も出てくるだろうさ、
そうなると、やり残した事の中にも果たせない事とかも出てくるかもしれないだろう?
それにそもそも、風紀委員会本部襲撃なんて事をした、俺が治安維持の機構に入れる訳無いだろう?
なら、結局、一般生徒になる道を選ぶなら、落第街には行けないってわけでもあるんだ
結局、そうなると、出来ない事ばかりだろう?
ただ、改めて無法者である事を決めるならば、もう法の恩恵を受けるべきでも無いだろうさ
だからこそ、俺は生徒である事を辞める必要はあるだろうって事だ
【ミウの問いかけに対して、玲刃はその決心に一部の揺らぎも無いという様子で答える、
自身が無法者で居る事の理由としているもの、
その一つ一つは、法の中でも手続きを踏めば可能な事も多いだろう
しかし、それでも、どれを行おうともしがらみが付き纏い
行動の速度に支障も出るだろうし、行動自体に制限も掛るだろう
それによって出来ない行動も出てくるだろう、
そうなれば、今まで果たせていた事でも果たせない事も出てくるだろう、それが玲刃は認められなかった
そうしてそれを避けるならば、無法であるしか無いと玲刃は判断するのであった。】
いやいや……流石にそれは、
襲撃しておいてそこまで言うのはどうかとも思うがな…
あれは確実に襲撃を仕掛けた俺達が悪いだろう?
そもそも、剣にしたって、路地裏で死体の近くに落ちてただろうし、
そりゃあ、そんな証拠物品の様なものを早々簡単に返せるわけ無いだろう?
【そもそも、襲撃に関しては、
向こうが剣をそう簡単に返せない理由があるからこそ行ったことであり、
非がこちら側にあるのは明らかな事であった為、
流石に、ミウの言い分には苦笑いを浮かべて、それはどうかと思うと答えるしか無かった
当然、ミウが加担した事に関しても、玲刃が話を切り出さなければよかっただけであると
玲刃は、思っている様だ。】
ふむ、接触する手段か……
そうだな、そういえば俺も連絡先は知らないな…役に立てなくてすまない
いや…そうだな、もう一人、信頼出来そうな風紀委員はいるが、そいつの連絡先なら音音が知ってるはずだが…
【ミウに紹介しながら
自身も、連絡する手段が無い事に気付き、どうするべきかと思考しながら謝る
そうして、玲刃は、先日出頭する際には、音音が五代に連絡をしていた事を思い出し
五代の連絡先ならば音音が知っている筈だという旨を伝えるのであった。】
あとは、そうだな、事件の事に関しては粗方話したから、
全容については大体向こうも知ってるとは思うぞ。
勿論、動機も含めてな
【そうして、玲刃は事情聴取で大体の事を答えたという事についても伝えるべきだと判断し
その旨をミウへと伝えるのであった。】
■ミウ > 「なるほど……ね」
玲刃君の言う通り、法はきっと枷になるのだろう。
多分、それはミウにも似たような事が言えるかもしれない。
生徒の立場を捨ててまで無法者になるという事は、相当な覚悟をしたのだろう。
そして彼の言葉に、揺らぎは感じられない。
それが分かっただけでも、先程の事を質問してよかったと言える。
「法の恩恵を受けないという事は、とても険しく、苦しい道かもしれないわね」
ミウは、玲刃君の決心を認めかけていた。
いや、以前のミウなら玲刃君の決心を受け入れていた事だろう。
だが思えば、襲撃の件もミウが玲刃君を止めるのではなく肯定したからこそ事件に発展したのであり、この場でも彼の決心を認めてしまえば、同じ過ちを繰り返すのではないか……と危惧してしまう。
また、玲刃君を傷つけてしまう選択をしてしまうかもしれないという不安。
それを回避させるためには、今ここで、彼を止めておいた方がいいのだろう。
しかし、それで思いとどまるような雰囲気でもない……。
そもそも、ミウだって禁書庫に無断で入るし、落第街だって平気で行く立場である。
「あなたが決めた事なら出来る限り応援したいわ。
以前のわたしならきっと、あなたの覚悟を肯定していたでしょうね。
だけど、今回はだめね……。
わたしが言える立場でもないかもしれない。
だけどきっと、今ここであなたを止められなかったら、わたしは襲撃事件と同じ過ちを繰り返す事になってしまうわ。
あなたを不幸な目に合わせてしまうかもしれないわね。
だからわたしは、今ここで、あなたを止める」
そう言って、ミウは玲刃君を一直線に見つめる。
全面的に非を認めている玲刃君にする話ではなかっただろうか……。
「だけど、それがわたしの襲撃する動機の一つになり得るとも解釈できるわね。
