2019/03/21 のログ
クローデット > 【諸事情により続きは後日】
ご案内:「クローデットの私宅・誕生日」からクローデットさんが去りました。
ご案内:「クローデットの私宅・誕生日」にクローデットさんが現れました。
ご案内:「クローデットの私宅・誕生日」にヴィルヘルムさんが現れました。
ヴィルヘルム > 貴女がカップに口を付ければ,ヴィルヘルムは少しだけ落ち着かない表情を見せていた。
ジュリエットからのお墨付きをもらっているとはいえ,それで不安がすべて払拭されるわけではない。

「……………。」

どうかな?と聞いてみたい気持ちと,聞くのが恥ずかしいような気持ち。
その二つが混在してしまった結果,ヴィルヘルムは自分のカップに触れもせず,貴女の表情を真っ直ぐに見つめていた。
不安と期待と,様々…というほど多岐には渡らないが,分かりやすい感情を湛えて,紅色の瞳が貴女を見る。

クローデット > 青年からの、重厚な感情が乗った視線を感じる。
表情や間の取り方が醸し出す空気で伝わらないかと思ったが…どうやら、それでは足りないらしい。
その瞳の真剣さ、切実さが意味するところの「可愛らしさ」とあいまって、つい口元に笑みが浮かんだ。

「…美味しく入っておりますわ。この調子でしたら、わたしよりお上手になるのも早いのではないでしょうか」

そう言って、青年の方に視線を向け、ふわりと微笑む。

「せっかく美味しく出来上がったのですから、熱く香りが強いうちにお召し上がりになった方がよろしいかと。もったいありませんわ」

そんなことを付け足しつつ。

ヴィルヘルム > 貴女の言葉を聞いて,やっと,貴女の纏っていた雰囲気の意味に気付く。
そのくらいには真剣だったし,ある意味では鈍感だった。

「…良かった。そう言って貰えるなら,ホントにそうなるように頑張らないと。」

貴女の微笑みに,ヴィルヘルムも満面の笑みを返す。
それから,貴女に促されるままに一口啜って……やはりというか,思い込みも相まって,ジュリエットさんの紅茶には及ばない気がした。
精進しなければ,と心に誓う。

クローデット > 伸びしろの違いは、「どうせ人に飲んでもらう時に自分で淹れることはそんなにない」と思っているクローデットと、「人のためにこそ淹れたい」と思っている青年の違いだろう。

「楽しみにしておりますわ」

それを、危ういなりに青年の美質と見ているクローデットは、楽しげな笑みを浮かべながら青年の背中を押す。

それから自分はケーキにも手を出すが、あえて青年の方には口を出さない。彼のペースを尊重しつつ、様子を見る構えだ。
…クローデットがケーキを口に運ぶのに合わせるかのように、ジュリエットもケーキに手をつける。

クリームの飾りつけはそれなりに繊細で丁寧だが、よく見るような飾りは付いていないケーキ。
クリームにはチョコレートが濃いめに使われているのか甘い中にもほろ苦いフレーバーがあり、スポンジの軽さとよく調和する。

ヴィルヘルム > ヴィルヘルムは紅茶を味わいながら,何が違うのかと数瞬考える。
けれど明確な違いは見いだせず,うーむ,なんて首をかしげる。

そこで初めて,ケーキに目を向けた。
フォークを手に取って,小さめの一口を口に運ぶ。
まだ悩んだ顔をしていたのだが,口に入れた途端に…

「……あ…美味しい。」

素直な言葉と共に,表情が緩んだ。
二口めは最初よりも大きく,少しだけ子供っぽい表情で頬張るだろう。

クローデット > ジュリエットに具体的なコメントを求めれば、「慣れればもう少し手早くこなせるようになりますよ」というアドバイスの形で、青年と彼女の違いを明言してくれることだろう。

青年がこぼしたケーキへの感想には、「なぜか」クローデットよりもジュリエットの方が安心した顔をしたように見えた。
クローデットの方は、たおやかに…それでいてどこか楽しそうに微笑みながら彼の様子を見ているだけで、あまり平常との差は窺えない。

「とても、美味しそうにお召し上がりになりますのね?」

いつもより少し、声のトーンが明るい気がするくらいだろう。

ヴィルヘルム > ヴィルヘルムはもしかしたら,それだけでは納得しないかもしれない。
自分に自信が無い。というのは,非常に危険なのだがある意味で動機にもなる。
もっとも今回の場合は,目的としていることがクローデットを喜ばせたい,という可愛らしい内容なので,問題にはならないだろう。

自分の姿を見守っているジュリエットの視線には,気付かなかった。

「……うん,紅茶とも合うし…優しい感じで,食べやすいから。」

声のトーンの差には,勘付いた。
だからその視線は貴女に真っ直ぐ向けられる。素直な感想と共に。

クローデット > 喜ばせたい、その手段も「美味しい紅茶を淹れる」くらいだから、本当に可愛らしいものであろう。カフェインの摂り過ぎには少々注意が必要かもしれないが。

「…バレンタインデーは過ぎてしまいましたけれど、頑張って用意をした甲斐がございましたわね」

青年の素直な感想とまっすぐな視線に、この言葉と共に花の綻びのごとき微笑を返して答える。
「「こちら」の流儀に倣ってみましたのよ」なんて付け足して。

ヴィルヘルム > 紅茶に限らず,貴女を喜ばせる…もしくは,貴女に認められる。
それはこの青年にとって何よりのモチベーションだった。
危険な依存状態ともなりかねないが,今は可愛らしい程度に落ち着いている。

「…あれ,このケーキって……。」

貴女の言葉と,表情でやっと気づいた。
お店で買ったにしては装飾が少ないし,お店のロゴもない。
それに気づいて,初めて,こう思う。

もっとゆっくり味わって食べればよかった!!

一皿平らげてしまった青年である。

クローデット > クローデットが青年に「一人立ち出来る力をつけること」を求めることが、危険な状態へ向かわないための楔となっているのだろう。
そして…衝撃を受けたらしい青年の表情に、くすくすとおかしげに笑うクローデット。
あっという間に平らげてしまったそのことが感想を物語っているようなものだから、特に不満もないのだろう。ジュリエットの方も、微笑ましく青年の方を見ているし。

「…もう一切れ、お出しいたしましょうか?まだ残っておりますし」

それでも助け舟が出てくるあたり、なんというか青年は恵まれている…のだろうか?ケーキ二切れは結構な量には違いない。

そう、青年が気づいた通り。
出されたケーキは、クローデットのお手製なのだった。