2021/11/21 のログ
ご案内:「第三教室棟 食堂」に大鋸 奏さんが現れました。
ご案内:「第三教室棟 食堂」に芥子風 菖蒲さんが現れました。
■大鋸 奏 > 午前中の授業、そしてトレーニング、大きなケースを背負ったままの走り込み、
そして時間をずらしてお昼。 適度に人が減っている時間帯である。
「うーん…鶏むねの親子丼にサラダ、納豆、あとヨーグルト!」
テキパキと注文をして、トレイに準備してもらう。
ご飯を準備してもらっている間も、
端末による風紀の情報チェックは欠かさない。
自分で出張るような事態は、往々にして大きなトラブルの場合である。
とりあえずなにもなさそうなので一安心。
料理が揃ってから、4人がけのテーブルにえいやと腰掛けた。
背負っているケースの都合上、スペースがある方がちょっと良いのである。
「よーし…じゃあこれ食べて午後も気合いいれるか!」
両手を料理の前で勢いよく合わせてお箸を手に取る。
食べるぞ!という気合に満ち溢れていた。
■芥子風 菖蒲 >
午前授業も終了した昼下がり。
今は怪我の療養中。前回の任務で受けた傷がまだ言えない。
腹部に食らった鉄塊の一撃、背中に頭部。傷はふさがったが体は本調子とは言えない。
「いい加減とっていいかなぁ……」
ぽりぽりと頭部に巻かれた包帯を鬱陶しそうに掻きながら少年はつぶやいた。
傷が治りかけになると、訳も無く傷が痒くなる気がする。
それはそれとして、腹は減る。特に怪我をしてると余計に減る気がする。
今日のメニューはカツ丼とざるそば。但し量は結構持ってもらった。
具体的には山が出来る感じ。汁もなんか10個くらい周りについている。
少年のトレイはまさに、ツインドライブが起動していると言っても過言ではない(※過言)
「席は……ん……」
今ならどこでも座れそうな気がするが
ふと、目に入ったのは見覚えのある少女の姿。
確か、風紀本庁ですれ違ったようなそうでないような。
記憶が確かなら、同じ風紀委員なのは間違いなさそうだ。
せっかくだ、と言わんばかりに少女の向かいへと少年は向かう。
「ねぇ、此処座っていい?」
と、早速断りを入れた。
断りを入れる顔はダブル富士山に埋まっている……。
■大鋸 奏 > 「うおおおおお!!!」
納豆を全力でかき混ぜる。回転数は10回、20回、50回を越えた。
500回を越えたあたりでかけられた声にぴたりと動きを止め、声の主を見やった。
「あっ、どうぞ! いやー、想像しくて悪いね! つい夢中になっちゃって…。
たしかキミは風紀の人だよね? なんかちょっと前に派手にやったって聞いたけど。」
顔は見えないけど、声は聞いたことがある。 記録映像と怪我の状況から、
随分と派手にやったらしいということを思い出した。
「それにしても随分食べるね。 怪我してるからガッツリ食べたほうがいいよ。
そうだ、これ分けてあげる!」
ぐいぐい。 お皿で埋まった相手のトレーに、うまいことヨーグルトのお皿を押し込んだ。
「わたしは大鋸 奏だよ、よろしく。 こうやって話すのは初めてだよね。
食べる合間合間でいいから、名前とか任務とか教えてよ!」
体力の回復にはしっかり食べるのがよいから、あんまり邪魔するのもよくない。
いちおう断りを入れてから、自分もお箸を動かしてサラダを口に運んだ。
■芥子風 菖蒲 >
「…………」
山の向こうでも分かる位、何かがかき混ぜられている。
凄い音がする。まるでコンクリートミキサーだ。
納豆でも混ぜているんだろうか。とりあえず許可をもらったのでよいしょ、と向かいにトレイを置く。
「ありがとう。それ、納豆?なんか、凄い混ぜてたみたいだけど……」
