2015/07/12 のログ
雪城 氷架 > 「凝ってるな~、嫁にマッサージしてもらえよ」

たっぷりぐりぐりしてから離れる

「ん、まぁとりあえず一回行ってみるよ」

鍵を受け取って、握りしめる

そのまま保健室の入り口へ迎い、振り返って

「ありがとな、兄貴」

そう言って笑うと、保健室を後にした

ご案内:「保健室」から雪城 氷架さんが去りました。
来島宗仁 > ふーっと煙を吐く。
やれやれ、この前まで子供だと思っていたが

「……彼氏かぁ」

ぼんやり思い浮かべる。
ダメだ、想像がつかん。

ご案内:「保健室」に雪城 涼子さんが現れました。
雪城 涼子 > 「んー……そーくん、いるかなあ……」

特に約束もしていないわけで、相手がいるとも限らないが……
なんとなく、思いついてしまったのだから仕方ない。
保健室の扉を開ける

「失礼します」

来島宗仁 > 「ん……あぁ、りょーこさん」

どうぞ、と椅子を進め。
手に持った煙草をぐりぐりと灰皿に推しつけ、火を消す。

雪城 涼子 > 「ありがと。大丈夫?お邪魔じゃないかしら」

相手のことは気にしつつも、勧められた椅子にはちゃっかり座る。

「煙草も……気にしなくていいのに」

来島宗仁 > 「いえ、大丈夫ですよ」

お茶は……麦茶でいいか。
棚からコップを取り出し、二人分注ぐ。
ひとつを涼子の前に差し出し。

「今、氷架が来てましてね。
――彼氏の事とか、括流の事とか、聞きました」

雪城 涼子 > 「あー……そーくんの方に行ったのね。
 大分あの子も思い詰めてるわね……」

困ったものね、と軽くため息。

「まあ……私も、その件でちょっと……になっちゃうのかしらね。この場合。
 そーくんの方でも聞いておくことあったら聞いてね。」

来島宗仁 > 「俺の方は大丈夫です。
――まぁ、括流と話してみますよ」

後でメール入れておこう。
場所は――あそこでいいか。

「で、りょーこさんの方は、何か?」

雪城 涼子 > 「ん……宗仁くんが括流に話をするつもりなら、余計しておかないといけない話かもしれないね。
 私自身も、あの子と話さないとな、とは思うんだけれど……
 なんでかな、なんとなくいつもちょっとだけ遅かったり、ちょっとだけ外れたところとかに居たりするから。」

なんとなく、運が悪いというか、間が悪いよねえ、と苦笑。

「ああ、そうそう。それでね。括流のことなんだけれど。
 ちょっと気になることがあったんだけれど、話せる相手が居なくてね」

困ったように肩をすくめた。

来島宗仁 > 「まぁ、しょうがないですよ」

家族とはいえ、四六時中一緒に居るわけでもない。
麦茶を飲む。
――夏が来た、と実感する暑さだ。

涼子の話を待つ間、クーラーの音が、保健室に響く。

雪城 涼子 > 「ヒュクルールクルケイア……宗仁くんは覚えてるかしら、この名前」

それはかつて、括流が持っていた名前。
自分が初めてあった時に聞いた名前だ。
今となってはもうほとんどの人間が知らない、それを口にする。

来島宗仁 > 「――忘れるはず、ないでしょう」

括流の名前。
彼女が「雪城括流」となる前の名前だ。
……思い出したくもない、懐かしい、思い出。

雪城 涼子 > 「あの子、零くん……ああ、ええと、聞いてるかもしれないけれど氷架ちゃんの恋人さんね。
 とにかく、零くんの前であの子は人の姿でそう名乗ったんだって。」

ややぐだりつつも、それを口にする。

「私はね、そこが引っかかってしょうがないの。
 一回会ったあとだから、正体を隠したかった、にしても……」

どうして其の名前を名乗ったのか、と。
名前なんて名乗るだけならなんでもありなはずだ。

来島宗仁 > 「――自分は『雪城括流』ではない。
氷架の家族ではない、一人の存在として相対する。
ってとこですかね」

生真面目な括流らしい。
それとも、手段を選ばない、というべきか。

「ヒュールルクルケイア。
――エジプト神話によく似た神様が居ましてね。
医療の神、アスクレピオスの娘、ヒュギエイア。
蛇を従えた女性で、薬学の神。司るのは薬、衛生、婦人病。そして……」

