2015/06/25 のログ
ご案内:「◆速度Free(違法描写注意)2」に否支中 活路さんが現れました。
ご案内:「◆速度Free(違法描写注意)2」にクロノスさんが現れました。
ご案内:「◆速度Free(違法描写注意)2」から否支中 活路さんが去りました。
ご案内:「◆速度Free(違法描写注意)2」からクロノスさんが去りました。
ご案内:「◆速度Free(違法描写注意)2」に否支中 活路さんが現れました。
否支中 活路 > 学園地区と各地区を繋ぐバイパスラインを抜け、島全体を一周する外側環状道路へ飛び出した二輪。

黒い重量二輪から緑の瞳が振り返った。
ここまではただ追い、追われている。
ここまではだ。
外側環状道路は島内全体へ向けた物流用の高速道路だ。
当然、特定の時間帯は邪魔も少ない。

『踏む』ペダルはないが、アクセルを全開に開く。
ついてくるか。ついてくるだろう。
自分たちの路は、速い遅いで走るものではない。

片手が放り投げる金属片。
サンスクリット語の掘り込まれたそれが相対速度で後方へと吹き飛んでいく。

ご案内:「◆速度Free(違法描写注意)2」にクロノスさんが現れました。
クロノス > 立て続けのシフトアップで速度を上げていく。
彼女の瞳が魔力に輝く、テールランプの赤い光と、
彼女の紅い目の光が尾を引いて高速道路を駆けて行く。

相手のバイクのほうが見るからにパワーも重量も上だ。
普通に『走る』だけなら、勝ち目は無い。
だが―――。

『私たちがやるのは、ただ走るだけのレースゲームじゃない。』

右に左にと数も少ない『障害物』をかわしながら、
飛んでくる金属片を見て、にやりと口元を歪めた。
相手は後ろを見る事ができない、だが、
自分は相手を見ることができる。

その破片を、余裕を持って回避する。

―――お返しとばかりに、
前を走る彼のマシン目掛けて鉄の杭を投げつけた。

否支中 活路 > バックカメラはあるが、それでも後方視界は限られている。
聖音を叫ぶのはあまりに遅れた。
炸裂。
躱した白いバイクのはるか後方で金属片が華と散る。
直後来た、相対速度をものともしない超高速の鉄杭。
メーター横の画面いっぱいに広がって、見覚えのあるそれに緑の瞳が絞られた。
即座にハンドルをロック。脚でシートに掴まったまま上半身を思い切り右に倒した。
通り過ぎて環状道路を飛び出していく鉄杭。

爆走する車体からサーカスじみて路面に反り返った体が、ひねって包帯だらけの顔を後ろに向ける。

「“ブレードランナー”……!? ヤツも食っとるんか!?」

放り出された左手には車体のどこから取り出したのか、黒いグリップ。バイクではなく。拳銃の。
連続する銃撃音は、しかし速度に取り残されていく……。

クロノス > 遥か後方で金属片が華を咲かせる音を置き去りに、
白い影は黒い道路を滑るように駆けてゆく。

彼の問いには答えず、口元を歪めた。肯定するように。

目を細めて彼の手を見る。
ぎりっと歯を結ぶと、頭の所に杭を出現させる。

相対的な速度を得て一瞬で目の前に迫る弾丸のうち、
頭を狙った一撃はその杭に当たって甲高い音を立てて逸れていった。

杭は回転し、道路に突き立つ。

『そんなもの、当たったら死ぬじゃありませんか。』

残りの弾丸は彼女の身体を貫く。
加速による加重で痛む傷に顔を歪めながら、
彼女は右グリップを握る。

彼は今後ろを向き、しかも片手で銃を撃っている。

『―――速度は間違いなく落ちている。』

―――なら、ここで距離を詰める。
身体を前に倒し、ギアをトップに蹴り込む。
内燃機関が甲高く吼え、一気に速度が上がっていく。

彼と併走する位置まで寄ると、
その手に呼び出した鎌を彼のマシン、
後部車輪を引き裂くように振った。

ご案内:「◆速度Free(違法描写注意)2」にジェット・マンさんが現れました。
ジェット・マン > 【高速道路を走る、黒と白の2つの機体
その後方より、地面を『踏む』事によって駆けてくる、
一人の灰色の仮面を被った人影が居た

近頃、常世学園において一つの都市伝説が存在していた
深夜、高速道路と走っていると、
突如として、横を駆け抜けてゆく人影や、
突然、目の前に車を飛び越して現れそのまま駆けてゆく人影が
時折、出没するという噂が流れていた。

