2020/06/13 のログ
レイ > 「うーん...ダメだわからない」

本、しかも図書館から勝手に持ち出したものを開いた状態で逆さまにして置くと言う 図書委員会にあるまじき行為を行いながら、試行錯誤を続けるも、どうにも上手くいかない。
しばらく、読み返したり、言葉にしてみたり、立ってみたりと、どうにかして本の通りに進めようとするも、どうにも上手くいかない。

やはり一人では限界というものがあるのだろうか。
翌朝、魔術の教師にでも尋ねてみようか、それとも師匠にでも尋ねてみようか。
そんなことを思いながら、哀愁漂う背中と共に、彼女の住処へと戻って行った。

ご案内:「常世公園」からレイさんが去りました。
ご案内:「常世公園」に櫻井 桃さんが現れました。
櫻井 桃 > 「フン、声かけるんなら相手を選んでかけることね。」

夜の公園。胡散臭そうな男性二人組に声を掛けられた女。
ピンク色のあまりにも目立つ髪に、それ以外にもいろいろ目立つ女。
当然のように絡まれるのだが。

数分後には、男は地面に倒れ伏し。立っているのは女一人。
明らかにケンカ慣れをしている女。

はん!と、鼻を盛大に鳴らして、手ごたえの無い、とバカにしたように溜息をついて。

ご案内:「常世公園」に金剛 経太郎さんが現れました。
櫻井 桃 > 「フン、ケンカで私に勝とうなんて10年くらい早かったんじゃない?」

完全勝利を果たせば、ドヤァ…、っととても誇らしげに腕を組んで見下ろして。
偉そうにする彼女は櫻井桃。島に来るまでの地元では有名なケンカ強者。
異能に目覚めてから更に暴れまわり、島にぶち込まれたわけだが。

今のところ、彼女の伸びた鼻を折るような人間にはぶち当たっていない。
今日も勝利してしまった、敗北を知りたい。

ふふん、っと自慢げに鼻を鳴らし。

「……準備運動にもならなかったわね。 島でトップに立つつもりで来たけど、案外早いんじゃない、これなら。」

後から思い返せば不遜にも過ぎる言葉を吐く。

金剛 経太郎 > 近頃勉強の成績がよろしくなく。
授業中もたびたび集中が途切れる事から、半ば自主的に補講を受けて帰る道すがらに寄った馴染の公園にて。
何やら一人の少女をナンパしている二人組の姿を見つけ、厄介事に関わるのは止しておこうと遠巻きに眺めていたが。

(……おお、すげー、つえー。)

少女が男二人を伸してしまう様子を見届け、思わず感嘆して見惚れてしまう。
よく見ればそれなりにスタイルも良いし。

(はー、まあでもちょっとヤンキーっぽいな。近づかない方が良さげ……)

何だか発言内容も尖ってるし、と見た目小学生は現在いち傍観者中。

櫻井 桃 > 「………ぁによ。何見てんのよ。」

ギロリ。視線を感じる能力はとても高い。
男の目線が刺さることへの反発でケンカしてたとこもあるし。
胸はデカい。

少年の目線にいち早く敏感に感じ取れば、すぐに視線を向けて。

「やるっての? 別にいいけど。 あんなの準備運動にもならなかったし。
 来なさいよ、ほら。」

ほれほれ、と掌を上に向けてくいくい、っと呼び込んでくるonthe調子のスタイル。
外はねピンクの髪の毛があまりにも特徴的な女。
どうやら見た通り好戦的のようだ。 自分から突っ込んでは来ないものの、殺気がもわあん、と周囲を包み込んでくる。

金剛 経太郎 > (えぇ……マジか……)

喧嘩っ早いとか、好戦的とか、そういう次元じゃない。
ただ視線を感じたから、という理由で相手の素性も知らず長髪を行っている。
というか、自分より遥かに年下だろう子供を煽るな。

「え、っと……あの、その……すっごい強くてカッコいいお姉さんだなーって……ごめんなさい!」

売られた喧嘩をいちいち買うほど経太郎は腕っぷしに覚えは無い。
むしろ対極に居るという自負すらある。
だからこういう時はまず謝罪の一手だ。ダメだったら次を考えよう。

櫻井 桃 > 「………。」

一瞬無言になった。

「そ、そう? まあ、そうよね?
 見る目あるじゃない?」

子供をバッチリと煽りまくったうえで、ちょっと褒められたら頬をぽぉ、っと赤くしながら満足そうにドヤる。
幸せそうな女。

「ふ、ふふん。 ま、私の強さを見れば挑戦とかそんな感じではないのも仕方ないわね。
 私は櫻井桃。 トップを目指しにこの島に来たのよ。」

照れ照れと、まだ頬を赤くしながらも。
腕を組んで自己紹介。 素直に名前も名乗っておく。

金剛 経太郎 > (あっ、たーんじゅーん!)

