2020/09/10 のログ
黒髪の少年 > 「いいじゃん別に!!
 こう……空気を呼んだんだし!!」

空気を読むと言うか、寧ろ自分が何を言うべきか迷った挙句、
完全にボールをぶつけにいった構図なのである。
…とはいえ、二人の空気感はこういうものだったな…なんて。
少し、懐かしい気がした。

「………あー……
 んー………
 ……うー……」

お帰り、と言われれば、言わなきゃいけない言葉は一つだろう。
だが、それを言うにも……言っていいのか、迷ってしまう。
彼は自分が戻ってきたと、信じてやまない顔をしていたから。

自分がもし決心していなければ、きっとその言葉は違ったものになっただろう。
しかし、もう違う。自分はもう、決めたのだ。
ならば……

両手でそのフードを、取った。

ご案内:「大時計塔」から黒髪の少年さんが去りました。
ご案内:「大時計塔」にレナードさんが現れました。
レナード > 「ただいま、冬織。」
阿須賀 冬織 > 返事に困るさまを見て、もしかして忘れ物でも取りに帰っただけだったのかなと思う。
だからまあ、フードをとって告げられた言葉に安心して。こらえていたものがポロポロとこぼれる。

「今更、何でなんて聞かねーけどさ。
……馬鹿野郎、突然すぎんだよ。せめて別れの言葉くらい言いたかった! 見送りたかった!
なのに、メールは有無も言わせねえような感じでさ。……どうせ、返信とかも読んでねーんだろ?」

近付いて、本気で怒ってるわけではないのでポカポカとではあるが彼の体を叩こうとする。

「……でもまあ、一応連絡はあったわけだし、こうやって戻ってきたから許してやる。」

なんとも自分勝手な言い様だ。だがこれでも、もう俺は気にしないと言っているつもりなのである。
いやまあ、こうやって素直に言えてないのは全く気にしていないわけではないからなのだが。

レナード > 「………まあ、色々あったんだし。」

色々。
ああ、本当に色々。
とても、日常の光には浴びせられない、自分の中の暗い部分だ。
当初はまた少ししたら門の向こうへ行くつもりだった、なんてことも言えるわけもなかった。
少し居た堪れなさそうに、人差し指で頬を掻く。
だから、この言葉で丸めてしまうのが一番だった。
…彼も、きっとそうだろうと思ったから。
詫びの代わりに、ローブ越しにぽかぽかと叩かれておく。

「…………。
 で、おめーの彼女とはどうなわけ?」

ぶりかえした。
話題に困ったらこの手で行くつもりのようだ。

阿須賀 冬織 > 「そっか、色々か。」

言いたいことが色々とあるといったように。自分から彼に聞くつもりはない。
そのことについては、公園で想いを伝えられたから。

「……進んではいると思うけど。あとどのくらいかかるかはわかんねー。
……んで、そういうお前はどうなんだよ。」

まあその、隠すものではないしゆっくりと進展している(と少なくとも彼は思っている)だけだからそう伝える。
そしてまあ、そうやって話題を振られたら一応振り返すしかない。
……いつ戻ってきたかは知らないけど、まあいなくなった時にはいなかったのだろうからいないのではと思うのだが。

レナード > 「おー……やるじゃん。」

進展している。
自分の知らないところで、着々と。
彼は彼で進んでいるんだなと、少し嬉しくなった。

「僕? 僕はそりゃあ……―――」

もちろん、適当にはぐらかそうとした。
したのだが、……


『……あたしも、好き……』


「―――っ………」

自分の頭の中にだけリフレインする、彼女の言葉。
それだけで、とても、とても切なくなってしまう。
どうしたというのだろう。
自分はここまで、誰かに心をかき乱されてしまうんだろうか。
ふいに俯いて、今更じんわりと広がる実感に、どうして処理をしていいか分からなさそうな、そんな様子。

「……ぁ、…ぅ………っ…」

スチールウールのように一瞬で心が焦がれて、鉄粉のように一瞬で心が熱くなって、
心臓がぎゅううぅ…っと縮こまったような、そんな言い様のない感情に襲われた。
ほおっぺたの色合いが瞬間湯沸かし器のように沸騰して、心音が早鐘を打つ。
ローブ越しにぎゅっと、そんな異常を灯した胸元を掴んだ。


