2015/08/23 のログ
ご案内:「面会室」にシインさんが現れました。
ご案内:「面会室」に四十万 静歌さんが現れました。
シイン > 今日もまた面会者が来ているとのこと。
看守の手伝いを受けながら、牢に入る前の黒衣の服装に着替え、一人。
いや、正確には三人だが、一人で面会者を待つ。
誰が来ると教えては貰えずに、部屋の中で待つしかないわけだが。
講義を聞きにアスティアが来るだろうか。
はたまた、暴君の姉上だろうか。

ダリアはこの前に来たからないとして、やなぎの可能性も捨てきれない。

一つは歓迎。一つはお断り。一つは拒否。
そんな気持ちが渦巻く中で、面会者を静かに待つ。

四十万 静歌 > ――面会室へ通される。
ゆっくりと姿を現し、
微笑を浮かべながら対面に座る。

「――どうも、シイン先生。」

静かに、いつも通りに其処いて、
普通どおりに接するだろう。

「――こういう所初めてなんですけど、
 何か幽霊でそうで怖いですよね……!」

そして、最初に出た感想がこれだ。

シイン > 面会室の扉が開いて、入ってきた者に驚く。
まさかまさかの予想外だった。
来る可能性は、無きにしもあらずではあるが、それでもだ。

「いや、まさか、静歌。
君が来るとは思わなかったよ。」

「幽霊は出ないが、普通はこんな場所に善良な"一般人"が来ることはないからな。
犯罪者に、その身内ぐらいか。」

四十万 静歌 > 「被害者と加害者ですからね。」

あはは、と笑って。

「本来はダメなのでしょうけど、
 約束しましたし、必要だと思ったので
 ちょっと無理をいってなんとか許可してもらいました。」

そういって
じっと瞳を覗きこむようにみて。

「――いけませんでしたか?」

と首を傾げるだろう。

シイン > 「ダメどころか、禁止ものだと思うがな。
いくら約束と言っても無理は――」

"良くはない"
言葉はそうに続くはずだったが、覗きこんでくる瞳に捉えられて。続くはずの言葉は止まり。

「――私が決めることではないからな。
君が決めて、判断したのなら誰も何も言えまい。」

無論、それは私であろうとも。そう後に付けて。
逆に覗きこもうとするだろう。
以前とは違い、幻影を見るのではなくて、四十万 静歌を見るように。

四十万 静歌 > 「――そうですよ。
 だから、来たんです。
 まぁ、罪も認めて態度も悪くなかったからってのもありますけどね。」

だから半分はシイン先生のお陰ですよ?
と笑う。

「――それで、
 ちゃんと、私が見えますか?」

そして、きちんとみようとするのであれば、
首を傾げるありのままの彼女が見えるだろう。
特別な特徴もない整った顔立ちの、
否、四十万静歌という女の顔が。

――確かに似た所があるかもしれない。
――捉えどころのない、
――だからこそ見出してしまうような顔が。

シイン > 「ふっ、見苦しく悪足掻きをするより。
素直に罪を認めて、罰を受けた方が利口だろう?」

堂々と観衆の前でいう始末。
この程度で咎めようと、何も言って来やしないだろう。
事実なのだから。

「君のことか、……そうだな。」

真紅の瞳は細くなりながら、じっと、決して逸れずに。
四十万 静歌を見ている。
そして"見えたのだ"
先に見てた顔とは別物と称してもいい精悍な顔立ちが。
いや、別ではない。同じだが、同じではない。

「――それが君の顔か。今まで見てたのは偽装か。
…幻影とは自分でよく言ったものだな。」

意図して言った言葉ではないが、これでは本当に幻影を追ってたことになる。

四十万 静歌 > 「――恐らくは出てはこれるでしょうね。」

決着はまだついてないようだが、
いい加減そろそろ決着はつくだろう。
――調べることなんて、もう何一つないのだから。

全ては明らかになっている。

後は結末の結末を残すだけだろう。

「――偽装というほどの事ではないですけどね。」

そして、シインの言葉に、
人さし指を口元にあててそういった後、

「――私の顔は、その人の想いを反映させすぎますから。
 ご覧の通りに。
 良く見れば違うと気づけるんですけどね。」

とふんわり微笑んで――

「つまらない顔でしょう?」

と首をかしげた。

シイン > 「何かしら科さられるとは思うが出れるだろうな。」

これが加害者が、もしもだが罪を認めずに早期に自首をせずに。
逮捕されるまで逃走してたとしたら、話は変わるのだが。
今回の場合は早期自首なこともあり、決着もまた早いだろう。