わたしが言いたい事は、風紀委員が悪いだとか、剣を返却しなかった事がいけないとか、そんな事ではないわね。
わたしがあなたに加担した動機の一つが、そうであるととらえる事も出来るという事よ。
わたしは、わたしの行動を信じて行った。
あなた一人の責任ではない事が分かるわね?」
むしろ、ミウの方が責任が重くなる方向へともっていく。
「そうなのね。
なら、そのもう一人の信頼できるという風紀委員の方に接触してみようかしら。
音音ちゃんに、お願いできる?」
連絡手段があるなら、ありがたい。
「分かったわ。
それなら、話がスムーズに進みそうね
なら、後はわたしが出頭すれば、あの事件は大方片付くという事ね」
それで、失墜しかけていた風紀委員会は回復に向かえるだろうか。
■白崎玲刃 > ああ、勿論、険しい道って事くらい解ってるさ、今までもそうやって生きて来た訳だしな
【そもそも玲刃は、この常世学園に来るまで無法者同然の生活をしたいた訳であり
その険しさに関しては、元より十分承知の上であった。】
【そうして、ミウの話を聞きながら
ミウが肯定しそうな雰囲気である事に安堵していたが
しかし、途中で雰囲気が変わり訝しむ】
ふむ……同じ過ち…か。
いや、そういうつもりは無いのだがな…
今回こそは、治安機構に被害を出さずに上手くいく方法をと思ったのだがな…難しいものだ…
一応、風紀委員会に対しても今回の件や他の事諸々含めての落とし所として、何か考えていた訳でもあったのだがな……
駄目か………?
いや、駄目と言われても、音音に言ってしまった手前、今更社会に迎合する道に戻るというのもな……
それに、止めると言ってもどんな手段で止めるつもりなんだ?
【そうして、ミウに自分の決断を否定され
その言葉に対し、玲刃は苦笑いと共に言葉を返す
勿論、今回に関しては、治安機構の委員会の評判に対して傷を付けない様な配慮も考えた上であり、
玲刃にとってはそれなりに、考えた上での道であった為、流石に困った様な表情を玲刃は浮かべる
しかし、そもそも玲刃は自身の幸せ等は度外視に考えていた為、
ミウの言う様に、玲刃が不幸な目に遭う可能性のある選択でもあった
そうして、ミウに対し駄目か?と首を傾げて問いつつ
止めるつもりならどんな手段で止めるのかと、玲刃もミウを真っ直ぐに見つめ返しながら問うのであった。】
なるほど。確かにそういう解釈で行動を行ったと見る事も可能だろうな
でも、それはミウの実際の動機では無いだろう?
それに、例えミウが自分を信じて行った事だとしても、俺が剣を失くした事について伝えなければ起こり得なかった事だろう?
だからこそ、俺一人の責任じゃ無かったとしても、俺に責任が大きいのは確かだろう?
【玲刃も、同じように自分に責任が重くなる方向に
出来る限り、ミウの罪が軽くなる方向へと持っていきたいと考えている様で
結局の所、二人の話は平行線となっていた。】
ああ、それが良いかもな。
良いぞ、音音に頼んでみるさ。
【その方針で行こうと決めつつ、
後ほど、音音に頼んでみる事に玲刃は決めるのであった。】
まあ、たぶんそういう事だとは思うな…
【あの騒動については、あらかた片付くのだろうと玲刃も同意する
そもそも、風紀委員会は襲撃があった後も冷静に通常営業をしていた事で、失墜しかけてすらもいなかった様であるが。】
■ミウ > 玲刃君なら、ミウよりも遥かに無法者の生活を理解している事だろう。
彼の決断もきっと、考え抜いた答えなのだ。
ミウとしては、やはりそんな決断を否定するのは気が引ける。
「どう違うのよ?
無法者がそもそも、治安機構のお役目になる事ではないの?」
そこで、首を横に振る。
「いえ、この際治安機構の事は置いておくわ。
“あの時”と被るのよ。
本部潜入に加担しようとわたしが言い出した、“あの時”とね。
あなたにとって良くない事が起きると危惧する理由としては、それで十分よね?
だから、駄目よ。
なら、音音ちゃんは、あなたが無法者になる事を望んでいるの?
そもそも、あなたは自分が幸せになる事を考えてるの?」
そこで、どんな手段で、と聞かれて口が止まる。
「どんな手段……」
しばらく考える仕草をするが、
「……それは、考えていなかったわ」
と、正直に答えてしまう。
どうやったら、玲刃君を止められる……?
手段は……?
そもそも、ミウでは玲刃君を止められないの?
神は、こんなにも無力なものなの……?
