2020/06/29 のログ
ご案内:「図書館 閲覧室」にソフィア=リベルタスさんが現れました。
■ソフィア=リベルタス > 「忘れちゃいけないんだけど、うん、忘れたわけじゃないけど、私ってば図書委員なんだよね。
いや、かまわないんだよ? 本好きだし、魔導書とか専門分野だし、教師だしね。」
退屈そうに、テーブルの上に座る教師とは思えない蛮行を冒しながら、怪異はぼそぼそとつぶやく。
「でもさぁ、よくある図書室ではお静かにって奴、好きじゃないんだよなぇ。 図書室だよ? 禁書庫とかあるんだよ?
イベント起こってこそじゃないかなぁ?
え、だめ? ここに住んでいるやつもいるって?
はぁぁ……昼寝でもするかな。」
昼、というにはあまりにも遅い時間、暗くなった室内で一人愚痴る少女は虚空を見つめている。
夜の学校で、だれもいない空間に。
少々ホラーめいた光景ではあるが、少女についている猫の耳と尻尾が、何処かそんなおどろおどろしい雰囲気を邪魔している。
「とはいえ、学生が来ないのはつまらないねぇ……。 こう、怪異としては?
悪戯してこその存在意義でありまして。
うーん……面白い事、無いかねぇ……」
机の上で丸くなりながら、尾を横にゆらりゆらりと揺らめかせる。
暗がりに黄色い2つの明かり、彼女の眼光が映る様は
やはり客観的に見るなら少々おどろおどろしいかもしれない。
■ソフィア=リベルタス > 「なんで図書委員になったのか、かい? うん、そうだねぇ、単純に私、魔術教師だしね、そんな詳しいってほどでもないけど、何なら呪術専門だし。
見聞を広げないといけないかなと思ったわけですよ、あと本好きだし。」
聴かれてもいない質問に答える。
テーブルから少し離れた距離にある本棚から、一冊、二冊、ふわふわと本が浮き、抜き去られたかと思えば
少女の手元へをゆっくりと広げられる。
「死霊術は教えるつもりないしねぇ、危ないし、イメージ悪いだろう?
君たちもそう思わない? まぁ、これないと私戦闘力とかないわけだけどさぁ。」
独り言ち、ではないのか、やはり幽霊はどこにでもいるらしい。
鬼火はないが、彼女の眼は幸いにも暗がりでも不便なく読書をすることができるため
ぺらぺらと自動的に捲れて行く本に目を通してゆく。
「だからこそこうして、ほら、魔術? の勉強をだね。 しているわけだよ。
あと、他の世界の本とかすごく面白そうだしね?
まぁ、読めない奴もあるけど。」
異世界故に、当然言語体系の違う世界もあるわけで。
しかしそういったモノにもやはり探求心というのは働くものだ。
「ま、それはそれで解読が楽しみってものか。」
言うものの、声はひどく退屈げだ。
■ソフィア=リベルタス > 「そう、だからねぇ、助手とかさぁ、欲しいよね、いや要らないんだけど。
取ったらとったでほら、こう、時間取られるじゃない?
好きじゃないんだよねぇ、束縛されるの。」
教師が言うことだろうか、否、若者を導こうとするものが時間を惜しんでどうするものか
しかし嫌いなものは嫌いなのだ、仕方ない。
「別に男でも女でもいいんだけど、私の趣味を邪魔しない子がいいよねぇ。
あ、趣味? いたずらと、釣りかな……釣りはいいよ、のんびりできるし。
魚おいしいしね。」
言葉は止まらないが、ページをめくる音も止まらない。
ちゃんと内容が頭に入っているのか、若干疑問になってくるところだが
そこは長年生きているだけあって、きちんと目を通した後に頭で通して読み込んでいるらしい。
「……今暇人って誰か言わなかった? もしくは思わなかった?
