2019/03/03 のログ
神代理央 > とはいえ、余程目に余る客がいなければ補導する訳にもいかない。
ホールから少し離れたところにあるカウンターに腰掛けると、嫌そうな顔をするバーテンダーに苦笑いを零しつつ注文を一つ。

「ココアをくれ。砂糖をたっぷり入れてな」

カウンターでココア、というのも妙な話だが、未成年の生徒も訪れるこのカジノではしっかりと常備していたらしい。
カウンターに置かれた白い湯気の立つカップを受け取ると、注文通りの甘さに満足しながら改めてホールを眺めた。

神代理央 > 風紀の活動を新聞やニュース程度でしか知らない一般の生徒は兎も角、此方を見て警戒する様な素振りを見せるのは、ある程度風紀委員の活動内容を知り得る者。そして、己の存在を疎ましく思う者。

「…まあ、此方を見て警戒していたから補導、という訳にもいかぬか。つまらん話だ」

落第街やスラムと違い、一応は学園公認の此のカジノで異能を振るう訳にもいかない。
一応、此方を警戒する者達を記憶に残しつつ、甘ったるいココアを喉に流し込んで口内に広がる甘味に瞳を細めた。

神代理央 > やがて賭博の熱気も引き始める頃、未だ己に向けられる敵意の視線を感じながら立ち上がる。

「御馳走様。良い甘さだった。次も宜しく頼むよ」

バーテンダーにチップの紙幣を渡し、革靴の足音を響かせてカジノから立ち去る。
己の名を囁く声を、複数耳にしながら。

ご案内:「カジノ「蓬莱」」から神代理央さんが去りました。
ご案内:「歓楽街」に桜庭 美月さんが現れました。
桜庭 美月 > 「はい、一丁上がり。」

ぽんぽん、と手を叩いて、ふん、と鼻を鳴らす。
女一人と見て、腕を掴んで連れて行こうとした酔っ払いの手を軽く跳ねのけ、後ろに回り込み、するりと腕を差し込んでのチョーク。
少しだけ相手は暴れたが、数秒で相手の意識を軽く落として、大暴れはしないままに完全勝利。

………いや本当なら密着とかしたいわけじゃないのだけれど。
めっちゃ当ててしまってるのは理解しているのだけれど。
一本背負いとかかかと落としとかブレーンバスターとか、そういう派手な技で鎮圧するとマジで大怪我させかねないのだった。
パワーバカに見えて、ちょっとしたことではキレないのだ。

「ったく、ストレートにセクハラしおってからに。」

気持ちよさそうに失神したおっさんを軽く道の端に引きずって。
歓楽街の小さな通り。夜の街らしい酒の匂いがする、……大通りから少し離れた、ちょびっとだけ危険な場所。
そんなところまでのんびりとソロパトロールをする黒髪ポニーテールの女教師。

桜庭 美月 > 「あー、うん、そこ。 そこに転がしてあるから。」

携帯電話でおっさんの今後について軽く連絡する。
まあ、交番でしばらく寝かせて、みっちり注意して終了ってとこだろう。
やってきた委員におっさんを引き渡して、ふー、と一息。

重大な違反とかもあるようだけれど、元警官で教師とはいえ新任であり、下っ端である。
彼女がやるのは、もっと軽度な違反ばかりだ。
それを特に嫌がるわけでもなく、彼女は鼻歌交じりに街を歩くのだけれど。

「……さて。 こっちの道は行ったことあったっけ。」

委員と別れて後、小さな通りをまたゆったりと歩く。
周囲を見て、道を覚えて、聞いた情報と実際に見たものを照合して。
であるから、歩いていない道は積極的に歩いてみる。

度胸だけはあるのだ。

桜庭 美月 > 「……わぁお。」

思わず声も出る。
古い箱が薄暗い道のそこかしこに積まれ、踏み入れた瞬間人の気配がす、っと潮騒のように引いていく。
こそこそ、ひそひそとしていた話し声がさらに遠ざかり、さすがに聞き取れないレベルにまでボリュームが絞られ。

