2017/03/19 のログ
ご案内:「廃ビル」に百鬼さんが現れました。
■百鬼 > 時刻は深夜には少し早く、だが十分に夜の帳が降りた頃合――とある廃ビル近くの物陰に佇む黒衣の仮面。
「………。」
物陰の壁に背中を預け、時々そっと廃ビルの様子を伺いながらも沈黙したまま静かに佇む。
今夜は同業者の少女と組んで、依頼をブッキングさせた事についての報復行動の実行日だ。
…正直、ここの組織は最近勢いづいているとはいえボス以外はそんな大した事は無い。
(…とはいえ、数はそれなりに揃えている…と、なれば組んだのは正解だったか)
一人でも何とかなるが、面倒臭いという本音があるし万が一の事もある。
仮面の奥で一度緩やかに一息を零しつつ、さて時刻もそろそろかと――…。
ご案内:「廃ビル」に柊 真白さんが現れました。
■柊 真白 >
待たせた。
(闇から滲み出るように彼の隣に現れる白い面の白ロリ姿。
同じように廃ビルの様子を伺い、見張りの数や警備の様子を確認。)
――どうする。
正面から?
それともこっそり?
(どちらでも構わないと言うように尋ねる。
装備や佇まいを確認する限りはどちらでも問題なくこなせそうだ。
自分ひとりであれば正面から静かに首を刎ねて回るところだが、今日はチームを組んでの仕事だ。
相方の意思を確認。)
■百鬼 > 「――来たか」
闇から滲み出る様に現れた白い面の白ロリファッション。…冷静に考えたら己より奇抜だ。
そんな思考はさっさと放棄してからそちらへと仮面越しに顔を向けて。
「……あそこのボスはどうせ察知しているだろう。時間を掛けるのも面倒だし正面から行くか。
…正直、私の方は誰かと組んでの行動は初めてだからな…若干君のフォロー寄りになるが」
そもそも、速度だけならおそらく彼女の方がやや上だ。彼女の邪魔にならぬように動きを合わせなければ。
ただ、トリッキーさは仮面もかなりのものがあるので、どちらがメインでどちらがフォローでもこなせよう。
「……確認するまでも無いが、皆殺しか?」
そう今回の相方に尋ねる。少なくともボスについてはここで確実に息の根を止めるが。
■柊 真白 >
奇襲、了解した。
(本格的な戦闘は実はそこまで得意ではない。
とは言え奇襲であればむしろ得意な分野になるし、相手側の準備が整う前に叩いて押し通るとしよう。
そもそも初めて組むコンビである。
どちらかがどちらかに合わせた方がやりやすいだろうし、彼がそう言うのならばこちらは断る理由もない。
その方が話が早い。)
残らず。
変に逆恨みされても困る。
(普段仕事以外の殺しはしない主義だが、今回は別だ。
普段であれば恨みは全てクライアントに行くところが、今回はこちらに来る。
こちらからすれば逆恨みも甚だしい事だが、下手に見逃して邪魔をされても困るのだ。
彼の準備が出来たなら、早速突入する事にしよう。)
■百鬼 > 「……分かった、下手に禍根を残しても面倒だからな…」
凭れていた壁から背を離す。正面から奇襲してさっさと皆殺しにする。
行動はシンプル、ただし難易度は高い――と、普通なら思うだろうが。
自分も、そして相方の少女も奇襲攻撃は得意分野だ。正面からであろうとやりようは幾らでもある。
黒い革手袋に包まれた右手を一振りして、相変わらず刀身が無い柄と鍔だけの刀を忽然と取り出す。
自分は若干フォロー寄りに回る。メインは相方…とはいえ、任せきりにはしない。
単純にあちらも数は揃えているであろう。ならば、さっさと切り崩すのみ。
「――では、鏖殺と行こうか」
そして次の瞬間、同時に無貌と純白の暗殺者は疾駆するだろう。”堂々と正面から”。
まず、廃ビルの出入り口で警戒していた2人はこちらが先行して刃の無い刀を無造作に一振り。
彼らがこちらに気付く前にその首を纏めて撥ね飛ばした。無言で彼女に先行するように示し、自らも続くとしよう。
■柊 真白 >
(そうと決まれば話は早い。
地面を蹴り、アジトへ向けて疾走。
かなりの速度が出ているが、足音はほぼ無音。
彼が見張りの首を刎ねている間に、こちらは入り口の扉を斬り飛ばす。
無言の合図に返事は返さず、しかしその通りに廃ビルへと飛び込む。
ロビーに数人の男。
彼らがこちらに気付き慌てて銃を構えている間に、一番手近な一人の男の首を跳ね飛ばす。
直後に壁へ跳ね、更に壁をも跳ねて次の一人へ。)