高速併走型怪奇現象に分類される都市伝説の内の一つ
ジェット・マンは今宵も高速道路へと現れたのであった。

障害物を生身特有の軌道でかわしながら、
二機のバイクへと、迫るジェット・マン
しかし、彼は語らない、ただ走るのみである。】

否支中 活路 > 刃杭での防御を見て、頭を振り上げシートヘ戻る。
攻撃しながら防御にまでは回せぬと見た。

「っは……ッ」

ハンドルロックを戻してグリップを握る。
しかしその時には白い車体が右手に。

「…………えらいもん、振り回しよるわ……!」

まだ万物を切り裂く鎌の真価は解き放たれていない。
更に左にハンドルを切ることでほんの僅かだけ落とした速度とともに、懐から抜き放ったアゾット剣を振り上げる。
刃と刃が火花を散らし、当然のごとく重量に押し切られながら軌道を弾いた。

そのまま道の左端側に寄せ、真横のクロノスと横に距離をとる。

クロノス > 彼女は速度を落さず、そのまま彼の前に出た。
彼は今の一撃で大きく体制を崩している。

『―――今の『速さ』は私のほうが上だ。』

紅い瞳から噴出す魔力の残滓と
テールランプの光を残して、彼女は彼を抜き去る。

ふと、併走する『人』を見る。
『あり得ない事はない、ですか。』

都市伝説でしかないソレを見て帽子の鍔を抑えようとする、が、
既に帽子は遥か後方に置き去りにされてしまっている。

『……お気に入りだったんですがね。』

そう考えながらも、彼女のバイクは速度を上げていく。
物流用の自動操縦のトラックを見つけると、
口元を大きく歪め、それを速度はそのままに『斬りぬける』
トラックは大きく体制を崩し、後ろを走る彼に向けて突っ込んでいくだろう。

ジェット・マン > 【クロノスが斬りぬけたトラックがジェット・マンへと迫る
危ない!

しかし、彼は足に力を込め、地面を踏みぬき  

跳んだ。

そう、生身にしかなし得ぬ三次元的軌道である。】

(ふむ…今宵の走りは、こういう趣旨か。悪くない。)
【彼はクロノスの活路への攻撃、自身への妨害を見て
今宵のバトルの趣旨を理解する

そして、彼は二者の間に降り立ち、駆けながら収納の魔術を発動すると、
両手に3本ずつ計6本の投げナイフを取り出し、
活路と、クロノスの両者へと向けて投げはなった。

今宵の彼は、都市伝説としての怪異 ジェット・マンとして在る
故に、普段の関係など関係無く、
第三勢力として二人へと立ちはだかるのであった。

しかし、彼は、投げナイフを放つ際に速度にロスが生じていた。
バイクの上に乗っているならば速度はバイクに任せ武器を放とうともロスは少ないであろうが
だが、彼は生身である。生身であるが故に投げナイフを放つ際に体勢を投げる方へとシフトするが故に、走る速度にロスが生じる
それにより、少しばかり二者の機体から引きか離されるシャット・マン

が、ジェット・マンは走る事を諦めない、
即座に体勢を整え、二者の機体へと迫るであろう。】

否支中 活路 > クロノスへ向いた視界の端に人影。
だがそちらを振り返る余裕はない。
落とした速度に、前にはトラック。
まずいと思った時には前に飛び出したクロノスが大鎌を振るった。

両断されたトラックが前から“降ってくる”。

指が滑り、輝くのはイス(I)のルーン。
同時に車体ごと全身を限界まで右に傾ける。
路面に右腕をこすりそうな体勢でクロノス側へと滑る間にも、発動したルーンが迫るトラックのボディを凍結させた。

トラックごと凍結した氷があたかもボブスレーのレーンのようにカーブチューブを作り出し、そこを傾いた漆黒が滑る。
後方から飛んできたナイフが魔導合成繊維を編み込んだ制服を切り裂いていく中、
斜め後ろからクロノスへと突っ込む。

