2015/07/22 のログ
サリナ > 魔物の類か、もしかしたらそれで嫌な目にあったのかもしれないな、と思いつつそういう話を私に対してしてくれる事を嬉しく思った。

「なるほど…魔物でしたか……私の居た世界にも妖魔の類は多かったですね。海賊もたまにやってきたりとかしますし……
 私が居た所は港町で、そこの灯台の下で魔術の研究をしてたりしましたが、そういう荒事にも狩り出されるんですよね。
 もしかして、私と同じ経験があるのではないですか?」

先生は努力家だというのはよく聞く話だ。魔物が勉強の妨げになったのかもしれないな、思った。
もしかしたら私の考えは全くの的外れで、魔物に親類縁者を殺された、とかそんな過去がある…とかでなければいいけれど……

今の私の言葉でこれ以上顔色が変わるようならこの話はやめておこう…

コゼット > 「海賊。…この辺りは海に囲まれてるけれど、まだそういった話は出てないわね。」
先日海の方で潜水艦を見たものの、しかしそれとは結び付かず。
そこは島の特色まだ判らない部分が多いのもある。仮にそれが海賊だったとしても、その時に話した子からはあまりそんな雰囲気も感じなかったし。

「…ふふ、そうゆう所まで似てるなんてね。案外何処の世界も同じなのかもしれないわね。」
故郷の事なんてあまり話した事はなかったが、こうして聞いていると多少の違いはあれど、似たような境遇は多いようだ。
別に隠す程では無かったが、つい話も進んでしまった。

「そう、その都市の周りにも魔術師喰いが多くてね。
生徒達もそれらにしっかりと対応出来るようになる事と、あとは行路の安全の確保。
その目的の為に、定期的に討伐に出ていたわ。そりゃあもうハードな内容だったわね…。
──むしろ、私はその出来事から一層教師になろうって決めて勉強に励むようになったんだけどね。」

顔色が悪くなる事はなかったが、良くなる事もなかった。
ただ気を使わせないよう、後の一言の際に表情は作っておく。

サリナ > 「本当にレベルが高いんですね。意識が高いというか……いえ、私では及びもつかない程ですよ。
 とても私とは似たような境遇とは言い切れません。私は散発的に発生した事柄に時折対処しにいったぐらいですから…」

定期的にやっていたとなると相当実戦を積んでいるんだろう。きっと、そこに私と先生に決定的な差があるのだろうと感じた。

「そういえば掲示板にもありましたね、魔術師喰い。もしやコゼット先生が居た世界特有の生物なんでしょうか?」

コゼット > 「とは言っても、私が出たのは片手で数える程なのよ。
かと言って、街を出ていざ対峙した時に適切に動けずにやられないように、そういった実地訓練も兼ねたものは大事だったし。」

実際あれは街にとっても。魔術師にとっても意味のある必要な行為だった。
魔術師が誰しも同じ術を使うとは限らないし、この学園のように魔術は実に多種多様である。
それらがあらゆる敵性生物に通用するとは限らない。
力を得るだけでなく、敵を知る事もまた自分達の身を守る大事な事だから。
…それにしては、二度も遅れを取るなんて情けない話ではある。

「まさかこの学園に来ても悩まされるなんて思わなかったけれど。
特有かどうかは判らないわ、あそこでさえ、その生態を完全に把握する事は難しかったし。
…ただ、この島よりは数十倍も数は多かったわね。きっとそこが魔術師ばっかりだったからでしょう。」

サリナ > 「実地訓練、ですか……いいえ、やはりすごいと思いますよ。この学園でもそういうのは少ないですし。
 そんな場所に赴いて訓練したとして、もし何かあったら……この世界では責任を取るのが難しいですからね……
 そういう意味じゃ、先生はとても生徒の事を考えていらっしゃるように感じます」

以前、コゼット先生が怪我をして帽子を無くした時も、それ探そうとした私を止めたのは、単に安全を第一に考えていたんだと思う。
そこが彼女の優しさ、強さ、そして教師としての在り方なのだろう。