「とにかく、駄目なものは駄目なのよ」
その言葉も、もはや止める手段がないと認めているようなものだった。
実際の動機ではないだろう、と聞かれると結構辛い。
この場は、ごまかす。
「……それはどうかしらね。
『剣を失くした事について伝えなければ起こり得なかった』だとかそんなの結果論じゃないのよ」
平行線から解決しない……。
お互いがお互いを庇おうとして、ループしている。
玲刃君とは、いつもこんな会話をしている気がする。
「それでは、音音ちゃんによろしくね。
あの事件を早々に解決させましょう」
そう、玲刃君にお願いするのであった。
■白崎玲刃 > いや……まあ、そうだが……
この島自体、不法入島者もそれなりにいるだろう?だから、一人くらい増えても負担にはならないと思ってな…
それに、一般生徒として落第街に行ったりするよりも、
不法入島者だったら、別に落第街に居たとしても普通だろう?
【不法入島者自体、落第街等にそれなりに居る訳であり、
今更増えた所で、差ほど風紀委員への負荷にはならないと見込んでの事でもあった
それに、一般生徒のまま、落第街などに行って問題を起こせば、
それこそ風紀委員への負荷になるであろう事を考えた上でもあった。】
あの時……か。
そう言われると何とも言えないが……
それでもな…だったら、俺がこれ以降落第街で活動するならどうすれば良いんだよ……
ただ、無力に何もしないでいるってのはごめんだぞ…
【先日の襲撃の時と被ると言われれば、
流石に玲刃も口ごもる、あの件においては多くの被害を出し、ミウも音音も巻き込んでしまったが故に、
それと被ると言われれば、流石に苦々しい表情をせずにはいられなかった
しかし、それでも玲刃は、戦えるだけの力と経験のある自分が何もしないでいるというのは嫌であった
それに、やり残した事もある為、それを果たせずにいる事も、また悔やましき事であった】
ああ、そうだな…音音は納得してくれたが、きっと望んではいないだろうな…
そして、俺の幸せか……正直、そんな事考えて無かったが……
そうだな、それは、音音や友人たちと居るだけで十分なんだ…
ただ、俺はきっと、ただ幸せでいるだけじゃ耐えられないんだ……
【幸せについて問われ、答えつつも
自分はきっと、ただ幸せに居るだけじゃ、
今まで多くの者を殺してきたが故に、耐えられないのだろうなと自覚するのであった。
故に、戦い続ける道しか無いと玲刃は考えるのであった】
ははは……考えて無かったか
いや、駄目と言われてもな…そんな事解ってるんだ…解ってるけどな……それでも………
【止める手段を聞かれ、無いと正直に答えるミウの様子に玲刃は、少し苦笑いを浮かべる
そうして、駄目と言い続けるミウに対し、
玲刃も俯きながら、そんな事は既に解っていると小さく繰り返すのであった】
いや、まあ結果論だが事実だろう?
剣を失くした事を伝えた事も、剣を失くした事の原因だって俺に原因があるんだ
いや……まあ、ここで言い合ってても進展しないか…
ただ、俺としては、ミウが背負う罪を出来るだけ軽くしたいだけなんだがな…
【ごまかそうとするミウに対し、事実だろうと告げながら
事の発端事態にも自分に原因があると告げる
そうしながら、このままでは話が平行線のままだと気づき、
苦笑いと共に、自身の望みを呟くのであった
玲刃とミウは、何時も、互いを思い合うが故に言い合いに発展するという事が多かった】
ああ、了解した。
【ミウのお願いに対し、軽く笑みを浮かべながら頷き了解するのであった。】
■ミウ > 「風紀や公安の負担なんて、この際置いておいてもいいのよ」
襲撃事件を反省している人の前でそれを言うのもどうかと思うが、大事なのはそこじゃない。
そこで、玲刃君が求めてきたのは代案だった。
「そもそも、一般生徒は絶対に落第街に行ってはいけないものなの?」
と、首を傾げる。
確かに、近づく事なかれ、と忠告される事はあるだろう。
ミウは島のあちこち、例え落第街であろうとも行く事がよくあるからこその疑問。
ただ彼の決意を否定するだけではだめ……。
思う事があるのだろうか、玲刃君は苦々しい表情を見せる。
「無力に何もしないでいる必要もないわね。
一般生徒でも島内で戦闘を行っている事も多いし、それが風紀や公安に協力的なものなら、協力者として扱ってくれる事もあるでしょうね」
無法者になるだけが、力の近い道ではないと思う。
それに、一般生徒である事が、歯止めになっているという見方もできるだろう。
無法者は、その歯止めがなくなるという事でもある。
「あなたも、同じ事を繰り返してしまうかもしれないのよ。
幸せだけでは、どうして耐えられないのかしら?
玲刃君自身が本当に望むものはなに?」
必死になっていた。
ただ、必死に説得するしか手段はないから。
襲撃事件については後悔こそしていない。だが、同じ事を繰り返しては絶対にいけないから。
ここでどうしても玲刃君を止めないといけない。
俯く彼に対して、さらに言葉を発する。
「解っているのに、その道を突き進むの……?
