設定自由部屋です。常世島内であるならご自由に設定を考えてロールして戴いてかまいません。
また、ここでは回想的なロールも可能です。ですので常世島の外でも構いません。しかし、あくまでメインは常世島の内部でお願いできればと思います。
その他常世島内の特殊な場所や、シチュエーションなどにご利用ください。
参加者(0):ROM(1)
Time:01:25:01 更新
ご案内:「鞘師華奈の部屋」から鞘師華奈さんが去りました。
ご案内:「鞘師華奈の部屋」から黛 薫さんが去りました。
■鞘師華奈 > そう、高い低いは関係ない。大事なのは停滞しない事。
…立ち止まるのはいい、だけどそこでずっと留まっていては”何処にも行けない”から。
だから、私は今更だけど自分の道を歩もうと…否、歩んでいる。
もう、怠惰に二度と戻らないように、溺れないように。
「…あぁ…節目は大事…だよね…ほんとう。に。」
駄目だ、先ほどの異能の反動もあるけど、日々の疲れの蓄積もあるらしい。
何より、友人と久々に会えて気を抜き過ぎたのかもしれない。いけないな…。
ただ、そんな思考とは裏腹に瞼が完全に落ちてしまう。
あまり人の前で寝顔を見せるのは好きではない…むしろ露骨に苦手とする女だ。
それでも、友人ならまぁいいか…と、思う。自分の部屋だからというのもある。
「…薫…次は何か食べに行こう…か…。」
お店、何処がいいかなぁ、と思いながら意識が沈んでいく。
ネコと友人の存在を感じながら、女の意識は束の間眠りへと落ちていくだろう。
その日は、友人と猫ともども暫く眠りこける昼下がりだったとか。
■黛 薫 >
「そーな。戻れないから。戻りたくないから」
低過ぎる目標は怠惰を育む土壌になる。
高過ぎる目標は心を折る痛苦になる。
けれど。
低かろうと、目標を超えることは前進で。
遠ければこそ、人は前を、上を向いて進める。
それを知る限り、歩みは止まらないものだから。
「だから、進捗が確認できた今だけ、な」
課題とは即ち『節目』でもある。
休む前に此処までは進んでおこう、と。
辛くともせめて此処までは頑張ろう、と。
人はそれを繰り返して成長する。
自分だって、休むのが上手い訳ではない。
むしろ下手だと思うし、度々指摘もされる。
けれど、今だけは甘えの誹りをも受け入れよう。
それが友人を休ませるきっかけになるのなら──。
■鞘師華奈 > 「…そっか……だったらお互い、尚更に今は”怠惰”にはなれないね。」
かつて自分が”そう”だったからこそ、言える言葉だ。
それで3年間も無為に過ごしたから…そういう怠惰で意味のない時間を友人や他の人に過ごしてほしくはない。
知っている――何もかも唐突に崩れて落ちていく恐怖と諦めを。
知っている――気が付いたら全て終わっていて、己に閉じこもっていた矮小さを。
知っているから…もうあんな日々には戻ってはいけないし戻りたくはない。
「…そうだね。休み過ぎもそれはそれで問題だけど。」
少なくとも薫はちゃんと休んだ方がいいなぁ、と思う。
彼女は自分なんかよりも真面目で、異能の弊害とかもありつつも少しずつ歩んでいる。
だからこそ、気苦労や馴染めない事も多いだろうに。
友人が頑張っているのだから、尚更に私も頑張らないといけないと思う。
とはいえ、このジェリークッションの気持ちよさが強すぎてそんな思考も半ば飛んだが。
「…マズいなこれ…気を抜くとうっかり寝ちゃいそうだ…。」
友人との時間なのにそれはいけない、と思うが瞼がじわじわ閉じて来る。
ちなみに、ティガに関してはもう既にスヤスヤ寝ていた。さすが猫である。
■黛 薫 >
「ん。……あーしも、知ってるからな」
甘えた目標。積み重ねてなお微々たる願い。
足を止める言い訳になり、己を慰めるだけのもの。
過ぎた目標。身の丈に合わない願い。
努力と成果を卑小に貶め、己を傷付けるだけのもの。
知っている。
立ち上がることさえままならない諦観を。
どれだけ走っても一条の光さえ見えない暗闇を。
「だから、休む大切さも多少は知ってる」
休んでどうにかなる疲労なら、休むのが良い。
疲れたまま走って折れるよりずっと高効率だ。
自分もジェリーに身体を預けて横になる。