明らかに、彼が見たことのないだろう反応をしている。
寧ろ、彼でさえ自分の感情を処理できていないのが分かるだろうか。

阿須賀 冬織 > 最初はなんか言葉にするのが恥ずかしいのだろうか、てかじゃあいるってことなのか? なんて呑気に考えた。
だがまあ、うめき声のようなものを上げて、胸元を掴む姿を見れば到底そうは思えない。

「……っ、おい! 大丈夫か!?」

とりあえず落ち着かせないとと彼の方へ手を伸ばす。

レナード > 「ち、ちがっ!そ、そーいうんじゃあないしー!!!」

慌てて近寄ってきたものだから、頑張って静止しようと。
だけれどもその顔色は、表情は、きっと彼には見たことないもの。
切なさというか、照れというか、色んなものが混じったような。

「…ちょ、ちょっと……思い出しただけ、だから……うん……」

思い出した。
何を?誰を?そこまでは言わなかった。

阿須賀 冬織 > 「……ごめん。」

表情を見ても色んな感情がごちゃ混ぜになっていて上手く読み取れなかった。
ただまあ、自分の発言が原因であることはわかるので謝る。
とりあえず、この空気をなんとかしないといけない。

「……まあ、その。とりあえずお前が元気にしてんのがわかってよかった。
あー…………そうだ。折角戻ってきたんだし、今度よかったら飯でも食いに行かねーか。美味いとことか探しとくから。」

かなり強引な話題転換だがのってくれるだろうか。

レナード > 「………………あー……。」

なんとなく、変な空気になっているのは感じたらしい。
いやまあ、発端は自分の発言なのは理解している。
彼からはそれらしい発言を沢山聞いていたが、結局自分は明かさぬままここまできてしまった。
それでいいのか?いや、いいわけがないだろう。

「………ま、まあ……なんというか……
 飯は別として……その……」

言いよどむ。
流石に言いにくいが、言わないわけにはいかないだろう。
口を開いて、暫し合間を開けてから……

レナード > 「―――僕、彼女出来たから。」
レナード > 言ってしまった。
真っ赤な顔のまま、凛とした表情のまま、彼を視ながら。
最後は堂々と言葉にした。

阿須賀 冬織 > 「へ……?」

正直まあ反応からどっちかだとは思ってた。別れたか、出来たか。
ただまあ、今までのやりとりから彼が言葉に出すなんて思ってなかったから思わず間の抜けたような声が出る。

「マジで!?」

思わず聞き返す。いやまあマジだってわかるけど。

「……おめでとう。見つかったんだ。そっかそっか。じゃあそれも祝んないとなぁ……。
あー、まあなんだ、それ関係で相談事あればのるぞ。俺もそんな偉そうに言えるほどじゃねーけどさ。」

そっか、見つかったんだな一緒に歩む人。
……ちなみに、それ以外の女性関係は知らないのでこんな言葉が出てくる。無知って怖い。

レナード > 「うるさーい!!!
 うるさいうるさいうるさいしー!!!」

理不尽だった。
二度は言ってくれないらしい。

「……相談もなにも、おめーよりも先に進んでるわけじゃん……」

おめーも早くここまで上がってこい、という遠回しな挑発をかましながら、
自身の女性遍歴について触れるわけもなく、何事もなかったように振る舞って。

「………ま、まあ……今日言えるのは、それだけ……だし…
 それだけだしーッッ!!!」

しゅばっ、と駆け出す。
掴まったりすると、きっと聞きだされてしまう。
そんな気恥ずかしいこと、今はできるはずがない。
逃げを決め込んだ蛇は、非常に俊敏だった。
というかここに来てる場数も違ったもので、あっという間に台時計塔から駆け下りていくことだろう―――

阿須賀 冬織 > 「……行っちゃった。ま、元気そうだしよかった。」

瞬く間にいなくなってしまった。追いかけはしない。この島にいると知ったのだから。

「……まあ、追い付けるようには頑張るから。そんときは詳しい話聞かせてもらうからな。」

その時までに会ったとしてもこの話はとっておこう。相手はもういないけどそう語りかける。
それから当たり、彼もまた塔をゆっくりと下りて行った。

ご案内:「大時計塔」からレナードさんが去りました。
ご案内:「大時計塔」から阿須賀 冬織さんが去りました。
ご案内:「大時計塔」に雪城 氷架さんが現れました。
雪城 氷架 >  
しとしとと雨の音が時計塔内部に響く
丁度日陰になる位置にわざわざシートを広げて、すやすやと寝入る少女の姿