つまらない顔。
そんな言葉に、否定を指す意。
首を数回左右に振り

「いいや、顔につまらないも、たのしいもないよ。
そこには個人個人。一人一人別々の顔があり、どれも素敵なものだ。」

「静歌、君の顔もまた素敵なものだよ。」

素直に彼は彼女へ言葉を送った。

四十万 静歌 > 「――ま、その辺りは、
 私から特にいう事はありませんよ。」

そして、科される事、結末の結末について、
どんな結果が出ようと、
私に言えることはない。
嘆願するなどはあるのだろうが、
元より嘆願するくらいなら――
正直に話したりもしはしないのである。

そして、素敵なものだよと、いわれると、
少し嬉しそうに笑って、

「ありがとうございます。」

と、頭を下げる。

「――とりあえず、
 私は顔を見に来ただけなのですが、
 思ったよりも元気そうでよかったです」

なんていうだろう。

シイン > 「それでいい、私は私に科された罪を受け入れるだけだ。
それが、私に出来る償いの一つだろう。」

どんな罪であろうとも受け入れる。
考えは未だに変わらずに、受け入れて償う。
そこからだ、償ってようやく前に進める。
それまでは、幾ら道を進もうにも進めない。
自分の為にも、相手の為にも、正しき道に進む為にも。

