2016/06/05 のログ
ご案内:「ガンショップ『obsidian』」に加賀見 初さんが現れました。
加賀見 初 > 昼間は暇だ。
夜になったら忙しくなるかと言われればNOと答えるのだが。

そもそもの立地があまりよろしくない。
割と辺鄙な場所に立っている。
周囲はピンク色のお風呂屋だとか、飲み屋だし。
そもそもチラシを作って集客するような商売でもない……と思う。

さて、そんな暇な店の主が何をしているのかというと。

「……やっぱり、豹はかっこいいね。
 豹柄のTシャツ買おうかな」

加賀見 初 > のんびりとネットサーフィンを楽しんでおりました。
パッと見は仕事してますよと見えるかもしれない。

「しかし、今日も暇だね。
 ボクの商売は暇な方が平和なのだろうけれど。
 ……銃だってメンテナンスは必要なのだけれどね」

加賀見 初 > 手に届く位置にある珈琲メーカーから、おかわりの珈琲を入れる。
砂糖とミルクを程々に。
ブラックを飲みたいとは思わない。

「暇な探偵事務所もこんな感じなのだろうね。
 血沸き肉踊る事件というのも困りものだけれど。
 そういえば、あのハードボイルド小説は途中だったかな」

どこに片付けたっけ……と思案顔。

加賀見 初 > 思い出せたらしく、立ち上がってからカウンターの下をごそごそ。
はしたない格好になっているかもしれないが、どうせ表からは見えないから気にしない。
きっと見えていても気にしない。

「ああ、あったあった。
 きちんと本棚にしまっておかないとダメだね、これは」

カウンターが手狭だからとどかしてから、それっきり。

「……最初から読み直すかな。
 時間だけはあるからね」

学校はサボってますけどね。

加賀見 初 > 静かな店内は時計が時間を刻む音と不規則にページをめくる音が響く。
夕暮れの時間になれば、店の外が活気付いてくるのだが。

加賀見 初 > 「……これ、前に読んだな」

途中まで読んでいたのだから当たり前である。
まぁ、細部は忘れていても大筋を思い出したのなら読み続けるか少し悩む。

ちら と 店のドアを見る。
異常なし。

「……いいか、読んでしまおう」

加賀見 初 > 本を読みながら少し冷めた珈琲を味わう。
安物でも十分に美味しいと思うのだが、きちんとした喫茶店などで頼んだらもっと美味しいのだろうか とふと頭をよぎった。

「しかし、ハードボイルドな主人公はよく平気な顔で飲めるものだね。
 ブラックは苦すぎる気がするよ」

ご案内:「ガンショップ『obsidian』」に”マネキン”さんが現れました。
”マネキン” > 【小気味いいベルの音が響いて扉が開く。
フードを目深に被った男子学生服の男が入店してくる。】

辺鄙な店だ。

【顔を隠したまま器用に店内を見回した。】

加賀見 初 > 来店を知らせるベルの音で読書を中断。

「やぁ、いらっしゃい。
 今日はなんのご用向きかな?」

フードを目深にかぶった学生服。
風紀や公安ではなさそうだ……さて、そうなると。

「一応、先に伝えておくよ。
 購入にはライセンスが必要だからね、ないなら風紀か公安に掛け合って欲しい。
 冷やかしなら……まぁ、ゆっくりしていくといいよ」

”マネキン” > 【声に反応して動きを止めた。
ゆっくりと俯き気味のまま顔を店員へ向ける。】

(身の欠けた女一人か。)

ああ、そのとおりだ。同業者を冷やかしにきた。
買うつもりは無いが、念のため…魔術師によく効く銃はないか聞いておこうか。

【フードを目深に被りなおす。】

加賀見 初 > 「同業者なら、ボクの店の評判は知っているだろう?
 見ての通りの小さい店だよ」

本に栞を挟んでカウンターの脇に置いた。
本人はカウンターの内側から動く気配はないようだ。

「ええと、魔術師相手の銃だったね。
 腕があるならスナイパーライフルで超遠距離狙撃を進めるよ。
 相手が人間なら意識外からの狙撃はどうしようもないものさ。
 腕がないなら……そもそも血を流すような争いごとをするものじゃないと思うよ?」

”マネキン” > 古臭く、ありきたりな答えだ。
そういうものではなく、もっととっておきのようなものは無いか?