クロノス > 彼女はニヤリと口元を歪めると、さらにグリップを握る。
マシンのとしては限界の筈だが、何故かそのバイクはさらに速度を上げる。

まるで『命』を注ぎ込まれているように、
その車体がゆっくりと紅く染まっていく。

『マシンには『魂』が宿るという、
 ならば、ソレに『命』を注ぎ込んでやれば。
 
            ―――さあ走れ、誰よりも早く。』

ナイフを、自分に突っ込んでくる否支中活路すら振り切り、
彼女はさらに速度を上げていく。

『時すら切り裂く』ように、
その紅く染まった純白は、速度を上げていく。

ジェット・マン > 【速度を上げたクロノスを見ながら、
面白くなってきたと笑みを浮かべるジェット・マン

限界を超えるマシンパワーを出力するバイクに対抗する手段を彼は持っている
そう、暴走薬だ。
彼自身も異能の限界を超えて暴走してしまえば良いのである

しかし、彼は今宵はその手段を選ばない
なぜならば、戦意の満ちるこの場でそれを使ってしまえば、
走る事もままならず戦いへと集中してしまうだろうと彼は考えたからである。

故に、彼はそのまま走る。
自身の限界を、薬を使わず、そのまま超えようとするかの様に。

時すらも切り裂く、彼女の速度を超える為の手段を求めて彼は思想する。

その時、道はカーブへと差し掛かる

彼は閃く、
カーブの内をガードレースへと向けて真っ直ぐと走り、
跳ぶ
彼は、カーブを跳ぶ事によってショートカットしようとしたのだ】

否支中 活路 > 車体を起こした頃にはクロノスははるか前方。
舌打ちしながらグリップ横のボタンを押し込む。
後部座席から左右へ飛び出したのは車載式機関銃『グリフォン』。

しかしその咆哮さえクロノスの白い怪物は振りきって行く。

『時』を稼がれれば、恐らく対処不能の一撃が来る。
だから最初から前に出ていた。
クロノスを止める手段が、遠い。

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   ■■■■■■■■■■■■■■死ぬぞ■■■■■■■■■■■■■■■■使わないのかね?■■■■■■■■■■■■■■■■■
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「黙れや」

呟いて、跳んだジェットマンを横目に限界までアクセルを開く。

クロノス > 『ジェットマン、正気ですか?……いやッ!!

あの速度に、二足によってのみ許される3次元の駆動 

『―――届くッ!!!』

カーブを曲がる最中、横目に映る飛翔する
『ジェットマン』を見て僅かに心を乱す、それは、
二輪駆動車を駆る者には最もあってはならないこと。

『ぐっ……不味い―――ッ!!』

心から走りを乱された彼女は、
バランスを整えるべく、歯を食いしばる。

『―――持ちこたえろ、この馬鹿ッ!!』

しっかりとマシンをホールドし、彼女の目は異能の輝きを灯す。
なんとかカーブを曲がりきり、再び彼女はそのマシンを駆る。
ショートカットに成功した『ジェットマン』と、
コーナリングに失敗した彼女。

その2人は丁度、横並びになる。

ジェット・マン > 【何とかカーブを跳び切った彼は、
追いついてきたクロノスと横並びになりながら駆け続ける

しかし、その時後方から活路の機関銃が放たれた。】

………っ!…
【活路の機関銃からの流れ弾のいくつかが身を掠め、ほんの一部がが身を穿つだろう
しかし、機関銃の流れ弾からの衝撃すらも推進力へと変える様にして彼は駆けてゆく。

そうでもしなければ、クロノス彼女の乗るマシンには敵わないだろうと玲刃は思考した。】

(もっと速度を……何か……方法は。)
【今は、横並びになっているものの、また先程の様な限界を超えた加速をされれば、すぐに追い抜かされるであろう
故に、彼は更なる速度を求めて思考してゆく】

クロノス > その並んだ刹那を逃した時点で、彼の負けだ。
今日の『走り』は『そういう趣向』だった。

彼は、そこで速さを考えるより先に『当てに』行くべきだった。
―――彼女に釣られ、速さを求めた彼の負けだ。

にやり、彼女が笑う。
コーナリングを終えた後の無駄『0.1秒』すら
彼女の『ガウスブレイン』は許さない。

彼女の瞳が、異能の輝きを灯す。

          ―――命のアクセルを『踏む。』

彼女のマシンは再び『時を切り裂いて』駆けはじめる。

否支中 活路 > 前方の速度が落ちて、ドリフトで滑り込んだ黒い車体が超高速でゆっくり距離を詰めた。

クロノスが最初に言ったように二人の速度は『レースゲームではない』。
商店街の路地裏。待っていなかったといえば嘘になる。
“ビッグワード”や“アークエネミー”では、あの少女を道の途中で止められない。
止めないし、止めることはできないだろう。
彼女は果てまで走り抜けるつもりだ。