時間的には普通に講義が行われている時間である

相変わらずのサボり癖
講義が終わる時間は鐘が教えてくれる
おまけに一般生徒は立入禁止で邪魔も入らない

学園が始業してからは、もうずっとここが少女の定番の、サボりポイントだ

ご案内:「大時計塔」に持流 童男さんが現れました。
持流 童男 > 今日はオフなので、だらだらと雨の中、街を見渡せる時計塔に来た
街の別の表情を見てみたいなと思い来たところ
傘を差しながら、ここに来たら、見知った顔がシートを広げて。寝てた・・・・

え?めっちゃ寝てる。氷架殿すっごいねてる。

あれ?ここって、確か、立ち入り禁止だったはずでござるよね?
しかしそれを言ってしまえば、某もお縄になっちまうのでござる。
そう思いながらも、寝入る少女を一瞬だけ見惚れながらも。
頭を思いきり降る傘をさしてるので、飛沫が雪城殿にかからないように。
とりあえず、近くによって声をかけてみよう。
これ某犯罪にならないでござるよね。そう思いながらも

「ゆ、雪城殿ー、さぼりでござるかー。」
そう、控えめに言った。

雪城 氷架 > すーやすや、すぃよすぃよ…
明らかにサボって寝てます的な見た目だけ美少女

それでも人の気配と、かけられた声にうっすらとその蒼い瞳を開いて…

「──うわああ!!?」

超驚いていた
そりゃあそうだ
目が覚めたら大男が目の前にいるんだもの

持流 童男 > 「うおおおおおおお?!?」

あ、起きた。そしてその後の
その雪城殿の大声にこちらも大きく驚く。
心臓バックバクでござる。別の意味で。

「おおおおちつくでござる。雪城殿。ここは深呼吸でござる。こぉおおおおおおおおお!!」

どうやらドウオも混乱してるようで、別の呼吸をしようとしているようだ。

雪城 氷架 >  
「な、何だお前!?」

せ、先生ー……はマズい、自分も怒られる
慌てた様子で立ち上がり、どう見ても警戒している様子

…あれ、何かこんな話し方でデカいヤツ
どっかで会ったことあったような……?

以前と見た目がまるで変わっているのもあってか、同一人物だと気付いていない

持流 童男 > 「え!?某のこと覚えてないでござる?某でござるよ。ドウオでござる。持流童男!」

そう傘を差しながらも、そういえば雪城殿にはやせたところ見せてなかったでござるな。それにこの図体の男が現れたらそりゃびびるでござろうな!と自分で思いつつも落ち着いていく

めちゃくちゃ警戒されてるのを見ながらも、自分の好きなものをあげる。多分これで一発でわかるはず・・!たぶん!!

