2020/08/12 のログ
■高坂 綾 >
何かを感知して影分身たちと、一歩下がる。
すると、堕天使の軍勢は動きを止めた。
慎重に立ち回っていた“彼女”に声をかける。
「“跳び梅”!! 一斉攻撃お願いッ!!」
手短に告げて影分身たちを自分の影に収束させる。
力を戻して、影の操作に集中する。
私の影は霧の街を裂くように広がって、彼らの周囲を覆った。
「影技(シャドウスキル)ッ! 落影門!!」
私の影から伸びる鋭利な漆黒の棘が無数に影の軍勢に襲いかかる。
■桑原 梅乃 > 「おおー。科学の力ってやつ?
って感心してる場合じゃないかっ!
オッケー、合わせるよ!」
この際、出し惜しみは無しだ。一気に片付けよう。
忍者さんは周囲を囲んで攻撃している。
大ぶりの攻撃は邪魔をしかねない。
なら、上からだ。
「龍刃……やっちゃうか!」
刀に風をまとわせ……跳び上がり、空中を蹴ること3回。
体力の消耗はひどいものだけど、これぐらいならなんとかできる。
「いっけぇ!」
真上に差し掛かった辺りで、黒い風の渦が刀からまっすぐに吹き荒れる。
それを奴らに叩きつけた。
■アンジェル・レギオン >
周囲からの漆黒の棘に刺し貫かれ。
黒い風の渦に飲まれ。
無抵抗なまま防御策を講じることもできず。
ただただ、雲散霧消。消え去っていった。
■ドローン『No.9』 >
『─────終わったな。』
事も無しげに、ドローンは巻き込まれないように避難していた。
『戦闘終了、お疲れ様。』
二人にねぎらいの言葉をかけた。
■高坂 綾 >
「ふぅ………」
影を自分の足元に集めて。
忍刀を影の中に落とすと、私の影はそれを飲み込んだ。
「ええ、お疲れ様。助けてくれてありがとう」
「それと……あなたたち何者? って聞いていいのかしら」
口布を下ろして、疲労から溜息を吐く。
「クナドカイ? っていうのも……気になるけど」
「とりあえず出たいわ、ここはひどく疲れる」
“跳び梅”。そしてヌルと呼ばれた水先案内人……
何もかもが謎で、知りたいけど。生きて脱出したいのも偽らざる本音。
■アンジェル・レギオンがいた場所 >
めくれたコンクリートの底に木箱が眠っている。
明らかにそこにあるはずのない、なにかが。
開けるだけなら何も技術は要らないだろう。
■桑原 梅乃 > 残心。何も起きないことを確認してから、刀で空を切り、鞘に収め腰にぶら下げる。
それから高坂に向く。
「おっつかれー!なんとかなってよかったよ!」
ハイタッチの構え。
「あ、やっぱり"呑まれた人"?
じゃ、まずこれ。お守り。楽になるよ」
ベルトにぶら下げているカラビナから、お守りを一つ取って渡す。
「久那土会は、ええと、あー、とりあえず出る方向で……っと、なんか落ちてるね」
あまり驚く様子はない。
よくあることではないものの、何が起きてもおかしくはない。
戦利品なら、むしろ嬉しいものだろう。
■ドローン『No.9』 >
『何かしらの異物か。まぁ、鬼か宝かは開ければわかる。』
と言いつつドローン君。
迫真の内臓マニュピレータ組んで開けにかかったぞ!
気が早い!
■木箱の中身 >
中身はかつて船と一緒に海底に沈んだはずのビンテージ・ワインが一本。
そして透徹した雰囲気を放つ謎の護符のようなものが一枚。
錆びついた、歴史を感じるフリントロック式ピストルが一丁。
見た感じ、存在しているであろう場所も時代もバラバラなそれは。
久那土会に持ち帰れば換金できるものであろう。
■高坂 綾 >
「即席にしては上手くいったかしら」
悪い人ではなさそうとハイタッチをして。
それからお守りを渡されて、それを握ると。
なんだか呼吸が楽になるような、不思議な感じがした。
「これの分も、ありがとう……私は高坂綾、高坂流のシノビよ」
木箱を指差して。
「……持ち帰る? これくらいのサイズなら影に入るけど」
呑まれた、と彼女は言った。
つまり、私のようにこの世界に迷い込む人はきっといるんだ。
それを考えると、胸騒ぎを覚えた。
「出口までエスコートしてもらえる? それと──」
「あなたたちの組織に興味があるわ」
■桑原 梅乃 > 「もーバッチリだよ!怪我もないしね!」
ぱちん。ハイタッチ。ニコニコと笑う。
「私は桑原梅乃。ウメでいいよ。
久那土会のルールで怪異の前では名乗らないようにしてるんだ」
木箱をじっと見て。
「あー、そだね。帰りも安全とは限んないし。それがいいかも。お願いしても良い?」
「もちろん、そのつもりだよ。説明は……帰りながらしよっか。
ということで、常磐ハイムにごあんなーい」
梅乃的には、呑まれ人の保護で手当が貰えるので二重にお得。
■ドローン『No.9』 > 『しかし……、……いや、いいか……。』
『戦果としては上々だ。もう少し深入りしたい所だが、また今度だな。行こう。』
マニュピレータで持ち上げたたら箱を無断で影に押し込み始める。
既に体のいい倉庫扱いだ!
ドローンが再び浮かび上がれば、周囲のマップを広げながら、二人を常磐ハイム方面へとナビゲートしてくだろう。
■高坂 綾 >
名前に思い至り、なるほどと手を打つ。
「…そうか、名前………呪術的にも危険だものね」
「わかったわ、ウメ。お世話になる」
影に木箱を押し込み始めるのを見て。
ドローンを操作している人はいい性格しているなぁと肩を落とす。
「ああ、乱暴に詰め込まないで……」
それから私は、帰りながら。
裏常世渋谷のことを。そして久那土会のことを知った。
後日、久那土会の登録者に私の名前が刻まれることとなる。
この世界で私は、何ができるだろう。
ご案内:「裏常世渋谷」からドローン『No.9』さんが去りました。
ご案内:「裏常世渋谷」から高坂 綾さんが去りました。
ご案内:「裏常世渋谷」から桑原 梅乃さんが去りました。