まさかここまで簡単に鎮火するとはこの海のナンチャラカンチャラ。
予想外に機嫌を直して貰ったところで、ほっと溜息を一つ。
もし謝ったうえで煽られたら本当にどうしようかと思ったところだった。

「えっと、僕は経太郎。金剛、経太郎。
桃お姉さんっていうんだね。かっこよかったよー!」

名前はむしろ可愛い系?いやいや桃太郎もあるくらいだし、と一人でボケツッコミをしながらもここはひとまず子供のフリ。
これで大抵の危機を乗り切って来ているし。

「トップって……ええと、何のトップ?」

櫻井 桃 > 「金剛、きょーたろー? ふーん、きょーたろーは見る目があるわね?
 そう? かっこよかった?
 ま、まあ、そうよね、そうでしょうとも。」

一度「ほんとに?」みたいに尋ねながら、自分でも分かるくらいに頬を真っ赤にして、そうだろそうだろ、と頷く。
気分は頼れる姉貴分。

「……ん? そりゃ、あれだ。
 戦いっていうか、ケンカっていうか。
 最強であることをビシッと決めてさ?」

この島のことをあまり分かっていないのか、自信満々にそんなことを口にして。

「きょーたろーは、この辺りで強い奴が出てくる場所とか知ってたりする?」

金剛 経太郎 > (猪突猛進というか、単純に落ち着きが無いと言うか
放っとくと危ない手合いだよなあ、さてどーしたもんか……)

「ケンカの強い人かあ……
それならええとね、この辺りとかあっちの方に真っ黒な兜のおっきな騎士さんが出るって噂だよ?」

ひとまず自分の異能を餌にしておく。
あっち、と指差すのは訓練施設の方面だ。
間違っても落第街なんて行かせられない。多少腕に覚えがある、程度で行かせていい場所じゃあない。
この辺りで過ごしていれば多少は現実も見えるだろう、と何処か達観した風に経太郎は考えて。

「それでそれで、お姉さんはどうしてこんなに強いの?
ご飯一杯食べてたから?」

今はとりあえず取り留めのない話をして彼女の自尊心を満たしておこう、と。

櫻井 桃 > 「……真っ黒な兜の大きな騎士。
 面白い。 やっぱこの島は飽きないな。」

ふ、ふふん、っと唇の端を持ち上げ、目をキラキラと輝かせて。
見るからに負けることなんてミリで考えていないんだろうな、と見て取れる表情をする。

なるほどな、なんて言いながら指さした方向を見て………。

「天才だからに決まってるだろ。
 後は、ケンカ向きの能力ってやつ?」

ふふん、っと自慢げにドヤ顔(3秒置きにする顔)を見せながら、秘密だゾ、なんてウィンク一つ。
褒められて調子に乗っているのか、表情も柔らかく、ぐし、っと頭を撫でてくる。

金剛 経太郎 > 「都市伝説みたいなものだと思うけどね……
見つけたら、やっぱり喧嘩するの?」

やっぱりそういう反応になりますよねー、と呆れるやら心配になるやら。
少しでも危険な区域からは遠ざけたいが、いずれ噂とか耳にして行っちゃいそうだなー、と思う。

「天才だから……?
ケンカ向きの能力、お姉さんの異能ってこと?……わわっ」

さてどんな異能か、と子細を訊ねる前に頭を撫でられて。
身長差ゆえに少し屈む事を要させてしまう事に少し気まずさを覚えたが、視線を上げれば

(なるほど……桃だ……)

目の前で成る物を見、これだから子供のフリは止められねえ、とほくそ笑む。

櫻井 桃 > 「相手がやるっていうならね。
 来いよ、って言ってやらないっていうなら私だってやらないわよ。
 常識あるもの、私。」

ふふん、と、その豊かな胸に手を当てて自慢をし続ける女。
確かに殺気だってはいたが、先ほども自分から突っ込むことは無く。
ただ、自分から常識がある、とでかい声で言う辺りが何もかもを物語る。

「そゆこと。
 自分の身体を動かすこと、にかけては負けたことが無いのよね。」

ふはは、と偉そうに言い放ちつつ、相手の目線には気が付かない。
間近にいれば、顔が見えづらいくらいのそれを揺らしながら、気にもせず高笑いをする女。

「ま、カッコいい、なんて言われちゃ、もっとカッコよいところを見せたくなるものよね。
 そのままでもカッコいいんだけど。」

照れ照れ、どやどや。

金剛 経太郎 > 「そうなんだ。
強くて、かっこよくて、常識があるんだね!」
(あと態度と胸がデカい。比例してんのかな)

