2016/07/17 のログ
ご案内:「喫茶店」に五代 基一郎さんが現れました。
ご案内:「喫茶店」にレイチェルさんが現れました。
ご案内:「喫茶店」に綾瀬音音さんが現れました。
■五代 基一郎 > 夏の足音が既に足音ではなく、そこに確かにある季節になってきた。
海沿いにあるこの喫茶店へと向かう最中の白浜には既に人の気も多く
海開きが行われたのだな、と目でも耳でも知らせるに十分な時期となっていた。
そういった季節という時間を確かめる意味でも、感じるためでもあり
この学生が切り盛りする喫茶店に二人を呼び出していた。
適当に来た順に注文するように薦めつつ自分は冷茶と水羊羹を頼みつつ、出そろえば話を切り出す。
「まぁということで時間は空いたけど前に話そうと思ってたことかな。
いや色々巻き込まれたからさ前回は。もう語るのもと思うけどレイチェルからみて綾瀬はどうだったか、とか。
綾瀬から見てあぁいう時と場合はどうだったかを話してもらえればかな。」
水羊羹にフォークを差し入れながら話を始める。
実際こうして集めたのは二度目ではあるが、どういう趣旨で
どう集めたかはまだまだ話してもいなかった。
それは形としてうっすらとは成り立ち始めているのだろうが。
「いやほら、綾瀬に実技的なことを教えるのは俺だと難があって……
ある程度初心者が相手でも加減ができるレイチェルならと思って頼んでいたんだよ。
前回も様子を見るように言ってたんだけどさ。」
■レイチェル > 「オレはジンジャーエールで。食べ物は……まぁいっかな、今回は」
メニューの上でつつつ、と人差し指を滑らせながらうーん、と唸ること3度。
はっとした表情を浮かべたレイチェルは、店員にそう注文をする。
夏の暑い季節ほど身体に炭酸飲料が染み渡るというものだ。
「どうだったか、って言ってもな。……まぁ、良かったんじゃねぇの?
あんな特殊な状況下で、しかも不慣れな戦闘で。よくあそこまで動けた
もんだぜ。……世辞じゃねぇぞ?」
綾瀬には笑顔を向けて、右手をひらひらとさせて見せるレイチェル。
それは一つの、心からの称賛であるらしかった。
「とはいえ、だ。まだまだ訓練が必要なのは間違いねぇな。
まぁ頼まれたからには、しっかりやってやるから、任せときな」
これは両者に向けての言葉であった。
そこまで口にすれば両腕を組んで、椅子にぐっと深く座り込み、
目を閉じた。
■綾瀬音音 > (突き抜けるような青い空に、海の匂い、汗がにじむ温度。
夏独特の空気を感じつつ、喫茶店に足を踏み入れたのは最後だった。
自分はアイスティとレアチーズケーキを頼みつつ、五代が口を開けばフォークを握りつつそちらを見た)
前回は――はい、中々出来ない体験でした。
ですけれど、ううん……思ったよりも、怖くはなかったかな、とか。
お二人がいましたし、外見からして明らかに人間じゃなかったから、って言うのもあると思いますけど。
でも、余り気持ちのいい感じではなかったですね……なんて言うか、身体が冷える感覚っていうか――。
(思い出して何となく腕を擦りつつ。
“その時”が来ればもっと混乱したりなんなりするかと思っていたが、思ったよりも最中もその後も冷静でいられた。
色々な要素はあるとは思うけれども。
しかし、思い出せば何となく身体の奥が冷たい気がする、のである。
それからレイチェルの笑顔を見て瞬きを数度。
褒められるとは思っていなかった)
ありがとう御座います。
二人がいたから不安もあんまりなかったですし、いやなんか兎に角動かなきゃー!