「魔法少女ブルーは‥最高でござる!」

そう自分の押し続けているアニメを上げた。はたから見たらおかしい人でござるなうん。

雪城 氷架 >  
「…え、全然見た目違うじゃん。どしたの、病気?」

確か夏休み前に公園で会った時はこんなビジュアルじゃなかった
でも口調とか、唐突にアニメの話しはじめるのとかはそのままな気がするが

たかだか一月ちょっとでここまでシルエットが
変わるだろうか…やや訝しげな視線を送る

持流 童男 > 「いやぁ・・・一か月間無茶な鍛錬と、食生活してたらこうなってたでござるよ。今はもう自分を省みてるでござるが。」

そう快活にえへへと笑う。怪しげにみられながらも
すごく鍛錬したんでござるぜ!と思いながらも笑いつつ

「今はもう無茶はしていないでござるよ。雪城殿」

そう少しだけ笑いながらも。

「しかし、雪城殿の寝顔、可愛かったでござるな~~」
と少しだけ冗談めかしてにやにやと笑う。

雪城 氷架 >  
「いやいや…ほぼ別人じゃないか……」

ええ…世の中の女子はダイエットに死ぬほど苦労しているだろうに
なんだろう、なんとかブートキャンプみたいなやつでもやったのかな

まぁいいか、どうやらあのヒーローオタクに間違いないらしい
それはそれとして…

「んー、そう思うなら起こすなよなー。
 せっかくいい気持ちで昼寝してたのに」

ここなら誰も来ないだろうと思ってのサボリ寝
そして寝顔が可愛いと言われても
自分が類稀な美少女なのは知っているので対してリアクションがないのだった

持流 童男 > 「はっはっは、悪いでござるな。
ただ、ここで寝てると風邪ひくと思ってな」

少しだけ笑いながらも、
少しだけヒーローの仮面を外しながらも。
美少女だと知ってるのかこの子!?と内心、驚愕しながらも

「大丈夫でござる!某二次元にしか、興味ないので!
お主にそんな、変なことするわけないでござろう」

そう快活にヒーローの仮面を外しながら、
素直に笑いながらも、久しぶりに会えた、『友人』に
多分、某しか思ってない、友人に。

「やっぱ、雪城殿は変わらないでござるな。本当に。
可愛いのも、綺麗なのもマイペースなのも。」
素直にそう言った。

雪城 氷架 >  
「よけーなお世話」

異能の力で少女の周りは常に大気組成は最適化されている
…ということをわざわざ言うのも何なので、口にはしないが

「ていうかここ、立入禁止……。
 誰も来ない前提で寝に来てんだけど」

彼が二次元にしか興味なかろうが、それは興味の埒外ではあるけれど

「…ヘンなことしてたらソッコーで職員室に突き出してやるからな」

聞いてもいないのに言い訳しはじめるのが逆に怪しい……

持流 童男 > 「あぁ、某もたまにここに来てるんでござるよ。
街の景色を見るように」

そう少しだけ笑いながらも、
いたずらめかして内緒でござるよ?と付け足しながら

「大丈夫でござるよ。三次元に興味はないでござるから。」

そう言いながらも、傘を差しながら街の景色を見に行く。
しとしとと降る雨が、別の街の顔が見える
そして、雪城さんの方向を見ながらも

「お主に、そんなことするわけないでござるよ。
某の『友人』に、んなことするわけないでござろう。
某が勝手に思ってるだけかもしれないでござるが。」

そう冗談めかして笑う。

雪城 氷架 >  
「風紀委員のくせに立ち入り禁止に違反とかしていいのかー?」

別に糾弾するつもりもないが、つっついてやろう。起こされたし

「イヤ…別に聞いてもないのに言い訳するのが逆に怪しいし…」

口先だけで言われても信用ならないし…

「友人ねえ」

シートの上に座り直して、やや行儀悪く胡座をかく
確か彼とは…1、2回話した程度だった気がする
そう思う敷居の高さは人それぞれ、だと思うけれど

「別に、友達にわざわざ『俺たち友達だよな』なんて確認する寒いヤツ、
 今どきいないだろうし…好きに思ってるぐらいでいいんじゃないか」

持流 童男 > 「・・・そう、でござるな」
少しだけ苦い顔をしながらも苦笑する
まだ友達っていうのに慣れてないのでござるかな某

「違いますーこれは警邏ですーーオフという名の警邏ですー」

そうシートの上に座っている
雪城さんに冗談を言いながらも笑いかける。

雪城 氷架 >  
「お前今自分で街の景色見に来てるって言ってたじゃん」

直前に言ったことも覚えてないのか?とやはり訝しげ

「風紀委員が私用で立入禁止のトコに入るのに警邏なんて嘘ついていいのかー?
 とんだ不良じゃないか」

頭の上で両手を後手に組み、誂うように

持流 童男 > 「畜生ばれた!意外に頭がいいでござるな!雪城殿!」

っくっと言いながらも、嘘をついたでござるよ!
そう雪城殿に言いつつも。

「ぬぐぐぐ?待てよ?お主もここで、さぼってるじゃないでござるかー。おやおや・・?いいのでござるか?そんなこと言って~~~先生に言いつけるでござるよ~~道ずれにするでござるよ~~~」

そうこちらも、冗談めかして言いつつも
あれ、これさては某、ほかのこと言われたら某が、風紀委員に風紀委員として捕まるでござるなこれ。

雪城 氷架 >  
「意外ってなんだよ。まるで人が頭悪いみたいに…失礼なヤツだな…」

青い瞳を細めて、じとっとした視線

「うわー…その上に脅しまでかけてくるのか……?
 もしもし風紀委員会?なんか一般生徒を脅迫してくる風紀委員がいるんだけど」

取り出したスマホを耳元に当ててそんなことを言ってみたり

持流 童男 > 「ぬわああああ許して!許してつかぁさい!
とあるポニーティルの女子に、鬼の如く怒られるでござる!!!
いや待てよ?割と怒られないのでは?たぶん大丈夫なのでは?
いややっぱり怒られるは!」

じっとした視線を浴びながらも
ぬわあああ、といった感じで、屈する!
女性ってやっぱこえぇ!二次元最高!!