考え直して……玲刃君……」
最後の方は、だんだん掠れた声になっていた。
「わたしの背負う罪を軽くしようとする過程で、あなた自身を犠牲にするのは不本意ね」
思いっきり、それは自分にも当てはまると思うが、堂々と言ってのける。
だけれど、ミウの事を考えての言動であり、それはとても嬉しくもある。
やっぱり、玲刃君は優しすぎる……。
「進展しないのは、全くもってその通りだわ……」
両者納得する落とし所を見つけないと、平行線のままである。
■白崎玲刃 > ははは、置いておくのか。
【負担なんて置いておくというミウに苦笑いしつつ
ミウの話の続きを、ミウを真っ直ぐに見詰めながら聞く】
いや、厳密には行くべきでは無いだろう?まあ、行く奴はいるだろうが…
ただ、俺の場合は特にだ、先日の襲撃や、それ以前にも、いろいろとして来てる訳だ、目をつけられて無い訳が無いだろう?
だから、俺の場合は、一般生徒になるならば、落第街に行く事は出来なくなるだろうさ
【首を傾げるミウに対しては、それがただの一般生徒の場合ならなと、呟きながら答える
行くべきでは無いとはいえ、行く生徒も居るだろう
ただ、その場合も普通なら忠告だけで済まされるだろう、
しかし、玲刃の場合は、してきた事がしてきた事だけに、
忠告で済まされない可能性もあると判断しての事であった。】
それに、風紀や公安の協力者としてもな
戦闘で相手を殺さずに済ませる手段に乏しい俺がまともに協力者として扱ってもらえる訳無いだろう?
それに、ただ風紀や公安の協力者としているだけじゃあ、秩序から外れた者を救う事も出来ないだろう?
【協力者として扱ってもらえるという可能性に関しては、
自身の戦闘技能的に無理だと判断して答える
勿論、風紀委員や、公安委員の中でも、殺傷による解決を行う者がいる事も知っているが
協力者という立場で、その様な解決方法を行うのには無理があると推測しての事であった。
そして、もう一ついうならば、法権力の協力者として振舞うならば
法から零れた弱者を救う事が不可能であるとの判断もあった】
同じことを繰り返す……か、そうかもな……
でも、止まれないんだ…
今まで殺して生きて来た以上、止まる事を俺は赦せない……
俺は……何を望んでいるんだろうな…
【幸せを求めるのではなく、
自分を赦せないから止まれないのだと、玲刃は呟く
そうしながら、本当に望むものは、と問われれば、言い淀み、
自分でもわからないという様に呟くのであった】
すまない…ミウ…
止まれないんだ……
【掠れ声で説得しようとするミウに対し
玲刃は相変わらず、俯いたままに答えるのであった。】
それを言うなら、ミウも同じことをしようとしてる様に感じるぞ?
【ミウに言われた言葉について、苦笑いしながら
それを言うならミウもだろうという様に言い返す。
相変わらず、ミウも優しいと思いながらも、結局平行線を辿るばかりであった。】
ああ……何というか…こう不毛だよな……
【お互いを思い合っての良いい争いという
何とも不毛なものだなと、苦笑いを浮かべたまま言うのであった。】
■ミウ > 「行くべきではないだろうけど、行く人は行くのよ。
それに、目をつけられていても、落第街に居るところを見られただけでさすがに補導されるなんて、稀ではないかしら。
玲刃君は考え過ぎなのよ」
ミウの考えが甘いとも言えるだろうか。
そして風紀や公安の協力者になる事に関する玲刃君の反論には、さすがに言い返す事が出来ず、言い淀む。
「そ、それは……あれよ……」
そして、言い返す事ができないので視線を逸らしていく。
ど、どうしよう……。
このままだと、玲刃君を止められない……。
だめだと分かっているのに、何もできない。
「同じ悲劇を繰り返してまで……、
得るものは一体何なの……。
何の意味があるの……。
自分の望むものを見つけてからでも、遅くないでしょう……?」
玲刃君の事を理解しようとは思う。
だけど、今、彼を突き動かすものを止められない。
彼が求めるのは、幸せだけではないのだろう。
ならせめて、自分が望むものを見つけてからでもいいではないか。
玲刃君に謝罪された時、もうミウの説得ではどうにもならないと察して、口をつむぐ。
このまま、あの時と同じ事を繰り返してしまうのだろうか……。
嫌……嫌だ…………。
今なら、まだ間に合うというのに、肝心の彼を止める手段がない……。
「……玲刃君。
もう本当に……絶対に……止まる事ができないの……?
どうやってもだめ……?
