2024/08/21 のログ
> 「だよなぁ…あと、そういう言葉が嘘くさいけど変に似合うのがアンタらしいと俺は思うね。」

彼は【悪役】であり連中の【希望】であり――じゃあ、そんな相手に自分はどうするか?
そもそも、三流剣士の零細何でも屋だ。首を突っ込んでも碌な事にならない。
善悪どうとか損得勘定どうとかではない。まぁ、身も蓋も無い言い方をするなら…単なるノリだ。

「うん、ぶっちゃけやり過ぎた気がする…何だよ悪竜って。通り名がジョブチェンジしちまうわ。」

いや、【竜殺し】も別に好きではないし自分から名乗ったりはしてないんだけどね。
そして、こちらの無謀でお馬鹿な宣言が効いたのか、火薬庫がとうとう爆発四散した!

周囲から高まる殺気と敵意と憎悪と他にも色々。
無数の攻撃が少年に狙いを定める中、それを眺めつつ案外落ち着いた調子で。

「うーーん、俺のノリと勢いで偶に突っ走る癖は何とかしないといかんなぁ…うわ、やる気満々じゃん。」

嵐が来る。異能が、魔術が、武器が、あらゆるものが赤毛の少年を狙う。
【竜殺し】と言われ【悪竜】を騙る三流剣士――それが俺です。うん、数分前の俺を殴りたいね。

「熱烈歓迎は美女か美少女でよろしく頼みたいんだけ――うおおおお!?」

そしてギフターが空へと歩くように昇り、黄金の鐘に到達する。
あの鐘はそういや結局何――って言ってる場合じゃねぇ!?

「ちょっ、おまっ!一気に纏めて来すぎだろう!?って、ちゃっかり味方ごとぶっぱなしてんじゃねぇよ!!
…だああああ!?お前ら少しはユーモアとか冗談とか分からないと人生楽しくねぇぞ!!」

何とも情けない感じだが、無数の攻撃を全て紙一重でギリギリ凌いでいる。
黄金の鐘が鳴り響く中、お馬鹿な【竜殺し】改め【悪竜】が逃げ回る。そう、ひたすら逃げる!!

悪意と殺意と敵意の暴風雨はとても激しい…激しいけれど。

「おいこらギフターの旦那!次会ったら…アレだ!取り合えず一杯やりながらじっくり語るシーンだからな!!…だあああああ!?お前らしつこいな!!」

上空の彼へと向けて、意味不明というか何とも情けない声と共に宣言をしつつ。

赤毛の【悪竜】(ニーズヘッグ)は暴風雨の中を迷わず突き進んで逃げていくのだ。

ギフタ― >  
 
 
今宵、理不尽への反逆者達はより一層結束を強めた
数多の力が産まれ勢いを取り戻した

そして、またそれとは別に小さな噂も生まれた
落第街の万時屋の青年は悪竜である
悪竜は滅ぶべし
悪竜はギフタ―を害する者

理不尽への反逆者達は一層理不尽を憎み、また悪竜も憎むかもしれない
 
 
 

ご案内:「落第街 路地裏」からギフタ―さんが去りました。
> ――この日、スラムの片隅で。赤毛の【悪竜】が産声を上げた。

…後に彼はこう語る。

「…あんまりノリと勢いで口走るもんじゃねぇよなぁ。」

…と。ともあれ、小さな噂ではあるが反逆者達の標的の一つとされるには十分すぎる一夜であった。

ご案内:「落第街 路地裏」からさんが去りました。
ご案内:「落第街 路地裏」に海藤 宗次さんが現れました。
海藤 宗次 >  
「えーっと、この辺かな」

半グレ組織『覇伝洲(ハデス)』の幹部、海藤宗次。
幹部序列は6番手と新参幹部だが幹部なりに手下は居る。
しかしながら今日この時は手下は連れていない。
そこそこの大所帯の組織なのでそれを維持するための資金集めも中々に大がかりで人手を欲するが今日に限りそうではない。
それはつまり一人の方が都合がいい時の任務だ。

「情報屋の情報は正しいと思うがな。万が一、アテ外れたら文句言ったろ。こっち払う金も安くないしなぁ」

ぶつくさ言いつつ辺りをキョロキョロと見まわせば。とあるものを取り出す。
それは巷で騒がれているギフトの仮面だ。
なお、これは部下にレプリカとしてその辺のベニヤ版とか色々削って宗次が頑張って塗装して拵えた謂わば潜入用の偽仮面だ。