山がテーブルに置かれれば、漸く御見目になったのは青空の両目。
済んだ両目が少女を見下ろし、軽く会釈してから首を傾けた。
匂いとかからして、納豆な気はする。納豆だと思う。
なんか、混ぜ過ぎて泡立ちがすっごいことになってるけど、多分大丈夫。
常世の納豆は当社比丈夫に出来ているに違いない。メイビー。
「うん、風紀。この前怪我したから腹減って……ん、いいの?アンタが食べたいものじゃないの?ソレ」
如何やら自分の記憶は間違いではないらしい。
肯定と頷いてる最中に、トレイにヨーグルトが押し込まれた。
その勢いに、思わずぱちくりと瞬きだ。
「何と言うか、勢いが凄いなぁ……ああ、オレは芥子風 菖蒲(けしかぜ あやめ)。
同じ風紀委員。任務、と言っても、他の風紀委員とやってる事は変わらないと思うけどね」
治安を護り、必要とあらば違反組織と対峙する。
何処にでもいるような風紀委員だ。
割り箸を割り、頂きますと手合わせていざ実食。
箸を丁寧に扱い、と山を丁寧に切り崩して口に運んでいく。もそもそ。
■大鋸 奏 > 「そう、なっとう! かき混ぜると美味しくなるんだってさ。
わたしがやると納豆っていうかムースみたいな感じになっちゃうんだよね!」
小鉢の中の納豆は高速回転に巻き込まれ、ミキサーにかけられたようになっていた。
卵とお醤油が入っているそれはブラウンのメレンゲのように成り果てているが、
ご飯にかけたらそれはそれでおいしい。 納豆としての食感は存在しないが。
「大丈夫大丈夫! わたしはタフだしさ、まずは怪我してる人優先でしょ!
しっかり治しておかないと、いざ任務に駆り出されたときに実力を発揮できないよ!」
ぐっと親指を立てて相手に返す。 なにしろたっぷり食べる男子なのだし、
一品ぐらい追加しても大丈夫なはずだし。
「芥子風くんっていうんだ、よろしくね!
風紀っていっても任務は幅広いからね。
落第街の生徒をきちんと授業受けられるようにするとか、
大規模な破壊を防ぐとかさ。」
満足げにうなずいて自分もお箸を進める。
黙々と食べ始める相手をちょっと興味深げに眺め、眼を細めた。
なんだか、小動物がご飯の山を崩しているみたいで面白い。
■芥子風 菖蒲 >
もそもそ。もそもそ。
卵とじされたカツは出汁が利いていて卵と衣がふんわり。
因みに衣は結構薄くて肉が大きい、男の子には嬉しい出来。
対照的にお蕎麦の方は良い香りにさっぱりとした汁が絡んで軽く啜れる。
少年の表情の起伏は乏しく、もくもくと山は削れていく。
「まぁそうだけど、それ混ぜ過ぎなんじゃ……豆無くなってるよ?」
何と言う事でしょう。横目で見やった納豆はすっかりメレンゲ状になり果てている。
果たしてこれは納豆なのか。納豆の形をしたとろろなのか。
最早それは誰にもわからない…多分、彼女が納豆と言うなら納豆なんだろう。
少年の方はと言えば、やや呆気をとられて面を食らっていたようだが、とりあえず自分の飯に箸を進める。
「自分で言うんだ。けど、確かに奏は元気いっぱいだし、タフそうだね。
オレも少し、元気になる気がする。ありがとう、頂くよ」
何というか、太陽の様に暖かい子だと思った。
近くにいるだけで元気をもらえる。感情に乏しい表情も、少しだけ口角がつり上がる。
「ふぅん。オレの場合はあんまりそう言うのはない、かな。
確かに保護対象を保護しろって言われればするけど、基本は戦う事ばっかりだよ」
誰かが傷つく前に、自分が傷ついて矢面に立つ。
雨が降れば、それを遮る傘になる。
それが己の役割だと重々承知し、少年は常に"敵"の前に立っていた。
それが己に出来る、唯一の役割だと知ってるから。
「……て言っても、何時も何時もってワケじゃないよ?