あなたの運命は、どんな事をしても変えられないの……?」
少し泣きだしそうになる。
だけど、堪えないといけない……。
そんなに、弱いところは見せられない。
かなり痛いところを突かれてしまった。
「わ、わたしは良いのよ。
そうしないと、あなたにだんだん責任を押し付ける事になってくるじゃないのよ」
なんともまあ勝手な言い分。
「そうね、全くもって不毛だわ」
玲刃君につられて、苦笑いをしてしまう。
「だから、あなたが折れる事ね」
両者折れないから、不毛なのであるが……。
■白崎玲刃 > まあ、そこは考え過ぎかもしれないが…
とはいえ、流石にまた落第街で何かしたとしたら洒落にならなくなるだろう?
【例え考え過ぎだとしても
考えるに越した事は無いと考える玲刃であった。】
そもそも、悲劇が繰り返されると決まった訳じゃあ無いだろう?
【そうして、言い淀みながら、悲劇を繰り返してまでと言うミウに対しては、
そうとは決まった訳では無いだろうと困った様な苦笑いと共に言う】
得るもの……か…きっと、そんなものは無いぞ…
ただのエゴだ…
ただ助けたい…ただ依頼を遂げたい…
それだけだ、俺は今までそうやって生きてきたからこそ、それ以外の生き方を知らないし
ただの自己満足だよ…
【進む先に得るものなど無いと、
ただの自己満足だとミウに告げる
自身が望んでいるものなどはわからず、
ただ、進み続けるしか彼には出来なかった】
ミウ、そんなに泣きそうな顔するなよ
そんなに、俺に生徒のままでいる道に進んで欲しいのか?
そもそも、俺の運命って、そんなに悲惨な運命になるってもう決まってる事なのか?
そんなのまだ決まって無いだろう?
【そうして、ミウの今にも泣き出しそうな表情を見れば、
困った様な苦笑いを浮かべつつ、その頭を撫でようとしながら
言葉を返すのであった。】
いや、良くないだろ…
むしろ、これから出頭するミウの方が罪を多く背負うべきではないだろ…
それに、俺は別に責任を押し付けられても構わないしな
【苦笑いと共に言い返す、互いに勝手な言い分だが
それが相手を思っての分だけ、なお性質が悪かった】
いや、それを言うならミウがだろ…
ご案内:「天界」に嶋野陽子さんが現れました。
■嶋野陽子 > 高度15000m。
戦闘モードで飛行用の重力波セットを展開中の陽子は、
ミウの天界を探していた。「地上からは雲に隠れて見えない
場所」を重点的に探す事で、比較的短時間にそれを見つける
と、一直線にそこに向かい、先日訪れた時と同じ中庭に降り
立つ陽子。
迎えに出た天使に
「こんにちわ。先日お邪魔した一年生の嶋野陽子です。ミウ
さんと、お話できますか? 用件は、ミウさんのお友達の、
白崎玲刃先輩についてです。ご都合が悪いようでしたらこの
まま帰ります」というと、すぐに帰れるように中庭で返事を
待つ陽子。
■ミウ > 「落第街は、もしもの時は何かしでかさないと自分の身を守り辛いという事情もあるわね。
その分、余程大事にならない限り洒落のように流される場所になるのではないかしら?」
法が生き届かず、ある程度無法の地とは言える。
考え過ぎると、何もできなくなる。
「そ、そうね……。
繰り返されるのが悲劇ではないと祈るわ」
説得のためとは言え、大袈裟に言いすぎたかもしれない。
何も、この前みたいな事が必ずしも繰り返されると決まったわけではないけれど……。
やはり、被るのだ……あの時と。
得るものだけが全てではないと思う。
誰かを助けたい、依頼を遂げたい。
それ等はきっと、肯定されてもいいはずだ。
自己満足に生きるのも、本来なら何も問題ない。
故に、またもや言い返す言葉がない。
「そうね……。
それは、素敵な事だと思うわ」
肯定してしまう。
次々に出されてしまう正論。
「な、泣きそうな顔なんてしていないわ」
軽く、顔を背けてしまう。
「あなたが生徒のままでいる道に進んで欲しいとか、そういう事ではないのよ。
そうね……元々、これはわたしの勘みたいなものだったのよね。
さっきも言ったように、“あの時”と被るの。
“あの時”、玲刃君は風紀委員から剣を取り戻す事を話して、わたしもそれに乗っかったわ。
同じように、ここで玲刃君のその決断をわたしが受け入れれば、また同じ事を繰り返す事を危惧してしまうのは、分かるわね?