暇じゃないですぅ、これでも教師ですぅ。 見回りとかしてるんですぅ。
いや別に取り締まらないけど。」
だって面倒だし、と言う言葉は締まっておく。
じゃぁなんて見回りしているのか、ということになってしまう。
いや、理由はあるのだ、もちろん。
生徒の為とかではないが、単純に『退屈』が嫌いなのだ。
長寿、なんてものは、イコール退屈がついてくるようなものなのだから。
■ソフィア=リベルタス > 「…………はぁぁ……。」
唐突に、そう唐突に、大の字になって横たわる。
『退屈』
生涯彼女から離れることはないであろう苦悩。
変わらない日常、繰り返される日々、永遠に近い年月
知性体としてこの世に生まれた彼女にとって、それは人間には考え難い
死よりも恐ろしい苦悩。
「人間は、記憶できる限界、っていうものがあるらしいからね、何百年だか、何千年だかしらないけれど。
感じる時間も早くなるっていうし。」
でも
「私は」
怪異
「だからねぇ。」
脳内と、口から出る言葉が、自然と交わってゆく
自分という定義がなければ、自分を保てない
『変幻万化』なんにでもなれるということは、その実態が限りなく薄れることを意味する。
彼女にとって『退屈』は、自己を消しかねない代物だった。
なぜなら、観測する者が居なければ、それは居ないのと同義だから
彼女にとって退屈とは、何かと関わる事のできない、孤独そのものだった。
「おっと、いけないいけない、ちょっと集中しないとね。」
ふたたび、揺らめいていた微かな存在を抱きしめながら、本に向かう。
話していないと、喋っていないと、消えてなくなりそうな恐怖をかみしめて。
「退屈だなぁ。」
また彼女はそうつぶやいて扉を眺めた。
ご案内:「図書館 閲覧室」からソフィア=リベルタスさんが去りました。
ご案内:「図書館 閲覧室」に楠間 和泉さんが現れました。
ご案内:「図書館 閲覧室」にエスティアさんが現れました。
■エスティア >
「………ふぅ、いまいち捗らない…。」
すっかり特等席になりつつある図書館の隅の席で教科書を広げて溜息をつく。
もうすぐ試験期間と言うのもあって復習などをしているが、魔術の勉強とはまた違った難しさに小さく溜息をつく。
■楠間 和泉 >
「おや…やっほ、エスティア。」
図書委員としての仕事中。
図書館の隅の席に見覚えのあるツインテールの姿を見かけて、
静かに近づきそっと右手を振りながら小さく声を掛ける。
■エスティア >
「あ……和泉先輩、こんにちは…。」
聞き慣れた声に反応し、挨拶を返しつつ小さくお辞儀する。
「………あれ?先輩…もしかして図書委員の仕事中ですか?試験が近いから委員の仕事とか無いと思ってたんですが…。」
同じように勉強してる様子にも見えず、不思議そうに小さく首を傾げる。
■楠間 和泉 >
「うん、こんにちは。」
相手が振り向けば、小さく頬笑みを向けて。
「そそ、仕事中。
試験があるといってもこういう仕事がなくなるわけじゃ無いからね。
私とかは試験に余裕もあるし、こうやって普通に仕事してるんだよ。」
■エスティア >
「そ、そうなんですか…?なんていうか……試験に余裕がある辺り流石和泉先輩というか…。」
改めてスペックの高さを再確認し、感嘆する。
「その様子だと先輩は赤点とかと無縁そうで羨ましいです……。」
机に突っ伏し、横目でそちらを見つめながらそんな事を呟く。
■楠間 和泉 >
「あはは…あくまでも座学の範囲は…だけどね。」
少々苦笑を向けながら頬を掻く。
「実技はどうしてもモノによるんだ、魔術とか。
扱う才能はそうでも無いから。
……それで、そういうエスティアは試験勉強かな?」
■エスティア >
「それだけでも十分だと思います……。」
座学すら怪しい自分にとってはそれでも十分凄い、という感じで呻く。
「……でも先輩は知識が豊富ですし、そういうやつを扱う才能が普通でも他で補えるのは凄いかと…。
……はい…試験勉強の真っ最中です…、僕の場合は両方壊滅的なので正直今から赤点の補修の事考えた方が効率が良いみたいな気もしてますけど…。」
