落第街の大通りから裏路地までいたるところに存在している違反部活群。
違反部活とは校則で禁止されているような非合法な活動に手を染めている部活や組織の事である。
不健全な店、風俗店などの娼館めいたものや、違法薬物の売人、違反部活のために働かされる二級学生、違法なレートの賭博、異能/魔術犯罪組織などがひしめく魔界である。
風紀委員などの手入れが入ることもあるが、落第街そのもの全てを摘発することは困難を極めるため未だ違反部活などは存在したままである。
違反組織の拠点や住居などもここに多く存在している。
※フリー設定ルームなので、落第街に存在する違反部活にまつわる施設や活動などのロールに合わせて設定などご自由に御変更ください。
参加者(0):ROM(1)
Time:06:01:56 更新
ご案内:「違反部活群/違反組織群」から大神 璃士さんが去りました。
■事の顛末 >
――――結果。
この作戦において、集まっていた多数の違反組織の面々が捕縛、あるいは病院送り、
あるいは――殺害されるに至る。
半グレの男同様、幾人かは逃げ出す事が出来たかも知れないが…少なくとも、この一件で
身分証を用いての風紀委員会への侵入は絶望的だろうと判断される事になっただろう。
同時に、風紀委員会・特別攻撃課の苛烈さも響き渡る事になる。
幾人もの怪我人、あるいは殉職者さえ出しながら制圧を完了した事実は、
「風紀委員会は表でしか動けない腑抜け」と侮っていた連中の慢心を叩き潰す事になった――であろうか。
■大神 璃士 >
「――――もういい、黙れ。
貴様の薄っぺらい言葉を聞いていると反吐が出て来る。」
声こそ平坦。しかし、確実に殺意は高まる。
最早この男は獣以下という表現すら生温い。
生かして置く事自体が害悪。
人間不信極まる思考が増大する中。
唐突に半グレの男はビルの屋上から身を放り出す。
「……チッ!」
勿論、自害などという殊勝な心掛けだなどと、黒いジャケットの男は一片たりとも思ってはいない。
傷む内臓を押して走り向かえば、常人以上の視力が発見するはバイクで遁走する半グレの男。
「……逃げられたか。」
きり、と歯軋りの音。
同時に、次こそは、と更なる殺意を固めた所で、何とか無事だった通信装置を取り出し、通信を開く。
「……ヴォルフ1からHQへ。
重犯罪者・海藤宗次を取り逃がした。バイクで逃走。
方角はK地区方面。」
『――HQよりヴォルフ1へ。作戦進行は8割に到達の見込み。
貴殿の戦術的任務は達成されたと判断する。ご苦労。』
「――了解。こちらも内臓負傷につき、作戦参加は妨害に当たると判断。
これより帰投する。」
『帰投了解。治療班の用意に当たる。』
通信を切った直後、黒いジャケットの男は再び大きく吐血する。
戦闘続行は…可能ではあるが、自分一人が加勢した所で戦略的には何の影響も及ぼさないだろう。
そもそも、既に作戦進行度が終盤に近い。
怪我人は大人しく撤退するのが筋と判断し、黒いジャケットの男もまた、
無事であるヘリに回収されて司令部へと帰還する。
ご案内:「違反部活群/違反組織群」から海藤 宗次さんが去りました。
■海藤 宗次 >
「捨てる神あらば拾う神あり、やで。まあその代償も上手い事他人に擦り付ければ使い放題やて」
だがこの男は金と裏路地での権力を持ち過ぎた。
仮に代償ありきの能力を持ったとて研究所を買収し、代償だけを他人に擦り付けさせる非人道的な研究をするだろう。
利益最優先、効率最優先なのでそうなるのは自明の理。
「命は一つや。なあ、お前さん一緒に死ぬ覚悟はあるかい?俺はあるで死ぬ覚悟」
先ほどから耳障りの良い言葉や男気のある言葉、強い言葉には全くの重みがない。
つまりほぼすべて嘘だ。
嘘っぱちで軽い。
もはや騙せるものでもあるまいのに神経を逆なでするかのように言葉を吐き散らかすのだ。
「…とか言ってたらマジで潮時やな。じゃあな、こういう時にお迎え呼んどいてよかったわ。」
そのまま体が後ろに倒れる。
それが意味をするのは屋上からの自由落下。
しかしそれは自殺を意味するものではない。
途中の壁にナイフを突き立てて落下速度を減速させながら地上へ着地。
それとほぼ同時に風紀の者ではないバイクが到着し、その後ろに乗ってエンジンをフル稼働。
