2015/06/10 のログ
■万車堂ささ > 四隅にしっかりとピンを止め、一歩下がって出来栄えを確認
(……よし)
心の中で一人頷く
見上げる視線の先には【猫の飼い主募集】と大きく描かれた手書きのビラ
猫の写真も添えた力作である
■万車堂ささ > ネットワークの発達したこの時代においては極めてアナログな手法だが、それでも無いよりはあった方がましなはずである
そして、人伝に広めようにも交友関係が極めて貧しいため、こういった活動から始めていくしかないのだ
(もっと大きく作った方がよかったかな…?)
■万車堂ささ > (次に貼るところは――)
ビラの束を抱え、学内で掲示物を貼れそうな場所を、頭の中でピックアップしていく
そういえば、こういうものを無許可で貼っても怒られなかっただろうか
まあいいか、怒られてから考えよう
■万車堂ささ > こんなことをするよりも、いっそ無差別に能力で伝えてしまった方が楽といえば楽なのかもしれないが
そんなことをして良い反応が返ってくるとは到底思い難い
(…白い目で見られるのは、きつい)
■万車堂ささ > あの猫を何日も匿ってはおけないし、早めに飼い主を見つけてやらなければならない
昼休みが終わるまでに、できるだけ片付けてしまおう
(次は……第二!あと職員室前にも…)
掲示板の前を離れ、ぱたぱたと小走りに駆け出して行く
■万車堂ささ > (誰もいなくなった廊下、やがて午後の始業のベルが鳴り、静かな日常は続いていく―――)
ご案内:「ロビー」から万車堂さささんが去りました。
ご案内:「屋上」にクオンさんが現れました。
■クオン > 夕焼けに照らされた第一大教室棟の屋上。そこに彼は居た。巨大な威容、全長20mを超えるであろう巨大な赤い翼竜。
こう見えて、彼はこの学園の教師である。
屋上に着地し、長い首を伸ばして眼下に広がる光景を見つめている。
生徒たちが笑いながら下校していた。
それをただ眺めながら、竜は小さく笑う。
なにがどう、というわけではない。
ただ、その笑い声を聞いているだけで心が安らぐのだ。
■クオン > 古より生きる竜。語られる者。
この学校に来て長い時間が経つが、この竜はだいぶこの学園に慣れてきたように思う。
思い返すのは苦難の日々。今のこの立場になるだけでも苦労があったと、
古竜は喉元から、赤い燐光とともに苦笑を漏らす。
■クオン > なにせこの図体である。ここで授業を受けるにも手間が入ったし、
その後教員になることの要望を出した後のてんやわんやは、今思い出しても滑稽だ。
それが今やどうだ。時折生徒に相談を受けるまでに溶け込んでいる。
どうにもそれが愉快で、苦笑の次は純粋な笑みを漏らしてしまう。
■クオン > 『オォォ―――ン』
空へ向かって古竜が鳴いた。下校する生徒らが、無事に家路につけるよう。
古の竜の詩。世界に響く旧い詩。誰かに加護をもたらすための魔術。
忘れ去られたこれを使える者は、最早彼の世界にすらほとんど居ない。
■クオン > 「……さて、無事に帰り着ければよいがな」
近頃はこと物騒だ。心配のあまりにばたばたと空を飛んでいると、
教頭に
『少しはクオン先生は落ち着かれてはどうですかな?その大きさならば、飛ぶより横になっていたほうが身体は楽なのでは』
などと嫌味を言われてしまった。
いや、実に的確な指摘である。生徒が心配で周囲を不安がらせるとは大人げないにも程がある。
■クオン > 「………………」
生徒たちをあらかた見送り終わっても、何故か長々と地上を見下ろしている。
要するにこの翼竜は暇竜であった。ひとまず今日は生徒たちとの約束もないし、
折角だし下校見守ったろ! ぐらいの気持ちだったのだ。
あまりにも微動だにしないものだから、彼の頭の角にカラスが留まる。
■クオン > 『カァー』
角の上のカラスが鳴いた。それはどことなく彼を笑うニュアンスで、
「いや、私も別に暇ではないのだ。ただ、教え子たちが無事帰れたかが心配でな?」
などとカラスに答えていた。旧い言葉を話すことのできる彼の前では、獣も鳥も関係はない。
■クオン > カラスがせっつくようにクオンの鱗を叩く。