突っ伏したままツインテールを揺らしつつ、益々意気消沈した様子の声が漏れる。
■楠間 和泉 >
「ふふ、ありがと。」
そう褒められれば、悪い気がしないのも事実。
少しだけ頬を染めつつもその言葉を受け入れて。
「なるほど…じゃ、試験の方も勉強教えようか?」
デスクに伏したツインテールの後輩に、そう提案を投げかける。
■エスティア >
「ほぇ…?い、良いんですか?普段魔術の方も見てもらってるし、委員の仕事もありそうで凄く悪い気がするんですが…。」
そちらの提案にそんな言葉を返すが、言ってる言葉とは裏腹に目に見えてて嬉しそうな様子で身体を起こす。
「……?先輩、顔が赤い気がするんですが…大丈夫です?」
改めて先輩の顔を見てそんな事を呟く。
■楠間 和泉 >
「いいよいいよ。
魔術の方もやってるんだから、そのついで。
お仕事も作業は大体終わってるからね。」
嬉しそうにする後輩の姿に、どこか暖かなものを感じつつ…。
「へ?き、気のせいじゃ無いかな?」
その指摘をされれば少々ドキリとしてしまう。
もしかして、自分は顔が紅かったのか…?と思うと気恥ずかしかった。
■エスティア >
「そ、それじゃあ御言葉に甘えて……、えへへ……。」
理由はどうあれ一緒に居る口実が出来てつい緩んだ顔で返事をする。
「気のせい…じゃないと思いますけど、改めて言われるとちょっと自信が…。
で、でも気をつけてくださいね!先輩が体調崩したら大変ですし、その時は看病………な、なんでもないです……。」
勢いのまま返事をするが、途中でこの間の事を思い出して顔を真っ赤にしながら俯く。
■楠間 和泉 > 緩んだ表情の後輩に、少女は淡く微笑みを返し…。
「大丈夫大丈夫!熱とか無いのは確かだから…。
ま、まあ、ホントに体調悪かったら看病は…お願いするかもだけど。」
途中まで聞こえた言葉には、視線を若干逸らしながそんな答えを返す。
互いの表情が紅いのは、きっと気のせいでは無いだろう。
「と、ともあれ、それじゃあ一緒に勉強しよっか!」
■エスティア >
「ファっ!?ぼぼぼ僕が先輩の看病していいんですか!?い、いや…でもその前に体調崩さない方がやっぱいいですし、でも先輩の頼みなら断れないですし……でもでも……。」
恥ずかしくなってる所に追い討ちとばかりにそう言われ、若干自分の世界に入り込んだ感じでなにやら忙しそうに一人芸を始めるが━━━
「!?そ、そうですね…!勉強お願いします…!」
そちらの声で正気に戻り、妙に上擦った声で返事をし、誤魔化すようにツイテールをぶんぶんと振り回す勢いで縦に何度も頷く。
■楠間 和泉 >
「(……やっぱりかわいいなぁ、この子。)」
若干ながら己の世界に入り込んでしまっている後輩をみて、くすりと笑う。
このような子に思われてると思うと…なんとなく胸が高鳴った。
「うんうん、勉強しようか。
ええと、じゃあまずは――」
ツインテールをぶんぶん振りまわしている相手に微笑みながら、今はその勉強を教えよう。
■エスティア >
「。oO(先輩優しいなぁ……って、いけないいけない、勉強しないと…。)」
憧れの先輩似恥ずかしい姿を見せてしまった気がして改めて気を取り直す。
「は、はい…!が、頑張りましゅ………。」
妙なところで噛んで情けない返事をしつつ頷き、教科書と対峙するが……合間でチラチラと先輩の表情を伺うように見てしまう。
■楠間 和泉 >
「ははは…うん、頑張れー?」
肝心なところで噛んだ後輩に苦笑しつつ、その勉強を教えていくが…。
「……んと、どうしたのかな?」
チラチラとこちらの表情を伺う様子に首をかしげる。
■エスティア >
「ひぇ!?ななななんでもないです!」
自分でも無意識に見ていたのもあって、急に声を掛けられてビクっと背を伸ばして硬直する。
「え、えっと……あの…そう!さっき先輩の顔がちょっと赤かったから大丈夫かなーって気になっちゃって!はい!」
我ながら苦しい言い訳だ……と思いつつも、改めて上目遣いにそちらを見る。
■楠間 和泉 >
「あ、あわてすぎだよー?」
硬直し、苦しい言い訳を語る相手に、困ったように首をかしげて。
