2019/03/25 のログ
ギルゲイオス > 「よくないのである。
王様装備だったのと、着地の寸前に少しは対処できたので痛いで済んだのであるよ。
良い子は絶対にマネしちゃ駄目なのである」

(転移荒野に同じような感じで放り出された墜落死体が……あってもそう不思議ではないか。
危うく潰れたヒキガエルになりかけた経験を語る魔王様。痛いモノは痛いのである。
思い出せばぬーっと唸りながら、眉間に皺が寄ってしまっていた)

「そんなモンであるかー。日の光を浴びながら飛ぶのは心地よいのだがな。
仕方がない、星空のデートに変更であるな」

(むんむんと、数度頷き返す。何時デートに差し替えになったというのか。
店員さんも、難の事やらという表情だ)

「苺か、甘酸っぱいのであるな。となると、フルーツ中心で攻めるのが良さそうであるかな?
チョコ、カスタード、生クリーム、これも中々迷う所であるな」

(むむっと、メニューとにらめっこする魔王様。カレーソースなんて見えたが、気にしない事として。
相変わらずカタカタと震える本を大人しくさせる為に、腰辺りをむんずと掴みつつ。
コショコショ声の方に身を屈めれば、顔を近づけ。合わせて小さ目の声になって)

「あー……まぁ、俗にいう禁書という奴であるよ。
我の支配下にあるので、いきなり悪さをしたりはせんだろうがな。昨日手に入れたばかりなのでな、念のため、様子見の為に連れてきているのである
たまに震えるが、今のところ問題はないのである」

(そして此方の言葉が聞こえたのか、また本が震え出すも。ぎゅぎゅっと指に力を入れると無理やり黙らせる。
解放されれば人の身体を奪い取ろうとするモンだから「あまりよくないもの」どころか「よくないもの」と言ってもいい。
震える本なんて気持ち悪い事この上ないだろうが、魔王基準としては大丈夫らしく。気にせずともよい、といった雰囲気だ)

アガサ > 「頼まれたって真似なんかしないったら……ああほらほら渋い顔になっているよ。
ギル君は王様なんだろう?目上の人間がそういう顔をしたら下は不安になっちゃうんだからね。
ほら、先生が狼狽えてたり、何かよくないものに心を配っていると私達は困っちゃうでしょ。
そうそう、楽しい事を考え……え、いやデート……デートになるのかな?」

渋面のまま何度も頷くギル君を見上げて目端を緩めていると、デートなんて単語が予想外に飛んできたものだから
私は瞳を数度瞬く。出会ったばかりなのに夜にデートの御約束。ちょっとその、あんまり外聞が宜しく無い気がして顔が暖かくなる。
いけない、いけない。数度頬を叩いて我に返って目線はメニューへ。

「そう、苺。個人的には苺に生クリームにケーキキューブのトッピング辺りが無難かつ外れないかな。
冒険をしたいなら……私は止めないけれど」

メニュー看板を見ながらの合間に混じる魔術の話。店員さんからすれば小声でメニューの相談をしている風に見えるのかな。
早く決めてくれないかなあ。なんて目線をちょっぴり感じて、感じないフリをする。

「昨日手に入れた禁書ってまさか書林祭?禁書庫から瀛洲流れになる奴が幾何かある。なんてSNSの噂に見たけれど、
まさか本当にあるなんて。……で、しれっと生きているふうな事を言うけど流石禁書と云うかなんというか……
ギル君が問題無いって言うなら大丈夫なんだろうね。うんうん」

生きている本。一体何を食べるのだろうか、ギル君みたいに魔力を食べるのだろうか。
興味は尽きないけれど、きっと、そういった話は閑話休題《それはさておき》と云うものなんだろう。

「よしっ。それじゃ私は苺生クリームにチョコチップとケーキキューブ!ギル君はどうする?同じものでいい?」

今は、そろそろと後ろに他のお客さんが並んできた辺りで注文を店員さんに出し、傍らの彼にどうするのかを促そう。

ギルゲイオス > 「元の世界で王様やってるときはその辺押し込んで我慢はしておるのだがな。此方の世界だとどうも気が緩んで表情に出易くなるのである。戻った時癖になるかもしれぬな、これは。
地上を離れ、夜空を飛び、星に近づくのであれば、デートと言った方がムードも良かろう?
はは、随分と可愛らしい反応をするので、もっとからかってもみたくなるが――……空中散歩であるよ、気にする事はない」

(皺の寄った眉間を、グリグリと指で解してやる。確かに、彼女の言う通りに余り上のモノが見せる表情ではない。
此方ではイチ市民なので、割と緩んでいるのは自覚が出来た。
ぺちぺちと頬を叩く仕草に、くくっと笑みが漏れるが。からかうのも程々にしておくか)

「…………いや、やめておこう。危険な臭いがするのである」

(ベーコンとか、納豆とか、うどんとか、豆板醤ソースとか。お食事であるかな?物珍し客がたまに買う程度、だとは思うのだが)

「何処から来たかは、良く分からぬな。お主の言う通り禁書庫から来た可能性も、有るかも知れぬな。
どうやら作った存在の魂がまだ残っている様でな、広い意味では生きていると言っても良いであろう。そうでなくても、強い魔導書には意思が宿る場合もあるでな。
うむ、我の力量で十分従える事が出来る範疇である。流石に人に中身は見せられぬがな」

(相変わらずのコショコショ声。恐らく、自分と同じ感じで魔力を吸ってるのではないだろうか。
色々と教えてもいいが、彼女にとっては刺激の強いモノかもしれない)

「うむ、同じモノで構わぬよ。こういうのは良く知っているモノに任せた方が良いのである」

(視線を相手へと向けた後、同意して。
そうすればクレープを焼くにおいが、漂い始める。
しかし、苺生クリームにチョコチップとケーキキューブ!と一息に言うには何だか呪文めいているような気がした。
コーヒー店でも、似たような経験がある。ふらぺちーのうんにゃらかんにゃら)

(そうして出来上がりを待ち、受けとって。奢りの礼を告げた後は、また暫く二人で話しながら、クレープを頂き舌つづみを打つのだろう)

アガサ > 「先輩をからかったらだーめ」

だめです。腕をクロスさせて大きく×印をギル君に提示するのに彼ったらまるで魔王みたいに笑っている。
顔が赤いのはきっとばれてしまっているようで、一瞥すると店員さんったら苦笑いをしている始末。
まったくもう、と風船のように頬だって膨らみもするんだ。

「……うーんそういう本を持つ君が危険だというメニュー。興味が無いといえばウソにもなるけど……今日の所はやめておこうっと」

それからのこと。注文は恙無く通って私は二人分の代金を支払って店を後にしベンチに戻り、
二人できっと、口角にクリームをくっつけたりしながらああでもないこうでもないと、雑多な話をするに違いなかった。

ご案内:「常世公園」からアガサさんが去りました。
ご案内:「常世公園」からギルゲイオスさんが去りました。