だから、自分が逃げるわけにはいかない。
それは自分の残した因果でもあるのだから。

先に行く影を見て考える。
あのジェットマンがあくまで公道の怪異であるならあくまで中立。
両方へと攻撃してきたことがその証左だろう。
ならばいい。
走る道と同じように利用させてもらうまで。
ヤツがクロノスを追い抜こうとするならば……。

「クロノス……ッッ!!」

叫んで、使いなれたソーン(þ)のルーンが行く。
クロノスのマシンがグンと速度の上がるその一瞬。前方の路上から巨大な茨が飛び出した。

ジェット・マン > ………っ!
(………いつもの癖が…)
【公道においてのいつもの癖、
即ち走る事に囚われ、今宵のバトルの趣旨を忘れた彼は

クロノスに勝てる筈が無かった。

故に、彼女の機体に引き離されてゆく、】

【しかし、

前方に巨大な茨が出現した事によって状況は変わるだろうか
彼は、茨を剣によって切り裂くという考えを思いつくものの否定する。
自身も茨をクロノスへの障害物として利用しようというのだ。

故に、彼自身は茨の棘で身体を傷つけながらも、茨の小さな隙間を
縫う様にして身体強化による力で掻き分けながら、跳び駆けてゆくのである。】

クロノス > 『あくまで私を止めるつもりですか―――ですがッ!!』

彼女のハンドルを握る手が、鮮やかに動く。
片手でマシンを操りながら、彼女は異能を発動させる。
彼女が発動させる異能は『刃杭生成』、その使い道は―――。

『今のお前に、不可能は無い、そうでしょう。』

マシンに呼びかけ、にやりと口元を歪める、彼女は『乗って』いた。

『―――貴方にも私は、止められない!!!!!』

杭が、地面から坂になるようにつき上がる。
彼女に、彼女のマシンに、その茨の壁を飛び越える『三次元の動き』を与える。

彼女の背中には、今はまだ翼は無い。

―――だが、彼女は『飛んだ』

だが、杭を駆け上がり空中を飛んだ分、
そのタイヤが地面を離れた分、確実に速度は落ちる。
茨の壁を抜けた先で、彼女と『ジェット・マン』は再び並ぶだろう。

ジェット・マン > ………!?
【彼女の機体も飛んだ事に驚きつつも、
ジェット・マンは同じ失態は繰り返さない。

マシンは落下の衝撃を逃すのは生身よりは下手な筈であると推測し。
ジェット・マンは、落下直後の隙を狙い、
収納の魔術によって取り出した大剣を横に振りぬきながら持ち手から手を離す

大質量の物体を持つ事による減速と、その反動によって起きる加速、
加速が終わる振り抜き終えた直後に手を離す事によって、
大剣持つ事によるタイムロス、振りぬく際の反動による加速によって相殺し無くそうとしたのである。

大剣は横に着地したクロノスと彼女のマシンへと振りぬかれた後、後方へと飛んでゆくだろう。】

否支中 活路 > 「あかんか……!」

ジェットマンが再びクロノスの心を乱してくれるならば掴む機もあるかと。
しかしむしろ彼女は今『乗っている』。
完全に乗り切ってしまえばもう捉えきれない。

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   ■■■■■■■■■■■■■■どうした■■■■■■■■■さあ■■■■■星の彼方、外なる力を■■■■■■■■■■■■■■
   ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