ご案内:「落第街 路地裏」に蒼い影さんが現れました。
蒼い影 > 情報。

"落第街にメッチャ面白い男がいるらしい"
"なんでもそいつは―――"
"フランクで"
"頭が回り"
"今の騒動に動じずに上手く動こうとしていて"
"殺り合いの中でもヤケに口が回るそうだ―――"

(はっはあ…こりゃ面白いヤツだなぁ、絶対。)

蒼いのは、貴方の情報をどこかから嗅ぎ付けたらしい。
なんとも意地悪そうな笑顔を向けて、
その場に
手品のように


"現れた"


「や。」
「こんばんは。」
「何か、お困りだったかな?」

真っ蒼な長い髪と、"清掃中"のハチマキ。そして、雑につけた風紀委員の腕章。
到底風紀委員とは思えまい適当な身なり。

やけに人を寄せ付けぬ雰囲気を身に纏って。
単独でいるところへ狙いをすましたように、
他人事に割り込むように声をかける。

何か、情報を探している様だったから、ね。

海藤 宗次 >  
そのお手製のレプリカの仮面を被る。
まだ周囲にはいない。
今のうちに練習しておくか。
想定は同じく仮面を被った人間に対しての挨拶だ。

「ハロハロハロ、こんちゃっす。宗次でぇす。ウェイ。なんか社会に色々不満があるんでとりあえず生意気な連中、顔面をピカソになるまでぶん殴りたいと思います。これからよろぴ~」

白黒の偽のギフト仮面被ったアロハシャツの男がウェイウェイピースピースと愉快極まるノリで自己紹介練習してた。
故に声かけられるまで気が付かず。

「おっとぉ?びっくりしたぁ。お姉さん…あ~」

びっくりしたのは本当。
だが鉄火場に慣れたせいか驚くという行動そのものが薄くなって今やおどけてるような感じになった。
そちらをみればまあスタイル良さげな女。だがある一点…風紀委員腕章を見て言葉を濁す。

「俺、怪しくありまへん本当やで。困ってへんで本当やで」

仮面をつけたままおどける。
怪しさ満載に挙動不審に振舞って見せるが…さてどうでるか

蒼い影 > (なぁにやってんだコイツ)
(おもしれー)
("宗次"―――あ、噂の男、コイツだな。間違いない。)

妙な挙動の自己紹介ムーヴを見ている。
ヴォキャブラリー豊富だな。やっぱコイツだわ。
ピカソか。ムンクでもいいかも。けらけらけら。
ところで今名前を呟いたけどそれは聞き逃さなかった。

「お、おう。そう。」

とりあえず、だ。
突然出て来てビックリしないってあたり、
慣れてるな?慣れてるけどなんかめっちゃ挙動不審だな、

「なんか最近そのファッション流行ってるよね、ウケる。」

白黒の仮面。
騒動自体はもうやってる感出したからどうでも良いんだけど。
個人的には騒動じゃないところに注目しているんだ。
そう

この騒動でギフト云々言ってる奴じゃなくて、そいつらを相手にするやつ。
貴方も、そうなのかもしれない。

「ああ、大丈夫別に取って食うとかそういうんじゃなくて」
「ちょっとした野次馬に来ただけ。面白そうなやつをね」

ほんのり意地悪そうな笑顔がメガネの奥に見えようか。

「困ってないのかー」
「困ってるっつったら。」
「なんか知ってる情報をくれてやろうと思ったんだけどなー」

海藤 宗次 >  
「よう分かりまへんが流行ってるんでほんまに。せやから日曜大工で拵えて…あーそうじゃなかったなぁ。拵えてじゃなくてなんか願ったら顔にくっつきましたわはい」

切り出したのは世間話か。
まあ、悪くない。だからこちらも合わせよう。
合わせたつもりがこの仮面の出所を滑らせるというコミカルなミス…というかボケをかます

そんな漫才なやり取りをやりつつちらっと周りを一瞥。
人影は俺と目の前の女以外に無いな…
確認すれば。

「ほんで?風紀委員様がここになんの用や?邪魔するなら帰ってーな。」

お茶らけているが急に声のトーンが一つ落ちる。
ああ、そういえば風紀もこの事件追ってそうやな。
せやけど先ずは牽制や。
と圧をかけてみる。

「困っとんはそっちもやないかい?例の事件、風紀でも今頃面倒な事件として対応に追われてるんちゃいますか?」

蒼い影 > 「ソレつくったんかーい。」
「ところがそんな悲しい永久接着願望に敗北した顔面を綺麗に直してあげられる素敵な魔法があるんだなー」
「どう?見てみない?」