■百鬼 > こちらが見張りの二人の首を撥ね飛ばした直後、無言の合図を示すでもなく彼女が入り口を切り飛ばした内部に突入する。
…これは、下手な合図などはしなくても良さそうだと判断し、彼女に続きながら首を刎ねた死体から拳銃を一丁拝借。
こちらが飛び込んだ時点で既にロビーに居た男は1人が始末され、二人目が狩られる直前。
それを瞬時に判断し、こちらは左手に持った先ほどの拳銃で残る数人の眉間を淡々と瞬時に狙い撃つ。
そのまま、拳銃は「もういらん」とばかりに放り捨ててから2階へ…と、行きたい所だが。
「―――崩すか」
ぼそり、と呟くそれは今、2階で警戒している男達には聞こえないだろうが不吉なもの。
――次の瞬間、彼らの立っている床…足場が何かに切り崩されて崩落する。
音を立てないのが理想といえばそうだが、チマチマやるのも面倒臭い。
ただでさえ報酬の無し仕事以外の殺しなのだ。切り崩された足場は、しかし音を立てずに1階の地面に激突する。
”奇術”で崩落の音を消したのだ…そして、呻いている連中を残らず首を切り飛ばして行こうと。
■柊 真白 >
(壁を蹴り、彼の方に気を取られた男を袈裟斬りに両断。
隣に居た男がこちらへ銃口を向けるが、返す刀でその拳銃ごと右手を切り飛ばし、更に首へもう一太刀。
彼もいくらか殺しているだろう、ロビーの目標は片付いた。)
――頭の場所は。
(血振りをするまでも無く刀には――もちろん自身にも――返り血一つ付いていない。
パチリと鞘へ収め、組織の長の居場所を問う。)
■百鬼 > (『ぼ、ボスは…最上階…5階の奥の部屋だ!…な、なぁ頼む!見逃してく――』)
「―――全員殺すにきまっているだろう」
そして、最後の一人…正確には、この1階のロビーと2階の敵全てを片付けた。
そもそも、仮面の持つ刀は刃が無いので血糊も何も無く。
そして、相方の方へと仮面越しの顔を向ける。「……そういう事らしい」
と、視線を交わしてから、跳躍して3階へと突入して行こうか。
…流石に、3階は更に連中も装備を整えているのか防弾チョッキやらサブマシンガン、ショットガン持ちも居る。
――と、不意にその場に仮面はしゃがみ込んだ。連中も一瞬キョトンとする。
が、それが命取りだ。自分は彼女が飛び出しやすいように”道を開けた”だけだ。
■柊 真白 >
了解した。
(男の声は聞こえていた。
彼に続いて壁を駆け上がり、三階へ。
散弾銃や短機関銃など、なるほど室内戦に相応しい装備の男達ばかりだ。
だが。)
――。
(当たらなければ、撃たせければどうと言う事も無い。
床のみならず壁や天井を足場に、廊下をピンボールのように跳ね回りながら、すれ違った男の首を片っ端から落としていく。
離れている者にはナイフを投げ、それで狙えない者は後から続くであろう彼に任せて。
篭城に最適の筈の細く長い廊下を地獄と変えながら五階へ向かう。)
■百鬼 > (――矢張り、私の出番はあまり必要なさそうだな…)
彼女の鮮やかな手際を眺めつつ、こちらはこちらで左手にも刀身が無い刀を忽然と取り出す。
二刀流になれば、左右の刀をそれぞれ別方向へと振るい、彼女が狙い難い遠距離の相手の首を苦も無く切り飛ばして始末して行く。
少女が先行した後に若干遅れつつ、殺し漏らしが無いようにきっちり皆殺しを敢行してから最上階の5階、最奥の扉へと到達する。
「―――後はここのボスだけだ。…流石に雑魚ではないだろうが」
そう呟くように口にすれば、扉を足で思い切り蹴り飛ばして内側へと吹き飛ばし飛び込んで行く。
そこには、チャラい服装に身を包んだ30代前後の男。ニヤニヤ笑いながら右手には黒い刀を握っている。
バチバチと放電するそれは、男の体からも同じ現象が起きており――…
(……確か、こいつは雷の異能者だったか。速度は侮れないな)
■柊 真白 >
(部屋に飛び込めば、身体と刀から放電している男が居た。
自身に仕事を依頼した男そのものであり、下衆なニヤケ顔を向けている。
その表情から、こちらの用事を分かっているようであり――)
――。
(だからこそ、無言で跳ぶ。
部屋の壁と天井を縦横無尽に跳ね回り、四方からナイフを投擲。
ハリネズミのように、しかし「針」の方向はそれとは逆。
背後や頭上から雨のようにナイフが襲う。)
■百鬼 > 「………。」
用件などあちらも分かっているだろう。そもそもブッキングさせたのはこの男だ。
いちいち、相手が何を考えて行ったのかはどうでもいい。やる事は一つ――ただ殺す。
(……!)