「やめぬか。どう言われようと私は動かんぞ」
最早意地であった。なんの意地かは分からないが、とにかく意地だ。
変わらぬものを眺め続けるのも慣れたもの。大したことはない。
このナリでは書類を扱うこともしないし、プリント作りなどという雑務とは無縁なのであった。
要するに、やはり他の教師に比べれば彼は圧倒的に暇である。
■クオン > 「………………」
心配ならば見回りでもすればいいのではないか、とも脳裏を過る。
しかしこの姿は空を飛び回るだけでも人々を威圧する。
慣れたものも多いだろうが、慣れたものに合わせるべきではない。
風紀も公安も行き過ぎた諍いはあるようだが、それぞれ理想をもって職務に当たるものもいる。
生徒が心配だから見回りをしていた、などとは、彼らを信用していないのも同じことであった。
■クオン > 空を見上げた。空は変わらぬ。いつでも同じ模様を返す。異なる世界であってもそれは同じ。
ならば天の星々が、いずれ己の願いを叶えるだろう。
『オォォ―――ン』
『カァー』
歌う。カラスとともに。赤い竜はただ、空に向かって生徒たちの無事を祈願していた。
ご案内:「屋上」からクオンさんが去りました。
ご案内:「ロビー」に井戸木さいこさんが現れました。
■井戸木さいこ > 「眠いかも……」
ふう、と、大きく息を吐き、ベンチに座る新米教師が一人。
教材の確認や講義範囲の調整をしていたら、いつの間にか朝になっていた。
つまる所、徹夜。
■井戸木さいこ > 「ええと……」
よろよろと自販機に向かう。
硬貨を2枚投入し、1本200円程度の、いわゆる"エナジードリンク"の項のボタンを押した。
ガシャン。よく冷えたエナジードリンクが落ちてくる。
■井戸木さいこ > 「んく、んく、んく……」
プルタブを開け、よく冷えたエナジードリンクを一気に飲み干す。
冷たい炭酸の感覚が痛い程喉を刺激する。少しむせた。
「けほっ……」
■井戸木さいこ > 「ちょっとむせちゃった」
独り呟いてみせれば、缶をゴミ箱に捨てる。
今の所、空き缶のナイフを作る必要はない。
「と、そろそろ行かないとね。」
ゆっくりと席を立ち、軽く背伸びをする。
■井戸木さいこ > そのまま、職員室へ向けて歩き出した。
ご案内:「ロビー」から井戸木さいこさんが去りました。
ご案内:「屋上」に立花 響さんが現れました。
■立花 響 > 「はぁ…だるい…」
おもむろに疲れているアピールを呟きながら屋上に辿り着いた響はふらふらしながら
ベンチがひっくり返ってもおかしくない勢いで座る。
勢いに身を任せすぎたのか少し腰が痛むようだ
「早朝から儀式、というか魔譜を使ったのが悪かったかな…内容が内容でも魔譜は魔譜って事だよね」
首を小刻みに動かしたり掌で額を抑えたりと主に頭部が不調のようだ。
そもそもあまり魔術に対して心得もないのに三段階ある魔術を全て使えば身体に異常が発生するのは仕方がない事でもある
■立花 響 > やがてベンチの端に鞄を乗せ、それを枕にするように横になる。
公共の場でもお構い無しにベンチで横になる所業、響だからこそ遠慮なく出来る事でもある。
そもそも今は授業が終わってサボりに来るような生徒もいなければ好き好んで屋上に来るような生徒もいないであろう。
響の中では完璧なベンチで横になる作戦である…響の中では
「……すぅ…」
やがて身体の疲労からか寝息を立て始める。
梅雨に入りかけとはいえ、屋上なら風もよく当たるならば心地良い場所である。
下手すれば室内より心地良い
■立花 響 > 別に学校自体を休んでる訳でもなければ授業を抜けだして来た訳でもない屋上。
そう、これは合法。合法である。
この睡眠は先生にも邪魔する術もなければ起こす権利はない。
ただ1つだけ危惧があるとするならば寝ている響の顔にマジックで落書きをする等の悪戯には響にも邪魔する術はない
何故なら今響は寝ている。寝ている人は起きている人には勝てない。自然の摂理を通り越して弱肉強食にも似た道理だろう
ご案内:「屋上」に烏丸 九郎さんが現れました。
■烏丸 九郎 > あー…疲れた…
(彼はサボりの常習犯であるが、今日は授業をサボることなく全ての授業に出た。