みたいな所はありましたけど。
……はい。
頑張って着いて行くので、よろしくお願いしますね。
(任せときな、と言う心強い言葉に、此方も笑顔を浮かべて頷いて。
レイチェルも、当然ながら自分にとっては先を歩く先輩である。
めげないようにしないと、と内心で密かに決意しつつ)
■五代 基一郎 > 「それらに連なる本題としては、だけど」
それこそ何気ない風に食べていた水羊羹を脇に置くように
フォークを置いて語りかけるように話し始める。
「レイチェルからも見た感想が証書になるように……綾瀬の適応能力は非常に高い。
最もそれは力として、であって綾瀬自身にはまだ慣れない部分もあるだろうけど……
いずれはね。まだまだ先にも思えるかもしれないが結局行き着く先はそこにあると思っている。」
冷茶で潤すように注ぎながら、また話を続ける。
それらが本題であるようにそれらが続き……
ただ、綾瀬にはなぜそれが行きつく先なのかははっきりと告げないままに
「レイチェルには今後、夏期休暇期間に落第街の方で活動してもらう予定だけどいいかな。
夏期休暇期間中には人の出入りは多くなる。それに紛れて活動を行う者達に対して出てもらう。
綾瀬は……まずそういう訓練や、帰省のことをってことだろうな。
まぁそこらへんが過ぎてからということで」
レイチェルには今後の、特に恐らくここ一月ほどの予定を。
以前の落第街のからずいぶんたったが故に、今一度ということを暗に伝え。
綾瀬にはまだ早い、というよりもまずそういったことをやるべきだと伝える。
確かに非日常の経験はこれから先の為にも必要だが、だからといっておろそかにしていい部分はない。
「……まだ何かハッキリとした表現は見つからないけど
レイチェルには今後レイチェル自身の事も踏まえて風紀とはまた別の活動として、こういったことを続けてもらう。
綾瀬には……恐らく学生生活や風紀等いったものとは別の特別課外活動……言葉として適切なのは自警団”ヴィジランテ”のような活動を目指してもらおうと思う。
いやもうレイチェルも似た様な、となると思うけど既に風紀の人間だしさ。
あまりこう……適切な表現が見つからないからそういう遠回しの言い方になるけど。
自警団、というのもだけど何も法で裁けない悪を裁くとかいう趣旨じゃなくてね。
どうしても足りない部分をやるとかそういう有志的なのだからさ。
こういう集まりもそういうののためにみたいな……?」
一応の目的と、目標たりえるだろう部分を話し、何か質問があれば
答えられる部分は答える、と伝えつつ寧ろ何か伝え足りないことはあるだろうか……とも伺った。
■レイチェル > 店員がジンジャーエールを運んでくれば、深く腰掛けていた姿勢を解いて会釈。
店員から渡された、ジンジャーエールの注がれたコップを見て、満足気な表情を
浮かべる。
よく冷えており、手にとれば中の氷が、かららこん、と涼しげな音を立てる。
早速ひんやりとしたそのコップに口をつけ、こくこくと流しこむレイチェル。
「たまんねーな。こういう時ばかりは暑さに感謝するぜ。冷たい飲み物を
いい感じに美味しくしてくれるからな」
よほど喉が渇いていたのか。そんな風に宙に呟きを放つ。
まだ中身が半分以上残っているコップをテーブルの上に置けば、後頭部に両手を
やって、再び深く腰掛ける。
「その冷える感覚ってのは……結構大事なもんかもしれねーな」
綾瀬の言葉にはそう返す。
特に深い意味はないように思われるような、軽い口調ではあったが。
「まぁ、何だ。動かなきゃ、と思って実際に動けるやつなんてそうそう、
居ねぇんだ。そこは自信を持てば良いと思うぜ。面倒見るオレとしても、
その点は助かるってもんだ。
剣の振り方を教えるのに、躊躇して振れないような奴じゃ、
こっちも困っちまうだろうからな」
そこまで口にして、どこか懐かしそうな表情を浮かべるレイチェルは、
自らの語に少しだけ付け足した。
「……オレは最初、全然だった。だから、その行動力はちょっと羨ましいぜ」
と。
「落第街の方か、了解」
もう一度あいつに会ったらぶっ飛ばしてやるぜ、などと。
心の内にそんな言葉を抱きながら喉へは通さず。
代わりに、ただ一度、本当に小さな――すぐ近くで、その表情をまじまじと
見つめていなければ分からない程度の――憤りの小さな息を吐く。
たったそれだけでちょっぴり胸がすくような心地がした。
「今のところは、特に質問はねぇな。何か引っかかるようなことがあれば、
またその時に質問するぜ」
と、ひらひら手を振りながらレイチェルは五代に返す。
■綾瀬音音 > ……そう、何ですか。
(軽く語られた口調に、ゆっくりと瞬きをして。
何が大切で、何が不必要か――取捨選択は出来ていない)
ん――でもやっぱりお二人がいたのは大きいと思います。
私だけだったら、もう本当に右往左往するしかなかったですし。
――でも、うん、そこは素直に自信を持とうと思います。
そこら辺は多少は前回の件である程度覚悟は決まったというか――、うん……。
―――――そう、でしたか。
(褒められれば少し照れくさそうに笑うが、誰かの生き死にが関わっている、とすぐに思い出して少しばかり眉を下げた。
覚悟はある程度――本当にある程度、ではあるが――決めた。
殺さなければ殺される、ような状況では殆ど選択肢なんて、無いのだから。
しかし、付け足された言葉には、何を返せばいいのか解らずに。
彼女のように自分から見れば途轍もなく慣れている、と言うか強く見える彼女からは、想像ができなかったのだ。
勿論、そうなるまでに積み重なってきたものがあるのは解るのだが)
高い……んですかね。
……………行き着く先ですか……?
