2016/06/09 のログ
■伊都波 悠薇 >
「ほんとですか!?」
喜びようがすごかった。
ぴょんっとはねて、すごくうれしそう。
こんな妹は、とてもレアだ。
「にしても、すごいお金持ちなんですね……あ、その……乗せてもらえるなら、その。チャレンジしてみたいです」
馬を二頭。しかも牧場もありそうだ。
お金持ちに間違いない。
「……なら、何もしません」
穏やかに、笑顔でそう言った
■ルギウス > 「写真の焼き増しに比べたら、文字通りボタン一つですからね」
何も困らないし。
「田舎に土地をもっているだけですよ。何もないので広さだけが取り柄なんです。
ええ、機会があれば是非どうぞ……“門”は空けておきますのでご自由に」
不穏な単語が混じったような気もするし、そうじゃない気もする。
「なぜ、何もしないのか伺ってもよろしいですか?」
■伊都波 悠薇 >
門。そういう異能、だろうか。
転移系の持ち主かもしれない。
なにはともかく、馬好きでここまでしてくれている。
とてもいい人だ。自然と、口元がゆるんだ。
「だって、姉は私に何も言わなかったんですよね?」
確認するように、質問に質問で返す。
その前提は大切だ
■ルギウス > 少し考えるそぶりを見せる。
「……ええ、そうですね。
それは姉が言わなかったから大丈夫だという信頼と受け取っても?
それとも、自分は何の役にも立たないから何もしないという諦観ですか?」
面白いと言わんばかりに口元に笑みが広がる。
もとから笑ってるけれど。
ご案内:「伊都波家近くにある畑」に”マネキン”さんが現れました。
■”マネキン” > 【フードを目深にかぶった男が木の陰にいる。
スマホを手元で操作しながら様子を伺っている。】
(よりにもよってこの場所にいるか。
天を仰ぎたくなる。うかつに出て行きたくは無い。)
【軽い電子音が鳴る。
コール時の回線が謎のエラーによって切断された。】
(…だが、やはり先ほどから回線が不調だ。
通話による情報伝達は何らかの要因によって阻害されている。)
(場合によっては出直すか。しかし…。)
【身を隠し、まだ出て行くことは無い。】
■伊都波 悠薇 >
ちょっと似てるし、ある意味で違う。
「なら、それが最適解だから、です。変態さん。信頼に近いかもしれないですけど――なんて言ったらいいんでしょう」
自分は役に立たないってことは思ってない。
そこは違う。
でも、前者の信頼は――どうだろうと考えて。
「姉は告げず、その危険に立ち向かうことを選択しました
それは、姉にとって正解だと思うんです。そのとき、その瞬間においては」
そう、未来でもし。そのことが間違いだったと後悔しても。
それでも、そのとき姉は、選択した。
”一番幸福になる”――そう信じて。
「なら、その瞬間がたとえどういう結果になろうと、最終的には姉は勝ちますから」
ふわりと、笑って告げる。
「――言われなかった私のせいです。私がまだ未熟だから、しょうがないですし」
諦めているわけじゃない。
姉に言われるような自分じゃなかったということ。
なら恩返しするタイミングは今じゃないということ。
「……だから、何もしません」
■ルギウス > 「最終的に勝つ、それは素晴らしい事ですが……その過程で、再び傷を負う事になってもですか?
薬を使われるだけ、犯されるだけならまだいい方です。
腕がなくなると考えたことは?
足がなくなると考えたことは?
ひょっとしたら下半身が動かなくなるかもしれない、その“最適解”は『模範解答』ではありませんか?」
ふぅ、と一息ついて 腕をあげる。
マネキンから見れば、待てという感じの手。
「姉が全てであるなら、それは信頼ではないですねぇ。
依存というのです」
■伊都波 悠薇 >
「それが、なんで、ダメなんですか?」
首を傾げた。何がいけないのだろうと。
髪を、風が撫でた。
「つらいかもしれない。でも、そのつらさを姉は乗り越えます。 腕がなくなろうと、何があろうと、姉は勝ちます。
周りにいる人が姉を支えます。姉は、最終的には勝ちます――
乗り越えて、また強くなってリベンジして。姉は、勝つんです」
それのなにが、いけないのだろう。
「姉がすべて、とは言いません。私のことを必要としてくれなくてもいい。最終的に姉が勝つのなら」
依存、なのだろうか。
別に、自分は姉の全部がほしいとは思ってない。
ただ――
――……幸せですか?