これ以上サボると補習のおそれがあるからだ。
疲れたからだを引きずりつつ、少しでもはやく羽根を伸ばしたかった。そのためここに来たのだが……)
先客か…。
(誰かがベンチで眠っている。確かにこの陽気でこの風だ。昼寝もしたくはなるだろう。
寝ている子がいるのなら、歌は歌えない。残念、と思いながらも、手近なベンチへと座る。)
■烏丸 九郎 > (あまりジロジロ見るのも悪いなと思いつつ、こんなところで寝るなんて、肝の太い女子もいたもんだと感心する。
自分も公園で寝ていたが、アレは男子だからこそだと思う。
ちらりと横目で眠っている女子に視線を向ければ、見知った顔だったので更に驚いた。)
…響さんかよ…。
(少し呆れたような、そんな声が漏れる。
この人有名人だっていう自覚はあるのだろうか?)
■立花 響 > 「んん……すぅ…」
烏丸の気配に感づいたのか、それとも夢見が少し悪いのか寝返りを打つ。
寝返りを打つとベンチから身体から少しはみ出し、ぐらぐらとバランス悪そうな様子を見せるが、
身体が危険を察知したのか、ベンチの奥に身体を寄せて落下だけを阻止する。
「…あーなたにあーえてー…」
烏丸の声を聞くと寝言なのか、自分が歌っていた曲を歌い始める。
ただし寝言故にテンポも音程もあった物ではない。寝ているからこそ許されるような歌声である
■烏丸 九郎 > …んー
(大きくのびをする。そういえば自身もだいぶお疲れだったのだ。
このまま一緒に眠ってしまうのもいいかもしれない。
寝ながらも歌ってる響を見れば、おもわず笑みが漏れる。
やっぱり彼女も、歌が好きなのだなと、改めて思う。)
~♪
(ハミングで続きの伴奏をしながら目を閉じる。
ベンチに深く腰を落ち着け、体を預け…疲労に意識が沈んでいくに任せる。)
■立花 響 > 「…貴方の輝きを聞いて、私が私である輝きを貰ってー…♪すぅ…」
ハミングの音が聞こえたのか歌の続きを寝言で続けていく。
普通に歌えばもっと酷いものになるのだが、寝ている時に限ってはまだ普通のようだ
やがて目を覚ましたのか横になりながら背伸びをする。
勿論ベンチで背伸びをすればベンチの手すりに頭が当たり、屋上に痛そうな音が響く
「い、った……やらかした……」
目の前、とまではいかないが先ほどまで観察していたであろう烏丸がいるのには気付かず響は悶えている
■烏丸 九郎 > うぉっ!?
(ゴツンと、大きな音が響けば、まどろんでいた少年も、驚き目を覚ます。
なにがあったのかと周りを確認すると、頭をぶつけ悶えている響がいた。)
ぶはっ…ははははははっ!!なにやってんだよ、響さん。
(少年は笑いを隠すことなく、響に声をかける。ちょっと失礼かもしれないが
気の知れた仲ゆえの気楽さか、あまり遠慮というものが見えない。)
■立花 響 > 「いった……って、え、烏丸さ…え、ちょ…な、なんでここに、
と、というか笑わないで!笑わらないで!!」
それほどに痛むのか頭を手で抑えながら烏丸に笑われて寝ていた事もドジ踏んだ事も見られた響は顔真っ赤にして屋上で叫ぶ。
何か手頃な投げる物があれば烏丸に投げたい気分である。
しかし鞄は貴重品が入っているから投げてはいけない。ベンチはそもそも抱え上げられる程の力はない
つまり完全敗北である。
「…見てたんですか、私が寝てるところを。
そしてドジ踏む所全部、全部見てたんですか…そうですか…」
顔を赤くしながらどこか恨めしそうな視線を烏丸に向けている。
■烏丸 九郎 > なんでって…疲れたからちっと休憩にな。
今日の俺はサボりをしない模範的生徒だったからな。
ぶふっ…くは、はははははっ
(説明を終えると再び笑い出す。頭抑えてるのがおかしかったようだ。
しばらく笑って、ようやく波が収まると、なんかジト目で見られてるし。)
わりぃ、見る気はなかったんだけどよ…起こすのも悪いと思ってよ…。
(その場から立ち去るという手段もあったのだが、彼には思いつかなかったらしい。)
■立花 響 > 「そんな事言ったら私だって今日は真面目に一限から終わりまでずっと出席していた真面目の中の真面目の生徒でしたよ!
