2022/11/16 のログ
ご案内:「落第街大通り」に宇津木 紫音さんが現れました。
ご案内:「落第街大通り」に芥子風 菖蒲さんが現れました。
■宇津木 紫音 > いつもいつも金・暴力・セックスとかを記載しながら登場する女、宇津木紫音。
とはいえ彼女は金にがめついわけでも、何でも暴力をふるうわけでもない。
あと一つはここではノーコメントである。
流れるようなさらさらの髪をしたお嬢様風貌の女。
このような場所にはふさわしくないのではあるが、あまりにも堂々とした立ち振る舞いのせいか、絡まれることもなく足を進めて。
「………今日は外れですわね。」
焚火に手に入れた白い薬をぽい、と投げ捨てて、ふわ、とちょっとした欠伸を一つ。
手に取った瞬間に粗悪品と見抜けば、興味も失せる。
代わりに、と手を掴まれたが。手首を掴んだ男は今は一人で痙攣しながら夢の中だろう。
■芥子風 菖蒲 >
昼下がりの落第街。
空気感は違えどこの大通りはそれとなく住民も多い。
ある意味、歓楽街とかその辺と大差はないような盛り上がりだ。
ただ、此処を闊歩する少年は余り歓迎される視線ではない。
理由は唯一つ、その腕章。"風紀"の文字が追加された秩序の使徒。
少年にその気はないのだが、それだけで白い目で見られるのもおかしくはない。
とは言え、此処が実際犯罪の温床。
風紀がこうしてを目を光らせておかないと、表で何か起きてからでは遅い。
「んー……」
時折横切る白い目線を気にかけることはなく、軽く伸び。
あっちもこっちも、平和ならそれで良い。
尤も、例の破壊者とか色々騒がしいからほんの一時なのかもしれない。
肩に担いだ漆塗りの鞘を揺らすと、青空の双眸に移ったのは
色々とこう、一言で言うなら"現行犯"めいた瞬間。
「あー」
思わず声が出た。
見知った女が、男の手首を掴んで引っ張り回している。
明らかに男は正常な感じはしない。生きてはいるが、意識はなさそうだ。
スタスタと早足で彼女の前に立ちふさがった。
「ねぇ、何してるの?」
■宇津木 紫音 > おっと。
何をしているか、と聞かれてしまえば、ぺろりと自分の唇を舐める女。
「最初は……この方が腕を掴んできたのですが。
どうやら、少し気分が悪くなったようでして。………とりあえず人目がある場所へ、と連れてきた次第ですね。
おそらく、薬物を誤って口にしてしまったのかと。」
すらすらと言葉にすれば、その辺りの壁にそっと男性を座らせる。
先ほど、出会う前に口から流し込んだ痺れ薬はもうしばらく効果があるだろう。
ケロッと嘘と真実をブレンドしたものを口から垂れ流す女。
ふふふ、と笑って。
「………私の見立てですが、10分ほど休めば回復するのではないでしょうか。」
風紀委員、そういえば見たことがある姿だ。
穏やかな微笑みを持って、敵対意志がないことを示す。
スカートの裾を摘まんでゆったり頭を下げて。この場所に不釣り合いなほどに、堂々たるご令嬢だ。
■芥子風 菖蒲 >
気分が悪くなったと彼女は言う。
見上げる青空はじっと彼女を見上げていた。
少年は感情の起伏に乏しいが、人の機敏に疎いわけではない。
瞬きすること無く見上げれば、一言。
「アンタがやったんじゃないの?」
一言、問い詰めた。勿論確証も確信もない。
言ってしまえばただの"勘"だった。
一年若輩でありながら、多くの修羅場をくぐってきて培われたものだ。
前にあったときよりも何処となく邪悪な雰囲気の笑顔だ。
そういえばあの時も何かを品定めするような感じだった気もする。
「そっか」
命に別状無いなら問題ない。
とは言え、寒空の下ただ寝かしておくのも可哀想だし
腕章を取っては自身の上着を男に被せておいた。
黒シャツは長袖ではあるものの、上着がないと少し肌寒く感じる。
ふぅ、と一息つけば視線を彼女へと戻した。
「それじゃあさ、ちょっと話聞かせてよ。
……にんいどーこー?って奴。アンタは……えっと、なんだっけ」
名前。
顔はちゃんと覚えてるけど。
■宇津木 紫音 > 「ふふ、そうですね、私が彼とお茶をするような関係であれば、あり得るかもしれませんが。」
微笑みは変わらない。
気にした様子もなく、見上げられる視線を受け止める。
「ただ、お茶をするのが彼の自室であれど、喫茶店であれど、ホテルであれど。
わざわざ外に連れ出して引きずり回す意味はありませんわ?」
そう。普通に何か薬を使うなら屋内である。
それを「前提として」しらっと自分の潔白を主張する。
そして同時に「何もしていない」とは口にしない。でしょう、と首を傾げて同意を求めるのみだ。
「もちろん構いませんが、どこにでしょう?