だからわたしは、あなたを止めたいの。
決まったわけではないけれど……危惧はするわ」
玲刃君に頭を撫でられる。
とても気持ちが良い……。
だけど、今は彼の手の温もりを感じている場合でもなかった。
彼の言う通り、確かにこれからの事を考えると、これから出頭するミウは罪を多く背負うべきではないのかもしれない……。
「あなたはもっと、自分を大事にしなさいよね。
玲刃君に責任を押し付けて、わたしの気分が良くなるわけないじゃないのよ」
勝手な言い分で、論点が変わっていると思わなくもない。
これはまた、不毛だ……。
「わたしが折れる必要、どこにあるのよ」
そんな時、ノックがする。
そして天使が部屋に入ってくる。
どうやら、陽子ちゃんが天界に来ており、玲刃君とミウに用があるようだ。
その事で、思い出す。
「そ、そういえば、陽子ちゃんからの伝言をあなたに伝えなければいけなかったわ」
玲刃君が既に出頭しているという話を聞いていたため、陽子ちゃんからの伝言を伝え忘れていた……。
「陽子ちゃんの用件は、玲刃君ついてとの事だけれど、お通しして構わないかしら?」
そう玲刃君に質問してみる。
■白崎玲刃 > いや……俺の場合いろいろとな…
剣を失くした時の様な事が再び起こらないとも限らないしな…
【ある意味無法の地ともいえる、落第街
そこであっても、余程といえる事態には何度か玲刃自身遭っている為
ミウの言葉には苦笑いで返すほか無かった】
いや、俺の生き方なんて素敵じゃあ無いさ…
【依頼も、殺しの依頼ばかりでは無いとはいえ、殺しの依頼がそれなりにあるのは事実であり、
救う事だって、虐げている者を殺す事で、虐げられている者を救う等の手段によるところも多い
故に、決して素敵な事では無いと、
肯定するミウに対し顔を俯けながら返すのであった。】
ははは、それは肯定してる様なものだぞ
【顔を背けるミウの様子に、笑みを浮かべながらからかう様に言うのであった
とはいえ、ミウにそのような表情をさせてしまった原因も自身にあるため、申し訳無くも思うのであった。】
なるほど……勘か…
確かに同じような感じではあるが……それでもな…
流石に、止められたら流石にどうすれば良いかわからないぞ?
【ミウの頭を撫でながら言葉を返す
泣きそうな表情で止められれば無碍にするわけにもいかず
しかし、いろいろと詰まっている感じな現状、
玲刃自身もどうするべきかと決めかね、困った様な苦笑いを浮かべ続けるのであった。】
それを言うなら、ミウだってとなるわけだが……
【自分を大事にしろと言われて言い返そうとしつつも、
しかし、いつも無茶してる事実がある手前、これに関しては強く言い返せないのであった。】
俺だってミウに責任を負われても、気分良くはならないぞ
いや、そうなると俺も折れる必要が無い訳だしな…
【不毛な言い合いは続く、
結局、どちらも折れるつもりは無く、責任の取り合いという奇妙な事態が続いていた】
ふむ……陽子……ああ、嶋野か…
【陽子と聞き、誰かと思い出そうとしながら
思い出すと同時に、以前の風紀委員会本部での事を思い出し苦々しい表情を浮かべるながら
というか、ここにどうやって来たのかと、陽子が飛べる事を知らない玲刃は疑問に首を傾げるのであった】
伝言?そして、俺に用事か……何だ?
ああ、大丈夫だ…
【そうして、伝言やら、実際に訪ねてきている事やらに目的は何かと訝しみつつも
多少警戒の表情を浮かばせながら、通して大丈夫だと告げるのであった。】
■嶋野陽子 > 天使に案内されて2人の
いる部屋に入った陽子は、
「大事なお話の最中に割り込んでしまっ
て申し訳ありません」と二人に詫びる。
そして二人に向かって、
「先ほど、綾瀬音音さんと会ってお話し
ました。先日、商店街友人の買い物を手
伝ってもらったのですが、白崎先輩の恋
人だと聞いて驚きました」と続ける陽子。
ここで白崎先輩の方に向き直ると、
「私は白崎先輩と綾瀬さん、そしてミウ
さんとの関係の深い所は判りませんので
それについてどうこう言う資格はありま
せんが、恋人の為に自分を変えるという
経験ならば持っています。ですので、私
がどうして今の身体になったのかという
話を聞いてもらえればと思って来ました。
あまり長くならないように頑張りますが、
6年の年月をまたぐ話ですので、多少は
長くなってしまいます。よろしいでしょ
うか?」とたずねる陽子。
■ミウ > 「剣を失くした時の事は、正当防衛じゃないの。
大きな事件なんてそうそう起きないわよ……多分」
他ならともかく、こと落第街であるため、自信はない……。
ただ、結構大きな事件ももみ消されているのだろう……と思う。