先程の二人組との喧嘩も、先に手を上げたのは二人組だったように思う。
ただ、それまでの間に散々彼女が煽っていた気もするが。

「そうなんだー!僕ひょろひょろだから、羨ましいなあ。」

確かにとても動いてる。揺れてる。それはともかく。

「もっとカッコ良いところって……?見てみたーい!!
あ、でもあんまり怒られるような事はしちゃダメだよ?怒られるの、カッコよくは無いよ?」

調子に乗り過ぎない様に釘は刺しておくことにして。

櫻井 桃 > 「ま、向き不向きがあるものね。
 この島だと不向きそうに見えてすっごく強いとかあるから油断できないんだけど。」

相手がうらやましがれば、そうでしょうとも、と言わんばかりに満足そうにする。
むふー、と鼻息。

「………お、怒られることね。
 別に全然怖くもなんともないけど、無駄に大勢に囲まれる必要もないわよね。

 カッコいいところ? 何、そんなら強い相手がいる場所を教えてくれれば、そこで私がずばーっと、ばしーっと。
 決める姿を見せたげるわ。」

ふふん。 腕を組んで胸を張る。

金剛 経太郎 > 「そ、そうなんだ~
そう言う人は僕は知らないなー」

まさにここに居ますけどね、とは言えず。
とにかく今は何の変哲もない小学生を演じ切ろうと心に誓う。
まあ、多少雑でもバレそうにないが

「すばーっとばしーっと決めたのは見てたってば。
他にはないの?お姉さんがカッコいいところ。僕、お姉さんの色んなカッコいいところ見てみたーい!」

にぱー、となるだけ無邪気な笑みを頑張って演出中。

金剛 経太郎 > 【一時保留……?】
ご案内:「常世公園」から金剛 経太郎さんが去りました。
ご案内:「常世公園」から櫻井 桃さんが去りました。
ご案内:「常世公園」に紅月 純さんが現れました。
紅月 純 >  
ザッ、ザッ。
足音が公園に響く。

音の出どころは、どう見てもチンピラな男。
普段はバットを引きずるか方に担ぐかしているが、今日はバットケースに入れていた。

険しい顔で周囲を睨み、人気の無い茂みに入っていく。

紅月 純 > 木陰。
公園の緑が多い一角に腰を下ろした。

日は当たらず、風は吹き、誰にも見られていない空間である。
ほっと一息をつき、ニヤリと笑う。

バットケースにはいつもの獲物だけでなく、何か入っているようで。

取り出したのは、

先端が綿でふわふわしているプラスチックの棒。

NEKO-JARASHI。

ご案内:「常世公園」にフィーナさんが現れました。
フィーナ > 「……………」
すよすよと。公園の緑の多い一角の、大きい樹の根本で寝ている。

紅月 純 >  
準備は万端。いざ、ここを縄張りにしている猫を呼び出そうとして、
誰かいることに今更気づく。

「……っ」

声を上げなかった自分を褒める。相手は寝ているらしいから。
だが、この状況はどうしよう。

これでは取り出した猫じゃらしの行き場がない。

ふよふよと玩具を揺らしつつ、先客を観察しようと眺める。

フィーナ > 「………ん?」
視線に気付いたのか、顔をこちらに向ける。

目は閉じているのに、目線が、合ったような気がした。

「……こんにちは?」

紅月 純 > 「……おう」

もしや起きていた……?
顔が向けられたとき、不思議と目が合っている気がしたが、まさか。

薄目を開けて、「これ」を取り出しているのすら見られていたのでは。
……。

(無かったことにしてぇ……)

手遅れだとわかる。
ので、こちらが立ち去るか、相手が立ち去るか。
どうしたものかと悩みつつ、観察を続ける。

(というか、この世界エルフっぽいのもいるのかよ……)

フィーナ > 「…エノコログサを持って、何を?」
首をかしげて。

髪が揺れ、顔の刺青が見えやすくなる。

紅月 純 > (あ、これ見られてんな)

目は閉じられているが、そういうことなんだろうと察した。

「これをもってやることって言ったら一つだろ」

一つじゃないのかもしれないが。


「……。で、お前は?」

白い肌に浮かぶ刺繡に目を惹かれるが、それは何だ、とはまだ聞かない。
ひとまず、何故ここに?と、ため息をついてから問う。

フィーナ > 「休憩。手入れされてるけど、自然が多いところだから。」
エルフ故であろうか。おそらくは公園にある椅子にもたれるより、こっちのほうが良いのだろう。

「………よく見たら違う。作り物?」
更に首を傾げる。

紅月 純 > 「そうかよ」

(まぁ、俺の知ってるエルフも森妖精とか言われてたしそういうもんか……)

猫と遊ぶ場所をもう一度探す必要が出た。
こっそりと遊べん。

猫じゃらしに興味を持たれたので、

「草のやつじゃ簡単に終わっちまうからな。ほら」

立ち上がり、そちらに近づいて揺らしてみる。

フィーナ > 「…私は猫じゃないですよ」
呆れたように、溜め息。そもそもだ。

「まず、猫を探したほうが良いのではないですか?」

紅月 純 > 「  」

何もかもが正論。言い返せない。
呼ぼうとしてた。先客がいると知らなければ。

「……そうだな。探さないとな」

一人で猫と遊べる場所を。

とても渋い顔をして、ゆっくりと立ち去ろうとする。

フィーナ > 「猫、良いですよね」
音もなく、去ろうとする背について来る。猫との遊びに興味を持ったのだろうか?

