2021/12/03 のログ
■角鹿建悟 > 「…まぁ、地道にやって行くのが一番、なんだろうな。」
目立たずとも報いが無くとも、コツコツと積み重ねて積み上げていこう。
名が売れたい訳でもなく、報酬が欲しいから続けている訳ではないのだし。
――全ては、一つの約束と自分の馬鹿な信念の為に。
「…今後は魔術との併用も視野に入れて、もうちょっと色々と出来る事を増やすべきか。」
無意識に考えを口に出している辺り、疲れのせいだろうが本人は意識していない。
戦闘面の技能や能力は最初からあまり持つ気は無いし、今からだと中途半端になる。
――ただ、こちらでも仕事をする機会が多いので矢張り自衛手段もきちんと揃えなければならないか。
「…風紀にボディガード頼むなんて馬鹿をする訳にもいかんし…そこも色々検討しないと、か。」
緩々と溜息を零す。課題はまだまだ多くて一向に減る兆しを見せない、が。
それでも、一歩ずつ少しずつ積み重ねていくしか今の自分に出来る事は無い。
■角鹿建悟 > 「……行くか。」
眩暈は治まってきたし、疲労感も多少抜けてきた。それでも体は重いままだが。
ゆっくりと壁から背を離して歩き出す。…まだまだ明日からも直すべきモノは沢山在る。
――結局、自分の人生はこうなっていくんだな、という諦観も少しあるけれど。
「…何かを『創る』人間になりたかった。」
自分の原点はそれで、その結果が今のコレだ。受け入れるしかない。
そして、誰かを救える人間になりたかった。今更嘆いてもしょうがないけれど。
心持ち、足取りが重いのは精神的なモノももしかしたらあるのかもしれない。
そのまま、雑踏に紛れて作業着姿の『直し屋』は現場を静かに立ち去るのだった。
ご案内:「落第街大通り」から角鹿建悟さんが去りました。
ご案内:「落第街大通り」に赤城ヒカリさんが現れました。
■赤城ヒカリ > 「フン…」
突き刺さる視線を鼻で不機嫌そうにあしらいながらポケットに手を突っ込みながら歩く。
それも当然、視線の先には制服を着崩した如何にも不良。しかし不良でありながらもひと昔前のヒーローが巻くような赤いマフラーと年齢も13歳か14歳程と威厳がなく、どちらかといえばキャンキャン吠えそうな子犬のような印象を受ける少年だ。
威厳も迫力に欠けるこの少年に手だししないのは少年の後ろにゴロツキらしき男が数名寝ているからだ。
ただのクソガキに見えて舐めてると痛い目を見ると判断したのか大通りの悪党たちは静観している。
それを面白くもなく横目に歩き…例の現場に着く
「ここか…」
着いた先は先日、仮面の男が暴れたと思わしき現場。
今は建物は修復されているようだが
■赤城ヒカリ > 件の話…仮面の男がこの辺りを暴れまわったという話は学校から噂話として聞いた。
その仮面の男もそうだがこの辺りはまだ悪党がわんさかと…キリがないくらいに蔓延っている。
「例の仮面の男がここで暴れたってか?アレよりも悪がそこら中にわんさかいるじゃんかよ。
ったく腹が立つぜ。」
不良の恰好をしているが赤城ヒカリは一人の男として外道や非法は許さない。
かといって風紀の言いなりになるつもりもない。中には"過激派"も存在しているので権力を持っていながらの傍若無人の振る舞いは我慢できない。
そう、いま赤城ヒカルは孤立している。
孤立しながらも恐れを知らず歩みを進める。
悪を見つける為、そして悪を倒すために。
■赤城ヒカリ > 唐突に遠くで窓ガラスが割れ、男達の怒号が響き渡る。
耳を澄ませて聞けばやれ、ここは俺達のシマだの、シノギがどうのこうの…
如何にもガラの悪そうな声がいくつも飛び交っている。
非合法な内容から察するにどうやらヤクザ同士の縄張り争いだろうか?