呪符をマシンに押し付けた。四枚。

「天有惡神、高速神化――――破段“ミカボシ”」

視線の先、ジェットマンが振りぬこうとするのが見える。
これを逃せば次はない。
それでもクロノスの速度は黒い二輪の先を行く。
だから。

漆黒の巨体と活路に宿った星辰の力。
突如として速度の理を無視して急加速したそれが、ジェットマンの斬撃と同時にクロノスのすぐ背後まで食らいつく。

クロノス > 着地地点に振われる大剣、
彼女はそれをかわす手段を持たない、筈だった。

自由落下の最中に重心を大きく後ろに傾けた、
マシンが傾き、彼女は後輪のみで着地する。

着地と同時に与えられた推力がマシンをひっくり返す前に、
彼女は全力で重心を前に傾ける。

『―――かわせないのなら、踏み越えるッ!!』

彼女はマシンの前輪は、その振われた大剣を踏んだ。
スロットルを戻し、再びギアを入れなおす。
彼女のマシンは、その大剣を『踏み越えた』

当然、それは後ろには飛んで行かないが、
滑りやすい金属を踏み越えた事によって崩されたバランスを立て直すために、やや速度が落ちる。

速度の理を無視して急加速した黒い流星は、邪魔するものもなく、
クロノスの背後に喰らいつくだろう。

『―――これが最後の勝負です。』

振り向きはしない。
バックミラーに映る彼女の顔は、笑っていた。

ジェット・マン > 【背後から急加速してきた機体に驚きつつも、
呪符の存在を見てとり、それが原因かと推測するジェット・マン

彼は呪符の使用による、外部からのインスタント的な身体強化増強方法を自身の記憶に留める。

そうしながら、大剣がかわされた結果を見ながらも
クロノスの速度を落とした結果に満足しつつも気は緩めない、

ジェット・マンは駆けながら次の手段として、
投げナイフ6本取り出し、路面へと向けて放つ、
地面へ横に等間隔で突き刺さり、それは小さいながらも、
タイヤで地面に接触して走る機体に対しては障害物となるだろう。】

否支中 活路 > 漆黒の光の帯を曳いて、暗黒の怪物が純白の天使に迫る。
元よりわずかな車載兵器だ。グリフォンの弾丸はもうない。

踏み抜かれた大剣は速度をもって後ろへ吹き飛んでいくが
それを中空に浮かぶ魔法陣が捉えた。
衝突とともに運動量が全て吸収され、大剣が時を止めたように地面ヘ落ちる。

そして再度魔法陣が展開するのはバイクの後輪の端。
機会はジェットマンのナイフと同時。
たったいま吸収した衝撃を全て反発力へ転換し、はね飛ぶ後輪の勢いで白い二輪にダイレクトに接触を狙う。

もはや自分のマシンも省みない。

笑みが見える。

突撃した。

クロノス > 彼女はそこでこの『レース』が始まって初めて速度を落す、
ブレーキを踏んで、馴れた手つきでシフトダウン。

ジェットマンが自身の前に投げたナイフへの接触が一瞬遅れる。
活路の突撃を、ジェットマンが投げたナイフを回避するように走線が右に揺らぐ、そして―――。

口元を大きく歪めると、彼のマシンに右から当てに行く。

『―――死ねッ!!』

それに気を取られ、バランスを崩せば、
その状態でジェットマンの放った6本の短剣をもろに踏むだろう。

否支中 活路 > 吹き飛ぶように前に出された黒い二輪は、いまさら動きを変えられない。
だから体をあえて右ヘ振った。

黒と白が衝突し、更に路上の短剣をまともに踏んで。
破裂音とともに黒の二輪はバランスを崩した。
レースなら、黒はこれで敗者だ。

「クロノスゥウウ…………!」

だが掴んでいる。白い二輪の後部。

コースアウトし錐揉みしながら吹き飛ぶ黒い二輪を背景に、活路は空いた左手をクロノスヘ伸ばす。

ジェット・マン > 【クロノスが速度を落としたならば、
ジェット・マンは駆け抜けてゆくのみである、
何故ながら、今宵の彼は通りすがりの怪異であり、部外者なのであるのだから

故に、公道での彼の目的は二人とは交わらず、速さにおいて勝利を求めるのみである。

だからこそ、彼はただ高速道路を走り去ってゆく、
後方にて、ぶつかり合う二者を尻目に彼は駆けていった。】


【今宵も、都市伝説 ジェット・マンは駆けた
ただ、高速道路に存在する怪異として、
争った二者が知り合いであろうと関係なく、ただ速さを求めて駆けていった。

灰色の仮面を被った彼の正体を知るものは果たして……】

ご案内:「◆速度Free(違法描写注意)2」からジェット・マンさんが去りました。
クロノス > 当たった黒に、白は大きく体勢を崩す、
それを立て直している間に、ジェットマンは走り去って行く。
彼の背に僅かな悔しさを覚えつつも、彼を見送った。

『2人分の体重』を抱えて先ほどのような速度は出ない、
今日の『バトル』の真の勝者は彼だ。

自身の後ろに未練たらしくしがみ付くその包帯男を冷めた目で見下ろす。

クラッシュして大破炎上する黒い二輪に一瞬視線を泳がせつつ、

「敗者は、大人しく去りなさい。監視番号50。
 ―――なかなか楽しかったですよ。」

鎌を取り出すと、彼に向けて振り下ろした。

否支中 活路 > 敗北し、おとなしく去る。
それが出来ていれば、こうはなっていなかっただろう。
そうしていれば、あるいは西園寺も。ならばこの少女も。

だがそうしなかった。
そうしない事を選んだ。
そうしない事を選んでここに居るのだ。
ならば
鎌を避ける余裕はなかった。

「テメェに失礼なことするわけには、いかんやろうが…………ॐ(オーン)!!!」

鎌が掴まった右腕を断ち切るのと、叫ぶのはほぼ同時だった。
ジェットマンが駆け抜けるのを見送った、その一瞬に仕込んでいる。
聖音とともに、クロノスの二輪に突き刺さった2つの金属片が爆裂する。