「わかった!わかったでござる!某の負けでござるから!
そのスマホをゆっくり下すでござる。そうゆっくりと下すでござる」

そうゆっくりとスマホを下すようにお願いする。

雪城 氷架 >  
「いや、勝ち負けっていうか、普通にそういうのやめといたほうがいいと思うよ」

警察が犯罪行為を行えば一般生徒よりも厳しく糾弾される
風紀委員というのはきっとそういう立場だ
普通の生徒以上に、立ち振舞には気を使ったほうがいいんじゃないだろうか

スマホついでに時間を確認
どのみちもう少しで講義時間も終わる、ゆっくり寝てられるようなわけでもなかった

持流 童男 > 「ど正論!!すっごい、ド正論!!!」

ぐっふぅ!と言いながらも
まさしく、一片の余地もないド正論
いやまさか、真っすぐ言われるとは。
そう思いながらも。雪城殿がスマホを見てる様子を見て、

「そろそろ、チャイムが鳴る時間でござるな」

そういえばそろそろ、授業が終わる時間だなと思い
そうふと、雪城さんに言った。

雪城 氷架 >  
「あと興味ない興味ないって連呼されるのもなんか癪に触るし、なんていうか──」

ゆっくりと立ち上がって、ぱんぱんとスカートのお尻を払う

「見た目だけじゃなくて、なんか性格も変わっちゃったな。お前」

スマホを仕舞い込んで…チャイムを待つ
講義の時間終了の鐘が鳴って、予鈴まではまだ時間がある
次の講義は…座学だけど異能の講義だ。出ておかないとまずい
休憩時間含んで、余裕はまだあるけれど

持流 童男 > 「・・・・あぁ、そうかもしれぬでござるな。」

そう、笑う。隠す。悲しく、思いながらもそれを隠す。
違うんでござるよ、雪城殿。
某、変わらざる得なかったんでござるよ。
だけど言わないでござる。だって、言ったら。
嫌われるでござるから、

「・・・・すまぬでござるな。雪城殿。そうでござる、な。
某、変わったでござろうー!!」

だから否定しない。そう笑いながらも、雪城殿に笑いかける。
友達に嘘をついたのが心に、ずきりとした。

雪城 氷架 >  
「変わろうとして変わったんなら、いいけどさ」

昼寝用に広げていたシートを立たんで、バッグに仕舞う
チャイムの余韻がなくなった時計塔にはまだ、しとしとと雨音だけが響く

「私は前のお前のほうが、多分……」

彼は変わるために努力をしたのかもしれないし、苦労もしたのかもしれないけれど

「──なんか、上辺だけで話しされてるみたいで、イヤだな。今のお前」

歯に衣は着せぬ物言い
もしかしたら、彼を傷つけるかもしれないけれど
なんだか、そういった彼の態度がただただ、道化を演じてるように見えて気に入らなかった

持流 童男 > 「・・・・あぁ、某は、きっと誰にも理解されないのでござろうな。だけど、それでいいんでござる。」

そう笑う。笑いかける。笑いの仮面をかける。
きっと某は、友達を失ってしまうだろう。

どうすればよかったのだ。
でもこれで、いや違うだろう。
でも、だって、心がずきりと泣く。
だけど、弱音を言わない。きっと雪城殿に

「・・・嫌われてしまうでござろう。弱音を言ってしまえば」

そういつの間にかぽつりと言ってしまった。

「済まない聞き流してくれでござる。」

きっと雪城殿に、嫌われてしまったでござろう。だけどそれでいいんでござる。きっと、某は、美少女とは、縁がなかったんでござる。

雪城 氷架 >  
むっとした
あからさまに、その眉間に皺を寄せて
睫毛の長い、蒼い瞳を釣り鐘のようにして、睨みつけた
少女の小さな矮躯では、大した迫力にもなりはしないけれど