どうにも、いわゆる「取引」のしやすそうな道だ。
その上で追跡者を“撒く”のにも“潰す”のにも都合がいいと来ている。

「こいつぁ……上手いこと作ったもんだね。」

雑然とした手入れの行き届いていない、まるで廃棄されたような物の置き方。
それがあえて置いてあると考えれば………少し渋い顔。
こんな場所、仕事でも無けりゃ入りたくはないのだけれど。

んー、とその場で数秒、悩む所作を見せて。

ご案内:「歓楽街」にギルゲイオスさんが現れました。
ギルゲイオス > (そんな通りの只中に、女性から見れば背中を向けて。特に隠れる訳でもなしに、佇む長身の影。
先ほどまで誰かと話していたのだろうか。人気が散ったことに気が付けば、気配の方へと緩くと振り向き。微かに口の端を上げる笑みを浮かべた)

「おやおや、こんな場所に女性一人というのは、危ないのであるよ?
酔っ払い、という雰囲気でも、なさそうであるな。
物陰に何が潜んでいるか分からんのでな、用事が無いのなら長居せぬほうが良いと、思うのであるが」

(そして正面向き合って。首を小さく横に傾げる姿は、ひとまず、特に敵対する雰囲気は出していない、ようだ)

桜庭 美月 > でけーな。
佇む相手にまず思ったのはその印象。

次に相手のリーチの確認。
手足もしっかりと長い相手。少なくとも真っ当にやり合って無傷でやれる相手ではない。
それが分かったところで後退をしないのだから、あんまり関係が無いのだが。

「……あー、そうだろうね。 でもまあ、そういうところを見回るのが仕事でね。」

肩を少しだけ竦めながら、お巡りさんってやつ―、と少しだけ唇を持ち上げて自分の職業を告げる。 今は教師だけど。

「用事があるわけじゃなくてね、何かがあった時に、知らない道に飛び込むのはアブナイっしょ。
 だから、“誰かを追いかける”前に覚えておこうってわけ。
 で、何か見つけたら捕まえる感じ?

 にーさんは、何してるのかな?」

ウィンクを一つ決めつつ、相手を眺めながら質問。
職務質問。

ギルゲイオス > (手足やガタイは、それこそ身長相応に。広さの確保し辛いこの場所で、さて有利に働くか不利に働くか、だが。
まぁ身の丈に向けられる視線は、とりあえず慣れてはいる。別段と相手の様子を気にするでもなしに。
ゆっくりとした足取りで近づいてゆく)

「あぁなるほど、『そういう』事か。
若干面倒臭いのに遭遇してしまった気がするのである」

(風紀とかそいういう関係、と解釈すれば肩を竦める仕草をして。
別に抵抗しませんよとばかり、両手を広げ、腕を軽く左右に広げた)

「それは仕事熱で何よりであるよ。
うん?久しぶりに酒を呑んでおってな。酔いさましでぶらつくついで、知人に話でも聞こうかとおもっての。
こういう場所は、表に出ない情報も流通してたりして、中々面白いのであるよ」

(変なモノは持ってませんよーと、アッピール。ジャケットのをひらりと捲れば、内側を見せて)

桜庭 美月 > 「面倒くさいって言われるのは慣れてるっちゃ慣れてるけどね。
 私は下っ端も下っ端ってやつ?
 何にもしてないのに捕まえたりもしないって。」

両手を上に持ち上げれば、何もしないしない、とこちらもアピールをして。
女性にしては割と体格も大きめであるが、いかんせんふつーの人間である。

「あー、酒、酒ね。
 ま、見た感じそんなに酔ってるわけでもないし、大丈夫そうね。」

ここ数日、酒関連でいろいろな人と関わった気がする。
別に全部楽しかったからいいんだけども。
いやーはっはっは、二日ともなんか最後は自分の部屋の思い出しかねーわ。

「で、それこそ反対になるんだけど。
 にーさんもこんなとこで酔い覚ましはあんまりよろしくないんじゃない?
 ここ、どう考えても一人でぶらつく場所じゃないっしょ。
 何の話が聞きたかったのさ?」

