2016/07/11 のログ
ご案内:「夜の常世公園」に”マネキン”さんが現れました。
■”マネキン” > 【メインルートから少し外れた木々の影に、フード姿の男子生徒がたたずんでいた。
スマートフォンで時刻を確認する。】
メールで指定した日時はそろそろだが、彼女はどうでるか。
無視するようなら他の誰かにメールを送る予定ではあるが、直接来てくれたほうが都合はいい。
顔を合わせて会話したほうが交流ははかどるとは思わないか。
【フードの前を押さえて、少し深く被った。】
ご案内:「夜の常世公園」に高峰 司さんが現れました。
ご案内:「夜の常世公園」に伊都波 凛霞さんが現れました。
■高峰 司 > 「……」
帽子を目深に被り、不機嫌そうな表情で公園に現れる。
そのそばには、親友の姿。今回は一人では来なかったようだ。
■伊都波 凛霞 > 司の少し後ろには凛霞の姿
ほどほどの緊張感のある表情で、公園に佇むフードの男を見据えている
妹に注射をしたのが本当に彼なのか
注射したものはディアボロスウィルスなのか
聞きたいことはたくさんある
が、今は司の出方を見ることにしていた
■”マネキン” > 【”マネキン”はフードから覗く口元を閉じたまま笑みの形に吊り上げた。】
結構。こちらも一人で来るとは思っていない。
賢いことだ。学習したようだね。
(今後もセットで動くようになれば、扱いやすいというものだが。)
まあ、ただで来てくれるとも思っていない。
これはほんの駄賃だ。帰り際にももうひとつ渡そう。
【ウィルス抑制剤のアンプルを二人に向けて投げる。】
忠告しておくならば、感染を進めたくなければそれをこまめに使うことだ。
■高峰 司 > ぱし、と受け取る。
帰り際にもう一つ、と言う事は、やはりその間に何かが差し挟まると言う事だ。
今すぐこいつを抹殺したいが、そう言うわけにもいかない……今は交渉のターンだ。
「で、じゃあアタシを呼びつけた本命の理由は何だ?テメェがわざわざご親切にコレを寄越す為だけに呼びつけるわけねーよなぁ?」
アンプルをしまいつつ、一応ルーンストーンをポケットの中で握りこんでおく。
ルーンは事前の準備がある程度必要な魔術だ。ルーンストーン一つでも随分と違う。
■伊都波 凛霞 > 凛霞はただただ、フードの男の動きに注意を払い、司の半歩後ろに佇む
「………」
わだかまりや衝動を奥底へしまい込み、
二人のやり取りを見守る
■”マネキン” > 経過観察…というところかな。
最初に入手した分の抑制剤だけではそろそろ変化があってもいい頃合だろう。
【”マネキン”が手のひらを差し出す。
ウィルス同士が共鳴する。高峰司の右足が随意運動に寄らずに動く。】
侵食状態は良好。
そろそろ次の段階の症状が出ていてもいい頃だ。
ディアブロ・ウィルスはその症状ゆえに初期は「願望を元に異能を開発するウィルス」として研究されていた。
高峰司。君の願望は何だ…?
【”マネキン”は問いかけた。周囲をただようウィルスが活性化する。】
■高峰 司 > 「……!」
右足が動く。自分の意思とかかわりなく。
それに怯え、思わず左手を凛霞に伸ばしかけ……堪える。
ここで弱みを見せるわけには、行かない。
「は、願望だぁ?このクソみてーなウイルス、とっとと消えてくれねーかなってところだが?」
嘲弄を見せ。
不敵に、嘲笑うように。
敢えて強気に言葉を紡ぐ。
心で負けては、行けない。ここで引いては、主導権を握られる。
■”マネキン” > 【口元から笑みを消す。】
疑問なのだが。
それに感染していて、いままでに君に何があった?
何がそこまで、ウィルスの存在が君を怯えさせる?
最初に感染させ、目覚めたときもそうだった。
私はあの時、まだ何も説明していなかったはずだ。
残念だがウィルス自身に関わる異能を発症した例はいままでにない。
なぜなら、感染者はウィルスに対して一定の制御権能を持つからだと推測されている。
もちろん、君も。
視界は知覚が今までとは少し違うと、自分以外の存在の位置が分かると感じたことはないか?
【高峰司にとってだけ、”マネキン”の存在感が強くなる。ほかの所在もおぼろげにだが方向と距離が分かる。】
■高峰 司 > 「……」
確かに、多少何かを感じ取ることができる。
これは盲点と言うか、気付いていなかった。そこまで気を回していなかったのは不覚と言えるだろう。
最初の怯えに関しては……推論に依る所が多かった。まあ、それでも。
「アタシと言う自我の消失、上書き。その可能性に怯える事に、なんかおかしい事があるか?」
二つ目は放置し、一つ目の問いに応える。
自分が消える。それにより、せっかく得た親友と過ごす時間が損なわれる。
それは、ともすれば自己に課した使命を越える重要性を持った話だ。
■”マネキン” > 自我の消失…か。
九九九、ウィルスだぞ。風邪でそんな心配をする人間などいないだろう。
想像力がたくましいのか、もしくはそれを示唆した人物でもいたか。
【一度小さく動いて、顎に指を当てる。】
…いや。夢か精神に関わる情報を教えた干渉者の存在がありえたか。
その人物が自身の能力をウィルスの効果と誤認させるよう仕向けた…?