最初、隠れてスイッチを押した時、あれは緊急用の呼び出しボタンだった。
「ふう、さすがに多くの組織がこれで大打撃食らったし…どないしよっか…」
最初から勝ち目は見いだせていなかった。
逃走一択で勿論この後の上からの追撃も逃れる術はある。
まずは細道をバイクで突っ切って、それでもだめだったら下水道に逃げ込む。
■特別攻撃課 >
『――制圧状況、7割を超過! 現在も進行中!』
『更に進めろ、一人も逃がすな!』
――特別攻撃課の名は伊達ではない。
此処で二人の男が殺し合っている中、順調に制圧は進んでいる。
この速度では、完全制圧まであとどれ程違反組織の連中が持つ事か。
…そして、その中でどれだけが無事に済む事か。
それを考えるのは挺身隊の仕事ではない。
もっと別の部署の面々が頭を痛めるだけだ。
■大神 璃士 >
「神がいたとして、貴様のような獣以下の男の願いを聞く奴があるか。
精々が常世神辺り、代償ついでに叶えて貰える程度だろうが。」
捧げ物を捧げれば、願いを叶える常世神。
だがその欲求は留まる所がなく、最後に待つのは破滅の運命。
暴虎の如き男の願いを叶える神としては充分過ぎるだろう。
そんな言葉を血と共に吐きながら、必殺を以て放った一撃を躱し、大きく距離を開いた男を睨みつける。
「死んでも生き返る奴が何をほざく。
高が背中の刺青少し削れて終わるだけだろうが。」
そんな言葉の合間に、煙のような気を上げながら、右腕は人のものへと戻る。
右腕一本とはいえ、大きく体格が変化したせいで制服どころかジャケットの右腕部分も
破れてぼろぼろ、無事だったのはガントレットだけだ。
半グレの男の構えに、黒いジャケットの男もまた、ゆらりと構えを取る。
どの格闘技の其れにも似ているようで似ていない、奇怪な構え。
――その、僅かな静寂を破る声。
■海藤 宗次 >
「おいおい、俺ついこの間、神社で海で遊びたいって祈ったばっかやねん。こんな色男の水着姿誰もが見たいはずや」
確かに男は弱者を痛めつけ、貶め、私腹を肥やしてきた。
だが肥大化した欲望はもはや止まることも知らず
夢という名の野望も恥ずかしげもなく口に出す。
宗次は怒りを露にすることはない。
殺し殺されの真っただ中にある現在もそうだ。
あるとすれば食事を邪魔されることだけだ。
「よし、入ったな…何?」
目潰し。
両目潰されたら致命的、かといってこの状況で両目を一瞬でも瞑れば大きな隙を晒す。
瞬時に判断。
左目を開けて右目を瞑る。
左眼を犠牲にする選択を取った。案の定左目は少しの間使い物にならないがそれでも片目だけは機能する。
「それはちょいと反則やないか!?」
身体を大きく仰け反らせて変異した相手の右手の爪を寸の所で躱す。
実際は触れてそのまま肉体が千切れる間際だったので危うかった。
代わりに胸は爪で大きく抉られた跡。
仰け反った体勢の硬直を無くすためにもバク転、バク転、バク転。
距離を大きく離す離す。
代わりに後ろには何もない。つまり屋上から落ちてしまうという背水の陣。
背水の陣のまま徒手空拳の構えは解かず。
太極拳に準ずるゆるりとした姿勢のまま待つ
「そろそろやろ」
■大神 璃士 >
「貴様を殺しておかなければ、更に死人が増える。
それだけで、充分だ。」
シンプルな、実にシンプルな理由。
野に放ったままでは、己の欲望の儘に弱者を甚振り、喰らい尽くす暴虎。
それが、黒いジャケットの男が見る、半グレの男の「姿」だった。
故に、秩序を乱す者として――否、それ以上に、このような「醜悪な人間」は、
存在そのものを認めたくない。認める事が出来ない。
――詰まる所、半グレの男の存在は、黒いジャケットの男の「人間嫌い」を激しく煽り立てるものだった。
得物から手を放され、殺意の瞬撃は寸での所で躱される。
実際の所、目にした時点で、視線を切ろうが透き通った拳は襲い来るものだった。
姿勢を低くした結果、ある程度は躱す事が出来ただろうが、背中はズタズタだろう。
そして、半グレの男が満を持して放った発勁の一撃。
その一撃を受けた直後、黒いジャケットの男は盛大に血を吐き出す。
完全に極まった。そう思わせるに十分な手応えだろう。