「私も手伝いますよ」

少し高めに浮いて、紅月の後ろから猫を探し始めた。

紅月 純 > 「……そうだな」

言いたいことがある。が、無粋。

「行動ルートはある程度知っている。……はぁー仕方ない」

一人は諦めた、と言うように目的地に向かってあるく。
池の周辺、涼しくベンチのあるエリアだ。

歩きながら、猫じゃらしをポケットにつっこみ、別のものを取り出す。
まぐろ缶。

フィーナ > 「この辺りに、良く?」
ちゃっかりベンチに座って。
きょろきょろと、猫が来ないか探してはいるようだ。

紅月 純 > マイペース。この単語が頭に浮かんだ。
諦めた。こいつはきっとそういうやつなんだ。

「頻度の話ならそれなりにだな」

よく、と言えるほど、この世界に落ちてから時間が経っていない。
猫を見つけてから優先度高めで訪れるようになったのは確かだが。

まぐろ缶を開け、蓋を叩いてカンカンと音を鳴らす。

「隣失礼するぞ」

と、返事を待たずにベンチに座る。

膝の上に缶を置き、しばらく鳴らしていると、茂みの方から物音がするだろうか。

フィーナ > 「どうぞ」
座りやすいよう端に寄る。それでも抱えてる杖が邪魔になっている気がする。置いておく、ということはしないようだ。

「お、来たかな?」

茂みの音がした方に注目する。

ネコ > 茂みの隙間から、お腹の白い、灰と黒の縞模様が現れる。

にゃあ、と鳴くこともせず、少年の体に飛び乗ると、ご機嫌に缶の中身を漁っていく。

紅月 純 > 「……おまえもか」

挨拶も無しに飯を狙うか。

眉をハの字にして、思わず笑ってしまう。

背中や頭をポンポン撫でても飯を優先しているようなので、
お前も触るか?と視線を送ってみる。

フィーナ > 「慣れているのですね」
食事の様子を眺めながら。触る、といったことはしない。身体が弱いから。

「ここまで簡単に近づく猫を見るのは初めてです」

紅月 純 > 「そういうやつなんだろう。それに何度も顔を合わせているし」

仲良しだよな?と撫でていく。
が、飯を食い終わると、隣を気にして去る猫。

「……Oh」

先ほどまでのゆるい顔はどこへいったのか。ガラの悪さチンピラ顔に戻っていた。

フィーナ > 「…あー………」
残念そうに去った猫を視線で追う。
こっちを見た瞬間に逃げていった。

「…邪魔、しちゃいましたね。今日はお暇しておきます」
すぅ、と浮いて、その場を後にするだろう。

ご案内:「常世公園」からフィーナさんが去りました。
紅月 純 > 「慣れてくれば大丈夫だから」

そう慰めて、彼女を見送るだろう。

「……あいつ、次もいそうな気がする」

しばらく仏頂面でベンチに座っていたが立ち去ることにした。

ご案内:「常世公園」から紅月 純さんが去りました。
ご案内:「常世公園」に黒藤彩子さんが現れました。
ご案内:「常世公園」に戸田 燐さんが現れました。
ご案内:「常世公園」から戸田 燐さんが去りました。
ご案内:「常世公園」に戸田 燐さんが現れました。
黒藤彩子 > 陽炎の立つ舗装路。何処かで鳴いている蝉。目に痛い程の明暗を作り出す木々の木陰。
見上げると、雲塊の浮かぶ青空が鮮やかで遠雷の音が聴こえる。

「ん~~」

時期尚早に夏真っ盛りのような街中を、冬空のような瞳に映して彩子は瞳を瞬いた。
今にも天気が変わりそうな空模様を気にしているのは彼女だけではない。
園内を行き交う人々も雷音に目と耳を取られ、空を見上げていた。
そうして足早に公園から去る人も居たし、アイスクリームの移動販売車などは露天席を片付け始めもした。

けれども、空から降って来たものは凡その人々の期待を裏切るもので──

「うわお!」

──裏切られた彩子の声は感嘆と弾んだ。
呼応するように天から来たものは彼女の頭上でげつげつと鳴いた。
降って来たのは雨では無くて蛙達だった。

戸田 燐 >  
とぼとぼと街を歩く。
せっかくの土曜日だけど、ついさっき退院したので気分は重い。
転移荒野でゴブリンと戦いました、と風紀に説明したら信じてくれたものの。
それで入院にかかる費用が軽減されるかというとそうでもない。

その時、遠雷に空を見上げると。

顔にベシャリ、とベルツノガエルが落ちた。

「のぎゃー!!」

別にカエルが嫌いなわけじゃないけどびっくりして変な声で絶叫した。
眼鏡がなかったら耐えられなかった……眼鏡は湿ってるけど。

常世公園に駆け出してくる。確か避難指定区域が……って普通逃げるなら建物じゃない!?
落ち着け私!!