すぅ、と息を呑み。
ふっと吐き出す。

「『潔癖』」

雪城 涼子 > 「うん、それもある、と思うんだけれど……
 ううん、ダメだわ……」

うまく言葉に出来ない。
なにか、ひっかるものがあるのだけれど答えに出来ない。
なんとも言えない違和感。

「『潔癖』……か……
 それなら、あの子は今悩んでるんだろうな…… 」

来島宗仁 > 「――いずれにしろ、腹を割って話してみますよ。
あいつには、借りもありますし」

そう、今度はこっちの番だ。
あいつの話を聞いて、相談に乗ってやらないと。

雪城 涼子 > 「なんとなく……あの子、嫉妬してると思うんだ。
 ただ……普通のものじゃない、そんな気はするから……」

もうこうなると、ただの勘でしか無い。
確証もなにもあったものではないし、ただの戯言にしかならない。
だから、こんなことを話せる相手はほとんどいないのだ。

「……よろしくね、宗仁くん」

来島宗仁 > 「俺もそう思います。
――それに、俺はあいつの気持ちも、多少は分かります」

こくりと頷く。
そして、多分、説得できるのは自分だけだろうと。

「任されましたよ、涼子さん」

雪城 涼子 > 「……はー……」

深い、ため息をつく。
此処の所、立て続けに色々あったし脳天気に見える涼子もそれはそれで心労を抱えたりしていたのだ。

「んー、やっぱりそーくんに話して正解だったかなー。
 割と思いつきだったけれど……ダァくんに話しても愚痴こぼすだけになっちゃうしねえ」

あはは、と半分苦笑しつつも安堵の息に変わる。

来島宗仁 > 「――俺が何とかしますから。
別に話す必要はないですよ」

その名前を聞いた途端。
一瞬で不機嫌になり、ムスっとしながら呟く。
昔からだが、本当にソリが合わないし顔も見たくない、思い出したくもない男だ。
それに――

「……っつ」

これだ。
謎の頭痛。あの男の話題が出るたびに、だ。

雪城 涼子 > 「ん?どうしたの、そーくん?
 なんだか顔色が悪くなったような……?」

話はもうこれで終わりでいいけれど
其の話し相手の様子が気になる。
思わず、心配して声をかける。

来島宗仁 > 「――いえ、大丈夫です。
最近ちょっと寝不足だから、そのせいかと」

頭が痛い。
何だ、これは……
まるで、何かが出てくるのを押さえつけようとしているような、そんな……

「……俺も、そろそろ授業なんで、行きましょうか」

雪城 涼子 > 「もう。先生も大変だろうけれど、無理はしないでね?
 まあ、今はさいこちゃんが居るから大丈夫だろうけれど。
 でも、あの子を心配させる前にちゃんと休みなさいよ?」

いつまで経っても手のかかる子だ、なんて怒りつつもクスッと笑う。

「ん、じゃあ行こっか。ごめんね」

来島宗仁 > 「いえ、気にしないで下さい。
今夜はゆっくり寝るようにしますよ」

帰ったら、頭痛薬を飲もう。
そんな事を考えながら、保健室を後にした。

ご案内:「保健室」から来島宗仁さんが去りました。
ご案内:「保健室」から雪城 涼子さんが去りました。
ご案内:「職員室」にアンジュ・キシモトさんが現れました。
アンジュ・キシモト >  西日が大きな窓から差し込んで、職員室を朱色に染めていた。日曜の校舎群には人が少ない。
 だだっぴろい部屋には人っ子一人いない。テスト空けに行われる補習はともかくとして、日程に講義は入っていない。
 そのため、職員室では鋭利な白色蛍光灯の照明も、耳鳴りがしそうな大型クーラーも電源が切られている。

 デスクの隅に置かれた室温計つきデジタルクロックが、32℃を指している。日没も近く、明かりも乏しい。
 そんな中で、1人粛々とプリントに赤色のマーカーを走らせる教師がいた。籠った暑さに頓着せず、汗の一滴もその肌には浮かばない。
「……」
 サッサッ、とペンで丸を描いていく。パラリ、とプリントを捲っていった。