「私は大丈夫だから。
……ええとそれとも、私がいると気になる?」
■エスティア >
「そそそんな事無いですよぉ!?」
とても分かりやすい態度と表情で言い訳をするが、既に何を言っても無駄だろうか…。
「な、ならいいんですが…。
え、えっと……先輩が居ると気になるってよりは先輩が気にな………何言わせるんですか!?」
質問されればついウッカリ素直な感想を述べそうになるが、途中で慌てて両手で自分の口を塞ぐ。
■楠間 和泉 >
どうみてもそんな事はあるのだが、一先ずここはその言い訳で納得した事にして…。
「あ、あはは、わ、私が気になるかぁ…。」
そんなウッカリと素直な事をいわれてしまえば、少々恥ずかしくもなる。
「……気になるのなら勉強終わった後に教えてあげるから。
今は、勉強に集中しよう?」
そして悪い気もしないので、ついついそんな事をいってしまう。
■エスティア >
「もご!?もごごっごごごご!?!?!?(……え?えぇぇぇぇえええ!?!?!?)」
勉強を終わった後に教えるって何!?と…意味深な言葉に思わず大声をあげそうになるが、自身の口を塞いでる手に力を込めてなにやらモゴモゴとした呻き声だけが漏れる。
図書館で騒げば最悪出禁になるかもしれない、そしたら先輩に会える機会が一気に減るのでそれだけは回避する構え。
「…ぷはっ、え、えっと………は、はい…勉強に集中します………。」
手を離し、小さく頷くものの、教えられた勉強の中身が頭に入るような状態でもなく、挙動不審なまま再び勉強を続ける…。
■楠間 和泉 >
「(わ、わかりやすいなぁ…。)」
あまりにもあからさまな反応に、どうしても苦笑が浮かんでしまう。
けれどもやる気は入ったようだったので…。
「うんうん、頑張った分後で、ね?」
そう囁きつつ、しっかりと勉強を教えるだろう。
■エスティア >
「。oO(……な、なんか先輩にからかわれてるような気がしてきた……。)」
何かこういう漫画とか見た事あるぞ……と思いつつも小さく頷く。
「え、えっと……ここの解き方なんですけど………。」
両手でペチペチと自分の頬を叩き、時折質問をしながら勉強を見て貰う。
■楠間 和泉 >
「ええと-、そこはねー…。」
時折質問に丁寧に答えつつ、確りと試験勉強は終えられた。
ご案内:「図書館 閲覧室」からエスティアさんが去りました。
ご案内:「図書館 閲覧室」から楠間 和泉さんが去りました。
ご案内:「図書館 閲覧室」にレナードさんが現れました。
■レナード > 「………。」
本を読めるスペースに独り、ソファに座りながらぼんやりと読書に耽る生徒がいた。
なにやら分厚かったり、小難しい単語の並んだ専門書を前の机に堆く積んで。
それ程熟読したりはしないのか、ぺらりぺらりと目を通す程度に読み進めている。
「……僕の異能は、まだまだ発展途上だし。
でも、次の芽を伸ばしていかないと……」
どうやら、発電所の制御方法だの、電気を起こすことに関する書籍を読み漁っているようだ。
ただそんな本の山に混じって、グルメ本や漫画が所々に点在している辺り、
それほど根を詰めてやるという雰囲気でもないらしい。
ご案内:「図書館 閲覧室」にレイさんが現れました。
ご案内:「図書館 閲覧室」にレナードさんが現れました。
ご案内:「図書館 閲覧室」にレナードさんが現れました。
ご案内:「図書館 閲覧室」からレナードさんが去りました。
ご案内:「図書館 閲覧室」にレナードさんが現れました。
■レイ > 「あの、こんにちは。
どのような本をお探しでしょうか?」
図書館の静かさだからこそ聞こえる声量で、ソファーの2mほど後ろから耳を押さえながら尋ねる。
私の耳は嫌になるぐらいよく聞こえるので、いのうについての本を探していると言うのはカウンターにいても聞こえました。
どのような異能について、基どのような本を探しているかどうか尋ねるのも図書委員会としての業務です。
彼に尋ねに行ってみましょう。
...ただ、声を掛けるとびっくりして大声を上げる方がたまにいるので、少し離れて、耳を塞いで、ですが...