今から風紀の本部にまで行くのであれば、それは流石に遠方ですわ。」
ころりと笑って。目を細め。
「宇津木紫音。単純な学生。
ここには歓楽街で一緒だった友人を探してまいりました。
…とはいえ、友人は一足先に帰ってしまったようですが。」
いつも嘘と真実がブレンドされた情報が口から垂れ流されるクソ女。
ここでは、友人と一緒に来たのは事実であり。
友人が落第街に迷い込んだのは嘘。
■芥子風 菖蒲 >
「ヘンな喋り方。
ホテルってお茶飲むような所だっけ?」
嘘っぽいし本当っぽい不思議な喋り方だ。
拐かすっていうんだろうか。
少年にとっては少しまどろっこしく感じるが、些細な事だ。
それにしてもホテルはお茶をする場所なんだろか。
寝泊まりする場所程度の知識かない少年。
興味のないことには、とことん知識が薄い。
「そこまでいかないよ。事情聴取?だから適当に歩くだけ」
少年は職務は全うするが、何もかも生真面目じゃない。
"ちょっとしたこと"であるなら、一々手錠を出したりはしない。
どちらかと言えば友人と宛もなく散歩して飼い食いする。
そんな程度の気持ちの事情聴取だ。
「そう、紫音。オレは菖蒲。芥子風 菖蒲。
アンタの友達は知らないけど、本当にいたの?」
よくも帰ったなんてわかるものだ。
意外と適当言っているのかな。
上品な振る舞いに何処となく融和な上っ面。
もう少しその奥底にかなにかがあるように思わずにいられない。
「友人が帰ったのにアンタは"こんな場所"に残ったんだ。なんで?」
歓楽街の奥の奥。
それ以上に素人でもわかる雰囲気の変化。
"長居するべきじゃない"場所だ。
此処に来るのは大抵、ちょっとした事情があるか"後ろめたい"のどちらかだ。
あえて言うなら、彼女は後ろめたさなんて一切感じていないと思う。
そう思わせるくらいには悠然としていた。何とも不思議な女性だ。
少年はとにかく不思議そうに、彼女を横目で見ていた。
■宇津木 紫音 > 「今のホテルはそういうBARが併設されていて、喫茶店を兼ねていることが多いのですよ。
もちろん、営業時間が短いのですが。 夜は宿泊客のみですわ。」
相手の言葉を聞いて、即座に一般的なホテルの会話へと話をスライドさせる女。
相手が"この手の話"を分かるなら、ブラックなジョークであることに気が付けるだろうが。
そうではないのならば、変に誤解を生む必要も無い。
「ええ、それならばぜひ。」
ゆったりと一緒に歩きながら、相手の言葉にうなずいて。
「ええ、もちろん。一緒に歓楽街に来まして。
ふと、姿を消してしまったのです。珍しいもの好きではありますから、もしやこちらの大通りにいるのかと思いまして。
大通りを一通り歩いて探そう、と思っていたわけで。」
当人を探して聞いてもらっても構わない。
なぜなら、ここは全て真実だから。
「ええ、大通りを一通り歩いたところで電話がありまして。
道に迷って先に帰ってしまった、と。
全く、おかげで一人で歩く羽目になってしまいました。
そう、今から帰るところに声をかけられた、というわけです。」
相手の言葉にさらさらと言葉を連ねる。
真実の上に一夜城。ただ、外からではわかるまい。
奥深くにまで入り込めば分かるだろうが、そこまで"悪いこと"もしていない。
そのラインを心得た女の言葉。
■芥子風 菖蒲 >
「ばー……?お酒を飲む所なんだっけ。
それに喫茶店。へぇ、そうなんだ。色々考えてるんだな」
所謂企業努力とかいうやつなんだろうか。
宿泊施設と兼用して集客を増やす。
商売のことは全くわからないけど、それなら確かに不自然ではない。
純一無雑。嘘でなければちゃんと納得はする。
「……"歓楽街"に一緒に、ね。
こんな場所まで来たんだ。雰囲気見て帰ろうとか思わなかったの?」
確かに此処は表向きには歓楽街の一部だ。
但し、そこは確かな境界線が引かれていて
その向こう側は無法地帯。一般人でも肌に感じる無為な空気。
嘘ではなさそうだが、初めから"落第街"に用事があるようにみえた。
ふぅん、と相槌を打ちながら首を傾げる。
「……別にどうでもいいけどさ。
ひあそび?は程々にしたほうがいいよ」
「火傷した後じゃ遅いんだから」
多分彼女の言ってることは嘘じゃないんだろう。
この"歓楽街"に用があってと考えるなら、不思議じゃない。