あ、もう別に仕事じゃないから、話せないならいーからね、と手をひらり。
肩の力が幾分か抜けた笑顔をにひ、と見せて。

ギルゲイオス > 「ま、面倒臭く思われる事をするのが、お仕事であろうからな。
ふっふっふ、ケシカランお姉さんにどこまでしたら捕まるのか、それはそれで興味があるのである」

(如何にもわざとらしい、怪しげな笑い声と共に。上げた両腕、その両指が奇妙にワサワサと動く。
事と次第によっては、コレで捕まる可能性も、ありそうですけど)

「呑む量位はわきまえておるよ。金もそんなに持っておらんしな。
まぁ、酔っ払い自体はそう珍しくもあるまい」

(繁華街の範疇だ、むしろシラフの方が珍しいかもしれない。
顔色は、まぁ普通っぽいが。今ちょっと前のセリフから、多少は酔いもあるのかも、知れない)

「余りよろしくないのは、確かであるな。賢きモノは、己から危険には近づかぬ。
とはいえ、チンピラ程度であれば逃げおおせる自信もあるのでな。たまの冒険位は、多めに見てほしいのである。
いいや、大した話は無かったよ。殆ど雑談みたいなモノであるな。
やれ、妙な研究がされている噂。やれ、非異能者が異能に突然目覚めた噂。そんなモノばかりである」

(多少耳の聡いモノであれば、どこぞなりと聞こえてくるであろう話ばかり。
これといって目新しくもなかろう、と。ぱちーんとウィンクを返してみた)

桜庭 美月 > 「ついさっきそれやったおっさんを“注意”してきたとこだけど?
 なーにがけしからんのかなぁー?」

んっふっふー、と悪戯な笑顔と冗談で、相手の動きの返答とする。
これくらいでは怒らないらしい。ちょっと耳が赤いのは無理しているのか。
けしからんとか前も言われた気がするし………。

「そーだね、それくらいがいいさ。
 この場所で前後不覚になって何かあっても、自業自得になっちゃうしね。

 ……ま、そういう冒険を理解しないわけでもないけどさ。
 立場上、注意くらいは一つしないとまずいわけ。」

ウィンクで飛んでくるハートマークを首をずらしてかわす所作をしながら、ぺろ、と舌を出して。

「あー、なるほどね。
 けーさつさんでセンセとなると、そういう噂も素直に話してくれる人が少なくてね。
 もしくは盛って話されるか。
 ……でもその手の話は、島の外からでも聞こえてくる話だもんね。」

んー、なるほど、と手帳にメモを残す。
お気楽にゆるくやっているようで、仕事は仕事でちゃんとしている、みたい。

ギルゲイオス > 「注意であるか、心の広さに感服する所であるな。
なーにがって聞かれれば、やはり、この、わがままバディーがであるな。酔っ払い共の目には、どう見ても毒であるよ」

(その注意の中身が何だったのかは、知る由もないのだが。
無駄のない無駄に流麗な手つきが上から下に軌跡を描けば、ボディーラインの凹凸を空でなぞるような動きである。
あ、やっぱり酔ってるわこの魔王様)

「酔っぱらって路地で寝て、次の日素っ裸位で済めばむしろ神に感謝であるな。
普段は品行方正な苦学生である。たまの火遊び位は大目に見ていただければ幸いであるな。
……ふむ、やはりケシカラン、実にけしからぬ」

(肩を揺らして、小さく笑っていたのだが。
舌を覗かせる仕草に動きが止まり、じぃっと眺めていた)

「おや、せんせーもやっておるのか。となると、休み上がりに学校で見かけるかも知れぬな。
色々な世界の輩が入り混じっておるからな。何があっても、割と不思議はないのである。
この島が濃すぎるだけで、話しに聞くには、島の外も色々あるようだがな。見たことはないが」

(ん~、と喉元で唸る。地図や書籍の類は把握しているが、やはりそれは紙の上。
異邦人にとっては、実感の湧きにくい話でもあった)