その時。どこかで見覚えのある少女が目に付いた。
猫科動物のような瞳が印象的な……女子寮で見たような?

「あ、あの! カエル! カエル!!」

とりあえず話しかけた。意味のある言葉は出てこなかったけど。

黒藤彩子 > 「こんな事ってあるんだねえ!ああ、でも割と変な事ってあるそうだし……実はそう珍しくも無いのかな?」

上空から落ちたならば地に落ちた生物の末路は知れているが、蛙達は如何な不思議か羽毛のように着地をし、
忽ちに雨乞いの輪唱をするかのように大合唱をし始める。
額に落ちた1匹は小さな蛙で、名前は知らないが、蛙だとは判ったのだから彩子はそれで満足していた。

「んや?」

──ら、横合いから言葉が飛んで来たものだから視線が其方へ揺れる。
落着先には夏空のような髪色と目の色をした少女が居た。

「うん、蛙だね!凄いねえこの島。流石異能者の集まる所だけあって天気まで変わってるんだもの」
「貴女は蛙好き?私は普通かなあ……あ、見て見て、この蛙ったら羽が生えてる!」

何処かで見た事があるな、と一瞬首を傾げ、直ぐにその事を忘れたかのように相好を崩して青髪の少女に歩み寄る。
折よく足元に落ちた羽根つき蛙などを拾い上げ、自慢するように掲げる様は見目よりも大分、幼い印象を与えるかもしれない。

戸田 燐 >  
「いや、天気まで変わってるとかそういう問題じゃないでしょ!?」
「カエルよ、カエル! カジカガエルにベルツノガエルにイエアマガエル!!」

動じない子ね!?とびっくりする。
普通、空からカエルが降ってきたら大事件でしょ!?

と、思っていると。回りの人間は雨宿りならぬカエル宿りを始めてのんびり空を見上げている。
この世界は狂っている……!!

女の子から差し出された羽根つきのカエルを見て眼鏡をくい、と上げる。

「それはピチュ=ッパイガヤね」
「異世界から常世島に定着したハネガエル亜科で、食用として異邦人街で屋台の定番に…」
「ってのんきに解説してる場合かーっ!!」

気がつけば周囲はカエル、カエル、カエル!!

黒藤彩子 > 蛙に喜ぶ子供。
蛙に惑う老人。
蛙に叫ぶ女性。
蛙に勇む男性。
様々な人々が公園内に居る中で、冬空のような髪色の彩子が首を傾ぐ。

「何だかむつかしい名前だなあ……それにしても貴女、詳しいんだね。さては名うての蛙マニアとお見受けするぞう」

傾いだまま猫のように笑って、羽根つき蛙ことピチュ=ッパイガヤを面前の少女の肩に乗せた。

「で、多分どこかで~会ったこと、あるよね。学校かな、寮かな。どっちかだろうけど御名前は知らない感じ」
「私はね、黒藤彩子っていうの!大冒険をしてきたと思しき蛙マニアの貴女の御名前は?」

そうして周囲の出来事など何も気にした風も無く自己紹介を始め、彼方此方の負傷の痕跡を不躾に眺めてから名を訊ねた。

戸田 燐 >  
周囲を見渡せば。
カエルが降るのに初めての人は動揺しているらしい。
というかこんなのに慣れてたまるかー!!

「別に普通よ、カエルの図鑑を昔読んだだけ」

肩にピチュ=ッパイガヤを乗せられるとまたヘンテコな声で絶叫した。
肩に乗ったカエルは全く動かない。
私の肩は居場所がいいのか!?

「そ、そうね……多分女子寮だと思うけど…」
「大冒険はコリゴリよ、私は平穏と静寂を……燐」

名前を聞かれたので、会話は中断。とりあえず名乗ることにした。

「燐よ、戸田燐。戸田が苗字で燐が名前の」

街の中に簡素な放送が流れる。
生活委員会がカエルの回収に来る、という内容だった。
土曜日なのに……生活委員会に同情した。

黒藤彩子 > 「そうなの?図鑑を読む時点で好きなんじゃないの~?」

頓狂な声を上げる様子に稚気を隠さずに笑い、平穏と静寂を求めている事には鳩が豆鉄砲を喰らったような顔。

「ふんふん、戸田燐さん。そんでトダーリンは平穏と静寂を求めて……この島に来たの?」

簡素な放送が流れ始めると周囲の動揺していた人々は安心した様子を見せたが、
一方で慌て始める人々も居た。彼ら彼女らは一様に捕虫網を携えていて、一瞥するだに蛙を捕まえているのだと知れた。