「それでいいって?」

小さく呟く
雨音の中に紛れて消えそうなくらいに、小さく

「本当にそれでいいって思うんなら、二度と話しかけてくるなよ。
 理解しあうことを捨てるなら、言葉なんて交わす意味、ないじゃないか」

「見ず知らずの他人にまで弱みを打ち明けて、縋って、必死に強くなろうとして
 誰か知らないけど、守りたいだのなんだのって言ってたあの時のお前、何処に行っちゃったんだよ」

持流 童男 > 「・・・・・分からねぇんでござるよ。雪城殿」

そう雪城さんに仮面をはがして、涙を流す。
その表情は苦痛に満ちていた。わからないんだ。

「理解しあおうとしても、離れていっちまう。
守ろうとしても遠ざけちまう。傷つけちまう。理解しあおうとしても、誰かを助けようとしても、零れ落ちて行っちまう。
ヒーローでなくなろうと、それで、誰かの為になろうとしてたでござる。

誰かの力になりたい、誰かを守りたい。だけど、みんな強くて、守る必要なんかなくて。それでも、足掻き続けてたら。
そしたら、こんなことになってたでござる。」

そう悲しく、本当につらく言った。

「・・・某は、強くなれたんでござるかね。誰かと分かり合えたんでござるかね。」

そうつぶやいた。

雪城 氷架 >  
「……あのさ」

頬を掻く
彼の言っていることはわからなくもない
でもそれは……

「うまくいかなかったから、理解し合うのを捨てた、って」
「ソレ、ただ結果から逃げてるだけじゃん」

多分コイツは、死ぬほど不器用で…きっと、馬鹿なのだろうと思った
ものすごく狭い、狭すぎる世界の中で答えを探しているのだと

「逃げてたって、強くなんかなれないと思うけどなあ…。
 誰か助けたいって言っても、助けを求めてる人がいなきゃよけーなお世話だし…」

彼の求めるカタルシス
アイデンティティーそのものがきっと、そう簡単には成り立たないもの

「…話してみなよ。
 お前はどういう人を、どうやって助けられたら、自分に満足できるのか」

やれやれ、と聞く姿勢を作る
どうせ、予鈴まではまだ時間もあるし

持流 童男 > 「某は、善良な人や友達を、心の底から悲しい時や、辛い目に合いそうなときに、自分のすべてを使い切って助けられたら・・・満足できるのかもしれないでござる。
・・だけど、知られざる英雄を使わないで、やろうと思ったでござる。忘れられないために」

そうつらつらと、言う。
苦しい言いたくないこんなことを、弱い自分を見せたくない

「ずっと、『大切な人に』『忘れられて』『世界を渡って』こんなことを続けてきたでござるから。
強くあろうとするのが、抜けきらないんでござるよね」

悲しく言う。こんなこと言いたくなかった。自分を弱く思わせる言葉なんて、

「だけど、その通りなのでござるな。
逃げる癖がついてるんでござろうな。・・本当に弱いでござるな。
本当は、『強い』自分でありたかった。
だけど、お主に弱い自分を見せちまったでござる。
おぬしにもみせたくなかったでござる。
こんあよわくてみにくくて、さいていなそれがしを。」

しこうがぐちゃぐちゃになってわからねぇ。

ご案内:「大時計塔」に烏丸 九郎さんが現れました。
雪城 氷架 >  
最後まで聞いて、氷架が、少女が思ったこと、感じたこと
それは大変にシンプルなもので…考えてみればそのとおりのこと、だろう

「なんとなくわかったよ。
 要するにお前、『見栄っ張り』なんだ」

時計塔の冷ややかな壁を背にもたれかかって、胸の下で腕を組む
じっと蒼い視線を、彼へと向けて

「お前の言う善良な人や友達は、心の底から悲しい時、辛い目に合いそうな時、
 きっとお前以外のヤツに助けてもらってる
 それがお前は気に入らないんだろ?──満足できないってことは、そういうことだもんな」

そうだとすれば、余りにも歪
人々の平和や幸せを願いながら、同時に自分が助けるため、己のカタルシスを得るために不幸を願うということだ
そうでなければ、満足できないのであれば