(…研究区とつながりはないか。)

【下を向いて首を左右に振った。】

あと、忠告しておくなら。
意識外の狙撃に当然の対策を打つのが戦闘慣れした魔術師と言うものだ。

他の客にそう答えていたなら、減点だな。

【懐に手を入れる。】

加賀見 初 > 「とっておきがあったとして―――冷やかしに来た同業者に教えると思うかい?」

途中で間が開いたのは、言葉を捜すためだろう。
視線が少し宙を泳いだ。

「最初に戦闘慣れしたという条件があれば、答えも変わると思わないかい?
 普通の魔術師であるなら、極論を言えばデリンジャーでも殺せるさ。
 ……当たればね」

やや苦笑気味。
懐に手を入れるのを見れば。

「一応、監視カメラもあるし風紀や公安も立ち寄る店だ。
 見ての通りで現金も少ないから犯罪行為だったら自重してくれるとありがたいな」

”マネキン” > 【相手の制止に一度だけ腕を止める。
その懐ではべレッタ93Rをベースに改造したマシンピストルが握られていた。】

何故犯罪行為だと思った?
名刺かもしれないじゃあないか。

とっておきを特別に紹介できるほど、馴染みの客がいるようには見えないがな。
九九九。視線が泳いでいるぞ。

【懐から銃を抜く。
横向きに見せ付けるようにしてから、相手に向けてその銃口を突きつけた。】

それは違うな。普通の魔術師ならただ引き金を引くだけで十分だろう。
そのとおりにこうやって、当てるだけだ。

加賀見 初 > 「名刺だったら、先に出してるだろうからね。
 概ね足が不自由な女一人だと思っての凶行かなと。
 一応、治安がそれなりに悪いからねこの辺りも」

はぁ、とため息。

「まったく災難だ……頻度は低いがそっち方面のお客がいるから生計を立てていられるんだよ。
 今度から用心棒でも雇いたくなってきたね。この店には特に何もないっていうのに。
 ところで、キミ。本当にただの強盗かい?
 ロボコップの仲間だったりしないかい?」

言いながらも両手を挙げる。
敵意がないジェスチャー

”マネキン” > 【油断なく銃口を向けたまま無い口を開く。】

残念だが鋼の装甲は持ち合わせちゃいない。
古いがいい映画だとは思うがね。古すぎて夢を実現するようなやつがいる始末だ。

せっかく足が不自由な女一人、商売敵がこんなところでのうのうと店を構えているんだ。
潰しておきたい、って落第街のやつらはいくらでもいるだろう。ああ、乗っ取るのもいいか。
強盗だとしたら要求すべきはさっきのとっておきを出してもらおうか、ってところか?九九九。

【肩を震わせてせせら笑う。】

ああ、忠告しておこう。用心棒は今度があったら雇うんだな。

ご案内:「ガンショップ『obsidian』」に水月エニィさんが現れました。
加賀見 初 > 「あれの銃がベレッタR93を改造したものなんだ。
 希望的観測でうっかり弾を入れ忘れてくれたりすると嬉しいのだけれど」

両手を挙げたまま、困り顔。

「それじゃあ、雇う算段を考えておかないと。
 ボクを殺したところで旨みは少ないと思うんだが、どうだろう?」

水月エニィ >  
「欲しいものがあるのだけど……」

 当たり前のように扉を開き、呟くように声を発しながら中へと入る。
 そうした所で、どうにも揉めているような光景を目の当たりにした。

「……取り込み中?」
 

加賀見 初 > 「……申し訳ないね、見ての通り取り込み中だ。
 悪漢を退治してくれ とまでは言わないが、然るべきところにこっそり連絡してもらえるとすごく嬉しい」

困ってはいるのだが、どこか余裕があるような受け答え。

”マネキン” >  
若い割りによく知ってるじゃないか。
弾丸か。確かめてみよう。

【スライドを引いて薬室から初弾を弾き出す。
小型の特殊なケースレス弾がはじき出された。】

ああ、ちゃんとはいっているようだ。これで安心したな?