「ほら、此処って色々あるって言うしさあ。むしろ大冒険の方が多そうかなあって」
「非日常が日常~みたいな」

頤に指を添えた思案図のままに問う。すると彩子の頭にまた新たに蛙が降り落ちた。
その蛙は背中に透き通るようなエメラルドを生やした不可思議な蛙だ。

「ほら、こんな蛙が降ってくるし!……って綺麗だなあこれ。トダーリン、種類わかる?」

宝石の生えた蛙。一説には異世界の生物とも魔術師の実験生物とも実しやかに語られる生物だ。
其方方面の書物を紐解いた事があれば知っているかもしれないし、知らないかもしれない。
何れにせよ、捕虫網を持って辺りをうろつく人々がそうした蛙だけを集めている事は判ろうもので
金銭的価値がある。という事も何となく察せられるかもしれない。

戸田 燐 >  
網を振るう人々を不思議そうに見る。
何か珍しいカエルでもいるのだろうか。

「図鑑は子供の頃に興味本位で読んだだけで……」
「トダーリン!? それはまぁ……こんな髪色と虹彩だし…」
「目立ちにくい場所にいるほうが無難じゃない……」

語勢が弱くなる。
結果として大冒険はしたけど。
それは望んだことじゃなくて……

彼女に言い訳をしてもどうしようもない。

「黒藤は気にならないの? 髪とか、眼とか…」

言ってから、心に疼痛が走った。
彼女の特殊性を例に挙げて自分の言葉を正当化したからだ。
私は最低だ……とか………考えていると。

「それは……宝石ガエルね。学名はジェドクジェ=メジャーラ」
「成体は一匹7000円強の高値で取引される類の…」
「あ」

それでは周囲の人は公園で網を振り回しているのね。
え、これワンチャンない!? テンション上がってきた!!

「黒藤……ちょっとお小遣い稼ぎしない?」

笑顔でサムズアップ。

黒藤彩子 > 「うん、綺麗な色でいいなあ。きっと此処でも目立つと思──」

語調の弱まる燐に変わらない語調を返す言葉が止まる。
髪や瞳に言及されて彩子の視線が宙を泳ぐ。

「──んー、私さ、この島には、異能の勉強というか、もっと使えるようになりたいなって。それで来たの」

解答をはぐらかすようにし、そう言って彩子が両掌を翳すと彼女の周囲に粒子状の光が瞬く。
色は白、明滅する様は夜空に鏤められた星々のようでもあるが、白昼に於いてはその光量は淡い。

「きらきらしてるでしょ。代わりに私は真っ白け。でもさ、そういうのも治るかもしれないし」
「トダーリンみたいな綺麗な色だったらなあ。でもこういうの、隣の芝は青いって言うんだよね。青いだけに!」

声を上げて笑って、それきりにして、燐が博識に蛙の名を告げると驚いたように瞳を瞬く。

「なぁんだやっぱり詳しいんじゃ~ん。なるほどう宝石蛙……」

次に足元に落ちて来た蛙は背にサファイアを背負っていた。
見ると、周囲の人々の視線がそれとなく向いている。

「いいね!お近づきの印に蛙ちゃん集めて売って、駅前のカフェにいこう!……あと彩子でいいよ?」

サムズアップに諸手を振り上げて意気軒高を示すと同時、頭上の宝石蛙がげこげこと鳴いた。

戸田 燐 >  
「綺麗?」

私の髪と眼が? 綺麗……考えたことはなかった。
派手だな…とは思うけど。私を平穏と静寂から遠ざけている、とも。
そして彼女の口から出た言葉は、『治るかもしれない』だった。

中学の頃はこの髪と瞳を治したいと思っていた。今は諦めただけ。
そしてその苦しみがわかるはずなのに、私は。
私は。

「…綺麗なんかじゃないよ」

私の心は。ちっとも綺麗じゃない。いつだってこの髪みたいに青褪めている。
顔を左右に振って気持ちを入れ替える。

「いいわね、良いカフェ知ってるのよ。コーヒーも紅茶もスイーツも一級品の」
「オーケー……それじゃいきましょう、彩子!」

彩子の足元に落ちたカエルを拾って。

「木の上とかいるかも知れないけど、スカートじゃ無理だわ」

フロッグハンター彩子&トダーリンの誕生である。

黒藤彩子 > 「そうかなあ。夏の空みたいで私は好きだけど。或いは~……ム、スイーツ!」
「私ジャムと生クリーム山盛りのパンケーキがいいなあ!」

思考がくるくると入れ替わり、興味が次々と入れ替わる。
彩子の顔色はスイーツの一言でくるりと変わり、雑多な甘味に支配される。

「木の上は私が行くぞう。こうみえて彩子ちゃんは木登りとかが出来るんです」

オーバーサイズの、袖余りの腕を捲って見せるも普通の腕だ。猫のように爪が伸びている筈も無い。

「……でも網とかが無いと不便だよねえ。さっきの放送とか聞くに生活委員会の人?も来るみたいだし……あ、あれは!」

木登りは兎も角としても道具は必要だ。併し道具など当然持ってきている筈も無い。
が、彩子の指差す先にあったものは! なんと!