基本は学生街とか、歓楽街周りをパトロールしてる、かな。
命令ならどこでも行くけど……、……何?」
もそもそ。ごくん。
食べながら喋ってる時に視線を感じた。
如何やらみられてるらしい。そんなに珍しいものは食べてないはずなのに…と訝しげだ。
なお、双山何方も半分は消えている。食べるのは中々早い。
■大鋸 奏 > 「まあ、でも空気を含んだ納豆ってうまみが増えて美味しい…らしいよ?
実際、美味しいといえば美味しいんだ。 豆の感覚がないだけで…。
もし食べて見たかったら今度納豆もってきてよ、今度は1000回転やってみせるから!」
ゴリゴリこねたそれはふんわりメレンゲになっていた。
それを書き込みながら相手の言葉にうなずいた。
「タフだよー! ハードな戦いだから、それでもいつも瀕死になるけどね。
異能の関係で下手するとすぐに失血状態になっちゃうんだよね。
えー、元気になってくれるんだ!? じゃあ今度一品おごってあげよう!
もうお箸つけちゃったからさ。」
からからとわらいながら相手の言葉にぱっと表情を明るくする。
素直に褒めてもらったのでちょっと照れながら、親子丼を頬張った。
「そうだね…。違反部活の人たちに抵抗するなとは言わないけど、
もうちょっとは話を聞いてほしいもんだよねえ。 そうすればお互い怪我なんてしなくていいのに。」
何度もうなずいて顔をしかめた。 相手の言うように、戦うことは多い。
『戦いはなにも産まない』なんて聖人君子を気取る気はないけど、
その先に勝ち取れるものなんてないのだ…と思っている。
だからこそ人を説得して回るわけなのだ。
「そうなんだ! わたしもいろんな所歩いてるからさ、今度会ったら一品奢らせてよ。
なにって…キミのご飯食べてるところが気に入っただけ!
しかも結構食べてるしさ。 わたしもちょっと急ぐかな。」
お皿の料理をちょっとだけ早く口に運ぶ。
決して焦らず、よく噛んで身体にエネルギーと満腹感をを伝えるように。
午後のためにも、しっかりエネルギーと気合を蓄えないといけない。
■芥子風 菖蒲 >
「オレはいいかなぁ」
ちょっと食い気味に素気なく断った。
少年、物言いに衣は着せない。ちょっとメレンゲ納豆は少年にはまだ早かった。
「失血状態?奏も血液に関係する異能?」
それを聞いた少年は思わず目を見開いた。
何の偶然か。最近知り合った先輩と似た関係性を持つ異能の持ち主がいるとは思わなかった。
失血状態、と言うなら彼女も血液を操作したりするんだろうか。
一瞬箸を止め、奏を見やる。自分のほっぺについたお米には、少年は気づかない。
「ああ。急にごめん。知り合いも血液を操るような異能だったから、つい。
……って、箸をつけてなかったらソレも?流石に奏の食べるものがなくならない?」
それは気前がいいを通り越して、申し訳なく思う。
何とかも煽てると気に昇るらしいが、天にも昇りそうな感じだ。
もそもそ。もぐもぐ。気づけは山八分目。
「……んー、オレはあんまりそう言う事考えてないかな。
話し合いとかはよくわからないし、全部他の人に任せてる」
飽く迄自分に出来るのは、戦う事だけだ。
彼女の様に"先"を見据えてなんていない。
そこを自分の後ろにいる誰かに繋ぐために、或いは道を作るために
露払いとしての存在を強く自覚している。だから自然と肝も据わる。
適材適所というものだ。
「でも、凄いね奏は。そう言う事、考えながら戦ってるんだ。
オレには出来ないからさ。……そんなに?食べる姿位普通だと思うけど」
だからこそ、素直に称賛する。
物言いが純一無雑故に嘘は無い。
「そんなに面白い食べ方してたかなぁ……合わせる必要は無いと思うけど、大丈夫?詰まらない?」
そっとお茶は隣に添えておいた。
コップいっぱいの麦茶だ。