■レナード > 「……ん。」
頭を上げる。どうやら自分への言葉だと、辺りの静寂さから察したようだ。
その声の元をたどって振り向くと、兎耳の少女がいたものだから。
「……んー。
電気の作り方がわかる本を探してたし。
あと、適当に気分が紛れるようなやつとか……」
口にしたのは、彼の前の机の上に堆く積まれたそれと変わらないレパートリーだ。
彼の背のこともあってか、あまり高いところのものは取れなかったようにも見える。
だが、こちらは今は本よりも、話しかけてきた彼女に興味を抱いたようで。
「……おめー、図書委員なわけ?
わざわざご苦労様なこったし。」
■レイ > 「住み込み司書をしているぐらいなのですから。当然の事です」
よかった、驚かなくて。
耳を押さえていても、結構響いてきて耳が痛くなるから、本当に助かりました。
もう少し近づいてお話しすることにしましょう。
「電気の作り方、と言うことは...電気の異能力者なのですか?」
ソファーを迂回して少年の隣1mほどの所で足を止めて積まれた本を眺めて。
「...ちゃんと元の場所に返してくださいね
それで、電気の本と適当な本、ですよね」
机の上の本の山をチラッと見て、小さくため息を吐いて...
本を読むのは構わないのですが、戻さない方もたまにいるので困ります。
一応注意だけしておきましょう。
さて、電気の本はどこにあったでしょうか...
...にしてもこの人は図書館初利用なのでしょうか。
■レナード > 「……ま、そんなとこだし。
ちゃんと返すし、心配すんなし。」
電気の異能持ちという点については、素直に認めておく。
もう一つ超常ならざる力を持つけど、それは言わない方が円滑だろうし。
彼女が指摘したのも、もとよりきちんと戻すことを前提で取ってきた本たち。
低いところにあるもののみを取ってきたのは、取るときも戻すときも苦労しないことに気づいたから。
「……ん…?
さっき、住み込みって言ったし………?」
そして気づいた、明らかに今の流れるようなやり取りの中に一つだけあった、ちょっと普通ではないその言葉。
彼女がご所望の本を探しに行っている合間に、ふと耳に残った言葉を復唱する。やっぱり、間違ってないよね。
■レイ > 「そうしてもらえると助かります。
電気...どこらへんにありましたっけ...」
小さく首を傾げて無表情のまま小さく唸る。
伝記ならすぐ出てきますが。電気の本...どこにあったっけ。
子供の読みそうな実験の本とかあったらいいのですが....いやきっとそう言う本を求めてるわけじゃないと思うけど。
「はい。この学園の図書館に住んでるレイって言います。
図書館の霊...の話聞いたことありませんか?」
なんて、自分のせいで生まれた都市伝説の一つ図書館の霊を挙げてみる。
そこまで有名な都市伝説ってわけじゃないみたいだけど、ちょっと前に常連さんに言われたときはびっくりした。
...そんな幽霊っぽかったかなあ。
■レナード > 「……あー。
そういえば、そういうの、居るって聞いたことあるようなないような。」
ここで、…たしか七不思議だったか、そんな風のウワサに齧った話を何とか思い返してみる。
確か、誰かに見られているような気がする、とか、特に危害はないが少し不気味にも思えるものだったはずだ。
しかし、今その話をしたということで、合点がいった。
「……なるほど。
おめーが、幽霊さんの正体ってわけ。」
そういえば、いつの間にか傍にいたな。と、彼女と会ったときのことを思い出しながら。
ぱらぱらと読んでいた本をぱたんと閉じる。
これは面白い話が聞けそうだと、彼の中での優先順位が切り替わった。