「それにしても、今の学園をも悩ましているというのにそういうのが大量に居る世界というのは恐ろしい話ですね………」

私は見た事はないが、こうまで噂や掲示板への警告もあると、恐ろしい怪物のようにも感じてしまう。

コゼット > もし何かあったら──。その言葉に思わず目線を逸らす。
勿論奴らが魔術師達の成長の為に加減をしてくれる筈も無く。
今の所、私自身はあの時の教師の道筋をなぞっているに過ぎない。

「だって、私は貴方達の先生ですから。生徒の事を考えるのは当然でしょう?
ここは訓練施設が凄く充実してて、実戦さながらに出来るけど…。
私がいた場所のようなものをここでもやるかと言われたら、ちょっと迷っちゃうわね…。」

成績こそ優秀だが、命がかかるそれらに生徒達を巻き込むのは気が引ける。
かといってその脅威がいつ降りかかるとも限らない。ここには私の住んでいた街とは違って、それらから絶対的に守ってくれるものなんてないのだから。

「サリナさんも十分に気をつけて頂戴。基本的にあの注意事項を守れば問題はないと思うから。
間違っても興味本位で接触を試みようなんて思わない事。
…何かあったら心配だから。」

何時何処に現れるかも判らない以上、生徒一人一人に付き添う訳にもいかない。
自分一人で生徒達全員を守るのは無理に等しい。各々が気を付けて貰うしかないのだ。
──あんなのは、もう見たくは無い。教え子がそうなるなんて、胸が張り裂けそうな思いだ。

サリナ > 視線を逸らすその仕草にはとても重い何かを感じたのだろう。きっと、そうなった場合を頭の中で思い浮かべている。

そして紡いでいく言葉でわかった。先生が私の心配をしている。そしてまた、暗い顔をしたのが見て取れた。
先生を安心させるにはどうすればいいのか…そういえば、以前も同じ心配をされた気がする。なら…

「先生」

そっと、コゼット先生の両の手を包み込むように触れた。あの時のように…

「私なら大丈夫ですから。興味本位でなんて、そんな事しません。
 もしそんな事態になるのだとしたら…それは単なる偶然か、… …………」

"私が必要だからそうするか"、その言葉は紡げなかった。きっと、今の頭に浮かべた言葉を言ってしまったのならば、彼女はとても心配する。
私はどういう理由であれ、先生を心配させたくはなかった。

「いずれにせよ、私なら大丈夫です。先生の言いつけを守りますし、注意事項もちゃんと目を通してますから……ね?」

コゼット > 私は怖いのだ。私の知る誰かが動かなくなったり、居なくなってしまうのが。
私は既に、それを沢山見てきたから。

私のその手を包むサリナの手は今も暖かい。
私は、かつての同級生がその温かい手が冷たくなっていく様子を看取る事すら許されなかった。
それでも教師を目指した私は、ある意味変わり者とも言えるのだろうか。

「…ええ。皆がサリナさんみたいに考えてくれたらいいのだけどね。」

掲示板に提示した情報を書き込むのを躊躇う事があるとするなら、それを自ら勇んで倒しに行こうという者が出ないか──という事だ。
実際、それらに関して何人か打診もあった。…いや、聞きに来るだけまだマシなのかもしれない。
転移現象の多い事を考えるなら、それの対処法を書いておく方がまだ命を救える可能性はある。
だから、私は情報を提示した。

彼女は心配させまいと声を掛けてくれる。
嬉しかった。それでも、不安は拭いきれなかった。

「…その時は私が守るわよ。」

私は、私が言われたくない言葉を、彼女に向けて言った。
それでも、生徒達を守るのは教師として当然の事だ。その言葉には、しっかりとした決意が垣間見える。

サリナ > 守る…私にそう言った先生の顔はとても真剣だった。
冗談交じりではない、本気で言っている。絶対が付くほどに…それは決意というべきだろうか、そういうものを感じられた。

その言葉を聞いて少し微笑むと、そっと手を離した。

「ふふ、なんだか大人みたいですね先生」

と、体格的に私の方が大人に見えるだろうと踏んでそういう冗談を言った。無論失礼は承知だ。でも、今のままの空気はいけないと思った。
暗い気持ちに支配されるのはそれが例えどんなに軽いものだったとしてもよくはない。
ならば、私が普段絶対言わないような事でどうにかできればなと、そう願った。