指をくるんと回した。ほんのり魔力がともっている。演出だけど。

なんか作りものらしいのもちょっとじわじわくる。
だがじわじわくるだけだったようだ。

「ああうんごめん。これは別に気にしないで良いよ。あげるー。」

風紀委員の腕章を外してポイした。
どこまで業務に対して不真面目なんだろうか、このダメな大人。
ようは風紀委員としてじゃなくて、面白そうだからお話しに来ただけだった。
何で腕章付けてるかって?
付けてるだけで良い事があるんだ。
でもつけてるだけで悪い事もある。

「お、言うねえ。」
「頭も口も回る男、ってのは聞いた話の通り」

貴方の言葉は、正しい。
ただし。

「なんだけど残念、私の部署は末端の末端なんだな。」
「最低限のやってる感出したから、もう対応終わってんだ。」

非常に、非常に意識が低い。
加えて組織への帰属意識も低い。
昨日ちょっとそれっぽく対応して、それで終わり。ウチはそういう事になった。

「あとは治安維持意欲が高い皆さんの頑張りを冷房効いた部屋で眺めるだけー」
「でも」
「この流れで面白そうな動きがあったら、…野次馬したくなるじゃーん?」

そう。
野次馬。

海藤 宗次 >  
「お、ええツッコミするやん。ちょっと気に入ったわ。それはさておき、せっかくだけどその素敵な魔法は遠慮しときますわ。なんだか俺のイケメンが変形しそうで怖いわその魔法」

仮面で覆われていない頬を撫でる。
なんかちょっと整形手術失敗して輪郭がおかしくなったかのような挙動不審っぷり。
聞いただけで怖かったらしい。

「そないな誰がいるねん。腕章はそんな空き缶みたいに簡単に捨ててええもんちゃうと思うで。つかなんで俺が説教垂れとんねん。まあええわ」

駄目な大人に対しては容赦ないツッコミと自分でツッコミしといてそのツッコミに更にツッコミを入れるという良く分からない会話が出てきた。
なのでここで区切るようにコホンと咳払い。

「はぁ~役所仕事やなぁ~。とか呆れながら言うてるこっちも対した情報はあらへんな。ただ、せやなぁ……」

ぽいした相手の腕章を拾ってそれを押し付ける。
それはつまりこの先は風紀として会話に、交渉に対応しろという言外での行動だ。

「これさ、偽の仮面作って風紀の連中も一緒になって潜入したら面白くあらへんか?」

仮面奥でイタズラっぽく笑った。
本当は自分でやっても良かったが風紀に宗次の考え付いた策をここで流す。
普段は敵対関係だが今や共通の敵がある。味方になりはしないだろうが互いに利用するという手はある

蒼い影 > 「どうも私はイロモノ相手にはツッコミになるらしい。」
「大丈夫大丈夫、もし間違っても変形することはないよ。変形しようがないくらい全部"なくなる"から。」

どこまで本気で言っているのだろうか。
意地悪で、優しそうな笑顔のまま、笑う。

ボケとツッコミは、どうもお互い絶え間なく水の流れのように移り変わっているらしい。
キミこそ愉快なツッコミをしやがるじゃないかと笑っていたら、
どうぞ、と押し付けた腕章が、逆に押し付け返された。

「…ふうん?」

それを手に握りながら、つけもせずに話を聞いた。
この不真面目っぷりを今目の前で見せられて?
お役所仕事だと理解して?
それでも風紀委員として対応しろ、と?

(面白いなあ?)

「私ゃ、野次馬しかしないつもりだったけど」
「実に、実に、ゴキゲンなアイデアだと思うなー。」

「特に"面白い"ってのが良い!」

人差し指、ビシッと突き立てる。
そ、事件を解決する気なんてない。
面白そうだからやるんだ。

「でも、一個条件を付けようか。この私に仕事をさせるんだから。」

「どうせ潜入をするなら、キミに考えてみてほしい事があるんだ。」
「その」
「面白い事を閃いた、キミの頭でね。良い?」

そういうと。
少しそこで言葉を区切った。

海藤 宗次 >  
「誰がイロモノやねん。色男だろ。あとこんな色男をのっぺらぼうにしようとすんなや。勿体ないやろ。」

そのホンモノのギフトの仮面を被った人物は今は現れそうにもない。
仮面を外せば一瞬素顔のややチャラめな顔からサングラスをかけて一気に胡散臭くなる。
サングラスをくい、とかけなおしながら

「まあ、別にお姉さん本人が動かんでもええで。風紀に戻って、『偽の仮面作って潜入すればええがな~』って皆に提案するだけでもええ。まあ、その様子だと発言力はなさそうやが…」