>網、貸します<

周辺の人々に網をレンタルしている屈強な大男の姿!目にも厳つきソフトモヒカンの威容が客引きを行っているッッ!!

「……あれ、借りる?」

どうする?と燐に訊ねる。

戸田 燐 >  
「木登り? それじゃ木の上はお願いしようかな…」

意外な特技だった。そういう異能でも持っているのかな?
でもまぁ、ひとまずやるべきことは。

「借りましょう。網二本と籠一個、貸してください」

即断即決、商魂逞しいソフトモヒに敬意とレンタル料を払った。

「よし、生活委員会が来る前に可能な限り捕まえて、離脱! あとは異邦人街で売って山分け!」
「入院費をペイしてくれる……ッ」

こういう思考が平穏と静寂から遠ざけている気がしないでもない。
どうでもいいけどゴールドラッシュで一番儲かったのは採掘道具を売った人だったらしい。

空から煌きが落ちてくる。

「もらったぁ!」

目的地までの地面を凍らせ、靴の裏にスケート靴のようにエッジを氷で作りながら滑り。
落下してきた宝石カエルを網で捕まえた。

黒藤彩子 > 「ようし借りちゃおうか~」

貼り付いたような恵比寿顔のソフトモヒカンから道具を借り受けて、
恰も漫画に出てくる勇者が伝説の剣を振り翳すかのように網を翳す。
するとその網の中に落ちたての宝石蛙が落着してきた。

「わお。……んや、トダーリンってば入院してたの?包帯姿で大冒険さんだなあって思ってたけど」
「そこまでの危ない事なんて……」

歓楽街の奥か、荒野の先か。そう考えた所で時期尚早の夏を切り裂くように氷が奔る。

「うわあ!トダーリン凄い!ええ~なになに、氷を作るの?いいなあ、いつでもカキ氷が食べれるなあ」
「ははーん、さてはそうやって滑って移動して、うっかり壁にでもぶつかったんでしょう。うっかりさんめ」
「気を付けないと駄目だよ。心配されちゃうもんね」

その様子に瞳を輝かせて、次には諫めるように言葉を投げて何となくいい事言った的に頷いて。
それから手近な木にほいほいと登って行く様子は宛ら猫のようなもの。
彩子が登って暫くすると、木々の合間に瞬く小綺麗な蛙や、そうではない蛙までもが枝葉が揺れる度に燐の頭上目掛けて降り注ぐ。

戸田 燐 >  
彩子の網の中にすぽっと入り込む宝石蛙。
なんかズルくない!? 私が必死にキャッチしてる一方で。
なんかズルくない!?

おっと、凍らせた足元は溶かしておこう。
誰かが足を滑らせたら危ないし。カエルが冷えたら可哀想だし。

「転移荒野でゴブリンが大量転移みたいなニュース」
「あれに巻き込まれただけよ」

レベル上げにしては苛烈だったなぁ。

「カキ氷はともかく、壁にぶつかるようなヘマしないって!!」

カキ氷は前に試したことはある。美味しかったです。
そんなことを思い出していると、頭の上にウシガエルやイボガエルが落ちてきた。

「彩子……あんたって子は!」

頭の上からカエルを下ろす。どうでもいいけどベタベタだ。
カエルは基本的に有毒なのでシャワーは浴びなければならない。

一方、公園の状況は大混乱。かつ、膠着していた。
これだけ人が集まれば、混乱もするだろうし、一人が捕まえられる宝石蛙の数も減るというもの。

「成体はあんまりいないわね……宝石蛙以外や、小さい個体ばっかり」

黒藤彩子 > 「ああ~島内ニュースで見た!トダーリンってばあれに巻き込まれてたんだ……」

ゴブリン。切り裂く小人。矮小なるもの。人の血で衣服を染め上げる事を至上の喜びとする亜精霊の一種。
雑多に悪罵が数並ぶ有名なもの。流石の彩子もそういった存在は知っているのか、樹上から案じる声が届く。
すると、案じる声に返るのは燐の咎めるような声だったものだから。