(なれない部分があるのは百も承知だし、適応能力が高いと言われても自覚はあまりない。
行き着く先、と言われても自分が何処を目指して歩いているのかもまだまだ曖昧な状態で、良く解らずに首を傾げた。
それがはっきりと告げられないのなら尚更だ)
ん――そうですね、まだはっきりとは日程決めていませんけれど家には帰るのは伝えています。
訓練はレイチェルさんにお願いする以外にも、自主的にもやるつもりでいます。
流石に帰省中は無理ですけれど。
(帰省は3~5日位の予定です、とも付け足して。
本土の実家に帰るとどうしても課外活動の方が滞るし、長居して色々と詮索されるようなことになるのもいただけない。
理由は幾らでも思いつくのだし、まあ疑われることもあるまいと)
自警団”ヴィジランテ”、ですか?
異論は無いですけど。
ううん……風紀委員とかが――組織の人間が動くと目立つし、自由に動けないこともあるから、それを補うような感じです……?
(自分は何処の組織にも属していない人間だが、二人はれっきとした風紀委員だ。
何かあれば組織の人間として見られるだろうし、しがらみのようなもの、もあるのだろうかとそう言う感じに理解して。
首を傾げた)
■五代 基一郎 > 「命を奪う、破壊することに対して”冷え”のような感覚は最初だれでも持っていると思う。」
誰でも持っていたと思う。
恐らくここにいる誰もが本来持っていたもの、日常の中で培われていたものであるが
それはそういった場が多くなるにつれて消えていく。
だからそれが消えていくことが、持っていくことがどうなのかは
敢えては口に出来ない。持ち続ければどうなるか、どうなってしまうかとは
一概に言えない。棄てなければ、と薦めることもできなかった。
恐らくそれはレイチェルも同じだろう。
「さておいて季節が大きく変わった。島の情勢が大きく変わるわけではないけれど
自分が身を置いていたり、役割上守るべきと思われる学生生活での時勢の行事には積極的に出て
身を以って感じたほうがいいということかな。物騒な案件以外は。
それらから剥離した時こそ目的を見失ってしまう。」
レイチェルにはまぁ、今年は風紀として出来ることはほどほどにして
自分も夏期休暇を楽しめばいい、ということや
綾瀬にや実家に戻って自分の帰る場所を確認すればいいとも伝えておく。
それらが剥離した時こそ、迷ってしまうはずだろう。
帰るべき原点や見返すべき場所がなければ……
「正確には、だけどこのどうやっても警察機構では補え切れない部分はどうしても出てしまうんだ。
落第街のように司法から完全に離れているような場所もあるからね。
そうした混乱がある場合には、自然発生的に出てくる組織なんだけど……自警団というのは。
綾瀬が言う様に動きにくいから……という理由という理由とはまた違ってさ。
ある種の目的を持った私設の武装組織かな。組織じゃないからまた別なんだけど。
どこにも所属しない法の外の……という話。実際表沙汰にはできないでしょ今やってることとか、これからやるだろうことは」
綾瀬自身の経歴もあるが、まぁだからといって風紀に引きこむわけにもいかないし
かといっておおっぴらにできることではないのは確かだ。
あくまでも表二は出せない、武力が絡む活動となれば必然的にそうなるのだ。
もちろん明確な目的なしであれば、ただの危険人物であるがそういった自警という名前を与えることで
目的を後から付属させることもできる。ただ今回は後付け的な理由であり、本来は整えつつ綾瀬自身に目的をというのがあるのだが。
「実際対処しなければならないと公的に伝えられている何かしら大きな問題が
今蠢いているわけでもないから、そんなに気構え無くてはいいと思うから
まぁゆっくり過ごせばいいよ今の所……特にこの季節は」
他になければ伝えるべきところはそんな感じかなぁ……と
終えた話、というようにまた店員を呼び止め、おはぎと冷茶を注文し……
残った茶を啜ってはという。
「実際レイチェルも何かしばければって辞令が来てるわけでもないし
特定の何かが出回っているという話もないし時間を空けようと思えば空けられる情勢じゃないかな……
そこに甘えさせてもらうけど、俺も綾瀬も。」