この目の前の女に直接やらせるのも悪くないがこの策を風紀本部に持ち帰って提示したりなんならこの偽の仮面をくれてやったっていい。とはいえ彼女がどこまで発言権があるのやら
他の風紀の連中がこぞって潜入とかかなり面白い。
この女自身も乗り気なのは意外で目を丸くしたが。

「まあ、頭は赤点とらへん程度には冴え取るで。多分。んで何を考えろって?」

幹部の中では一番の新参で最下位だがこれでも対応力で成り上がった身だ。
とりあえず頭をフルに働かせるために甘いもの、つまり飴玉を口に含む

蒼い影 > 「のっぺらぼう?まさかまさか。デュラハンだよ。
おおう。瞬間接着剤がとれたね、おめでとう。わお、イロオトコ。」

辺りは、静かだ。
先の冗談を引っ張りながらも、どうもその言葉はからかいの意図を含んでいる。

「なーんだ。私に行けっていうのかとてっきり。」
「ぶっちゃけ末端部署だし他と隔絶されてるから」
「持って帰ったところで面白い事にはならなさそうだね。」
「とはいえ、アイデアを偉いさんにたたきつけても良いけど―――」

「シンプルに"私がそこまでしたくない"。」
「なぜなら私の仕事は本来ゴミ掃除だから。」

典型的な自分の仕事しかしない、どころか自分の仕事すら怪しいモンスター風紀委員である。
残念ながら末端部署の上色々とわけありなので、発言権には期待できないんだ。
ほれ、と清掃中のハチマキを示した。

「仮にさ、どこぞの屯している地帯へ潜入するとするじゃん?」
「連中には最大限―――私に"恐怖"してもらいたい。」
「その為に、どんな演出をすればいいと思う?」

何故こんなことを聞くのか。
マヌケな催しに乗っかった活動を委縮させるため?
治安を維持するため?
風紀委員の権能の誇示?

違うね。

これもシンプルで"私がそうしたい"からなんだな。

「魔法には、自信があるんだ。魅せよっか?」

海藤 宗次 >  
「デュラハンってそれ首落ちとるから一番アカンやつやで」

まあ、一回くらいデュラハンなっても元通りになるけど。
でも本当に痛そうなので出来ればごめん被りたい

「君ら風紀はデカい組織だ。半グレ幹部の俺からすれば人材の宝庫やねん。そうすればいるはずやろ?潜入捜査のプロとかな」

宗次はふざけているものの幹部としての指揮能力は幹部連中の中でも高い方だ。
適材適所に仕事を割り振り、必要とあらば他組織すら利用する。
そうしたいところだったがそうはならない。代わりにこれはこれで面白い展開になりそうだが…

「恐怖、なあ」

これまた抽象的で難しい質問するやんけと笑う。
しばし考え、口を開く。

「色々や。例えば俺らからしたら純粋な金と暴力は怖いし服従してしまうがな。…せやなぁ、連中の場合はなんか身の丈に合わん貰い物の力でイキっとるがな。その貰いモンの力(ギフト)を封印するなり物理的にボコすなりで使えようなるんはどうですか」

案は他にもなくはないが可能であるならこれ。

「頼っていた力に頼れんなくなるは怖いで。あ、ちょっとまってどんな魔法や?」

それ聞いてなかった

蒼い影 > 「潜入捜査のプロ、いるんじゃない?」
「でも残念ながら、風紀委員っても全部まとまって動いてるわけじゃないからさ。」

その"まとまりのない迷惑な奴"筆頭が、この蒼いのなんだけれど。
期待には、添えないようだ。何せ末端部分だから、動かせるのなんて数が知れている。

「ふふ、なるほどねえ。見たてはあっていると思う。」

そう。
あれがイキってる理由ってソコだよね。
急に力をつけた。だからそれで自信を持った。
……いや、何かしらに煽られて洗脳でもされてるようにも見えるけれど。
兎に角、だ。

「んなら、作戦名はこんなもんで良いかな?」

蒼い影 >  


        「貰いモノぶっ壊し大作戦~!」


 

蒼い影 > 「ってね。」

ビシッ。

「ああ、そうそう―――魔法。とっておきのを一つ?」

聞かれると、待っていましたとばかりに空へ指を向けた。
自身の力を顕示する事を、
喜悦するように。

「恐怖と、」
「魅了の為の、」
「魔法、見てってよ?」

空が蒼く焼ける。
次々注ぐ、蒼炎を纏う星々を模す光弾。
雨の如く、辺りを薙ぎ払い、地を抉り、

爆ぜる。

1つ1つが大陥没地(クレーター)を作り上げる。

さりとて。

その場に居る大地以外を一切傷つけぬ。

「どう?こわかった?」

どやーっ

海藤 宗次 >  
「ウチらの組織だったらプロに任せるんやけどな~生憎潜入失敗した時逃げきれそうな奴は俺しかおらへんし」

半グレと言えどプロは居る。
ただ、宗次が働き者過ぎて色々と割を食ってる感はある。

「わ~、ぱちぱちぱち」

棒読みと覇気のない拍手で生暖かく迎えた。
俺より乗り気やん…って一周回って冷静でいられる。

「正攻法としては力を与えている大元を取るが一つ、対抗馬として何かしらの封印の能力で封じるが二つ、力技としてなんか武術とかでイキッてる奴は両腕をへし折ってしまえばええ、これが三つ」