それを咎める気はないが、ちゃんと注意はしておく。
何が起きても自己責任ではあるけど、風紀委員である以上形式上はしておくのだ。
流石の無表情にも少し、呆れたような色が混じった。溜息だ。
「そっか。それで、友人と遊んでて楽しかった?何してたの?」
■宇津木 紫音 > 「特には。……おっしゃられるように、火遊びはほどほどに。
用がないときに出向くような場所ではありません。」
そう、用が無いなら来ませんよ。これもまた、嘘は口にしていない。
「ああ、そうですね。
友人はアクセサリーを見に。私は安全確保がてら、強い人や美しい人がいないかを見に。」
ここでは嘘をつかずに、素直に口を開いて。
別に犯罪をしていたわけでもない。するつもりもない。
「私の趣味は……人間を見ることですから。
学生とは一つ趣の違う場所で、強い人、美しい人、可愛らしい人。
それらを探したいとは思っていましたわ。
何かをする時に、頼める実力がある人は多い方が良いでしょう。
ただ、そういったうわさには出会えませんでしたが……。」
その人相手に何をするつもりなのかは、また別だ。
口に出すこともない。
■芥子風 菖蒲 >
「……結局してるんだ、火遊び」
おおよそ予想がついていたけど、誰も彼も意外と刺激に餓えているのだろうか。
自己責任といった手前、強く言うつもりはないけど
もうちょっと健全な遊び方とかをしないんだろうか、と不思議に思う。
「アクセサリー?宝石ってこと?
よくわかんないけど、オシャレとかするタイプなんだ」
生憎そういうのに頓着がないからよくわからない。
友人の方は健全な趣味を持っているようだが、彼女は変わった趣味を持っていた。
「そういえば、前見た時もなんだか採点してたような……。
そんな人を探してどうするの?何をさせるの?」
「用心棒とか友達を探してるようには見えないけど」
人間観察というやつなんだろうか。
自分の聞いたものとは随分と趣が違うというか、不思議と言うか。
今一ピン、と来ない、腑に落ちない。
要するに何かしら優れた人間を見つけるのが趣味というが
彼等を友人に迎え入れるという雰囲気は感じられない。
少年は訝しげに横目で見やった。
■宇津木 紫音 > 「まあ、今の時代、まだまだ"それなりの恰好"を求める方はいらっしゃいますから。
いらっしゃいません? 風紀委員だから正しい恰好をするようにとか、あまり派手な格好をしないように、と仰られる方。
そういった手合いとお話をすることも多いのです。私もですが。」
オシャレというには生臭い話。
さらさらと口にしながら、相手の不思議そうな言葉を見て、笑う。
「何かをさせたいと思ってから探していては、遅い。
物事を頼むなら、程々に相手のことを知り、自分を知ってもらわなければ。
その上で、納得して仕事を受けて頂かなければいけません。
そういった観点で見れば。
この島の外で探すより、この島で探した方が何百倍と、才能を持つ方に出会えると思いませんか?」
笑う。くすくすと笑いながら、周囲に視線を向ける。
その目線は獣か、ハンターか。
「でも、用心棒も友達も、しっかり求めておりますよ。」
ころころと笑ってやる。
■芥子風 菖蒲 >
「さぁ、興味が無い」
そういった話には無縁だし、興味がない。
服装自由とは言え、この服装も風紀の制服ではないし
あんまりあっちを着る気もない。実用性重視。
ある意味無頼とも言える言い方だが、それを許される実力
ひいては実績を少年は積み重ねている裏返しとも言える。
「……よくわかんないけど、相手のことを知りたいっていうのはわかるかな。
オレも皆のことよく知りたいし、オレの事を知って楽しいかはわかんないけど」
「誰かの事を知りたいっていうのは、思うよ」
彼女の場合はもっと深い事情でもありそうな気はする。
けど、少年はある意味別け隔てなくて、相互理解が出来るなら
そこに垣根はなく誰のことでも知ろうと思いたかった。
わかりあえるならそれでいいし、そうじゃないなら…と。
妙な割り切りはあっても、有り体に言えば人懐っこさだ。
だから、そう。
「オレはそう言う意味では、アンタの事がもっと知りたいかな」
「ねぇ、友達に慣れると思う?」
腹に一物二物あろうと、関係ない。
少年は彼女にだって興味がある。
■宇津木 紫音 > 「ふふ。