違法組織などがたくさんあるぐらいだから……。
「誰かを助けるって、とても素敵な事よ。
誰かの頼み事を聞いて成し遂げるのは、とても素晴らしい事だわ。
自己満足に生きるのも、決して悪い事ではないわね」
殺しの依頼を請け負う事もある事は聞いている。
決して、綺麗な部分ばかりではないのだろう。
だけど、これまでの玲刃君の生き方を否定する理由なんて、どこにもない。
「あ、あなたが勝手に、肯定していると解釈しているだけよ!」
少し頬を膨らませ、むっとした表情になる。
泣きそうな顔になっている事は、断固認めようとはしない。
まるで意固地な子供のように。
「ひとまず、玲刃君が本当に望むものから探せばいいじゃないのよ。
あなたの幸せを掴もうとすればいいじゃないのよ。
わたしも、いっぱいいっぱい協力するから……そうしよ?」
頭を撫でられ続けると、小動物のような仕草で、涙が零れそうな顔で少しだけ微笑みながら、玲刃君にそう促してみる。
そして、またもや痛い所を突かれてしまう。
というか、先程から自分にも当てはまる事しか言ってない気がするので、当然と言えば当然いう事になる。
「わ、わたしは、ある程度平気なの」
玲刃君に『気分良くはならないぞ』と言われれば、口をつむぐ。
言い返す言葉がなくなったからだ。
だがしばらくして、再び口を開く。
「あ、あなたはそういう所がやさしすぎるのよ」
反論する言葉が浮かびあがらなかったからつい口走ってしまったけれど、
な、何言っているのだろう……。
「少しは、折れようとしなさいよ」
玲刃君は警戒する表情を見せながらも、陽子ちゃんを中に入れてもいいと許可してくれる。
そして、天使の案内により、陽子ちゃんがこの部屋に入ってくる。
「いらっしゃい、陽子ちゃん」
そこで陽子ちゃんは、玲刃君の方を向き、語り始めるのだった。
話が長くなってしまうかと聞かれると、ミウは首を縦に振る。
■白崎玲刃 > 正当防衛とは言えども、あれだけ死者が出ててはな……
いや、それがそれなりに起きるものなんだよ……
【それなりに起きるものだと言う玲刃自身、何度か大きな事件に巻き込まれた事があるが故の
なかなか実感のこもった様な言葉であった。】
例え救う事は素敵だとしても、頼みを聞いて成し遂げる事が素敵だったとしても
その手段、その道のりが血に濡れたものだったら、素敵なんかじゃないだろう?
血濡れの上の自己満足は、きっと素敵なものじゃあ無いさ
【決して、自分の生き方など素敵では無いと、自照気味に苦笑いを浮かべがら玲刃は言う
血濡れの道の上の生き方と、自己満足と、悪と己を卑下しながらも
しかし、玲刃自身、その生き方を止めるつもりも無く、止める事も出来はしなかった】
ははは、相変わらずミウは意地っ張りだな
【ミウの意固地な様子を、玲刃は微笑ましいといった様子で笑みを浮かべながら見つめる
相変わらず、この神様は子供っぽい所もあるんだな、と微笑ましく思うのであった。】
俺の本当に望むものか……
俺の幸せ、か……
でも、きっと、今から探すんじゃ、駄目なんだ…
このまま、法に迎合する事も、無法者になる事もどっちも選ばずにいられるなら、それが良いさ……
でも、あれだけの事をしてしまった以上、俺はどちらか選ばなきゃいけないんだ…
だから……ごめん…
【自分が望むものについてはわからないが、
自分の幸せはきっと、恋人である音音や、友人であるミウ達とこうして過ごす事なのだろうと思ってはいる、
しかし、玲刃は自分の幸せを選べずにいた
そうして、決断を迫られる現状に思いを馳せながら、
結局、無法者として戦い続ける道しか選べず
涙がこぼれそうな表情のミウに対し、頭を撫でながら謝るしか出来なかった】
いやいや、それを言うなら、これから不法入島者になる可能性のある俺の方が平気だと思うんだがな
【平気だというミウに対し、ある良い自分の方が平気であると笑みを浮かべながら告げる
結局、自分が責任を背負って、社会的に没すれば問題無いとの判断もある上であった】
いや、優しすぎるって言うが、それを言うなら多分、ミウもだぞ…
というか、襲撃の時に協力を申し出た時点で、ミウは優しいというか、何というか…
【優しいと言うミウに反論しつつも、論点が何処かおかしい方向に飛躍してしまっていた。
少しは折れろと言われた事に関しては、何も言葉を返さない、折れるつもりはないという、無言の主張であった。】
ああ、いや構わないが…
【そうして、ミウとの話の途中の来訪者に
驚きを残しつつも構わないと告げる
が、】
あ、ああ……音音の知り合いだったのか…
…………?
いや、何で突然………?
