2016/07/17 のログ
『車掌』 > まったく、散々な結果だ。
装甲列車は大破、人的被害も甚大。
死者が出なかっただけマシ、という所か。

『――車掌』

「おう。このまま撤収するぞ――こいつをはやく直してやらないと、な」

おそらく、彼らと帰れば、鉄道委員会も英雄の仲間入りだろう。
だが、そうはならない。
何故ならば――

「あたしらはいつだって、常世の裏方。鉄道運行以外にゃ、顔を出す必要もないさ」

英雄なんて柄でもない。
凱旋なんてしたくもない。

武装列車は動くのが不思議という態で、そのまま車庫へと戻っていく。



今日も鉄道委員会は、平常運行であった。

ご案内:「転移荒野外縁部」から『車掌』さんが去りました。
リビドー > 「――」

 左眼を抑えながら、貴種龍の死を認識する。
 暫く立ち尽くしていたものの、時間が経てば左目を抑えたまま振り返り、
 柔らかく微笑む。目立つのは教師として宜しくない。
 故に長居は無用だが――
 
「お見事。……よく頑張ったね。ステーシー。」

 疲労を把握しながら、労いの言葉を掛ける。
 少しばかり、口調が柔らかい。

クラージュ > 「さぁ、ここからが忙しいぞ!!
 皆が笑顔で帰る為に、怪我人の治療からだ!!」

家に帰るまでが龍退治です と 改めて周囲に告げる。

「今度、この勲を唄にしよう。『吟遊詩人』ならできるだろうからな!
 さぁさぁ英雄の凱旋の為だかっこつけて帰ろうぜ!!」

勇者は『僧侶』のまま、怪我人の治療と搬送に走り回る。

ご案内:「転移荒野外縁部」からクラージュさんが去りました。
ステーシー > 去っていった装甲列車を見ながら溜息をつく。

「来る時も帰る時もあっという間」
「風みたいな人たち……」
「……助けられたわね」

リビドーから労われれば上体を起こして。

「はい、頑張りました先生。ちょっとお腹が空きました…だから」
「みんなでラーメンでも食べに行きませんか、これから面倒くさいことがいっぱいありますからね」
「ふふふ……大冒険、しちゃったなぁ…」

年相応の笑顔を見せながら立ち上がる。
クラージュの言葉に笑みを浮かべたまま、

「お疲れ様、勇者さん。吟遊詩人……? いや、ヒーラー?」
「どれでもいいわ、みんなを助けてくれてありがとう」
「あなたは私たちにとって、紛れもない勇者よ」

と言った。
空を仰ぐ。夕焼け空が蒼に染められようとしている。
まるで、何事もない一日がそうであるかのように、当然に。

リビドー >  
「はは、全くだ。でも確かに力を貸してくれた。
 装甲列車は……鉄道委員だったかな。見るに風紀委員の勇者も駆け付けていた――
 ――ともあれ、そうだな。教師の交ざれるようなものなら、喜んで。」

 片目を抑えたまま、笑って応える。
 冗句めかしてはいるが、割と乗り気か。

「とは言え確かに、これからの後処理が大変だ。
 ……一介の教師程度ではあるが、出来る範囲でキミたちが楽になるように手を打っておくよ。
 そう云うのも教師の務めだからね。さて……」

 大きく息を吸って、吐く。
 雰囲気を整え直し――

「ボクも大分疲れた。行くとしても、ラーメンは今度にしようか。
 ステーシーも他の皆も、休める内にゆっくり休んでおくと良い。
 消耗したままでは食事も美味しくないだろう。

 …それでは、ボクも行こう。また会おう、ステーシー。」
 

ステーシー > 「色々と手を回していただいて……本当にありがとうございます、リビドー先生」
「あなたは私にとって、尊敬できる教師です」
「…そうですね、みんな傷だらけでボロボロで」
「ラーメンよりも病院食かな……」

んん、と大きく伸びをして。

「はい、また会いましょうリビドー先生!」

そう言って別れていった。
また会える明日があることを喜びながら。

こうして物語は終わりを告げる。
でも彼らはかけがえのない明日を守りながら、この常世学園で生活していく。

Clover 完

ご案内:「転移荒野外縁部」からリビドーさんが去りました。
ご案内:「転移荒野外縁部」からステーシーさんが去りました。