…おや。見覚えのあるお客じゃないか。

【銃を向けたまま、顔だけ振り返って新たな客のほうに顔を向けた。
目元は見えない。少し考え込んでいる。】

水月エニィ >  
「ええ。こんにちは。中古品屋さん。
 ……店主さんはああ言っているみたいだけど、通報した方がいいのかしら?
 痴話げんかを真に受けて怒られるのは勘弁よ。」

 きょとん、と、小首を傾げてみせた。
 今の所、携帯電話の類を取り出そうとする素振りはない。
 

加賀見 初 > 「ああ、とても安心できたよ。
 ついでにそのまま回れ右して出て行ってくれるとボクはもっと安心できるんだけど、どうかな?」

ダメだろうなぁと思いながらも提案をしている風情。



「生憎とボクは恋人募集中でね。
 この店に篭ってる事が多いから出会いが少ないんだ。
 たまの出会いがあったらコレだもの、我ながら運の悪さに涙が出るよ」

慌てて携帯を取り出して事態が急変するのも喜ばしい事ではない。
というか顔見知りか。下手すると悪化している可能性が脳裏をよぎる。

”マネキン” > 九九九。
痴話げんか、だそうだ。どうする、パートナー?

【肩を震わせて楽しそうに笑う。
否定されれば、何のことも無く平然と立つ姿に戻った。】

いや、同業者のようだから商品自慢をしていたんだが。
彼女がとっておきを出してくれないんだ。

せっかく客が増えたんだ。次の商品を出すとしよう。

【ベレッタを構えた腕は降ろした。
もう片方の手で懐から出した警棒型スタンガンを、水月さんに向けて受け取れるように差し出す。】

水月エニィ >  
「否定するまでがお約束よね。漫画で読んだわ。
 ……商品の自慢し合い、だったの。お店を構えるのも大変なのね。
 中古屋さんの商品としてはイマイチしっくりこないけど――日を改めるべきかしら。
 看板をCLOSEDにしておく位は出来るわよ。」

 差し出されたそれを迷わずに掴む。
 それが何なのか分からないわけではないが、やっぱり掴んだ。
 
 

加賀見 初 > 「とっておきたい、とっておきだからね」

いい加減手がだるくなってきた。
同じ姿勢は疲れるものだ。

「看板はそのままでいいよ。店仕舞いにはまだ早いからね」

どうしたものかと思案に暮れる。
異能は使いたくない のだ。

”マネキン” >  
【静かにスタンガンのスイッチを押し込む。
やや改造されて威力を強化された、落第街仕様の瞬間的な高電圧が警棒を包んだ。】

例えばこれは落第街でも十分通用するように改造を施してある、警棒型スタンガンだ。
それでも護身用か誘拐用がせいぜいだがな。

ああ、言い忘れていたが…
別に手を上げておく必要はないぞ?

【ひどく不思議そうな雰囲気で、店主に向け斜めに向けた顔を振り返らせた。】

水月エニィ >  
 
 
 「 」

 高電圧で一瞬怯み、"怯んでみせれば"、
 そのまま倒れて伏した。ように見える。
 
 

加賀見 初 > 「ああ、嬉しいね。そろそろ腕がだるくなってきてたんだ」

腕を下ろして。

「実演販売するなら店主の許可を得て欲しいな。
 ボクの店なんだから。
 それと、その子は大丈夫なのかい?すごい電流が流れる音がしたけれど。
 ああ、もしもキミがこの後に狼藉を働くなら……ボクとしては本当に使いたくないとっておきを使わないといけなくなるんだ」

”マネキン” >  
そうかい。
だがな、俺はそのとっておきに興味があるんだ。

【拳銃は懐の隠蔽ホルスターに直して、倒れた水月さんに近寄る。
その身体を抱き起こそうとしゃがみこんだ。】

どうする?
これから俺はこの彼女を抱えてこの店を出ようと思う。

【顔を店主を見るように横に向けた。フードの奥の無機質な視線が見える。】

水月エニィ >  
 抱き起されれば、当たり前と云わんばかり眼を開いて身体を起こす。
 そのまま軽く顎を蹴り上げに掛かり、掴まれなければその反動で転げ落ちて離れる。
 捕まれれば、靴をすっぽ抜かせることで逃げ、転げ落ちる。