なのでこの睡眠は合法です!何も悪くない正義の睡眠です」
何故か自慢気、というより自分の正当性を主張し始める。
笑っているのを見ると再び恨めしい目で睨みつける。
「まぁ、確かに起こされたらもっと不機嫌だったでしょうけども
…あ、寝言とか言ってなかったです?大丈夫でした?」
ハッと思い出したかのように寝言について尋ねる。
無意識の内に発していた言葉というものは誰かに聞かれているのは恥ずかしいものである。
■烏丸 九郎 > お、おう…響さんも今日はサボらなかったのかよ。
まぁ、サボり頻度ではきっと俺のほうがうえだしな。ひびきさんは真面目だよ。
(こんなことで法だの正義だのと言われるとはまったく思ってなかったが
この必死さが、なんというか…笑える。
だが、これ以上笑ったら多分、おそらく、なんか物理的手段に訴えられそうなのでこのへんでこらえておく。)
寝言ってゆーか…歌ってた。
(少年は正直だった。)
■立花 響 > 「まぁ、今日だけ真面目で昨日はそもそも学校休んでましたし、
一昨日は思いっきりサボりましたから今日は真面目に出ないとその…色々不味いですし」
今までサボってきたツケが回ってきて出席日数が不味いのか視線を空に移す
「歌っていた……?」
正に今から真っ白に燃え尽きそうなポーズを取ってうぅぅぅ、と唸ってそのまま口を開く
「その歌声って……もしかして、音痴でした、よね?」
恐る恐る歌声について烏丸に尋ねる。
■烏丸 九郎 > …俺もそろそろ補習受けなきゃいけなくなっちまってな…
いい加減まじめにやらねぇと。
氷架と一緒に補修とか笑えねぇぜ…。
(そこに響も加わったりしたら、アレだ。軽音部存続の危機だ。
響の見つめる方向を見上げると、きれいな青空がそこにはあった。)
ああ、まぁ…寝ながらだから、うまくはなかったけどよ。
(精一杯の少年のフォロー。よほど歌声を聞かれたくなかったのだろうか?
いや、寝言の歌なんて自分も聴かれたくはないが。)
■立花 響 > 「補修だけは受けたくないですね…自由時間削られる訳ですし」
はぁ、とため息をつく。
サボっている分自由時間をそこに割いているなんて響が気付く日は来るのか。
「…ですよね。なんというか、ここ最近の私の歌声が『ソレ』です。
こんな歌声になったら歌手引退したくなりますよ」
あはは、と笑って誤魔化す。
その内知られる事になることだろう、とは思ってはいたがこんなに早く知られる事になるとは、と心の中で悔やんでいる
■烏丸 九郎 > 補習もサボったらさすがにダメだよなぁ…。
(同じように、はぁ…と深い溜息を付く。
もちろん少年はその事実には気づいていない。
むしろ、補習の危機があると気づいただけでも上等なのである。)
…そか、んー、なんかわりぃな。
でもよ、寝ながらでも歌っちまうくらい歌が好きってことは俺のハートに伝わったっていうか…
やっぱり、立花響なんだなって思ってよ…。感動した。
(その笑顔を見ると、申し訳ない気持ちにはなったが
自分が正直に思ったことを告げることにする。少年にとって、上手い下手はあまり関係ないのだ。)
■立花 響 > 「事実は事実ですから何時まで逃げてもどうしようもないですからね。
…まぁ、そのお陰でこんな楽しい学園に来れた訳ですから、歌手引退も悪くなかったかなーって考えてますよ」
ベンチから立ち上がり微笑みながらその場をくるくると回っている
歌手生活からは考えられない楽しい学園生活。響にとっては前を向くのにそれだけで十分なのだろう
「歌好きなのは変わりませんよ。
なんたって立花響で、烏丸九郎のファンでもありますから、歌が嫌いなんて操られてでも言えませんよ」
響にとって時計塔で聞いた月の響きはそれだけ心に響いたのだろう。
■烏丸 九郎 > へっへっへ、そっか。
おかげで俺も響さんに会えたわけだしな。悪いことばかりじゃねぇよな。
(いつか声が戻る日がいいな…とは思っていたが、あえて口には出さなかった。
響がそれを一番願っているのだろうから。それに、今が楽しいと言っているのだから、あえて今、過去を振る帰らせることもない)
へっへ、そうだよな。響さんだもんな。
響さんが立花響で俺のファンであるかぎり…
おれのふぁん?