桜庭 美月 > 「直球かよ。」

思わずツッコミを入れた。ジト目にして目の前のにーさんを眺めて、はー、っと溜息を目の前でついてやる。

「はいセクハラー、はい逮捕―、罰金ー。
 苦学生がセンセにセクハラとかどうなってるんだこの島。
 いやまあ目の前のにーさんが特別なのかもしれんけど。
 火遊びは分かるが私を燃やすな。」

ぼやきながらちょっとだけ背伸びして、ぺふん、と触れるくらいのデコピンをしておこう。
ったくもー、と言いながらもその力加減はべらぼうに優しい。

「そーよ。センセでもあるから注意しなさいな。
 あー、この島の外はそんなに変わったことは無い無い。
 むしろ不思議と刺激って意味じゃあ、この島は毎日驚かされてばかりよ。

 にーさんとかね。けしからんのは私じゃなくてにーさんじゃないかなーって思うけど。」

ジト目で付け加えてから、にひ、と軽く笑う。

ギルゲイオス > 「普段は紳士的なのであるがな。まこと、酒とは厄介なモノである」

(弧を描いた唇の間から、微かに歯が覗く。
酒を理由にして遊んでる感も、否めなくはないが)

「酷いのである! 注意位で済ませて欲しいのである!
……そういうピタッとしたスカートは我の世界には無かったのであるが。中々扇情的なので広めようと思う次第。
そんな恰好でせんせーやってたら思春期の男子はさぞ大変である」

(抗議の声を上げた舌の音も乾かぬうちに、再着火)

「まー酒呑んでも問題ない歳ではあるからな。
赦せ――……あふん」

(そして悪びれもなくいった直後。
ぴこーんと額を突く動きに対して、大げさにのけ反るのであった)

「ふむ、そんなモノなのであるか。少々書籍が誇張しておるのかな?
ならば、多くの人が体験できぬ驚きと不思議を目の前にしているというのは、外で話のタネには尽きぬであろうな。

ふふーん、否定はせいぬのである。むしろ、この世界で魔王というのは、随分とあくどい存在であるようだな。
ならば、異世界の魔王である我も、少々ハメを外しても問題なかろう。むしろ此方の世界的には正常!」

(そのりろんはおかしい。
ふっふっふっふ、と怪しげな笑い再来。
背後に暗黒のオーラ(無害)を漂わせながら、高く持ち上げた両手をワキワキさせて。
一歩、二歩、じりじりと近づいていく)

桜庭 美月 > 「ホントかよ。」

思わずまたツッコミを入れてしまった。
なんかこう、酒に酔っている人らしき無軌道さや話の浮き沈みが感じられない。
わざとやっているような………。

「うっさいなー、じゃー今度からジャージだけにしてくるかね。
 そういう目でセンセを見るなセンセを。」

流石に耳を赤くしながら渋い顔をして、腕を組んでジト目で睨む。
この生徒どうしてくれようか。マジ罰金?

「まーね。
 外は広いから、星の数くらいあるどうでもいいことの中から選んで本にしてるんでしょ。
 そうすると、驚くようなことばっかり見ることにもなるんじゃない?

 ……魔王って何が。 異世界の魔王って、にーさんが?」

は? みたいな顔をしつつ、じわじわと近寄ってくる相手に。

「てい。」

もいっぱつ額にぺふん、とでこぴんを当てておこう。
先ほどと同じ、優しいでこぴんである。

ギルゲイオス > 「本当かも知れぬしー、違うかも知れぬー。まぁ自称であるからな」

(のらりくらり。
一応学校の資料なんかで調べてみれば、特にこれといって問題も記録されていない、筈ではある。
もっとも、なんとなく遊んでいるように、も見えるが)

「えー、日々のうるおいとして、断固反対するのである。
いや、あのジャージという色気のない服が、逆に色気を際立たせる可能性も。
……そういう所である、だが良し!」

(相手と空を交互に見て、想像を膨らましてみる。それは、ソレで有りなのかもしれない。
そして、腕組みで強調されるであろう部分を眺めると、力強くサムズアップした)

「驚き過ぎて慣れてしまうと言う事かな?それも十分ありえる。
慣れるのは良いが、油断するのは危険であるがな」

(なるほどと思案に視線を横へと流してから、小さくと頷いた、そののちに)