「姉が幸せならそれでいい」
だって、姉は――あんなに素敵なのだから。
「姉を見捨てる人は少ないです。あんな、ヒーロー、他にいませんから」
■ルギウス > 「なるほど。
では、その先として……お姉さんに置いていかれても?」
■ルギウス > 「お姉さんが死んでも、遺志が継がれれば最終的には勝つでしょう。
人の勝利とはそういうものです。
ですが、姉が先に逝ってしまっても……貴女は後悔しませんか?」
■伊都波 悠薇 >
「……――」
即答は、難しい。
今、自分がしているすべてが、崩れるのと一緒だ。
でも――うん。
「それで、姉が勝てるなら」
左目がのぞく。泣きぼくろ。
どこか泣いているような笑顔で、そう告げた
■”マネキン” > 【ルギウスの腕を確認する。足を止める。】
(こちらもできれば合流したくは無い。
しかし…会話内容に合わせて予定を即時修正しておくとしよう。)
【伊都波悠薇に気付かれぬようには警戒していた。
もう片方に気付かれることは諦めている。】
■ルギウス > 「では、一つ……いい事を教えてあげましょう。
英雄が英雄たる所以はね、最後に非業の死を迎えるからなんですよ。
姉を英雄として見るなら覚悟だけは常にしておきなさい。
そして、その英雄の弱点はなんであるかの 確認も」
少しだけ、笑みの質が変わった。
暗い笑みだ。
■伊都波 悠薇 >
「そうなんですか……?」
それは、自分の知識不足かもしれない。
でも――妹は首を傾げた後、笑顔で告げる。
「私のヒーローではありますけど、変態さん。間違えちゃ、ダメです。私の”英雄―おねえちゃん―”ですよ」
だから――
「姉は、笑います。非業の死、そんなものに負けません」
主張は、変わらない。一切、ぶれることなく――目の前の神父を見据える。
「だって、今まで私にそう見せてくれましたから」
そう、この前だってずっと。ずっとずっと。今の今まで姉は――
「はい。ちゃんと見てるって友人と約束しました。だから、ちゃんと、姉を見ます。誰よりも」
うんっとうなずいて。
見ている人がいることには一切、気づかずに
■ルギウス > 「これは強固だ。
彼が負けるのも頷ける」
くくく と 笑う。
瞳が見えれば、演劇を見終わった子供のようなキラキラした瞳が見えたかもしれない。
「ええ、質問は以上です。ご協力ありがとうございました。
それと―――夕方とはいえ、女性の一人歩きは危険です。
どこに危険や“人形”がいるかわからない。
注意することです……特等席で、姉の戦いを見せ付けられる羽目になりますよ?」
■”マネキン” > 【手をフードの奥に当て、顔を整える。】
(彼女の趣味を考えると馬面がいいだろうか。しかしわざとすぎるか、好感度をもたれるか。
…同じ趣味を持たない姉の友人を語るには違和感を感じさせかねない。
今回は平凡な顔を用意しておくことにする。)
【記憶に残りづらい平凡な顔を貼り付けた。】
■伊都波 悠薇 >
とても楽しそうに笑う。
その神父の様子に、不思議そうにしながらも。
つられて、笑みを浮かべる。うん、そうだ。
だから”今”も、なにも心配してない。
父には嘘はつかなかった。必死にお願いした。
お姉ちゃんは絶対勝って、帰ってくると。
条件として一緒にお風呂に入って、背中を流した。
あの感涙は忘れない、すごい顔だった。
そして、もうひとつ――
「いえ、こちらこそ素敵な馬さん見せてくれてありがとうございました」
『こらーはるっち!! 浮気とかしちゃいやんだからねっ』
空気だった携帯ストラップが、久々に吠えて。
「……? はい、気を付けます?」
最後の言葉はわからなかったようで、頭の上に疑問符を浮かべるのだった
■ルギウス > 「いいえ、今度は直接馬にさわりに来てくださいね」
力で壊すのは実に簡単だ。
文字通り赤子の手を捻るようにいくだろう。
だが、それはオモシロクナイ。
「と、言うわけでして……申し訳ありませんが。
“今宵の舞台に人形の出番はありません”」
くるりと体の向きをかえ、マネキンのいる方に向けて一礼を。
「“踊りたいというのなら、今宵は私がお相手しましょう”」
■”マネキン” > 【用意を整えた。フードを深く被りなおした。
二人のいる場所に向かって、息を荒げた様子を装い走りこもうとする。】
(…!? 何を。何を言っている。)
【その様子に戦闘する意思は見えない。
この行動は見えない位置で止めても構わない。】
■ルギウス > 「さぁ、人形一つと引き換えに私の手札を一枚見ますか?
人形を温存してこの場は引きますか?
……どうぞ、お好きなほうをお選びください」
顔を上げる。
その顔には、とても楽しそうで興味なさそうな笑みが張り付いている。
■伊都波 悠薇 >
「はいっ。ぜひ! ――あ、えと……」
そうだと、今ストラップが叫んだことで思い出したように。
携帯を取り出して。
「な、名前と、連絡先を好感してもらえませんか!?」
まるで告白張りの、直角お辞儀をして携帯を神父に差し出して。
「……?」
何かとお話ししているのだろうか。
テレパスも、持っているのかも。すごい人だなぁと、見つめて
■”マネキン” > 【足が一度鈍る。】
(何のつもりだ。
まあいい。想定外だが…予定をやや変更する。
妹を姉に、姉を妹に。意思は危害を加える方向に設定する。)
【もう一度、今度は戦闘する意思を持って走り出す。
一行動で制止させられなかったため、声を出した。】
…おおい!そいつから…!