(途中に混じった言葉に首を傾げる。立花響が、自分のファン?
逆ではないか、それは。
自分が立花響のファンだというならわかるが…。)
■立花 響 > 「面白い方もいますし、ここに来た目的の手がかりも見つかりましたし、私はとても楽しいですよ」
魔譜があれば響でも魔術が使える。魔術が使えれば声が戻せるかもしれない。
そんなことを夢見ているが、果たして実現するかは不明である
「…えーと、私は、烏丸さんの、ファンです。オーケー?」
分かりにくかったのか、英語の和訳のような返しをした後首を傾げて理解しているか尋ねている
歌が好きならファンになる。それは元歌手でもあっても良い当然の権利である
■烏丸 九郎 > そうか、そいつぁよかった。ここは変なやつとか変な出来事に事欠かねぇからよ。
(響がここに来て学園生活をエンジョイしている。それはとてもいいことだ。
普通の学園ではないものの、歌手生活ともまた違った刺激があるだろうし
自分も、響の生活の中に関われることが嬉しかった)
……お、おう。そ、そうか!へへ、立花響が俺のファン…か。
(理解はした。理解はしたが、むず痒い嬉しさが湧き上がり、うまく言葉に出来ない。
自分の最初のファンが、あの立花響なのだから…。)
■立花 響 > 「変な奴、っていうと失礼ですよ?面白い方、って言った方がまだ良いと思います」
どちらにしてもその人を貶している事には変わり無いが響にとっては後者の方がまだ良い、と見ているらしい
「えと……何かおかしかったです?」
烏丸の様子を見てどこか困ったかのように首を傾げている。
お互いがお互いのファンになる、というのもこの学園ならではなのかもしれない
■烏丸 九郎 > そりゃそうかもしれねぇけど…。まぁ、異能や魔術のせいで、面白いのやら変なのやら、かたっぱしからいるからよ、ここには。
まぁ、響さんからしたら、どっちも面白いのかもしれねぇけどな。
(ケラケラと笑う。かくいう響も少年にとっては面白い人物であるわけなのだが…それは黙っておこう。)
いや、おかしかねぇさ。嬉しいんだよ。
響さんが俺のファンになってくれてよ。
照れくさいっていうのもあるけどよ。
(頭を掻きながら、ふと、時計を見ると立ち上がって)
だいぶ話し込んじまったな。
俺はそろそろ行くぜ?昼寝の邪魔して悪かった。
(次は見つからない場所で寝るんだぜ?と笑いながら背を向け、歩き出す。)
■立花 響 > 「こう、私ももっと面白い人になった方がいいのでしょうか…とちょっと不安になりますね。
特に目立つ魔術や異能持ってる訳じゃないですし…」
こうやって笑ってるだけでも十分ですけどね、と微笑みながら付け加える
「ふふ、ですよね。歌手にとってファンが増えるのは良い事ですから…
この調子でもっとファンを増やしてゆくゆくは音界の覇者ですね」
ふふ、と微笑みながら歩いて行くのを見て何かを思い出したかのようにハッとした顔になる
「あ、烏丸さん!、楽譜、私が探してた楽譜ですけども、どうやら私の友達が見つけてたみたいです!