クロノス > 彼女の二輪が爆裂する。
時速300km/sを越える世界に、彼女と、彼女のマシン、そして彼、
さらに切り落とされた右腕が放り出される。

マシンは吹き飛んで地面に叩きつけられると同時に、
先の黒いマシンと同じく爆発して炎を上げた。
紅く染まっていたマシンが別の紅に染まる。

彼女がこの一夜を共にした相棒は死んだのだ。

―――そして彼女もまた、そのまま何もしなければ、
その固いアスファルトに叩きつけられて、
嫌な音を立てながら紅い花と化すだろう。

否支中 活路 > 活路はクロノスの能力を完全には知らなかった。
あるいは、知っていても、あまり関係はなかったかもしれない。
そもそもからこの追いかけっこに付き合った理由が感情的なものなのだ。
理屈で言えばもっと逃げようはある。
勝ち負けさえ、途中からどこかで置き去りにされている。
ただ止めようと。
かつてそうしたように。

五代のような“番人”にも、朱堂のような“終末”にもなれない。
だからただ、乱入して、

「、ロ……ッ」

爆裂が巻き起こる中、伸ばしていた腕はそのまま、放り出された空中でクロノスの左の二の腕を掴んだ。
もとよりシートから放り出されたクロノスと車体にしがみついていた自分では位置が上下だ。
ミカボシの効果が切れて全身が痛むが、もはや次の瞬間には関係なくなった。
クロノスの下敷きに、路上へと叩きつけられる。

飛び散った血は、少なかった。

クロノス > 「―――ッ!!!」

彼をクッションにして、地面に叩きつけられる。
2人はそのまま地面を転がり、やがて失速して止まる。

「まったく、やってくれましたね。」

路上で顔を顰めながら身を起こす、
マシンが上げる炎に照らされた血まみれの彼を見て、目を見開いた。

「監視番号50!?なぜ……ッ!?」

彼をゆさゆさと揺さぶる。
直前の記憶を遡る、彼は私を庇ってこの状態になった。
じわりと、彼女の瞳に僅かに涙が浮かんだ。
―――ぺちぺちと彼の頬を叩く。

「否支中!!自殺は認めませんよ!!目を開けなさい!!!」

否支中 活路 > なぜといって、起きていても恐らく答えはまともに帰ってこなかっただろう。
ただ走り去ろうとする彼女を止めなければならないと思った。
だから止めようとして。
しかし同時に彼女を放り出すわけにはいかなくて。

そんなものは支離滅裂の行為でしかない。

   ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
   ■■■■■おっと心臓が止まってしまったな■■■■■■■■■■■■■■どうした早く起きないのか?■■■■■■■■■■■
   ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■さもなければ彼女が食らうのを止められないのではないかな?■■■■■■■■■■■
   ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■


だが否支中活路はその意地に依って立たなければならなかった。
それしかもはや残っていないのだから。
それがこのザマで。
包帯塗れの体が似合うように、ピクリとも動かない。

   ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
   ■■■■■■■■■■感情だけで■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
   ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■彼女は使命を忘れまい■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
   ■■■■■■■■■■■■■お前が死んでいるから■■■■■■■■■■■■■■■■■■融合係数が閾値を越えているぞ■■■
   ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

クロノス > 返事が無い事を確認すると、暫くの間瞳を伏せる。

彼女の手は帽子を探すが、彼女の手は空を泳ぐ。
かわりにぶんぶんと頭を振うと、彼の『死体』へと歩み寄る。

「―――悪く思わないでくださいね、監視番号50。」

そう、これは仕方の無い事だ、
彼の死体に這い寄ると、彼女はその身体を食いちぎる。

『彼の死を無駄にしない為にも、
 貴方の持っている情報は貰っていきますよ。』

彼女の異能が発動し、彼の異能、そして記憶を読み取っていく。

否支中 活路 >  
 
  
  
                                ようこそ
 
 
 

ご案内:「◆速度Free(違法描写注意)2」から否支中 活路さんが去りました。
ご案内:「◆速度Free(違法描写注意)2」からクロノスさんが去りました。