「……っと、びっくりしたわね。
 そんなことをしなくても誘いたい所があれば付き合うわよ。
 その方が店主さんも安心できるでしょうに。」

 何気ない会話のように告げる。
 パッと見、痺れを残しているようには見えない。
 

加賀見 初 > 「ああ、使いたくないのには理由があるものだよ。
 女性の秘密を知りたいなんて、まったくいやらしいなキミは」

室内に弱い風が流れ始めた。

「加減が難しいんだ、後で片付けをする身にもなって欲しいものだよ」

そこで、エニィが飛び起きて 風が止む。

「……誘われる先も楽しいことではなさそうだけれどね。
 さて、店主としては暴れる困ったお客様に退店願いたいんだけれど」

カウンターの裏からコルトSAAを取り出して構えてみせる。
流石に堂に入った構えではあるが、両手でしっかり構えるセオリーどおりの構え。
曲撃ちはなさそうである。

”マネキン” > 【執着する様子は無い。
顎を蹴り上げた手か足は軽い手ごたえと共に脆い何かを撃ち抜く不気味な感触がする。
”マネキン”は一度だけその身体を硬直させると、頭の位置を調整するような動作をした。フードを目深に被りなおす。】

風…そして効かないのか。
電圧を無効化した?当たらなかったようには見えなかったが。

いや、安心させちゃ意味がない。とっておきが見れるかもしれなかったのに残念だよ。
女性の秘密といわれるとさらに興味がわく。
さて、どうするか。

どうすべきだろうな?撃つか?

【出入り口のそばで、徐に立ち上がる。
被りなおしたフードの口元は意味ありげに歪められていた。】

水月エニィ >  
「……単に慣れているだけよ。これでも結構苦しいのよ、身体を動かすの。
 ああ、この前なんて電撃からの粉塵爆発コンボを貰ってボロボロになったかしら。」

 大きく息を吸って、愚痴めいた冗句として吐く。呪うようなものはない。

 ……人体構造を鑑みれば違和感の強い発言ではあるが、
 暗に気合で乗り切ったと言ってのけた。

 奇妙な手ごたえについては、は深く考えない事したのか、
 フードの男を一瞥しただけでそれ以上の言及はない。
 また、その他の行動を見せる様子もない。

「どうしてそんなに店主さんの秘密にこだわるのかは気になるけれど……ん。
 ……冷房でも付けた? 少し涼やかな気がするのだけど。」

加賀見 初 > 「窓の立て付けが悪いのさ、ボロ屋だからね。
 これが片付いたら安物の珈琲でも飲んでくつろいでいくといい。
 ……本当に無事ならね」

信じられないような言い訳と捻くれた謝辞を述べながらも、銃口はまっすぐにマネキンを狙う。

「言っただろう?
 後片付けをする方の身にもなって欲しいと。
 キミはあれかい?我が家が血塗れでも気にならないタイプかい?」

撃鉄をゆっくりと落とす。

”マネキン” > 気合と言うわけか。
その気合がどこまで持つか、台に拘束して電撃を流す実験にも興味がわく。
誘えばついてくるんだったか?

【ダンスにでも誘うように、たおやかに手のひらを差し出した。
その口元には嘲るような薄ら笑いを浮かべている。】

そうだな…掃除しやすい場所で血塗れにするタイプかな。
理由なんてホラ、同業者の秘密を探るのは当然だろう?