――黒いジャケットの男が、「徒手による攻撃」を想定していなければ、事実確実に極まっていた。
常人ならば内臓破裂での即死も免れないであろう。
「――――ブッ!」
直後、ぎょろりと首を動かした黒いジャケットの男の口から、真っ赤な飛沫が飛ぶ。
行き先は半グレの男の顔――目。血の目潰し。
その目潰しに少しでも怯んだならば、
瞬間、半グレの男の腹部に、刃物の切っ先のような何かが突き付けられる感触があるだろう。
男が遠慮なく手放した刀を使った? 否、もっと先端が小さく、それでいて鋭い。何より数が多い。
触れたのは――――狼の、爪。
隠し玉を持っていたのは、半グレの男だけではなかった。
寸前、目に届くのであれば、黒いジャケットの男が空き手となった左の拳を
「己の身体」に打ち込んでいる様が垣間見えただろう。
理屈は簡単。以前のクリスマスで「発勁使い」という言葉を聞いていたから、それに類する技を
半グレの男も使えるだろうと予測を立てていた。
相手の発勁のタイミングに合わせて、自身も体内に「波動」を打ち込み、その波で威力を乱し、削減させる。
普通の人間なら、苦痛で戦闘不能になるだろうが――この男に対しては、傷は負っても戦闘可能なレベル。
そして、突き付けられたのは、人狼の腕へと変異した右手。
リーチが通常より伸び、その指先からは並の刀以上の切れ味の爪が伸びる。
――突き刺されば、その後に来るものは予想通り。
風以上の速さで、半グレの男の腹から頭までを一息に斬り裂く事になる――!
■海藤 宗次 >
「なあ、なんでそんな殺したがるん?勿体ないやん、こんないい男。」
対して男の口は軽い。
ヘラヘラとなんの意味もない言葉を吐き散らかす。
その割にはその眼は蛇のように相手の動き全体を観察しているようだ。
向けられる殺意はもはや日常生活の一部そのもので別段驚きもしない。
たしかに殺意の量は人一倍だ。
「熱くなるのはええことや。せやけど視野狭くなるのはちょっと怖いで」
三の斬撃が受け止められる。
このまま押し切れそうなら力を込めようと思った矢先、相手の様子が変化した。
なるほど、それが本領か。
瞬間、宗次は武器から手をあっさりと離した。
相手に剣の技量を認識させた後であっさりと剣を諦める事で意表を突こうとする。
判断を早めて出来たほんのわずかな時間にジャケットを脱いで投げつけて視線を切る。
瞬間、ジャケットがズタズタになるだろう。無数の殺意の視線によって。
ああ宗次の背中も多少はズタズタになったかもしれない。姿勢は低くしてたがそれが裏目に回ったか
だが視線を集中させてその一瞬の間に自分はサイドへと移動していた。
相手の左サイドへとするりといつの間にか
「必殺・発勁式マグロ叩きぃ!」
そう、まさかの徒手空拳。
宗次は1回2回死んだ程度では隠し玉は吐かない。
パズルのピースがすべてハマった状態での必殺技。
その発勁は当たれば内臓が爆弾になって破裂したかのような衝撃になるだろうか
■大神 璃士 >
――認識の甘さを、認めざるを得なかった。
この男の危険度は、今までの見積もりよりも更に高い。
そして、これは…この奇怪な剣技は、ヒトの技の極み。純然たる「技能」。
其処までは、黒いジャケットの男にも理解出来た。
――可能であれば捕え、非難覚悟で異能抑制装置を取り付けて
鉄砲玉代わりにでも使えれば御の字、と言った所だった。
だが、それでは「生温い」。「自力」で解除される可能性が付き纏う。
この男は、「必ず殺さねば」ならない。
黒いジャケットの風紀委員は、その意志を改めて固める。
「……おおっ!!」
右のガントレットで弐番の斬撃と競り合いを続けつつ、参の斬撃をその「根本」を掴む形で阻止する。
日本刀の根本は切れ味が劣る。
手を斬り裂かれる事にはなるが、其処を狙えば少しでも「膠着」が作れる。
その「膠着」に――奇妙な呼吸音と共に、黒いジャケットの男の全身から、陽炎のような、
しかし血のように紅い、奇妙な光…あるいはオーラ、あるいは気、あるいは…「波動」が立ち上り、
更に、半グレの男の眼を捉える瞳が、蒼から紅へ。
――それを目にした時には、最早術中。
半グレの男の眼に映るのは――視界全体を覆い尽くさんばかりの、半分透き通った数多の拳。
一見すれば幻影に見えかねない、それは…受ければ、衝撃と共に、「殺意」をぶち込んでくる。