コゼット > 「なっ…!」

サリナとの身長差は目に見えて判り、コゼットの方が小さい。
恐らくその事を言いたいのだろうとはいえ、言い方を変えれば子供と思われていたと思うと本来ならカチンと来る所だが、それも唐突過ぎてとても怒る所ではない。

「私はこれでも成人してます!お酒だって飲めるし!」

全く何を言い出すかと思ったら──そう言いながら拗ねたようにコーラをぐいっと飲む。それはお酒ではないが。
言い訳もなんだか子供っぽい。
しかしサリナの思惑通り、場の空気は変わったように感じるだろう。

サリナ > ああ、怒った。しかも随分可愛らしく怒ってる。まるで子供だ。先程の先生とは同一人物に見えない程に…
てっきり窘められるのかと思ったが、その反応を見ているとなんだかおかしくなってきて、ついつい冗談を続けてしまう。

「そうなんですか?なら、是非とも先生がお酒を飲んでいる所を見てみたいですね~、一瓶ぐらいは開けられるんでしょうか…?」

とにもかくも、私の思惑通りに事は運んだ、かな?先生に暗い顔は似合わない。怒っていた顔の方がマシだと感じるぐらいには…

コゼット > 飲める事に嘘は言っていないが、一瓶とはまた大きく出たものだ。
ある意味では挑発とも取れる言葉だったが、生徒にこうも言われると、勢いもあって反論もしたくなる。

「その位問題ありません。大人ですから。」

そんな量は飲んだ事無いのに。
しかしこっちにはおこん先生に指導された正しい飲み方を心得ている。
一緒に飲んだ同僚から見たらとてもお酒に強いとは言えないような体だったが、もしそうゆう事になったとしても大丈夫だろう。きっと。

サリナ > 「なるほど…」

しかし、というかやはりというか、子供に見られたりというのは結構多いのだろうか…
普段の口ぶりだけなら大人に見える。が、外見だけならば私から見ても少し幼いようにも感じるし…
こう、頭を撫でられるのが似合っているような…と思って手を伸ばし……

慌てて引っ込めた。流石にこれ以上やったら酷い目に会う気がする。

「いえ、なんでもないです」

平静を装う。撫でようとした事はバレてないはずだ。うん、バレてないといいな。

コゼット > 「全く…。サリナさん、結構言うのね。優等生って雰囲気があったけれど。」
あまり冗談を言うような感じには見えなかったのだが。
しかしそう思われていたとは。

「…、ん?帽子になんか付いてる?」
サリナが頭の上に手を伸ばしたのを見て。
コゼットはそれを帽子についたゴミを取ろうとしたと思ったらしく、帽子を外してその様子を眺める。
…特に変わりないように見える。風か何かで飛ばされたのだろうか。

サリナ > 「いえ、蚊が居たようですが飛んでいきました」

気付いていないようなのでよかった。その場で言葉を繕って誤魔化す。
…そういえば、なんだか催してきた。とりあえず、まだ残っていたコーラを全部飲み干すと、立ち上がった。

「先生、私トイレに行ってきます」

もう、先程の雰囲気は微塵もない。なら大丈夫だろう。
鞄を持って、近くのゴミ箱にペットボトルを入れると、最後に振り返って言った。

「あ、そうそう…私が優等生なのは魔術の分野だけですよ。一般教科はとても酷いらしいです」

一応事実ではある。私は一般教科の成績はとても悪い。異世界人だからとそこは容赦はされてはいるが…

(先生、先生は私を心配してくれてますが、私も先生の心配しているんですよ…?)
心の中でそんな事を言いつつ、その場を後にした。

ご案内:「ロビー」からサリナさんが去りました。
コゼット > 「ん、そう。
この時期になるとあの音が耳元で飛ぶのが本当に嫌になるわよね…。」
その音は聞こえなかったが、蚊は何処から飛んでくるのか判らない。
コゼットは特に疑う事もなく、彼女の言葉を信じた。