「んえ?なになに、どしたの。私ちゃんと蛙落としてるけど……うわ、トダーリンったらべったべた!」

頭に木の葉を付けてするすると降りて来た彩子が呆れたような声を出す。自分がやった!等とは1ミリも疑わない声だ。

「うっかりさんだなあ。終わったら先に銭湯でも行く?御風呂代とフルーツ牛乳代くらいは出したげるからさ」

燐に近づき、不躾に己の衣服をばたばたと翻すと数匹の蛙と黒曜石のように輝く宝石蛙が零れ落ち、それを拾って籠に放る。

「でも~そうだね。あんまり派手なのはいないみたい。生活委員会の人達は全部回収しようと頑張ってるみたいだけど」
「とか言ってるとすっごくでっかいのが降って来たりとかしてね」

あっけらと笑って、未だに遠雷の音がする青空を見上げる。雲は、先程よりも近づいてきているようだ。

戸田 燐 >  
「釣りに行った帰りにちょっとね…」
「っていうか、あんたが落としたの、あ・ん・た・が! カエルを!!」

釣りに行って死に掛けて。
街中を歩いていたらカエルに降られる。
ああ、青春はどこに。

「ああもう、彩子…髪に葉っぱついてる」

指先で摘んで木の葉を払い。
空から落ちてくる白い輝き。
一際大きな宝石蛙……その成体であることに間違いはなくて。

「彩子ってさ、坂道ダッシュできる体力ある?」

散華霧氷(コキュートス)、最大出力。
災禍の氷塔(アイシクルディザスター)。
空から落ちてくる成体に向けて、天に唸るような氷の階段が作られた!!

「さぁ、走って!!」

The 人任せ。そして雲は厚く、陽光を遮ってきていた。

黒藤彩子 > 「荒野まで釣りに行くって……やっぱりトダーリンってば大冒険さんじゃ~ん」
「でも怪我はしたけれど無事でよか──ぶえっ、私の所為!?」

事実を突き付けられて瞳が左右に泳いで言葉に詰まる。
口は何か言おうとして水面に顔を出す鯉かなにかのよう。

「ま、まあまあ。そういうこともあるって。頭洗ってあげるから……なに?」

漸くに言い繕う合間にも甲斐甲斐しく頭の葉っぱを払ってもらっている。
そうした折に不意に問われて問い返す。
答えが返るよりも先に構築されるのは煌めきの階《きざはし》だ。

「わーお。……おっけー彩子ちゃん頑張っちゃう!」

その鮮やかさに瞳を奪われて、その壮麗さに言葉を輝かせて、黒藤彩子が塔を上る。
駆けて滑って転がりそうになっても登り行く。
周囲の人々からは制止の声とて飛び交うけれど、そんなものは彼女の耳に入らない。

「ぬははめっちゃ滑るんだけどこれ!でも折角皆見てるしなあ!序に近くば寄って目にもなんとか!」

移動の軌跡に残るのは光の欠片。
白に青が混ざった二色の涼やかな光を瞬かせ、光の主が大きな宝石蛙を引っ掴む!

「捕ったぁーっ!」

階の最上段。見上げるばかりの場所で腕を振り上げて叫ぶ。
下では生活委員会の男性がメガホンで早く降りろと叫んでいた。

戸田 燐 >  
彩子が大きいのを捕まえた!!
あとは生活委員会も来たし、大慌てで撤退……っと。

彩子が降りてきた辺りで氷の塔を溶かすと。
雨が……降ってきた………

土砂降りの大雨だ!!

「あちゃー……降られちゃったわね。カエルも大喜び」

網を返却して、籠の中の宝石蛙たちを見ながら。

「ま、いっかー! コレ売って、銭湯行って、カフェ!」
「平穏、静寂、ダイエットは明日からー!」

大喜びで彩子を労って。

「お疲れ様、それじゃ私、こういうの買い取ってくれるお店知ってるし。行こ?」

びしょ濡れで包帯も取り替えなきゃだけど。
こういうドタバタも悪くない。そう思ったり。

黒藤彩子 > 彩子がおっかなびっくり氷の階段を降りた所で生活委員会の人達の姿が近付いて来る。
すわお叱り案件か──と思われた次の瞬間に本来の空模様らしき大雨模様。
水煙り視界も鈍る公園は一転として異世界のよう。

「う~ん、これで水に流して忘れてくれるといいんだけど」

そうした中でも屈強なレンタル業者は判り易く解ったものだから、網を返却して煌びやかな籠に瞳を細める。

「うん、銭湯行ってから……あ、でも着替えもしないとね。トダーリンの包帯も変えないと」
「良かったら部屋番号教えてよ。今度遊びに行ってしまうぞう。オセロしようオセロ!」

それから、燐の手を取って仲良く雨に濡れて異邦人街へと消えていく。
合間に混ざる雑談が水に流れたかは判らないし、解らない。

ご案内:「常世公園」から戸田 燐さんが去りました。
ご案内:「常世公園」から黒藤彩子さんが去りました。