理屈も、理論も、すっ飛ばして、ただ、「死ね」と、「殺す」と。
肉体と、魂にまで打ち込まれる、「殺意」の瞬撃。
■海藤 宗次 >
「お?」
前よりも動きのキレが違う。
宗次のような半グレは守るものや失うものが少なく、むしろ土地勘のあるホームグランドの方がやりやすい
相対する男はその真逆か。守るべきものがあると足枷になるが、ここではそんな制約もない。
違う理由だが互いにポテンシャルを出せるという状態か…
「っ」
動きで誤魔化しているようだが指弾を放ったのを確認した。
軌道は下半身。
機動力を殺し、トドメの一撃といったところか…
「必殺剣…シュラスコ斬り・改!」
だから札を切る。
放ったのは斬撃。それもただの斬撃ではない。
下から掬い上げるように指弾を全て弾く一刀
相手の拳が外に受け流される受の一刀、ガントレットと刀が火花を散らす。
最後に、相手の頭から真っ二つに斬り伏せる攻撃の一刀。
その合計三刀が全て同率時間軸上に存在する時空屈折魔剣を繰り出す。
誰かが異能・魔術測定器を持っても宗次の数値は0を示すだろう。
つまりは純粋な剣術での物理法則を歪めた剣技を叩き込むのだ
■大神 璃士 >
「――――。」
暫し前、クリスマスの時にも同じ事があった。
不意打ち気味に放たれた銃弾。
だが、半グレの男が不可視の「何か」を見切ったように。
そして、此処には護るべき一般市民も存在せず、この戦闘に臨む全ての委員は命を厭わないが故に。
「……シッ!」
軽いステップ。最低限の動きで以て、放たれた銃弾を回避する。
更に、それだけでは終わらない。
ステップの動きに紛れさせる形で、左手で小さく指弾を飛ばすようなモーション。
狙った先は…応報とでも言わんばかりに、銃を放った男の右大腿部!
当たれば、貫通こそしないものの、銃で撃たれるのと同等の痛みが襲うだろう。
そして、それが外れようが当たろうが、まるで風のようなステップで
不規則に動き回り――隙を見て放たれるは右の拳。
かつてのクリスマスの時のような、触れるような一撃ではない。
確実に、相手を砕く為の一撃。
そして、それを喰らおうものなら、かつて半グレの男がクリスマスに喰らった時の再現――
拳を受けた場所が、内側から破裂するような衝撃。
クリスマスの一撃との違いは、「外」と「中」から同時に砕かれる感触が同時に襲い来る地獄…!
■海藤 宗次 >
前にも食らった殴打。
それに近いモーションと癖…タイミングは、ここ。
「ひょへええ!?」
幹部が聞いて呆れる情けない悲鳴を上げる。
だがその悲鳴とは裏腹にしっかりと軌道を見極めてギリギリのところで身体を横に逸らして躱す。
海藤宗次。
幹部の中では刺青の能力も低く身体能力も使う武器も特筆すべき点はない。
しかし全ての能力に目立った穴はなく、対応力と応用力がずば抜けている。
故に一度見た攻撃への対応力は高い。
「ははあ、俺の組織を…大きく出たもんやなあ~。ま、ええわ。この状況じゃ逃げられへんし正々堂々やろうや。」
腹をくくったのか体制を低くする。
「あ、ところでウチの組織がオタクのヘリ攻撃してるけどええの?…なーんて、へへっ」
ひょい、と相手に上を向くように刀の切っ先を向けて促す。
勿論、そんなもんはハッタリ。
直後に銃声が鳴り響く。左手に隠し持っていたリボルバーだ。
銃弾は相手の右太腿へと飛んでいく
■大神 璃士 >
「寝言は――寝てからほざけ!」
ビジネスの話、と言った瞬間。
轟、と腕と――風が唸りを上げる。
明らかに間合いの外からの、正拳。
が、そこから放たれた不可視の「何か」は、口の回る男の胸部中央を狙い、真っ直ぐに飛ぶ!
当たれば…胸部陥没は軽いであろう、一撃。
「……言っただろ。お前は「やり過ぎた」。
風紀のお偉い方はお前を「実家」ごと潰す形で話を進めてる。
その頭でも分かるだろ――「連帯責任」。
お前の好き勝手の尻拭いは、お前の所の連中全員に払って貰わなくちゃ
割りが合わないレベルまで来てる上、一般市民の評判にも関わるんだよ。」
ぎら、と、蒼く燃える瞳が半グレの男を睨みつける。
其処に――話し合いなどという生易しい選択肢は一切存在しない。
確実に、此処で、「殺す気で」、来ている!