「左様。我が名はギルゲイオス、異世界の魔王である。ふっふっふ、だからこんな裏道なんて危険の内にも入らぬのである。
さぁ、我が毒牙にひれ伏――」

(自己紹介を交えながら、じわり、じわり。
身長が高い分、威圧感はあるが。如何せん、ふざけてますオーラも色濃くて。
むははははは、と謎の笑い声と共に、両手がすぅーっと下りてきたの、だけど」

「……――あふん
まさか魔王をここまで退けるとは、まさか勇者!?」

(気の抜けた声と共に、また大きくと後ろへのけ反るのだった)

桜庭 美月 > 「人をうるおいにするなっての。
 別に魔王だろうが覇王だろうが構いやしないけど。
 生徒のリスト見た時は冗談だと思ったもんだよ。

 ………ジャージでも尚言うか!
 あーもーなんか恥ずかしくなってきたし禁止! それ禁止!

 不良生徒かよ、まったくもう………。」

こらー! と少しだけ怒った様子を見せて、ジトーっとした目で睨む。
ったくもー、たくもー、と不満げである。
段々頬も赤くなってきた。手でぱたぱたと仰いで。

「この島で油断はできないねぇ、ほんと。
 それこそ、マジになられたら結構死ぬ相手が揃ってると来たもんだ。

 ……ギルゲイオスね。私は桜庭美月。美月センセってちゃんと呼びな。」

のけぞった相手に対して、ふふーんと笑いながらあえて威張って見せて。

「なんてな、……別にガッコの外なら何でもいーや。
 後胸張ったら強調されるとかそんなこと考えたらマジ目潰しな。」

ギルゲイオス > 「真面目に勉強してる学生達へのご褒美だと思えば、のう?
はっはっは、我も初めてこの世界に来た時、魔王と名乗ったらめーっちゃ警戒されたのであるよ。

魔王の想像力を舐めてはいけないのである。
おや、随分と暑そうであるな。汗でぬれても心地が悪いし、上着を脱いだほうが良いのではないかな?」

(そりゃもう、超厳重体勢、完全武装に取り囲まれた状態で質問を受けた模様。もっとも、安全と判断されたから今の状況なのだろうが。
頬を赤く染めて扇ぐ姿に、白々しくも今気付きましたよ感満載の反応をして。
我は気にせぬのである、とでも言いたげな態度で。しれっと。そんな事をお勧めしている)

「事と次第によっては逃げるが勝ちである。勝てる状況で戦うのが最上であるよ。
美月せんせーであるか、よろしく頼むである」

(すっと、少し深めに頭を下げた――後、大きくのけ反る事になるのだが。
威張って反らす胸元を、素早く視界に納め)

「胸張……先手を打たれたのである! まさ、思考を読まれた!?」

(両手で両目を覆えば、きょうふにおののく、様な雰囲気)

桜庭 美月 > 「学業のご褒美はそんな単純なものじゃない………
 ……自分で言ってて寒気してきた。 まー、私も現役時代はアイスとかに釣られて居残りとかしてたわ。」

 決して真面目学生ではなかった自分を思い出し、あまり真面目なことは言えない女教師。

「そりゃまあ脱ぐときは脱ぐけど、さすがにここでは勇気無いっての。
 分かるだろー、こんなところでこのスーツ脱いでワイシャツだけになって何かあったら流石に自業自得だろーに。」

 スーツのボタンだけは軽く外して前を開くも。見んなバカ、と小さく呟きを相手に投げつつ。

「………魔王ねぇ、いやま、ここの人らがそのまま歩いてるのを気にしないってことは、そういうことなんだろーけどさ。
 ん、ギルゲイオス……何て呼べばいいんだっけ。
 何て呼んでほしい?」

軽く聞きながら、やはりここで言っておこう。

「単純かよ。」

ジト目とツッコミ。

ギルゲイオス > 「むしろ単純なほうがご褒美としては効果的ではないかの?
それこそ、食い気とか、色気とか。
ふむふむ、まさにそんな感じで。衣服を緩めて、前屈み気味になって褒めたりしたら、純粋な男子生徒はイチコロである」