ああ、こっちにも安物の珈琲をもらえるかな。それとも両手をあげたほうがいいか?
さっきの君みたいにさ。

【おどけたように肩をすくめた。】

水月エニィ >  
「そんなに立て付けが悪いと外から悪い蟲が入って来そうね。
 ……これが片付いたら、って縁起でもないわね。なんか、死臭がする言葉だわ。」

 冗句なのだろうがと思いつつも、店主の言葉を受ければ片眉を顰める。
 気を取り直し、フードの男へと視線を戻した。

「……まぁ、構わないけど。
 せめて何か貰って帰りたいわね。」

 大きくため息を付く。
 この前よりも随分と素直だなとフードの男を評し、
 極力興味をこちらに向かせるようにその手を取った。
 

加賀見 初 > 「だからこれからの季節は大変なんだ。」

エニィがマネキンの手を取れば。
ふぅ と小さくため息。

「申し訳ないが、今日はもう店仕舞いだ。珈琲も遠慮してほしいね」

店内に響く破裂音。
避けないのであれば、飛び出した金属の凶器はそのままマネキンの胸部に飛び込みその運動エネルギーを余すところなく伝えてくれるはずだ。

”マネキン” > 以外だな。タフさに自信でもあるのか。
実験データをもとに新型が開発できたらエニィ式電磁警棒とでも名付けよう。

【少しだけ驚いたような口元に変化し、わずかに顔を上げた。
その意外性が隙になったのか、鉛の弾丸は無事”マネキン”の胸に命中する。
出入り口を背にしていたため、その胴体はそのまま扉に叩きつけられた。】

なるほど。
骨董品でも覚悟は十分と言うことか。

仕方ない、今日は出直すことにしよう。またくる。

【その肉体が黒い煙のようなものとなってぐずぐずと崩れていく。
床や扉に黒い泡の残滓を残しながら、不吉な再会の言葉だけが店内に響いた。
やがてその汚れもしばらくしたら消えてしまうだろう。】

九九、九九九。

【その後に改造ベレッタと警棒型スタンガンだけが落ちている。】

水月エニィ >  
「信条の問題なの。ジュースと雑誌の恩よ。
 ……誰にでも使えて、誰でも相手できそうな警棒ね。」

 その言葉は銃声にかき消されたかもしれない。
 いずれにせよ、叩き付けられ、溶けて消えるマネキンの姿を認めた。

 明らかに尋常のそれではないし、人間のようにも思えない。
 とても胡散臭い何かなのは分かる。

 その上で。
 自分が直接殺め、勝利した訳ではない。
 とは言え、殺人?に手を貸した事には違いが無い。
 
 死を見てこなかった訳ではない。
 これまでも戦ってきた訳だ。自分が"直接"終わらせた命はない筈だが、
 そのものは嫌と言う程見ているし、見殺しているし、何処かで殺す事になっているかもしれない。
 あるいは思い出さないようにして、なかった事にしているのかもしれない。
 勝った記憶などはないから、直接殺めた記憶も浮かばない。少なくとも今はそう認識している。

 とは言え、それでも。 

「ついてないわね……」

 気持ち悪いし、厭になる。
 そう言わんばかりに片手で頭を抱え、身体の力を抜いて座り込んだ。
 気を張る必要もないから、今はそうすることにした。

加賀見 初 > 「人外はともかく、強盗(キミ)は出禁だよ。
 聞く耳もたないだろうけれどね」

ふぅぅぅ と 大きく息を吐く。

「申し訳ないね、突然に巻き込んでしまって。
 せめて椅子に座るといい、女の子が床に座るのは行儀が悪いよ」

冗談にも聞こえるが、よく見ると微妙に震えているのがわかる。

「何か飲み物は必要かな?
 水とミルクと安い珈琲しかないけれど」

ご案内:「ガンショップ『obsidian』」から”マネキン”さんが去りました。
水月エニィ >  
「いつもの事だから構わないわ。何処に居たって危機は来る。
 ………まぁ、今日みたいなケースは滅多にないけれど。」

 少し休めば、微かに震える彼女とは嘘のように気を取り直す。
 彼女に目を向けれど、言及する様子もない。気付いていないのかもしれない。

「……頂くわ。水で構わないから。」

 頷いて、確かに頂く意思を見せる。
 飲物含めて食欲は失せているが、施してくれると言っている以上有難く貰う。
 そのように決めている故に、言葉に甘える事にした。
 
  

加賀見 初 > 「ヨクワカラナイモノに付きまとわれるのは遠慮したいものだね。
 どうせ付きまとわれるならカワイイ男の子かカッコいい男性がいい。」

ひょこひょこと歩きながら、テーブルに水を置いた。
グラスはそこまで冷えていないが、水は冷たい。

「巻き込んで本当に申し訳ありませんでした。
 お詫びに格安で商品を提供させていただきます」

一応は客商売なので謝罪はきっちり行っておく。

「店としての対応は以上。
 命の恩人としての対応は……さて、どうしようかな」