普段なら、弛んだ姿を人前で見せようなんて
思いもしなかったのだろうけれど。
休むなら、誰か1人が変に気を張っているより、
全員休んでいるくらいが丁度良い。
■鞘師華奈 > 「…実際に昔…二級学生時代に経験あるけどさ。
モチベーションは大事だよ…保てないとそこで止まるからね。」
何かその手の体験があったのか、やや遠い目になりつつ。
そういう意味では、彼女の言った課題の設定は割と大事だ。
高すぎても低すぎてもいけない。今の自分に見合うバランスでないといけない。
とはいえ、タイプは違うとはいえ自分も彼女も一度設定さえしたらひたすら打ち込めるだろう。
…打ち込み過ぎて、お互いオーバーワークになりかねない事も多々あるかもしれないが。
「…例えば、人間にやったら状態異常かな。あちこちに不調が出たりするね。
で、物体…例えば金属にやったら、私の疲労の溜まり具合に応じて対象が”劣化”する。
まぁ、分かり易く言えば触れたら砕ける、って感じかな。対象の固さとかにもよるけど。」
対象に合わせた負荷を強制的に押し付ける…それが女の異能の真骨頂。
…正直、嫌がらせ以外の何物でもない能力だが、応用で人助けが出来るので悪くは無い。
そして、今のちょっとした疲労状態でジェリークッションはいけない。
何がいけないかというと、抜け出せなくなりそうという意味で。
でも、お言葉に甘えてジェリークッションを使わせて貰うのである。
「…あ~~……これ、今の私の状態だと余計にマズいかも…。」
軽く枕のようにセットして頭を預けるだけで全然違う。
…実際、女の顔が若干へにゃっとしているので効果抜群なのだろう。
恐るべしニクシ―、もといジェリー。既にこの部屋の一人と一匹を虜にしている。
■黛 薫 >
「課題の設定も簡単じゃねーよなぁ……。
ハードル低くしすぎっと達成してから次を
検討する無駄な時間が出来るし、かといって
いきなり目標を遠くに置くとモチベがな……」
達成に至るまでの道のりは地道な積み重ね。
成長は簡単な目標をひとつひとつ達成した末に
あるものだが、ハードルの下げ過ぎは立ち止まる
言い訳にもなるから難しい。
「ダストデータも "疲労" 扱ぃで対象になんのな。
てコトは、逆に華奈が押し付ける "疲労" も
対象にとって自然なカタチで発露すんのかな」
金属疲労なんて言葉もあるし。
「……華奈も使ぅ?」
未だくつろぎ中のティガを一瞥した後、
ジェリーを分離させて水球クッションを生成。
ふよふよの手触り、夏に嬉しいひんやり触感。
固さも形も自由自在で全身を預けられる。
魔導具、計算機としての利便性を抜きにしても
この感触だけで十分に価値がある。
■鞘師華奈 > 「あくまで最低条件として、まずは『一部現出』の習得が最優先だけどね。
…まぁ、その『課題』は流石に難易度がまた高そうだから時間は掛かるだろうけど。」
認識さえすれば、即時行えるのが強みではあるが、その認識に誤りがあれば意味が無い。
だからこそ、正確に位置を把握する、というのは次の課題ではどうしても避けられない壁だ。
「あーうん。私の異能は生物/非生物両方に使えるからね。
本来は、私の”疲労”を対象に”押し付ける”のがメインなんだけど。
前に薫にした時とか、今、ニクシ―にやったのはその逆バージョンで、応用みたいなものだね。」
対象に触れて”疲労”…ニクシ―の場合はエラー、ごみデータを取り除く、といった感じになるか。
そのようなエラーも、女には反動で疲労感として蓄積されていく。
幸い、ダストデータの容量は”今は”そこまで多くなかったので、女の疲労感もそこまで深刻ではない。
ただ、若干ノロノロとした動きで立ち上がればまたソファーに身を預けて。
「…取り敢えず、今の時点で溜まっていたダストデータは全部取り除いたよ。
まぁ、またすぐ溜まるとは思うけど…薫の言う通りこればっかりはね。」
電脳魔術の宿命、なのかもしれない。
そういえば、自分の異能の詳細をここまで話した相手は殆ど居ないなぁ、とか思いつつ。
■黛 薫 >
「一旦『収納』を介して即時手元に、ってコトか。
同じ原理で場所移動、置換、あとは『射出』と
併用して静止物に運動エネルギーを与える、