「ええ、いってらっしゃい。私もこれを飲んだら行くわ。」
後姿を見送る中、飲みかけのコーラを流し込む。
…思わずげっぷが出てしまった。口元を押さえる。きっと聞こえていないだろう。
そう思っていたら振り返って声を掛けるものだからそのままの様子で声の方に振り向き。

「えっ!あ、あー。…そうなんだ?」

…人間見た目では判らないものである。
ソファで一休みした後、缶をゴミ箱に捨てて職員室へと戻っていった。

ご案内:「ロビー」からコゼットさんが去りました。
ご案内:「保健室」に服部ローニャさんが現れました。
服部ローニャ > 時間は2時頃、お昼休みでもないが学校の講義が全て終わってる訳でもないそんな時間帯。

梟の少女は保健室前に現れる。

その保健室に訪れた動機というものは真っ当なヒトならば体調が悪いです、や場合によっては先生と話に来たというヒトもいるだろう。
梟の少女はその二つには該当しない。
そう、目標は一つ。この学園にある《フカフカベッド》がここにあると聞いて訪れたまでである

慣れない手付きで恐る恐る保健室の扉を開ける。この時《SHINOBI》ならば…
【まずは部屋にはいる前に気配を感じ取るべし】
それ以前の問題だった

気を取り直して昼間に慣れない視力と聴力、嗅覚を活かして保険室内にある気配を察知する。
「くさい…」
生き物の臭いはするが、それはヒトやその類の物ではない為誰もいない、という判定になるが強いているなら
「鼻がつーんとする」

服部ローニャ > 「まさかこれが《フカフカベッド》を守るトラップだと言うのか…?」

そんなことはないが、保健室に入ったことがない梟の少女からすれば保健室一杯に立ち込める薬品の匂いは初めてである。
《SHINOBI》は風邪もひかなければ怪我もしない。つまり梟の少女は薬というものは知らない。

「一先ずは…」
外から見た時に侵入の形跡が残らないように、保健室の扉だけ閉める。
やはり鍵の存在は知らないようだ

鼻と目がダメならば聴力を活かして保健室の探索を試みる
しかし梟の少女は学園のチャイムの音に耳をやられてしまった

服部ローニャ > 「おのれ、拙者がここに入った事を知らせるトラップか!?」
聴力を意識瞬間に鳴り響くチャイムの音に動揺を隠せずに頼れる物は視力0.5しかない梟の少女は懸命に周囲を確認する。
この時《SHINOBI》の教えならば
【敵にバレる前に脱出経路かやり過ごす場所を確保するべし】
やはり手遅れだった

梟の少女は《敵既にお外》の教えを思い出す。
「視界を遮るものを…っ!」
周囲確認1秒後、白い壁ではあるがその向こうに明らかなる影のような物が見える
「これは…隠し扉…!?」
梟の少女は今見えた物を見逃すことはしない。
その壁に手を伸ばすと吸い込まれるように壁の向こうへ進んでいき、壁の向こうの世界へたどり着く事が出来た。

服部ローニャ > 油断してはいけない、今しがた梟の少女が見えたということは恐らくもうすぐ侵入してくるであろう見張りからも見えるということ。
もう一つ隠れる手段を講じなければならない。
二十三十の策を講じる事こそ、《SHINOBI》への近道でありと書かれていた気がする

そして梟の少女の視界に映る白色の床に一線の影。
「この床に何か、被さっているということはここに隠し床が…?」
捲ってみれば正解、今立っている地面より少し高いのは気になるが隠れられるならばなんでもいい。

その床に横になって捲った隠れ蓑の術のようにその場に一体化する。
勿論外から見れば体格分大きく見えるのは梟の少女から見て分かる術はなにもない

服部ローニャ > (ふ、ふふふ…これならバレまいて…来るなら来い侵入者よ…拙者の完璧な隠密を前にして警備装置の不調を疑うが良い…)
身体全てをその布に隠し、完全に隠密している(つもり)なので外を伺う事は出来ない。
ただ待つは扉を開く音。そして扉を閉める音。
この二つの音を確認出来れば上々なのだ。