【いきなり音音の、知り合いと言われ、そして音音と付き合っている事を聞いたと言われても
いきなりの事に玲刃も困惑するのみであり
更に、突然過去の話をするなどと言われても、疑問符しか浮かばず
ただ、何故と問う事しか出来なかった。】
■嶋野陽子 > 白崎先輩の顔に、困惑の
表情しか見られなかったので、自分が段階を
すっ飛ばして話を始めてしまった事に気が付
く陽子。先日ミウと話していた事もあって、
白崎先輩とを最後に言葉を交わしたのは、風
紀委員会の取調室で、しかも先輩が逃げ出す
直前だったことを思い出す。
「失礼しました。白崎先輩とは取調室から逃
げ出した時から時計が止まっていましたのを
忘れていました。あの時も、私が無い知恵を
絞って、どこか邪魔が入らない場所で事情を
聞いて今後の相談をしようと思って病院への
移送を提案しようとする間もなく逃げ出して
しまわれて・・・人目が無ければ『話を聞い
てよ!』と叫んでいた所でした」と、最後に
会った時まで話を戻す。
それから、風紀委員会本部襲撃の際は、負傷
者捜索のためにがれきを持ち上げて回り、一
人も負傷者がいなかった事を不審に思い、大
時計塔の上から見下ろして、本命と囮の連係
を見て取ったところに、ちょうど白崎先輩の
指名手配の情報が流され、囮との連係の良さ
に、津波を止めた時のミウさんとの連係と仲
の良さを思い出した陽子は、同じくクラーケ
ン戦で思い知った力不足への対策として戦闘
モードを実装し、重力操作による飛行能力を
得た際に、飛行性能試験中にミウさんの天界
を発見し、翌日にミウさんを訪ねて相談した
こと、など、最後に言葉を交わしてから起き
た事を白崎先輩に説明する陽子。
天界から戻ると、今度はバイト先の病院でシ
イン先生と四十万静歌先輩の事件に巻き込ま
れたのだが、それは本件には関係ないので割
愛。
「私は保険課員として、白崎先輩を自分
の緊急連絡リストに登録してあります。
先輩に何か有って救急出動や病院に搬送
されたらば、すぐ私の所に連絡が来るよ
うになっています。それで先日の襲撃の
時にお見舞いに行けたのです。
先ほどお話した際、綾瀬さんは、『信じ
て待つしかないよね』と言って、その緊
急連絡の転送を希望しました。これで、
何か有ったらば、私経由で綾瀬さんに連
絡が行くようになりました。
でも、そういう手配は本来は恋人自身で
行う事なのですよ。自分で進んで危険の
中に入っていくのならば、愛する人の不
安を減らすために手を尽くすのは、恋人
の役目なのですから。」
と締めくくる陽子。
■ミウ > 「多くの死者が出てしまったけれど、そうしなければ死んでいたのはあなただったのかもしれないのでしょう?
落第街……だものね。
それなりに起きると言われれば……否定し辛いわ」
ミウもミウで、落第街では事件に巻き込まれた事がよくある。
そこに実感のこもった玲刃君の言葉が加われば、もう否定できなくなる。
「それは……汚い部分を見れば、そうなってくるかもしれないわね……」
救う事が素敵だという事も、頼みを聞いて成し遂げる事が素敵だという事も、綺麗な部分を見ての話になる。
だが、そんなに自己否定する事ないじゃない……。
「それは勘違いよ、意地なんて張ってはいないわ!」
この否定する姿こそ、意地を張っている事になる。
普段は大人びていても、結局のところ容姿相応の子供っぽいところを見せてしまう。
そして返ってくる言葉は、またもや拒むものだった。
「そう……なのね。
どうしても……だめなのね。
今から探す事だって、出来るはずよ。
選ばなければいけないなら、今すぐではなくても、せめてあなたの真に望む事を見つけてからでも、遅くはないでしょう?」
頭を撫でられながらの、再びの玲刃君からの謝罪……。
もう、ここまでなのかな……。
「だから、不法入島者になるのは考え直してって言ってるじゃないのよ……。
この件の責任を負って社会的に没すれば、悲劇を繰り返してしまうというわたしの勘がますます当ってしまいそうよ」
ここまで自己犠牲的になれるなんて、本当に自分を大切にしてほしい……。
「また『ミウも』ね、先程からそればかりだわ。
わたしは、玲刃君の事を言っているのよ。
ここは、あなたのその優しさを一旦押しとどめて、素直にわたしの責任にしておけばいいのよ」
かなり無茶苦茶な理論。
そして、なんだか変な方向にヒートアップしてきてしまった。
ミウはやや赤面気味で、反論してしまう。
陽子ちゃんの話は玲刃君に向けられている。
なので、特に口出しする事なく黙して聞いている。
■白崎玲刃 > 【PL:PLの限界により中断させていただきます。
後日改めて再開予定】
ご案内:「天界」から白崎玲刃さんが去りました。
ご案内:「天界」からミウさんが去りました。
ご案内:「天界」から嶋野陽子さんが去りました。