(手札があるなら、切ってもらおうか。)
■ルギウス > 「ああ、悠薇さん。髪にゴミがついてますよ」
再びくるりと向き直り。
髪についているごみをとる……振りをして、顔を近づけ悠薇の視界を塞ぐ。
「手札を切ったのがわかったところで、理解と対処できるかは別問題なんですけれどねぇ?」
マネキンの背後 にも 現れたルギウスが手にしていた剣……骨と肉でできている趣味の悪い代物……で体を貫こうとする。
■伊都波 悠薇 > 「え、あえ!? いやそうじゃなくて、その、やだめです、その付き合うとかそういうのはこう。え、はぇ!? 押し倒しちゃ――」
妄想劇場の真っただ中。顔が真っ赤になりながら、何事かと妹は混乱していた。
何が起こっているのか、さっぱりわかりません
■”マネキン” > 【”マネキン”の左手が関節の角度を超えて背後へ回る。
ルギウスの剣を掴む。身をかわしたが、中心を避けて刺さっただけだった。
小声で声を出す。】
対処する必要はない。
予定では一度会話を挟んでのはずだったが、
こちらの私が伊都波 悠薇に「襲撃を行い、失敗した」という事実が実験に必要だっただけだ。
【右手で持っていたナイフを投げる。
力は無く、叩き落すのは容易い。】
本来は姉に対して行われるはずだったが。
まさか予想外の騎士が参上したと言うわけだ。
【剣の効果にあわせて致命傷を受ける。】
■ルギウス > 「アドリブは大事でしょう?
ああ、それとね……この剣、掴んだらダメですよ? 悪食なんです」
『悪食とか酷いね!!僕が体を使えば問答無用で真っ二つだったのに!!』
掴んだ腕から声が聞こえる。
それも直ぐに聞こえなくなるだろうか。剣が肉を喰らう。骨を食む。
そしてナイフは……宙にとまった。
「では、奈落はこちらですよ。途中までご一緒しましょう……“マネキン”さん。
貴方は実に素晴らしい……後は貴方自身が欲を持てばもっと素晴らしいのに」
「折角ですからね、イタズラの追加です。
無防備すぎると男子から勘違いされますよ、貴女は魅力的なんですから」
ついでに耳元で甘い言葉をささやく。
■伊都波 悠薇 >
「~~~~~!!?」
ぺたんっと座り込む。刺激が強すぎた。
姉と烏丸との、恋愛もそうだったが――
――自分って子供すぎる?
いや、というか。進みすぎじゃない? 今どきの思春期。
などと、妄想のさなか思いつつ
■”マネキン” > 【食まれた肉は崩れて消え、骨は喰らわれる途中で泡となって弾けて消える。
地面に下向きに落ちたフードの中から声が響く。】
お互い、肉体に意味は無いだろうに。
しかしあれだけ…あれだけ手を打って姉に味方を並べたというのに。
・・・
まさか 妹に味方が現れるとはな。
ああ、奈落は遠慮しておくよ。
【フードの中身が消え去る。
”マネキン”は何処かへと立ち去った。近くにもう一体いる。】
■ルギウス > マネキンに付き添っていたルギウスも消える。
「立てますか、悠薇さん?
立てないのならお姫様抱っこでご実家まで運ばせていただきますが―――
それとも、ここで大人の階段を昇ります?」
冗談めかして、手を差し伸べる。
「さぁ、暗くなってきた。シンデレラのエスコートに馬車がないのが残念ですが」
■伊都波 悠薇 >
「ひゃい! まだ、私は処女でいたいです!!?」
『とんでもない爆弾発言来たー』
慌てて立ち上がり、右手脚同時に前に出す歩行で歩いて見せる。
お気に入りの馬さんスウェットは土だらけ。
でも相当テンパっているのか、気にせず歩く。
家に向かって……
■ルギウス > 「でもね、キモチイイですよ?」
完全にからかっている。
常に悠薇とマネキンの間に立つように位置を変えながら、帰宅するまでエスコートするでしょう。
ご案内:「伊都波家近くにある畑」から伊都波 悠薇さんが去りました。
ご案内:「伊都波家近くにある畑」からルギウスさんが去りました。
■”マネキン” > 【遠距離から様子を伺っていたもう独りの”マネキン”がスコープを片付けて、
コンテナケースの蓋を閉じる。】
当人が認識しなければ効果を発揮しない可能性もあるが…
この結果は通信回線の不調と総合して、「情報伝達の阻害」と見ていいだろう。
やはりなんらかの確率干渉が存在する可能性は高い。
しかし先輩も面倒なことをしてくれた。
予定変更だ。ポイントαにおける迎撃体制を強化してくれ。
ああ…あれを使ってもいい。こちらはしばらく潜伏する。
【その場にはいない誰かと会話している。
そうして二人からは興味を失ったように、未開拓地区へ姿を消した。】
ご案内:「伊都波家近くにある畑」から”マネキン”さんが去りました。