2026/02/23 のログ
■セツリ > 「……あはは、分かるんだ」
そう。
消えたほうがいい。
消えた方が良いんだ、こんなもの。
こんな、
終わらせるためだけの力なんて。
「う、ぐぉおおお…ッ」
突き出された尻尾は、
勿論それを避ける事など出来ない。
しようがない。
この少女にあらゆる戦闘能力というものは存在しないのだから。
貫かれる。
ざっくりと腹に突き刺さった尻尾は、
しかし、
少女の手に掴まれる。
「がふ、ふぐぉ…ッぐぎぃいいい……ッぁぁぁぁ…!」
接触点が、消失点となる。
接触する事で彼女に触れたものが、枯れ果てる。
腹部にうち開けた確かな大穴が、
彼の尾を喰い尽くして終わらせんとして、
それを飲み込み消し果てんとしていく。
傷ついた代償は世界に支払わせる。
彼女の意思とは無関係に。
それは、
コンクリートであり、
電柱であり、
花であり、
小鳥であり、
「自分のしていることを、…ッ、少し、分かった方が良いんじゃない、かなっ」
彼も、そう。
彼女が「そうされた」ように
彼の腹部を穿ち抜かんとする終焉が返る。
終焉は形すらない摂理の如く。
■カタストロア >
殺った。
再生できるものならしてみろ。
オレの尻尾が抜けるものならしてみろ。
その時。
空から小鳥が落ちてきた。
死んでいる。
彼女が触れた尻尾もまた。
死んでいる。
ヤツは苦しみながら、殺している──
「ぐぶえ」
尻尾を切り落とそうとした時。
自分のくぐもった声を聞いた。
疑問を浮かべる余地もなく、痛みが。
喪失感が。
腹に大穴が空いている──
「な」
一歩下がる。
それでも異能は止まらない。
──終焉は終わらない。
「ん、だと」
■セツリ > 「は、は…ァ…ッ」
腹部に空いていたはずの大穴は、なく。
埋め込まれていた尻尾は、抹消され、彼女の後ろ側に貫通した先が崩れ落ち、溶ける。
息を整える。
立ち上がる。
制服には真っ赤な血の跡を残しているのに、
それでも傷口はまるでない。
その損傷は、カタストロアの存在を以って支払わせる。
「どう、かな。」
「君のしている事がどれだけ酷い事か、…分かったかな」
「は、はっ…」
指をさし、構える。
周囲の「現実」が、薄氷のようにパリン、パリンと剥がれ落ちていく。
やがて、剥がれ落ちたものさえも消えて。
消えたって事さえよく分からなくなっていく。
彼女という情報は、毒だ。
次々に大穴を開けた後、彼に指をさした。
「………」
だが、迷っている。
どこまでも善意的で、どこまでも理想主義で、逆に言えば、どこまでも甘く、どこまでも緩い。
「――!」
通信が、入る。
無数の警報音と人の声が聞こえる。
向けた指を下ろす。
「そろそろ、時間切れだね。」
「ボクの出番はこれで終わり…かな。」
「君も、もうこんなところには来ないで。二度と。」
まるで人目を避けるような足取りで、陰に隠れるように。
風紀委員会の到達する前に、逃げるように去ろうとして
■カタストロア >
「お前のそれは押し付けだッ!!」
腹を強引に細胞で繋ぐ。
片っ端から朽ちていく生命をねじ伏せるように再生を続ける。
「ぐ……」
風紀たちの足音。
このままでは弱ったところを釣瓶撃ちッ!
「お前は厄介だ、それ以上に不快だ」
背を向けて去っていく。
腹を手で抑えたまま、その言葉と。
藁が陽に当たったような。
どこか牧歌的な香りを残して。
ご案内:「夕暮れの学生通り」からセツリさんが去りました。
ご案内:「夕暮れの学生通り」からカタストロアさんが去りました。