アンジュ・キシモト >  期間中に行われたテストの答え合わせは、今のところ滞りなく行われている。アンジュは模範解答の用紙を見ることもなく、殆ど条件反射のように生徒たちの回答に正否を描画する。
 問題は50問ほど。記述が数題、語句穴埋めに語群からの記号問題。
 大して難しい問題は出していない。予定通り、単位取得者は全体の8割を超えるだろう。
 残りの2割はというと、そもそも出席日数の足りていない学生とテストを欠席している学生のみだ。

凄まじい速さで閃くマーカーペンが紙をこする音が、静寂を唯一破りつづけている。

アンジュ・キシモト >  答え合わせの終わった用紙は、2つのトレイに振り分けられている。

 出題の最後、配点の無い記述問題に回答している学生と、していない学生。成績に加味する予定はなく、単なるアンジュの好奇心による出題だった。
 
 問題の内容は、

『与えられた命令を完璧に実行する人工知能が存在したとする。その人工知能にヒトを模すよう命令した時、あなたはそれをヒトであると解釈するか、機械であると解釈するか。理由を含め記述しなさい』

アンジュ・キシモト >  流し見ていても、回答している生徒は少ない。
 当然のことだろう、とアンジュは納得する。配点の無い記述問題など、生徒たちの気を惹ける筈もない。たとえ回答者がアンジュでも無視しただろう。そんなものにかまけている暇があるなら、他の回答の誤字脱字を確認していた方がよほど生産的だ。

 それでも、何か書き綴っている生徒はちらほらと存在した。
 そういった生徒の解答用紙は、右のトレイへ。答え合わせが終わった後で目を通すつもりだ。
 彼らは何を想って、この問題に回答しただろう。考察の高尚さなど、アンジュは求めていなかった。知りたかったのは――。

 そして、テスト受験者全員分の答え合わせを終了する。職員室は既に、夕闇に包まれていた。
 デスクの卓上ライトに手を伸ばし、小さな灯りをつける。本当ならばアンジュには必要のないものだが、教師が暗闇の職員室で1人書類に目を通しているなど“不自然”だ。

アンジュ・キシモト >  アンジュは、成績管理などに帳簿やノートパソコンなどを利用しない。
 そのため、テストなどの事務処理は丸付けのみとなる。

 右側のトレイに重ねられた数枚の解答用紙に手を伸ばす。パラパラとめくり、最後の設問になんと答えたか確認する。
 文章を目が追い、そう長い時間をかけることもなく全ての回答を確認し終わったアンジュは、ペンで解答用紙の最後に“ありがとう”と付け加え、そのほかの解答用紙と一緒にして大型のクリップで留める。

 デスクの引き出しにそれを仕舞うと、デスクから立ち上がり、ひとつのびをする。
 筆記具を片付け、卓上ライトの電源を落とすと、職員室は再び闇に包まれた。


 その闇の中で、アンジュは寂しげに微笑む。

アンジュ・キシモト > 「期待を、裏切られてしまいました」
 ぽそりと呟き、ブーツの音を立てて職員室から去っていった。

ご案内:「職員室」からアンジュ・キシモトさんが去りました。
ご案内:「職員室」におこんさんが現れました。
おこん > しかし暑いのう…こうでもせんとやっとれんわい。
(『職員室の片付けをする!』突如そう宣言して、
 他の先生たちと一緒にすごい頑張って綺麗にしたのは昨日の話。
 そうして作られた空きスペースに、子供用ビニールプールを
 設置したのは今日の話。 そして今、自分はその中に入って涼を取っている。
 理由はとても簡単で、ド暑いからだ。 お外ではセミががなりたて、
 あらゆる教室ではクーラーが唸りを上げる。 では職員室はというと…
 暑いのである。 先生が何人か集まらないとクーラーをつけるのも不経済だし、
 かといって涼は取りたい。 考えだした手段がこれだった。)

おこん > 他の先生が見たらなんというかのう。 羨ましがるかのう。
(多分怒るか呆れられる。 そんなことには気づけずに、
 プールから足だけ出してご満悦の表情。
 足をぶらぶらさせながら、手に持った書類…自分の受け持つ、
 コミュニケーション学のテスト結果を確認する。
 大体悪い結果ではない。 概ね生徒たちは授業の意味を
 理解してくれているようだ。 満足気に頷く。)