なのでもう探さなくても大丈夫ですよ!」
烏丸に伝えておかなければいけない案件を伝えるのを忘れていたらしく、やや早口にその旨を伝える。
■烏丸 九郎 > おー、よかったな!
それじゃ、またな!
(そう答えながら、手を振り扉の奥へと消えてゆく)
ご案内:「屋上」から烏丸 九郎さんが去りました。
■立花 響 > 「…はぁ、なんだかんだで結構寝ちゃったなぁ。私も帰ろっと」
思い出したかのように頭を抑える。ドジった、ドジったなぁ…と呟きながら鞄を背負い、響も屋上を後にする
ご案内:「屋上」から立花 響さんが去りました。
ご案内:「屋上」に音糸さんが現れました。
■音糸 > (屋上といえばドラマチックな出会いが始まる所というのは漫画でよくある展開だ)
(例えば昼寝してる時にミステリアスな美少女と遭遇するとか)
(一人でお弁当を食べてるとイケメンが「この玉子焼き食べていい?」)
(とか不意に声をかけられたりとか)
しかし、今の私はどう見てもドラマチックな展開は起こりそうにないね……
(片手には土嚢袋、右手にはガム剥がし、それとバケツと雑巾だ)
■音糸 > (屋上を見渡すとパンの食べたあとの袋やらペットボトルが散乱している)
そりゃまぁ、苦情が来るわけだよね
(ということで暇そうにしていた私にストンと白羽の矢がたった)
というわけで、早めに終わらせよう、そうしよう
(まずはプラスチック類から集めていく、学生といえばこのゴミが一番多いだろう)
■音糸 > (当学園ではゴミを分別して捨てるのが基本である)
(何でもかんでも詰め込んだトンパックは15000円くらいかかるのに対し)
(プラゴミだけなら7000円位ですむ、2分の1だ)
これが二日に一度回収になってそれが一ヶ月だと割としゃれにならない額になるんだなーこれが
(と、ブツブツ呟きながらプラゴミ集めは終了した)
■音糸 > ん、今日は金属のゴミが少ないなー助かるわー
(たまによくわからない電子機器だのを捨てていく輩がいるのだが、それが滅茶苦茶重い)
(一番驚いたのはブラウン管のTVが捨ててあったことだが、あれは一体何だったのだろうか)
(嫌がらせか、はたまた門でも屋上に開いたのか、異能の特訓をしてたりとか)
(ともかく持って降りる際に階段から転がりそうになったのは記憶にあたらしい)
■音糸 > そして、一番厄介なのがガムってわけよ、よっこいしょういち
(と言いつつ、腰を落とし床にへばりついたガムをこのガム剥がしことカワスキでとっていくのだ)
(これがまた地味な作業だが、年代物のガムになるとなっかなか取れない)
(腰も痛いし、何より膝もいたくなるという三重苦である)
ガムはちゃんと包んですてましょう!マジで!
(と、思わず独り言も声を荒げるほど厄介な作業だ)
ご案内:「屋上」にクラスカさんが現れました。
■音糸 > (ガリガリガリガリ)
(ガッガッガッ)
■クラスカ > ……すいませェん。
(扉を開けて屋上に現れた男は、自分が怒られたと勘違いして)
(大きく肥大化したフーセンガムを包み紙の中に収め、ポケットの中に隠す)
■音糸 > (後ろから声が聞こえると、膝についた土埃をはらい振り返る)
(その顔を見れば、よく知っている生徒だった)
あ、クラスカさんじゃないですか!
どうかしたんですか?あ、屋上に要注意の怪物が出現の兆候とかそんなんでしょうか?
■クラスカ > (相変わらず、赤いカーディガンに野暮ったい前髪をしている)
(それでも本人的には視界が開けているようで、一歩前へ進むと、屋上を右から左まで見渡し)
今日はいないか。
(と小さく呟く)
こんにちはイルミさん。
いやーそんな警戒態勢じゃないですね。今は学内の巡回だけと言ったところです。
■音糸 > (誰か探してるのかな?とか思う音糸だったが深く詮索せず)
巡回ですかー、お疲れ様です!