それぞれにメリットデメリットはあるがこの感じは2番が出来そうか…?

「俺なら敢えて無能力でぶっ飛ばすがな」

貰った能力がただの強化されていない無能力者に負けるなど恐怖もそうだが屈辱的だろう。
俺は屈辱を与える方が好きや


「こりゃ、えらいがなぁ。俺はとにかく他の連中なら、ちびるでこれ。これ、能力だけ消すだけの光線とかできへん?」


おどけてる割にはそのとんでもない威力の技を凝視していた。
結構派手な威力だが割と簡単に出せるのだろう。
して、派手だがパターンは?…と初見の攻撃に動じるどころか見入るように脳内で解析していた。
悪い癖だ。

蒼い影 > 「大元叩くのはこっちの仕事じゃないかな、誰かやるさ。三つめはこれも誰かやってそうだから却下~。
ってことで、2つ目。能力はぜーんぶぶっ壊す。分かりやすい形になってるんだからありがたいね。」

そこは貴方の想像通り、2番目ってことで落ち着きそうだった。
けど。

「なら、キミが無能力でぶっ飛ばした後、私が能力全部潰すってのも、良いかもなー。
……分かるよ、貰いもんもらったくせに、それですら何も持たないはずの相手に歯が立たないって、笑えるよね。」

それに一番、恐怖を煽れるかもしれない。

「もっとも!アホみたいに作戦名言ったけど、
その日も"私のやる気があればやる"くらいなんだけどね~。」

やる気次第で仕事を蹴るつもりなのも、
悪びれずいうあたりやっぱりろくでもなかった。

「あっはは……恐怖しないんだ?あーつまんね。」
(聞いてた以上かもね。)

そういう割には、その食い入るように見て来た様子を面白そうに笑っていた。
因みに、今の魔法にパターンらしいパターンはない。
空から注ぐ雨と同じようなもの。
もっとよく注視すれば、実のところ、
威力より演出に魔力を割いていることも、分かるかもしれない。


「もっちろん、そういうのも出来る。」
「私に壊せないものはないのだから。」

「けど」

「折角なら相手を完全に潰してからやったほうが……」
「面白いよね」

恐怖と、勝利を演出する為の、フレーバーに過ぎないんだ。

海藤 宗次 >  
「せやな。大元叩くんは自分で言っといてなんだけど待ってほしいなぁって」

こうも異能を簡単に与えられる力だ。
これはうまい事制御権をこちらに回せば儲け話になりそうやと黒い事考えてた。
結局、金儲け大事だ。

「ま、できるもんならそちらには2番目の策をお願いしたいですわ。俺がぶっ飛ばして姉さんが能力を消す…ああ、それは恐怖ってよりはか絶望感与えてるんとちゃいますか?俺は一応能力はあるんやけど…お金がごっついぶっ飛ぶし使い勝手とんでもなく悪いからなぁ」

実質無能力なようなものだ。
攻撃性に関してみれば身体能力がメインであとは今やったように異能力や魔法などを観察し攻略する目と頭

「ま、やる気あったらでええよ。俺からすれば恐怖を与える演出はメインディッシュかな~って。結局楽しいのって潜入そのものやねん」

と緩く。
結局、本来は相いれない所属同士だ。無理強いはかえってやる気をなくしそうだ。


「なんや?打ち上げ花火の逆さバージョンかと思うて見とれてしもうたわ」

本人はボケたつもりだ。
実際はこれ、陽動とかに使えそうやなぁとか色々考えてた。
本人は自分の能力を熟知しているのかはたまた熟知していてもやる気がないかは不明だが使い方次第では小器用な事も出来そうだ


「それが面白いと思うんならそうしてくれや。俺はむかついたら徹底的にやるけどな。」


宗次はむかついたら徹底的に屈辱を与える
目の前の女は楽しければ徹底的に楽しみ恐怖を与える
そういう方針だろう。細かい理念とか欲とかちょっと違うけど利害が一致した者同士らしいといえばらしいかもしれない