そう、人のことを知ることは楽しいものですからね。」
笑った。
もちろん彼女の口にする「知る」は可愛らしい意味ばかりではない。
むしろ、「人の行動原理原則をパターン化」するための観察でもある。
ただ、そんなことをぺらぺらと話して理解が得られる少年、ではなさそうだ。
ころりころりと笑って。
「私のことでしょうか。
ええ、もちろんなれるでしょう。
私はこういった性格ですが、自分からご友人を裏切るようなことも致しません。」
ころりと笑う。相手がちょっとばかり自分のことを疑っているのも分かったうえで。
何でも受け入れる用意があると彼女は笑う。
「こちらが私の学生寮の部屋番号。
ついでに、こちらが電話とアドレス。………お部屋に来るときは事前に連絡を。」
あっさりと全てを曝け出して、口元を押さえて笑う。
風紀委員であろうと、男性であろうと。だからこそ面白みがあるというものだ。
■芥子風 菖蒲 >
「そうだね。そう思う」
人のことを知れるのは嬉しいし楽しい。
それには同意する。尤も、彼女の言葉の真意までは汲み取れなかった。
少年は飽くまで純粋であり、人をどうこうなんて微塵も思わなかった。
「……そっか。じゃぁ、オレ達今日から友達だ」
今日から友達同士。
彼女の腹の底でどう思っているかはどうだっていい。
互いにそう思えたなら、それでいい。嬉しさに思わず、口元が緩む。
曝け出された番号にアドレス。
一応持たされいた私物用の携帯端末に登録しておく。
「コッチはオレの番号。学生寮の部屋は此処。
……ん、わかった。誰かの部屋に来るときって、連絡したほうが良いのかな」
同じくして出されたのであれば此方も出す。
携帯端末を操作して交換だ。友達である以上、隠す必要はない。
■宇津木 紫音 > 「そうですね、電話した方が。もしくは確認をした上で。
……何をしているか、秘密にしたいこともある人はあるでしょう。」
自分がそうだとは口にはしない。
第三者がいることもよくある部屋だ。しっかりと言い含めておくのも良いだろう。
「そして何より、女子寮ですから。
御用があれば、入り口までお迎えにあがりますしね。」
言いながら相手の番号は確認しておく。
彼女とて、何もないのに利用しようとするほどにバカではないし、人並みに友人づきあいも無いわけでもない。
何より、この状況であればもうこれ以上この場で何かをしていたことについて問い詰められることも無いだろう。
「ではご友人に最初のお願いを。
私、一人で何があっても切り抜けられるとは思っていますが、遠回りは嫌いでして。
ここから最短で寮に帰ることができるルート、ご存知でしょうか?」
その上で、ほどよく甘える。それはもちろん、打算の上でだが。
■芥子風 菖蒲 >
「…………」
彼女の言葉を聞いては一通り思い返すある一件。
確かに男女の気遣いというのは自分なりにしてきたつもりだが
もしかして、事前連絡無しで入るのはちょっと気遣い出来てなかったのか。
何処となくは、とした表情になる少年。
「……いきなり女の人の部屋に入るのはマズいのかな」
ちょっと心配だったからとは言え、連絡くらいしたほうが良かったのか。
成る程、勉強になった。次はちゃんと連絡をしておこう。
「凄い自信だね。
けど、わかった。早ければ何でもいいならいこっか」
そういう実力者だからこそ落第街を闊歩出来るのかもしれない。
とは言え、断る理由がないなら少年は案外何でも聞き入れる。
それからは彼女を連れて最短で帰ることは実際出来ただろう。
ただまさか、それが彼女を抱えたまま風の如く建物群を抜ける事とは現状では思うまい……。
■宇津木 紫音 > 「まあ、普通は。」
思わず久々に素になって答えてしまう。
それはそうですよね、って顔。
「女の人ではなくとも、まあ、自室ではこっそり何かをしていることもあるわけですし。」
いろいろ特殊な趣味を持つFreeな女。
身に覚えがあるわけで、ふむ、と顎を撫でる。
「…ええ、早く安全ならば何でもかまいません。」
余裕の表情。いやまあ、抱きかかえられても余裕の表情は崩れないが。
ひた走る少年の顔を見て、変わっているな、と冷静に考えていることだろう。
ご案内:「落第街大通り」から芥子風 菖蒲さんが去りました。
ご案内:「落第街大通り」から宇津木 紫音さんが去りました。