(なお、目の前にいる生徒は不純を隠しもしない。
コクコクと頷いている、根本からモゲそうな位)

「安心するがよい、魔王が傍らにいる以上に安全な状況はそうそうと無いのである。
もっとも、こんな場所で立ち話続けるのも、アレではあるな。
ふむ……呑み直すであるか?
圧迫されてる状態も良いが、解放された状態も……」

(急に何かが、という雰囲気でもなさそうだが。妙なギャラリーも多いだろうし。
何処かで呑むー?とばかりに相手の顔を見て、問いかけて。直後にスイッと視線が下りると、神妙な顔で呟いていた)

「ま、言わんと分からんだろうし、言っても信じぬヤツはいるであろうがな。
我ながら結構馴染んでいるとは、思うのであるよ。
ふむ、そのままでも構わぬが、此方の基準で言うと呼びにくい名でもあるしな。
ギル、と呼ぶものもいるが、好きにするがよい」

(言葉の力、という意味ではある程度気を付けるべきではあるが。特に、変な呼称でなければ問題ないと。
ちょいと首を傾け応え)

「男とは、幾つになっても単純なモノであるよ」

(みもふたもなく)

桜庭 美月 > 「誰がやるか!!」

誰が! と不満げに強めのツッコミを入れておく、まずは。
ただ、ふつーにツッコミを入れても全く通用しないことは分かっているので。

「それにしても、そーゆーのが好みなんだ?
 青少年だねぇ、ギル君?」

ふふーん、と、大人のおねーさんっぽく言ってやろう。変化球でお返し。
ついでにもうギル君呼びをしておこう。

「あー? センセ相手に飲みなおすお誘いするかね、フツー。
 なんか不穏なこと言ってるんなら、こーばんで話聞こうか?

 飲むにしてもねぇ、私の家はついこの間飲んだばっかでゴミだらけだし。
 初めて歩いたわけだから、この付近の飲む場所なんて知らないよ。」

お返しはしつつも、完全にダメ! とも言わないゆるーい感じ。
頬をぽりぽりとかいて、んー、なんて悩みっつ。

「………青少年だねぇ。
 魔王らしく重厚ななんかないのかね。 欲望駄々洩れですけど。」

ほれほれ、と脇腹をつついてツッコミを入れてやろう。うりゃうりゃ。

ギルゲイオス > 「なんと、やらぬのか!?」

(まさか、とばかりに驚愕の表情を浮かべる。
いや、本気で驚いている訳では、ないのだろうが)

「ふーむ……アリであるな、実にアリ。
ちょっと悪戯な感じの大人のおねーさんに、弄ばれるというのはグッとくるモノがある。
そこから更なる展開で、若きリビドーに押し倒され、素に返ってしまうなんて展開も良い。ちょっと試してみる?」

(しみじみと、したように。うんうんと、納得している魔王様ノーダメージ。
そして、三度目の不穏ムーブ。ジリジリと、またにじり寄る。隙だらけの格好で)

「此方の基準で言えば、20歳相当と書類に記されておるし、問題はなかろう。
おぉっと、何のことであるかなー、我にはさっぱり分からないのであるー」

(あさっての方向へと、口笛を吹く仕草ですっとぼけていた)

「表に出れば、呑めそうな所は幾らでもあるとは思うのだがな。
……割と私生活は自堕落な部類なのであるな。それはソレで良しであるが、乙女の秘密を暴くのも、という感じである。
というか、我は二人っきりで呑むとは一言も言っておらんのだがなぁ。こんびに、とやらで酒をかって、どこぞの宿にでも行くであるか?」

(にやりにやりと、口元が愉しげな笑みを浮かべた。まさに隙をついてやったとばかりである。
まー、居酒屋にでも行くのが無難というのは、自覚している)

「130歳は魔王としてもかなり年若い部類であるしな。枯れるにはまだ早いのである。
ぬぉぉぉぉ……おのれ、魔王が防戦一方と思うなである!」

(つつかれてつつかれて、グネグネと身を捩って逃げつつ。
お返しに、同じような場所をちょちょいと指先でつっついてやろうとする)