って形にも発展出来そーだ。次の課題としちゃ
イィ具合なんじゃねーかな。
空間把握能力が上がりゃ、今より遠くのものを
対象に取れるよーになる可能性もあるかもだ」
即時性は華奈の『収納』の大きな強みのひとつだが、
対象の認識に時間が掛かれば当然発動そのものも
遅れるはず。入出双方の動作を要するアポーツは
練度の向上にも繋がるかもしれない。
それから、ニクシーに触れる華奈を見遣り。
「あー、あー……そっか、華奈はそっちも対象に
取れるのか。お察しの通り、ニクシーは結構
ゴミデータが溜まるのよな……」
何せニクシーが担うのは『電脳魔術』。
キャッシュ由来のダストデータは不可分だ。
「コレばっかりは『電脳』と紐付いてる以上
どーしても溜まるもんだからな、助かる」
■鞘師華奈 > 「…まぁ、私から見てもそのニクシ―は、完全に薫専用というか。むしろ君しか扱えないと思う。」
何しろ、彼女自身がここまで機能拡張や試行錯誤を繰り返して”進化”させてきたのだ。
当然、彼女の個性や癖といった細かなものも無意識に反映されている筈。
いわば、薫の分身のようなものだ…本人しか使いこなせないのも道理だろう。
おまけに、多機能とくれば尚更に。最低でもその道の専門家じゃないと理解すら難しそうだ。
「…さっきも話題に出たけど、座標をしっかり把握して遠くの物体を手元に転送させるみたいな?
いわゆるアポーツ…だったかな?遠隔操作の延長線上みたいな事は少し目標にしたいかな。」
そもそも、目標とする物体の位置を正確に把握する手段がどうしても必要になる。
こればかりは、魔術だけでなく矢張りアイテムや何かしらの別の補助が欠かせない。
あと、細かい所を言えば消費する魔力の程度、更に物体の転送可能な距離と限界重量などがある。
「…あ~~…うん、成程。何か分かった気がする。」
朧げに察したのか、うんうんと頷いた。
まぁ、そこは深く突っ込まないのが友人としての礼儀だ。
そして、薫の続く言葉にコーヒーにまた口を付けながら。
「…実際、適度な運動はリラックスに繋がるからね。
最初は筋肉痛とかで地獄かもしれないけど、段々それも無くなっていくだろうし。」
誘導?は上手くいったらしい。適度に体を動かせば、むしろ精神的にも気晴らし程度にはなる、といいのだけど。
「そういえば、ニクシ―で少し気になる部分があったんだけど。」
と、言いつつ徐に一度立ち上がり、ニクシ―の傍でしゃがみこんで。
徐に、手を軽く触れてニクシ―に異能を行使する。
「…やっぱり。スライム状だから殆ど無いとは思ってたんだけど。
あちこち”歪み”というか負荷が薄っすら蓄積してるね。
これ、取り除いておいた方が機能拡張した時に”エラー”も起き難くなるだろうから、やっておくよ。」
ちなみに、薫に心配掛けないように、「あ、私への負荷はそんなに無いから平気。」と、補足しておく。
実際、それらの歪みは微細なものなので、女への負担は殆ど無い。若干疲れるくらいだ。
■黛 薫 >
「それなー……つっても、理論で構築する魔術も
先鋭化するほど自己利用に特化してくのよな。
ニクシーなんか、最早あーし以外が扱ぅコト
想定してねーもん」
これだけ多機能化すれば然もありなん。
「華奈の課題に関しちゃ、かなり進行してっから
次の課題探しも考ぇとくとイィかもしんねーな。
長時間の『一部現出』が出来るよーになった後、
次伸ばすべきトコの展望あると立ち止まらずに
済むだろし」
それから、華奈の提案に一瞬の沈黙。
「その手のはなー、魔術で解決出来ない技術が
必要になっから、思ったより難しぃんだ。
あと、マッサージ系は行きつけのお店が
あるから……付け焼き刃で習得したところで
どう足掻いても及びそーにねー……」
以前チケットを渡したアロマ系のお店。
むしろ通う理由を減らしたくないまである。
「あー、でもあーしそもそも身体が強くなくて、
筋肉落とすと良くなぃって医者に言われたから
むしろ運動補助に舵切ってくのはアリかも?」
肉体負荷は増えるが、適度な運動はリラックスに
なるとも聞く。どの程度精神負荷が軽くなるかは
未知数だが、誘導自体は上手く行ったかもしれない。