無言で飛び出した少女に一言、警告しようとしたが遅かったか。投擲された無数のナイフ。だがそれらが男に刺さる瞬間、瞬時に電気を帯びて反転する。
放電するナイフが今度はハリネズミの針として四方八方へと散華するかのように放射されて。
(……金属武器とは相性が悪そうだな)
その放電ナイフを回避しつつ、ならばとこちらが二刀ですかさず不可視の斬撃を飛ばす――が、”男はそこに居ない”。
「……!」
一瞬で男がこちらの背後に回りこんでいたのだ。すかさず、真横に身を翻して男の一撃を交わし、こちらも回避と同時に斬撃。
あっさりと交わされるがこちらは一人ではない。相方が居るのだ。
■柊 真白 >
(反射されても、既にそこに己は居ない。
壁や天井、床にナイフが着弾するも、自身は傷一つない。
とは言え放電している以上、うかつに斬り込むことも出来ず。
相方の攻撃を避けた男へナイフを投擲し、彼の元へ走る。)
――アレの血を取れる?
(短く問う。
血を取り込めばあの男の異能とそれへの耐性が得られる。
男の異能でのこちらとの速度差も、自身がそれを得られれば首を取れる自信があった。)
■百鬼 > 「……やれない事は無い…が」
僅かに思案するような顔。こちらも相応のリスクが伴う。
だが、この手の輩は迅速に殺しておかないとマズい。
やがて、一息と共に一歩、彼女の前に出る。
「……では、私が”犠牲”になるとしよう」
無論、別に死ぬつもりもない。ただ彼女に決定打がありそうなのでこちらはそれを繋げる役割という意味合い。
次の瞬間、男へと一瞬で斬りかかり…逆に、その黒刀で袈裟懸けに外套ごと斜めに切り裂かれる。
が、それを待っていたとばかりにカウンターで男の脇腹を手刀で掠めるように抉る。
あまりの放電に黒い革手袋が焦げ落ちて手指が露出する。
異様に青白いそれは、しかし電熱で一瞬で焼かれて行く…が。
「――…真白」
一言、相方に呼びかけてから右手を後ろへとスナップ。かろうじて焼ききれる前に男の血の雫を彼女の方へと飛ばす事に成功した。
代償に、こちらの右手は手首辺りまでがほぼ完全に焼き切れてしまったが。
■柊 真白 >
分かった。
(彼の犠牲を受け入れる。
今大事なのはこの男を潰す事で、彼の犠牲を止めることではないのだ。
そうして目論見通りに男の血がこちらへ飛ばされる。
僅かな量だが、問題はない。
それを口で捕まえるように摂取。)
――良い仕事。
(パシン、と額から僅かに放電。
直後、自身の速度へ男の異能を上乗せした神速の踏み込み。
男の首を両断する軌跡を描き、その首を落さんと刀が走る。
普段の全速よりも尚早い、まさに雷鳴の如き一閃。)
■百鬼 > 「……やれやれ」
右手の有様に小さく仮面の奥で吐息。ここまで手酷い一撃を貰うのも何年かぶりだ。
とはいえ、その分の成果はあった。次の瞬間、まさに雷神の如き一閃が男の首を完全に断ち切った。
ニヤニヤと下卑たままの男は、最後まで何が起こったのか分からないだろう…。
残った体が重力に引かれて仰向けに倒れて行くのを確認してから。
「……お見事。……君は血で相手の力を獲得できるようだな」
まだ、微かに放電の余韻を刀身や体に残しているであろう純白の少女を眺め。
…それに、見た限り初めて使った筈の他人の異能なのに反動らしきものが無い。
(……力だけでなく、それに耐え得る肉体にもなるのか)
つまり、異能者の血を取り込むほどに彼女は強くなり多彩な攻撃が可能になる。
倒れ付した男が完全に絶命しているのを一応は確認しておく。
…問題ない、完全に死んでいる。報復は一応完了と言っていいだろう。
■柊 真白 >
(先ほどの一瞬で取り込んだ異能は消えうせ、もう先ほどのような速度は出す事は出来ない。
それが必要な場面は既に過去のものとなっているので問題は無いのだが。)
取り込んだ量に比例した時間だけ使える。
さっきの量なら一瞬がいいところ。
(一応切り札と言う事になるのだが、相手によってはそうもならない。
今回のように役に立つ事もあれば、全く役に立たない事もある。
そもそも血を得ると言う事は攻撃が通ると言う事であり、通るのであればそのまま首を落した方が早い。)
――手、大丈夫?
(完全に炭化しているように見える彼の腕。
それを気に病むわけではないが、見て見ぬフリをするにも重過ぎるように思う。)