「醜いトコくらい誰でもあると思うけど……それを受け入れられてないんじゃないの?」

思ったことをそのままに、彼へとぶつけた

烏丸 九郎 > じゃらーーん…と、ギターを掻き鳴らす音が聞こえる。
コツコツと階段を上がる足音も。
そして、声も。

「雨が降ってるから部屋ん中で歌おうと思ったが」

時計塔の中に姿を表す赤メッシュの男。

「なんだ?部屋ん中でも雨が降ってるじゃねえか」

はいったところで中を一瞥。
両方知ってる顔だ。
片方は…ド…ド……いや、こんなやつだっけ?
もう一方、男の方に声をかけている女性とは言うまでもない。

「氷架、なに大の男泣かしてんだ?」

持流 童男 > 「そ・・・んなこと・・・」

某は自分以外の人の願いを、食い物に・・・
思わず動揺する。
某は、誰かの為に、なろうとしていた。だけど
某はその人が、助けてもらってるのが・・気に入らねぇのでござったのか・・・
最低な、ヒーロー以前に人間でなかった。
膝をつくだけど頷く。

「・・・本当に某はどうしようもないでござるな。自分の醜いところを理解しようともしなかった。
受け入れられもしなかった・・・それどころかあまつさえ・・
何にもなれてなかった。人間にさえも」

そして赤メッシュの男、烏丸殿を見て、涙を流しながらも見る。
苦渋の顔をしている。
弱いところを見せたくない。

「烏丸殿。今は、某、ひどい顔をしてるでござるから。
見ないでくれでござる。」

そう思わず反射的に顔を反らした。

雪城 氷架 >  
こいつ、わざわざ休み時間だからってここまで歌を歌いに来たのか…
相変わらずの歌キチっぷりにやれやれと肩を竦める

「人聞きの悪いこと言うなよ。
 昼寝の邪魔されて話聞いてたら勝手に泣きはじめたんだ」

九郎へと向けていた視線を、童男へと戻しながら

「そんなことない、か?
 じゃあ、誰も困ってない、誰も悲しんでない世界だったら、お前どうするんだよ。
 そこでずっと満たされないままだったら、…つまりそういうコトじゃないか」

ため息を吐く
彼がどうしてそんなところにまで歪んでいるのかはわからなかったが
結局彼は…アニメや特撮の中の『都合よく助けを求める人のいる』ヒーローになりたかったのか

「もう、いいかな。なんか話しててこっちまで辛くなってきたんだけど」

自分より一回り以上も年上の男が咽び泣く姿は、見ていて辛いものがある

烏丸 九郎 > 「話は聞こえてたけどな。耳はいいからよ
っつか、まーた寝てたのかよ。健康的だな、おい」

氷架の言葉に笑って
ギターをもう一度掻き鳴らす。

「見てほしくないならみねーよ。
だけどお前、人前でそういう顔するってことはよ…
見てほしかったんじゃねーの?そのひでぇ顔ってやつをな。
でなきゃ、弱いとこなんて見せようとは思わねぇだろ」

氷架の言うことも最もだ。
自分より一回り以上も年上の男が咽び泣く姿は、見ていて辛いものがある

「まぁ、他人が不幸じゃなきゃ辛いってのが
アンタの理想のヒーローってやつならそれでいいかもな。
俺は俺の歌で音界の覇者になる男だがよ
聴きたくねえやつにまで無理やり歌を聴かせようなんざ思わねぇよ。
アンタの理想がなんなのかわかんねーが、なにもすることがねーのを笑えるのがヒーローってもんじゃねーのか?」