あ、そうだ!これこれ、みてくださいよー
(というと、右腕にしてある生活委員会の腕章を見せて)
私も生活委員会として頑張ってますよー!今日は屋上の清掃してます!
■クラスカ > まさかそれは!?
(腕章が出てくると、眼を見開き、脂汗を流して摺り足で後ずさる)
(急に身を翻すと、今後は蹲り、徐に下げていた鞄からこちらも腕章を取り出し、右腕に装着し掲げ叫んだ)
フッフッフッ、生活委員会の力を持つ者が貴様だけと思うなよイルミーッ!
(小芝居に満足したのか真顔に戻ると)
屋上掃除の苦情要望は多かったんですけどね、中々時間が裂けなくて。
(うんうんと勝手に頷いて)
もう生活委員会の先達として僕が教えることは何もありません。
これからの長い生活坂を、どうか力強く登って下さい。
(言いながら、余っているカワスキを一つ手に取る)
手伝いますよ。
■音糸 > <フッフッフッ、生活委員会の力を持つ者が貴様だけと思うなよイルミーッ!
な、なんですとー!?
(ガビーン!!というSEと雷を背景に落としながら)
(クラスカさんもお茶目な所あるんだなーとか思う音糸であった)
私としてはもっと色々と教えて欲しいところですがー
あ、あれですね!見て盗めってやつですね!なるほど、生活坂深いですね……!
(なんと生活委員会の大先輩が手伝ってくれるという提案に感激する音糸)
助かりますー、ちょっと作業量多くてへばってたところなんですよね……
(ガム以外にも付着物はとても多いように見える)
(というわけで、少し離れた所で作業を開始する音糸)
クラスカさんは屋上ってどんな所だと思います?
(ふと、他愛の無い話を振ってみる下っ端役員)
■クラスカ > (クラスカの側もよかった受けて……と内心胸を撫で下ろすのであった)
(同じ生活委員会の桜井などに同様のネタを振れば、どんな反応が帰ってくるかは明白だ)
ええ、生活坂は高く険しい。一朝一夕で登りきれるものではありません。
生活委員会に入って、新しい発見を度々目にしますから、僕もまだまだ、二合目ってところかな。
―さて。
(笑いながらカワスキを握ると、眼を細め、背筋を伸ばした)
(今まで眼を背けられていたガムの死骸たちと真正面から向き合う時が来たのだ)
(まずは壁に沿って刃を立て、次のアクションとして力を込め、真下に力任せに振り下ろす)
(すぐに削げると思ったが、何度も同じ所作を繰り返している音糸を見るに、一度の挑戦での成功はないらしい)
(諦めて地道な作業に終始することにして)
屋上?
(振り返らずに、言葉を鸚鵡返しに反芻する)
そうですね。僕の勝手なイメージなんですが。道の交わる場所、ですかね。
■音糸 > (少し腕が疲れたのか軽くストレッチをし、再びゴリゴリと格闘を開始する)
クラスカさんでも二合目って行ったら、私はまだ山に行く前の道具を揃えてる段階なのではー
生活坂……いや、これはもはや生活山と言っても過言ではないですね……!
(ニホンにおけるフジヤマは10合もあるという、険しい道程だがやると決めた以上はやってみせるのが音糸であった)
道の交わる場所……私もそんなイメージです、屋上って
こう、誰かと誰かが出会って物語が始まるようなそんな場所だと思います
そんな思い出がつくれるような素敵空間が出来ると思うとなんかやる気湧いてきました!
(ガリガリガリっとペースをあげて)
■クラスカ > 屋上について話が振られたついでに、少しロマンチズムに溢れた話をさせてもらうから、聞き流して下さいね。
少し前なんですけどね。僕、屋上で変わった異邦人たちと出会ったんですよ。
(屋上で秘密の会談をしていた自称『魔王』を名乗る少女と、その従者らしき人物)
(フレンドリーに、とはいかなくても、一触即発の状態は回避され、どうにか切り抜けられた)
(一応報告書を上げて、他の委員会役員が一笑して備品室に放り込まれてしまったため、未だに根に持っている)
どうして、その人たちが屋上に来たのかなって考えて。
一度、屋上に来てみたんですよ。
さて、空を眺めて下さい。何が見えますか?