勝手にやってくれ、と住民達は見て見ぬフリをするだろうがヒカリという男は違う。
「…あぁ、腹立つぜ。悪党がいっちょ前によぉ…。この場合は喧嘩両成敗?だな。お爺ちゃんが言ってた。」
どこからともなく"ベルト"を出しそれを一瞬で腰に巻き付ける。
変身、という掛け声と共に光に包まれバッタをモチーフとしたヒーローのような姿になっていた。
後に"単身で二つのマフィアを叩き潰したガキが出た""変身ヒーロー?みたいだった"
そんな噂が大通りの一角で一時期広がったことだろうか。
ご案内:「落第街大通り」から赤城ヒカリさんが去りました。
ご案内:「落第街大通り」に飛鷹与一さんが現れました。
■飛鷹与一 > 「――…ハイ、こちら飛鷹です。現在、大通り南西の廃屋の屋上にて待機中ですが……。
――は?変身ヒーロー?…マフィア組織を単身で2つ壊滅?…はい…ハイ、了解しました。」
とある廃屋の屋上。先ほどまで風紀の治安維持のバックアップを後方から行っていた少年への無線連絡。
内容に思わず問い返してしまったが、変身ヒーローと来たか…いや、この島なら不思議じゃないかも。
「……とはいえ、任意同行を求めようにも何処に居るのか目星すら付いてないとなぁ。」
困ったように呟きながら、よいしょ、と携えていた狙撃銃を細長いガンケースへと仕舞い込む。
自身の今日の任務自体はもう一段落している。本当ならこのまま本部に寄って報告書などを纏めてから帰宅したかったのだが。
■飛鷹与一 > 『飛鷹ー、無線連絡聞いたか?』
同僚からの通信に、周囲を見渡しつつ応じる。ここは中々に見晴らしが良いポジションだが――…
「あ、ハイ蓮杖先輩。変身ヒーローが現れて、単身で組織二つを壊滅させたとか何とか。
正直、情報が大雑把で少なすぎて俺としてはどう動いたらいいものかと…。」
『だよなー、一応現場に他の連中が出向いて実況検分とかしてる最中。後で追加報告来るんじゃね?』
「…俺、そろそろ勤務時間終わりなんですけど。…分かりました、もうちょっと待機します。」
『悪ぃな、こっちの方は俺らで片付けておくから追加報告あるまではすまんが待機で。
あ、それと奏ちゃんがまーた派手にやったみたいだから、始末書書くの手伝ってくれってさ。」
(…あの人、またかい!!)
と、最後のいらん追加情報に思わず脳内でビシィッ!と、突っ込みをかましつつ。
ともあれ、少々げんなりしながらも「了解…」と、返事を返してから通信を切る。
「――例の仮面の男の事もあるし、相変わらずこっちは忙しないなぁ…。」
■飛鷹与一 > さて、もう自分の本日の仕事は終了…したい所だが、待機と言われたらしょうがない。
廃屋の一角からの落第街の街並みをぼんやり眺めつつ、傍らに細長いガンケースを立て掛けて軽く手を添える。
「…結構ブランクはあるけど、復帰直後にしては…まぁ俺なりに少しは頑張れてるかなぁ。」
最近は、風紀の”過激派”やら何やら色々と幅を利かせていて、休職していて情報に疎かった自分にも届く程だ。
先の『戦争』も多くのこちらの民間人が巻き込まれたと聞くし…どうしたものやら。
とはいえ、ただのいち風紀委員にしか過ぎない自分が出来る事なんて無い。ただ真面目に仕事をこなすのみ。
「…とばっちりは他に真面目に風紀の仕事をしてる人達に来るんだけど。」
ひっそりと溜息を零す。思う所は彼なりにあるにはあるが…あまり関わりたくは無いのが本音だ。
今、ちょっと自分は愚痴を零してる自覚はある。周りに誰も居ないのを確認済みだ。
それに、待機時間がどれだけになるか分からないので、少しでもガス抜きをしておきたい。
■飛鷹与一 > 能力の影響なのかどうかは分からないが、少年は夜目が矢鱈と利く方だ。
こうして街並みを眺めていても、周囲の様子はよく見える…あ、同僚達が引き上げて行くのが見える。
(…俺もそろそろ仕事上がりにしたいんだけどなぁ。)
とはいえ、待機と言われた以上はそうするしかない。軽く伸びをして体を解す。
前線にはあまり出る事は無く、狙撃による後方支援、たまーに中距離から射撃援護が自身のポジション。
それが自分に合っているし文句も無い。ただ、数少ない不満があるとするならば。
「――助けたい人が居ても、直接手が届かない事…だよな。」
それが少しだけ不満だ。けれど”死神”の事もあって、自分が前線に加わると味方にも迷惑が掛かる。
それは嫌というほど自覚しているから、己の役割をしっかり守り続けている。
「…何時になったらこの不景気な死神から解放されるんだか。」
今、この時も”発動しっぱなし”の己の最初の異能を思えば苦い顔にもなる。
何か気が滅入りそうになる。この待機時間で息抜きするつもりがそれでは本末転倒だ。
「…とはいえ、こうして時間が空くと何をしたらいいか分からないなぁ。」
まさか携帯を弄ったりしている訳にもいかない。なので大人しく街並みを眺めつつ待機するしかなく。