そう言ってから歌を歌い始める

「ま、雨が降ってるなら降らせときゃいい。
雨のときは雨の歌があるってもんだ」

持流 童男 > …涙をぬぐい。

やっと理解した。弱さを誰かに見せたかったのかもしれない

あぁきっと、一番助けてほしかったのは

「一番助けてほしかったのは、僕だったんだね。」

そう、素直になって。涙を流さない。涙をぬぐったのだ。

そして二人に視線を向ける。

「ごめんね。・・・・ありがとう、
僕は、何もすることがないことも望んでたよ。」

二人に素直に感謝をする。

雪城 氷架 >  
「ウルサイな…。単位の分最低限出ておけばいいんだよ。外国語の講義なんて」

はふ、と欠伸を噛み殺す

「いーよ、別に謝らなくても。
 どうせコイツが来るなら、お前がこなくても起こされてたし…」

さっさとマイペースにギターを掻き鳴らし歌いはじめる九郎を横目に、ため息

新しいサボり場所、探そうか……

烏丸 九郎 > 「外国語なぁ。割と喋れねーでもなんとかなるもんだからな。
外国行っても歌とギターでなんとかなったしな」

間奏中に氷架の言葉を肯定するようにうなずく。
この男、休学中海外に音楽修業と称して放浪のたびに出ていたのだが
実際、外国語をおさめているわけではない。

「ヒーローなんてな暇なぐらいがいいんだよ。
ケーサツもレスキューも医者も、暇な方がいいんだからな」

間奏から再び歌が始める。
なお、この男もサボりである。
理由は当然、歌いたくなったからだ。

持流 童男 > 「そう、でござるな。その方が平和になるでござるからな」

そう少しだけ、笑いながら
二人を見る、きっと、彼らは、これこそが友達なんだろうな
某のようなものが友達とは、名乗れないでござるな

そして二人を見て、九郎殿と、雪城殿を見て。
笑顔で笑う。

「二人はお似合いでござるね。いい意味で。
恋人になれるんじゃないでござるか。」

そう率直な感想を言った。

「・・・もう、大丈夫。」

二人に心配をかけないように言った。

雪城 氷架 >  
「お前、人を見る目ないな…」

お似合いだ、なんてのたまう童男に再びじっとりとした視線

「私みたいな美少女とこんな音楽バカが釣り合うわけないだろ…」

なんて言い草
まぁ、悪いヤツではないと思うが
バカなのはまず間違いないし

「もう大丈夫、ね。はいはい良かった良かった。
 これでもーここで寝てても邪魔されないわけだな」

あの歌バカがやってこない限りは…多分

「そろそろ予鈴なるし、私はもう行くけど。
 次の講義は異能学だから落とせないんだよ」

烏丸 九郎 > 「?」

なにをいっているんだ?
恋人?そんなちゃちなもんじゃない。
俺たちが目指すのはもっと別の頂点だと言うのに。
見る目がない。氷架の言うことも確かだ。

「そうだな、俺が音界の覇者となるのと同じように
こいつも俺に並び立つ歌声の持ち主
釣り合わなくても俺がちゃんと引っ張り上げてやるから安心しな」

釣り合わないという少女に深くうなずき
まかせろ、と胸を張る。

「異能学か。ま、歌ったしオーディエンスもいなくなるってなら俺も出るけどよ
あー、そこの…ドー…ドーモ…だっけか?
お前どーすんだよ」

持流 童男 > 「そ、そんなに見る目無いでござる!?」

そう驚きつつも笑いつつ
少しだけ苦笑してから
きっと彼らは良い旅路になる。

そして異能学をどーするかと聞けば

「異能学でござるか・・わかったでござる。某も行くでござるよ。
あと某の名前はドウオ。持流童男でござる。」

そうこちらも了承する

雪城 氷架 >  
ホラ見ろ、バカだ
胸を張る九郎に呆れ顔
多分何を言っても全部音楽脳に変換されて通じないんだ、コイツ

「あとお前らここ立ち入り禁止だからな。
 あんまり昼寝の邪魔しに来るようなら先生にチクるぞ」

自分のをコトを完全に棚に上げつつ、バッグを肩にかけ、
たんたんと、見た目だけ美少女は階段を降りてゆくのだった

烏丸 九郎 > 「?
何怒ってんだ…」

呆れ顔の少女を見れば首を傾げ
その背中を追うように歩き出す。
まだ少し物足りないような気もするし
授業が暇ならまたふらっと出ていくかも知れない

持流 童男 > くくくと笑いながらも

九郎殿と、氷架殿の背中を遠巻きから、追っていく。
きっと某は、まだ弱い。
か弱くて、ダサくて、かっこ悪いんだけど。
だけど、それでも、前に進むよ。

ヒーローでない、弱くて情けない某で、人助けをしてみよう。
そうして時計塔の階段を下りていく。

ご案内:「大時計塔」から持流 童男さんが去りました。
ご案内:「大時計塔」から雪城 氷架さんが去りました。
ご案内:「大時計塔」から烏丸 九郎さんが去りました。