(二人を包むのは一面の青空―ではなく、今日は縮れた巻き雲が四方に広がり伸びていた)
イルミさん、昨日の空の色、思い出せませんよね。
昨日見ていた景色と今日の景色は違う。明日の天気が、絶対にこうだと言い切れる人間はいない。
その人たちはきっと、学園で一番空に近い場所を求めて、屋上に来たんじゃないでしょうか。
明日の景色も分からないままに。
異なる世界で、新しい「物語が始まるような」、そんな予感を感じて、ね。
(ガチリ。壁に頑固に残っていたガムが、漸く外れる)
■音糸 > (クラスカの問いに、ふと立ち上がり空を見上げて見る)
(確かに昨日の景色は覚えていないなと思いつつ、クラスカの方に振り返った)
一番空に近い場所、そうかもしれませんね
(なんとなく、左手を空に伸ばして見て宙を掴んで)
あ、それさっき私がどうしても取れなかったガムです!やった、取れた……!
実は私も、ここに辿り着いて、この学園の生徒になって初めて来た場所が屋上だったんですよね
私もどこかで感じてたのかもしれません、予感とかそういうのを
■音糸 > (周囲の床を見渡せば、黒い汚れになっていた付着はほぼ取れたように見える)
(ふー、と額の汗を拭うとクラスカの方へ駆け寄った)
ミッション終了ですね、クラスカさんに手伝って頂いたおかげですごくはかどりました!
(感謝の言葉を伝えるとペコリと礼をした)
■クラスカ > (カワスキに残るガムの残骸をイルミに見せ、満足げにゴミ袋の中に放り込む)
(先に音糸が掃除を始めていたせいか、袋は大きく膨れてしまっていた)
これでひと段落、かな。
いえいえ、気にしないで。同じ生活委員会の仲間ですし。
でも。
(顔を近づける。普段は見えないブルーの瞳が、髪間から覗いて音糸を凝視して)
今のちょっと恥ずかしい話誰かに言いふらすのダメ、絶対ですからね!
「空を眺めて下さい、何が見えますか?」のセカイ系みたいな台詞が学園内でプチブームになったら、
ただでさえ小さな僕の心臓が激しい8ビートのドラム音を夜明けまで奏でてしまう。
(釘を刺しておく。イルミがそんな人間ではないと、もちろん理解している)
(……理解している)
■音糸 > (やはり印象的だな、と思った)
(この深く沈むような青い瞳、私の眼の色と対照的な)
大丈夫ですって、言いふらしたりしません……!
そもそも私だって「物語が始まる」とか大真面目な顔で言ってたなんて知られたら
第一大教室等の廊下をゴロゴロ転がりながらうめき声あげると思いますので……!
■クラスカ > これでイルミさんも共犯さ、フフッ。
(軽く笑うと、ゴミ袋を手に持って、降りましょうか、と促す)
お疲れさまでした。ゴミ捨て、やっておきますよ。
■音糸 > はい!共犯ですね!
(ニコリと微笑み返して)
お疲れ様です。あ、じゃあ、カワスキは私が備品置き場に返しておきますねー!
(カワスキを袋に仕舞いこむと軽い足取りで屋上入り口へと向かう)
今日は手伝ってもらったので、クラスカさんも一人じゃ大変なお仕事があったら私、手伝いますからー!
(改めてもう一礼すると、ドアを閉めて屋上から去っていった)
ご案内:「屋上」から音糸さんが去りました。
■クラスカ > ええ、また。
(去ってゆく音糸へ、にこやかな笑顔で手を振り)
(誰もいなくなった屋上で、改めて空を仰ぐ)
(春から夏に渡ろうとする季節の風は、既に熱さを増しており、額からは汗が滲み出る)
明日の天気は誰にも分からないけど。
明日が晴れになるよう努力することは、できるからね。
(「今日の夕焼けは綺麗そうだな」)
(そう考えながら、ゴミを捨ててどうしようか、考えを巡らせる)
ご案内:「屋上」からクラスカさんが去りました。