設定自由部屋です。常世島内であるならご自由に設定を考えてロールして戴いてかまいません。
また、ここでは回想的なロールも可能です。ですので常世島の外でも構いません。しかし、あくまでメインは常世島の内部でお願いできればと思います。
その他常世島内の特殊な場所や、シチュエーションなどにご利用ください。
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参加者(0):ROM(1)
Time:02:34:42 更新
ご案内:「青垣山・伊都波家古道場」から伊都波 悠薇さんが去りました。
ご案内:「青垣山・伊都波家古道場」から伊都波 凛霞さんが去りました。
■伊都波 凛霞 >
「(…お墓参り、かぁ───)」
そこにいるはずがないのに、といつしか避けるようになっていた気がする
その日は、久しぶりに二人でお風呂に入って…
お互いの成長ぶりを確認したりなんだり、したのかも、しなかったのかも……
■伊都波 悠薇 >
「それはお互い様だよ」
ふぅっと、息を吐いて。
少し甘えるように裾を引いて
「ん……賛成……おふろー……」
ぐうたらな言葉を告げて――ずるずると這うように――道場の外に……
■伊都波 凛霞 >
「…ただし絶対無茶はしないこと。
私が逃げるって行ったら絶対一緒に逃げる、いい?」
へたりこんだ妹に視線を合わせるようにしゃがみこんで、少しだけ強めにそう言葉を投げる
「…そういえば随分行ってないっけ。…そうだね、じゃ、一緒に行こうか──」
気がつけば時間も経ったものだと思う
忘れていたわけではないけれど、妹の言葉でまた強く、思い出した
自分たち二人の側からいなくなってしまった、一人の人間のこと
「…さ、立って、道場は寒いんだから。風邪引いちゃうよ」
少し手を引くようにして…そろそろお風呂空いてるかな、なんて考えながら
「疲れたでしょ。今日はもう、お風呂入って寝よう?」
■伊都波 悠薇 >
「……はぁ―……」
つないだ手はそのままに、ぺたりと座り込む
「――よかったぁ……」
安堵したように息を吐いて。そして――
「……ねぇ、姉さん」
静かに
「今度、お墓参り、いかない?」
そう提案した
■伊都波 凛霞 >
「っ…!?」
少し高く構えられた、左手
その構えが意味するもの、放たれる技は…知っている
僅かに怯んだ
僅かに遅れたその反応の内にその技は滑り込む
───
………
……
…
静寂
静寂の中で二人は静止している
まるで恋人のように、打ち込んだ手といなした手、それらの指を絡めて
"技"を編み出したならば、対応する"返し"が同時に作られる
それが暗殺にも使われた古流武術・伊都波が一子相伝で在る理由
「……参ったなぁ…」
頬を汗が伝う
皮膚が凍えるような、冷たい汗
「…わかった、約束する。根負けしちゃったよ。
独りでは絶対いかないようにします。…これでいい?」
くるん、と絡んだ指を組み替えて、指切りの形にして揺すってみせた
■伊都波 悠薇 >
「だといい。でも、ここは常世島だから。絶対とは言えないもん」
静かに、静かに――
「……クスリ。それ使えば、異能の力が膨れ上がる……」
それを使えばもしかしたら
「考えすぎかもしれないけど! でも、それでも!! だからこそ……っ、私は姉さんの安全を確保したいの。少しでも!」
だから――
「姉さんの、隣に、絶対立つ!!」
”できない”その言葉が、欲しかった。
なら、自分にはできる。名残のようなそれでも!
左手を構えた。そう、それは――
”毟り蕾”
打てなくなったはずのそれだ
「――絶対、一人でなんていかせないっ」
踏み込んだ。
普通よりも少し上。鋭い――
左下――斜めに切り込んで――間合いに、入り込む。
■伊都波 凛霞 >
「……それは悠薇の考えすぎ」
小さく肩を竦めて、苦笑する
「お寺に行ったって、なんにもないでしょ?
行こうと思ってたらもっと早くに行ってるんだから」
…甘い、と言われれば少しだけ困った顔
それは仕方がない、見極めようとしたとはいえど、相手は大切な妹なのだから
「だって悠薇相手だもん。頑張ろうと思ったけどやっぱり本気で技を極めたり、できないよ」
■伊都波 悠薇 >
「――思い出したんだよ」
ただそれだけ。でもこのタイミングということが不安だった
「だめだよ、姉さん」
――言葉はそのまま
「お寺に行こうとか、考えて、ないよね?」
辻褄が、合うのだ。あそこは禁止区域。風紀委員なら行けるようになる――
合法的に。そして――
「姉さん。姉さんを、私も危険なところには連れていけない。だって――今だって甘いもの」
■伊都波 凛霞 >
「………やめよ。やっぱり、悠薇を危険なところには連れていけない」
目を伏せて、結った髪へと手を伸ばしてしゅるりとリボンを解く
長い髪がさらりと、重力に従って揺れる
「死んだ人のことを惜しんだって、悔やんだって帰ってこないよ。
忘れることができるわけじゃないけど……。
……なんで急に、彼のことを?」
■伊都波 悠薇 >
「ううん。違うよね。それは”建前”、じゃないの?」
そうなってほしいと思うのは――
「――イヅルにぃ」
――そう、一番心配するのはそこで。
そして、立ち尽くしているところに、追撃の一言
■伊都波 凛霞 >
「っ…!?」
右腕を脱力させる様子に一瞬カラダを強張らせる
折れてはいない、折ってはいない筈
──違う、折られたことにしたんだ、と気づくのに僅かな時間を要してしまう
「……考え過ぎだよ、悠薇。
勉強も一段落ついたし、元々そっちの活動に興味もあった。
この島で生きてきた人間として落第街の方面の治安はどうにかなって欲しいし。
理不尽に死んじゃう人には、やっぱり減って欲しいから」
そこまで答えて大きく深呼吸をする
「……心配いらない、って言ってもダメなんだろうけど。
私は悠薇が私についてくるほうがずっと心配……。
攻撃を読めても対処できないんじゃ、落第街じゃ、きっと危険な目に遭う……。
大怪我をするか…もしかしたら……」
命を、落としてしまうかもしれない
"次の攻撃"は放たれず、妹…悠薇と相対するように、立ち尽くしていた
■伊都波 悠薇 >
「――ふっ……」
極められた。あぁでも――そう。
きっとそこで終わりじゃないけれど――
これで、自分に肩は折れた
もう、右腕は”使わない”
――プランっと、右腕を脱力させて
「きっと色んな理由があるのは、わかるよ。でもさ、姉さん」
――姉さんは、普通じゃいけないところに、行きたがってるんじゃ、ないの?
そう告げてから。
また構えもなく、立つだけ
「――姉さんが、心配だから」
■伊都波 凛霞 >
「(──何で、知って…?)」
蹴りは妹の薄いお腹を捉えて、くの字に曲がった身体の、その右腕を捉える
足刀から戻しの脚を肘へと絡め、その肩を極める
──このまま体重をかければ、圧し折れる
「──ふっ」
小さな息遣いと共に、妹の身体は宙に舞う
技を極めて尚関節を破壊しない、木の葉のように、板張りの床へと投げ飛ばした
「……理由は、きっと一つじゃないよ」
投げた後の姿勢を但し、立ち上がる
そこに拘りを見せる妹の言葉
多分、きっと
自分で気づいていない何かに、気づいている…そんな気がした
「なんで、そんなこと聞くの?」