■レイ > 「幽霊ではないですよ。ちゃんと生きてますよ
...頬は抓りたくないですけど」
昔何も知らない人にいきなり首元を抓られてすごく痛かったことがあります。
なので、私を知らない人にはちゃんと説明するようにしてます。
...もう痛いのは嫌なので。
「ちなみに、私はすごく、とても、超敏感なので
変に触ったり、大声を出したりしないようにお願いします
....あ、電気の本の場所思い出したので取ってきますね。」
電気の本、確かちょっと奥の方の棚...奥から3列目の上段に固めておいてあった気がします。
少々面倒ですが、取りにいきましょう。
と、ゆっくり振り向けば本を取りに行こうとして。
■レナード > 「…超敏感。
へえ、兎の耳だけでなく、他にもなにかあるわけ。」
大きな兎の耳は、それだけでかなりの音量を受けてしまいそう。
ただ、彼女の言う敏感なところは耳だけの話ではないような気がして、つい邪推したり。
ともかく、彼女がこちらに背を向けて本を取りに行こうとしたものだから。
「あ、ストップ。
やっぱなし、電気の本よりももっと、もーっと興味のある本があるんだし。」
彼女と喋っていた時と同じ声量で、声をかける。
これくらいなら拾ってくれるだろうという期待も込めて。
■レイ > 「はい。触覚とか嗅覚とか視覚とか...五感が敏感です」
兎の耳があるからか、耳だけ言い、みたいに言われるけど。
別に耳だけじゃないんです。それに、「いい」とか...そう言うレベルではないんですけど...
まあ異能タッチしたらすぐ理解してくれますが。
「....はい
えっと、なんでしょうか?」
時折大声で呼び止める人もいたりします。割と無警戒になってしまうのでもろ耳が破壊されます。
破壊はされませんけど。
わかっててくれて助かるな、なんて思いつつ、振り向いて。
■レナード > 「……おほん。
探してるのは、……大きな大きな蛇の化け物に纏わる本と、
魔眼の種類が分かるような本、だし。」
これは、鼻にかかるくらいに小さな、まるで誰にも伝える気のないくらいの声量のそれ。
ただ、彼女はどうやらそれでも聞こえてしまうらしいので、敢えてこの大きさで喋った。
告げたのは、先の電気系統の異能とはなんら関係のない類である。
が、彼女にだけ聞こえるような声で話す辺り、本当に他には知られたくないものなのだろう。
「……そういう本、この図書館には置いているわけ?」
■レイ > 「蛇と魔眼ですか...?
蛇も魔眼も神話だったり簡単な図鑑ぐらいなら図書館にあると思いますが...
もっと深いことになると禁書庫の方...でしょうか」
ふむ、と一拍置いて。
場所はちゃんと覚えていませんが、それっぽい本しか図書館にはないはずです。
...先ほどよりも声量がさがったけど...あまり聞かれたくないのかな?
...まあ私に取ってはこれぐらいが静かで助かるけど。
「...なんでいきなり蛇と魔眼なんですか?」
純粋にそんな疑問が頭をよぎりました。
そう言う怪異に出会ったとか...そんな所でしょうか?
■レナード > 「…………。」
やはり、禁書庫。その言葉が聞けただけでも、意欲は湧く。
お宝探しはまだまだ続きそうだと、人知れず口角を歪めた。
とはいえ、そこまで悟られるわけにはいかない。そこには触れず、彼女の話に合わせる。
「まあ、なんというか。
先祖がやらかしたせいで、僕……そういう異能も持ってて。」
どういう異能かは触れないでおくものの、無関係でないことは伝えておこう。
そこに嘘は交えない。ただ、核心を教える必要も、まだない。
知りたがっているわけさえ伝えれば十分だと思い、それだけ口にした。