■鞘師華奈 > 「…逆に実践での試行錯誤は、微調整とかは実際にやって確かめる分は感覚的には掴み易いけど。
理論的なあれこれをすっ飛ばしている所もあるから汎用性…他の人にも分かり易く簡潔に、が難しいんだよね。
例えば、私の感覚が基準点になりがちだから、他の人に教えるとしてもどうしても感覚の”ズレ”が生じるだろうし。」
お互い、魔術の研究等に関しては真逆のタイプだからこその一長一短が矢張りある。
まぁ、だからこそこの友人の視点や助言は大いに有難いのだけれど。
「…うちの猫、地味に順応性高いというか物怖じしないからねぇ。」
ティガさん、「このプヨプヨは俺のものだ」と言わんばかりに私物化してリラックス中。
明確な意思は無いであろうとはいえ、分身体であるジェリーに少し申し訳ない気持ち。
あれは暫く動かないなぁ…と、呆れ半分で猫を見ていたが。
カヌレを美味しく頂きつつ、意識を友人へと戻して。
「まぁ、今の私の課題は『一部現出』の長時間キープかな。
それ以外はほぼ当初の課題はクリア出来たとは思う。」
魔力の結晶化、及び魔術の有効範囲内からの『射出』はマスターした。後はそこが大きな壁。
友人の課題は、矢張りニクシ―の機能面を中心にといった感じだろうか。
「…思ったんだけど、薫の肉体的な負荷くらいなら、ニクシ―のバージョンアップ次第では軽減できそうな気もする。
例えば、スライムの流動性を生かして全身に適度な加圧をしてマッサージとか。」
物凄い日常的なアレになった気がするが、友人の心身の負担はやっぱり心配なので。
せめて、肉体方面の負荷だけでも適度に軽減できれば大分違う気がするのだけど。
■黛 薫 >
「ただ、技術と理論をベースに試行錯誤すっと
改善点を見つけてのサイクルが長いのよな。
ミスがあったら何で上手くいかなかったのか
洗い出して、正常に動かすにはどーすべきか、
修正に伴って他に影響はないのかとか検討を
繰り返さないとだから」
俗にいうPDCAサイクルというやつ。
Check, Act の部分を感覚で理解、実行可能な
経験ベースの人と比べて時間が掛かるのが難点。
「実践的な試行錯誤っつーか、肌感覚での微調整?
そーゆー分野に必要な経験値、やっぱ足んねんだ。
華奈が『結晶化』習得の際にやってみせたみたいな
積み重ねにゃまだ遠ぃなってカンジ」
だからこそ実践派の華奈との論議は実りが多い。
一区切りの合間に、自身もカヌレを口に運ぶ。
「……満喫してんなー……」
ご満悦状態のティガを見遣り、呟く。
実際、固さを調節可能なウォーターベッド、
或いはクッションとしても扱えるジェリーの
座り心地は良いものである。夏場はなおのこと。
■鞘師華奈 > 「まぁ、保険は幾つあってもいいからね…。
私は、そういう技術的方面はいまいちだから薫の試行錯誤は素直に凄いと思う。」
実践派なので、どうしても典型的なトライ&エラーになりがちだ。
まぁ、実際にやってみて感覚を掴んだりするのが向いているタイプだとは思う。
そういう意味では、下地に知識、そしてそれに裏打ちされた技術基盤がある友人のあれこれは羨ましいものだ。
「…確かに、言われてみれば薫は魔術師というより技術者な感じがするなぁ。
いや、魔術師としてのあれこれが土台にしっかりあるからこそ、それを取り入れた技術がしっかり根付いてるんだろうけど。」
だからこそ、楽しくなってしまうと中々歯止めが利かないのだろう。
あれやこれや、これをこうすれば更にアレが出来る、などと突き詰めたらキリがない世界だ。
なまじ、正解なんて無いからこそ自分のアイデアと腕次第。
…うん、友人はやっぱり技術者的な面が色濃い気がしてきた。
ただ、楽しくなると他が疎かになりがちなのは女にも覚えがある感覚だ。
多分、誰しも多かれ少なかれある感覚だろうし、そこは共感できるものがある。
珈琲をまた一口飲みつつ、会話の合間に土産で頂いたカヌレも頂こうかと思う。
…うん、やっぱりコーヒーに合う。友人のチョイスは流石だと思った。
ちなみに、猫はといえば分裂体ジェリーに半ば埋もれながら”香箱座り”をしていた。
ひんやりしていて柔らかいのがベストなのか、目を閉じてご満悦である。