高峰司。君の夢に誰か、侵入しては来なかったか。
【”マネキン”はまともな声音で疑問点を問いかける。
親友と過ごす時間を、というあたりで高峰司の身体に異変が起こった。
”マネキン”には分からないが、高峰司の魔力が向上する。同時に、周囲に奇妙な声が小さく、時に強く響く。
その強さは曖昧で、極稀にしか聞こえることはない。】
…おや?
(異能が発現した…か?)
■高峰 司 > 「……じゃあ、このウイルスの正確な作用を言いな。それからだ」
脳内でベッドマンとディアボロスの事を思い出しつつ、思考を纏める。どこまで信じていいのかは謎ではあるが……。
『凛霞と離れるのは嫌だ』
そんな心の声が、ちょっと周りに漏れるかもしれない。
■伊都波 凛霞 > 「……!」
今、確かに
念話とは違う、かといって直接的に言葉が発せられたわけでもない
頭のなかに外側から染みこんでくるような、そんな言葉が
確かに、高峰司の声で……
「(…何か、変わっ、た……?)」
魔術をかじった凛霞にも、肌でその魔力の高まりが伝わっていた
■”マネキン” > いまだに未知な部分のあるウィルスだ。
スラムの地下室で資料は手に入れているだろう?あの資料に嘘はない。
ウィルスに適合できなければ、あの場所で君たちと対峙したあの剣士のようになるんだが。
その状態で彼の精神がどうなっているか、などと外側からわかるわけないだろう?
私にできるのはああなった存在のウィルスに指令を下すことだけだ。
そして君も、それができる可能性はあった。
(精神に関する影響は一部わかってはいるが。
少なくとも、感染だけで精神の融合や上書きが起こる、などという事例はない。
地下室で使ったあの剣士が生前の行動パターンをそのまま残していたことが分かる程度だ。)
【肩をすくめる。視線を高峰司に真っ直ぐに向けた。】
…九、九九九。
なるほど、そういう異能か。
テレパシーとでもいうのだろうか。
■高峰 司 > 「……ああなりたい、とは思わねーな」
結局、ろくでもない事に変わりはない。要求は『さっさとこれをなんとかしろ』に尽きる。
が。
そんな事を考えていたら、周囲の反応がおかしかった。
「……あ?なんだ、お前等?」
きょろきょろ。二人を見比べて少し不機嫌そうに問い掛ける。
■伊都波 凛霞 > 「いや、なんか今…頭のなかに司ちゃんの声で『凛霞と離れるのは嫌だ』って聞こえて…」
念話よりもくっきりとはしていない
司の反応から見てもそれとは違う現象だったことがわかる
…無意識に、何かが発動していたのか
■”マネキン” > 【マネキンの顔の顎の部分を親指で擦る。
口元は少し開いて笑みの形に変わっていた。】
不安定だが、心の声が周囲に漏れる症状といったところか。
素直に慣れない、素直になりたいと言う願望が形になったというところか?
ああ、いや推測に過ぎない。彼女が言うのと同じ声は聞こえたがな。
【わざとらしく両手を挙げる。】
ウィルス抑制剤を定期的に使っている限り、ああなることはない。
安心できるだろう?
これがあればバケモノになったり自我が消失したりすることはないわけだ。
【アンプルをもう一本二人に向かって投げる。】
■高峰 司 > 「な、な……!」
かぁ、と少し顔が赤くなる。
凛霞と一緒に居たい、離れたくない。と言う願望は、理性である程度押し潰してきたものだ。
子供じゃあるまいし、流石にみっともない……と考えて抑え込んではいるものの、実際は一緒に暮らしていた時間を惜しんでいるくらいである。
それが、漏れた。
そりゃあもう、滅茶苦茶恥ずかしいに決まってる。
「ざっけ……!ああくそ、そうじゃなくて根本的になんとかしやがれ!」
受け取りつつ言葉を荒げる。
何の事はない、恥ずかしい秘密が漏れた事で冷静さがどっかいってしまっていた。
『凛霞と一緒に暮らしたい。いっそ独り占めしたい』
そんな本音も、ちらっと漏れるかもしれない。
■伊都波 凛霞 > 「ともかく!」
ンン、と少し大きめの咳払い
「貴方の目的がいまいち納得できないの。
ただこのウィルスの終着点が見たいだけ?
そうだとして、そんなことへ私達を巻き込む必要がどこにあるの?」
一歩、前へ出る
「私の妹に注射をしたっていう、西架と名乗った研究区の人間も…貴方?」
………聞こえてくる、司の言葉の言葉
その言葉にほんの少しだけ胸を痛めながら