顔を褒めただけ、それで頭を下げる彼女。
なんと律儀なのか。

「私は当たり前のことを言っただけだよ。
だから頭など下げないでくれ、な?」

若干焦ってるようで、

「ん、まぁ、私は元気なままさ。
一つだけ問題を抱えたままだが、君とその周りの者に迷惑をかけるつもりはない。
安心をしてくれ。」

四十万 静歌 > 償いの一つの言葉にやわらかく微笑みつつ、
頭を下げるなといわれば、頭をあげるのである。

「当たり前でも、
 嬉しい言葉ではありますから、
 ありがとう、でいいんですよ。」

とクスッと笑って、

「まぁ、迷惑といっても、
 私に出来る範囲ならあまり気にしませんけどね。
 ……
 よかったらどんな問題かおしえていただけませんか?」

と、首をかしげて聞くだろう。

シイン > 「ふぅ、君は本当に誠実で優しい娘だな。
静歌の婿となる者はさぞ幸せになるだろうな。」

これは冗談ではなく、本気で言ってたりするのだが。
彼女はどう捉えるだろうか。

そして、自身の問題について、静かに口を開き。

「――龍。
私の身体には元から呪いとして刻まれていた。
それが龍だ。
呪いはいつしか、災いを呼び起こす。
どんな形であれ、必ず。」

細かな詳細は看守の前では流石に言えなかった。
滅びを招くなど、誰が言えるだろうか。

四十万 静歌 > 「そ、そんな事ないですよ、
 いいお嫁さんになれたらいいなとは思ってますけど……」

真っ赤になって照れた様子で、
もうやだーというように、
ぱたぱた手を動かして――

問題を口にすると、
真剣な眼差しでみながら、一つ頷いて。

「……こういったら、なんですけど……
 それは魔術的なものなんですか?」

と、不意に首を傾げてたずねるだろう。

シイン > 「そんな謙遜することはないよ。
いいお嫁さんになれるさ、その相手がさぞ羨ましいよ。」

相変わらず、このような話題には弱いのだと。
真っ赤になっている様子を見て笑みを溢す。

そんな笑みも、直ぐに解けて、話題は切り替わり。

「…さぁ?私は魔法と魔術の類は点で駄目でな。
だが少し違うとは思う。魔術や魔法に類されない部類だ。
この呪いは感染したとも言っていいか、悪質だろう?」

四十万 静歌 > 「も、もう、何いってるんですかーーー!」

そんな事いわれたらまっかっかである。
さておき。

「そうですか。
 感染した呪いですか。」

少し指を顎にあてて考えて――

「そんな呪い、本当にあるんでしょうか?」

なんて、ふと、そんな言葉を口にした

シイン > 「はははっ、すまないすまない、調子に乗りすぎた。」

ついついからかってしまうのは、彼女の反応が分かりやすいという点と。
反応が可愛らしいのが原因だ。許せ、静歌。

「本当にあるのかどうか、か。
実際に私が龍となった原因となる物を身体へ埋め込めた奴が、それを言ったからな。」

"その呪いは貴方が引き寄せた"のだと。

「未だに全てに通じてるわけではない。
だから何が正しくて、何が間違ってるのか。
正しい答えを導き出せない。」

四十万 静歌 > 「もう、私でからかわないでください。」

ぷんぷんですよといわんばかりに、頬を膨らませて、

「まぁ、それじゃあ、実際分からない情報なんですね。」

ふぅん、とちょっと考えをめぐらせて――

「――呪い、というものは色々ありますし、
 様々な形がありますが、
 大体において、それは人の心のあり方に関係してるんですよ。」

と、目を真っ直ぐ見ていうだろう。

シイン > 「いや、でも、本心だぞ?冗談ではないからな。」

さらっと、思いとして伝える。
頬を膨らませてて、もし手が届くなら、頬に手を添えて押したい気分でもある。

「ん、…心のあり方か、それには納得が行くな。」

黒から白へと変色した時が分かりやすい。
あの時は心が満たされたから。
話したことでスッキリしたとも言える。

「黒から白へ、それもまた心のあり方によって炎が変色したのだろう。
だが、炎の効果は依然として黒の時と変わらず。」

今ではどうだか、試せないからわからぬが。

四十万 静歌 > 「もーもーーーー!」

真っ赤になっていやいやと頬に手をあてて、
左右に首を振る。

そして、こほんと、落ち着いて、
顔はまだ紅いままに、

「黒から白になったなら、
 きっと、呪いはもう解けているんじゃないですか?
 とはいえ、また炎が黒く染まる時、
 また呪いが始まる。
 つまりは……未来へ進む力がある限りは大丈夫ですよ。
 破滅を望む心が破滅へと導くとか、
 そんな感じなんじゃないでしょうか?」

なんて、首をかしげるだろう。

シイン > 「未来へか。
確証は得られないが、言葉としての説得力はあるな。
再び黒に染まる時、そんな時が現れないことを祈ろう。
気持ちを強く持てば大丈夫と信じてな。」

かのグランドマスターのおかげで。
呪いの進行も現状は遅れている。
解決するまでの時間は用意して貰えたのだ。
友好的に活用せねばなるまい。

もし、彼と協力していると知られたらとんでもないことになりそうだが。
その時はその時だろう。

真っ赤にして、顔を染めている彼女を。
ようやく真っ直ぐに見ることが出来た彼女を。
素顔を見つつ思うのだ。

「…本当に早まったな、私は。」

それは撃った事だろう。
説明などせずとも、察しが良ければ簡単に分かるだろうか。

四十万 静歌 > 「――ま、この辺りは詳しい人に聞いたほうがいいですが。」

顎に人差し指をあてて、一つ頷き――

「そこまで大きく外れていることもないと思いたいですね。」

とふんわり笑って、
続く言葉に、
静かにまぶたを閉じて――

「ええ、そうですね。
 やってしまった過去は塗りかえれない。
 ひょっとしたら、
 普通に笑い合って私を見る日が――
 何の障害もない幸せな日常が、あったのかもしれませんね――」

と、淡い笑みを浮かべる。
――今にも消えてしまいそうな儚い笑みを

シイン > 「うむ、この場所から出所次第、聞きに行くつもりだよ。」

脚を組んで楽な体勢を作り、座椅子に身体を預けて。

「どの程度が当たっているのか、その時に聞くとしよう。」

小さく笑い。
もし違ってたとしても問題はない、と。
合ってれば、合ってたで。
"何か特別なモノでも送るとしよう"

彼女の言葉に笑みを見せながら続いて

「そうだな、過去は変えられない。
過去から起きた出来事で未来を変えることも出来ない。
だからこそ、罪を償って、向き合うしかない。」

彼女の淡い笑みは、掴んでしまったら消えてしまいそうで。
触れるのも恐ろしくなるぐらいに。

「――静歌。もし良かったらでいいが。
私が出所したら、付き合ってくれないか。」

風情も何もあったものじゃない。
そんなのは重々承知しつつ、デートの誘いといった所だろうか。

四十万 静歌 > 「――それはそれは。」

どんな結果がでるか楽しみですね、
なんて笑って――

大人しく口を挟まずに、
シインの言葉をきく。
そして、付き合ってくれないかとの言葉に。

「そうですね。
 “友達として”なら構いませんよ。」

と微笑むだろう。

「ちゃんと向き合って――
 ちゃんと償い続ける限りにおいてはですけど、
 いわなくても、シイン先生ならうまくやるでしょうし?」

とじっと上目遣いにみながら

シイン > 「あぁ、最初から"友達として"の意味だよ。
"彼氏彼女の関係"は高望みし過ぎさ。」

君には君に、もっと相応しい相手が居るだろう、と。

「上手くやれるかどうかはさておいて。
期待に応えられるように、私は私なりの道で償うよ。」

その上目遣いは狡いからやめてくれ。
最後にそんな言葉を後付けた。