(しかし、この床、暖かくて気持ちい……)
そんな思考を頭に過ぎらせる前に梟の少女は生き物の本能に従い、ホゥホゥと寝息を立て始める
フカフカベッド VS 服部ローニャ 10秒で決着

ご案内:「保健室」に嶋野陽子さんが現れました。
嶋野陽子 > チャイムの音でうたた寝から
目覚めた陽子は、他の校舎の保健室の見廻りに出る。
第3校舎の保健室の扉を音を立てずに開閉して中に
入ると、奥のベッドで誰かが寝ている気配がする。

基本的に、本校の保健室で誰かが寝ている場合の対応
は只一つ:
"Do Not Disturb (邪魔をするな)"
実際、誰かが寝ている場合は、上記の標語を書いた
札を保健室の扉の外にぶら下げる場合もあるらしい。

陽子は音をたてないように札を探して、見付けた札を
保健室の扉の外に下げる。あとは寝ている人が目を
覚ますまで、ソファーで番をするだけだ。

服部ローニャ > ホゥ、ホゥ、とまるで梟がその場にいるような寝息を《フカフカベッド》から立てている
勿論寝ている本人が今寝ている物が《フカフカベッド》と知る事はない。

にわかでも、腐っても《SHINOBI》の修行を積んだだけのことはあるのかソファーに座った布が擦れる音と気配で飛び起きる
「なにやッ―――!」
活きの良い声と共にヒトが転落する音が保健室に響く。
梟の少女はそれが《フカフカベッド》だと認識してなかった為に
段差になっていることを知らなかったようだ

嶋野陽子 > ソファーにはそっと腰掛けた
つもりだったが、音をたててしまったらしく、奥のベ
ッドから『何奴ーーー!』という声と、派手に人が
落ちる音がする。
(大変!)
弾かれたように奥のフカフカベッドに駆け付けた陽子
が見たものは・・・
(フ・・・フクロウ!?)
制服を来た鳥人が、ベッド脇の床に尻餅をついている。

ご案内:「保健室」に嶋野陽子さんが現れました。
ご案内:「保健室」に嶋野陽子さんが現れました。
ご案内:「保健室」に嶋野陽子さんが現れました。
服部ローニャ > 「あたた…」
どうやら思いっきり腰を打ったらしく、梟の少女は自分の腰を擦っている
ただ、目の前にヒトガタのようなものが現れると軽い身のこなしで起き上がり構える。

「残念だったな!貴様は気配や音を立てずに近づいたつもりだろうが、拙者にかかれ、ば………」
梟の少女は知っている。自分より身長を高いヒトを知っている。
梟の少女は知らなかった。目の前にいる巨大なヒトが存在することを
梟の首は横に回転するが縦に回転する訳ではない。
その視線は上へ、上へとたどっていく内に無意識に後ろに下がり、いつの間にか(勝手に)追い詰められている状態になる

ご案内:「保健室」に嶋野陽子さんが現れました。
嶋野陽子 > 『・・・拙者にかかれ、ば・・・』
途中まで忍者アニメの台詞のような応答をしていた
フクロウさんは、陽子の巨体を見上げていく内に、
知らず知らず壁際まで後ずさる。
自分がまた知らずの内に相手を威圧してる事に気付
いた陽子は、しゃがんで目線を相手より低くしてか
ら、「保健課の嶋野陽子です。大丈夫ですか?」
とフクロウさんに尋ねる。

服部ローニャ > 「ホケン…ホケン…」
聞いたことがあるのか、顎に手を当て記憶を遡る
(ホケン→確か医療系→医療系ということは解剖する→もしや拙者を捕まえて《SHINOBI》の力を解析する…!?)
目の前にヒトは親切に視線まで合わせてくれたのだが、
梟の少女は独特の威圧感に打ち負けている上に追い詰められている為に正常な判断が出来ない。
そういう事であって欲しい

「ホケンカかヨーコか知らぬが拙者は捕まって《SHINOBI》の技術を解析される訳にはいかぬ!さらbヘグッ!」
今まで鍛えてきた脚力を用いて屈んできたヒトを飛び越え…た先にベッドを囲むカーテンレールに直撃して涙目になりながらも保健室を飛び出していく

此度遺した少女の手がかりはカーテンレールの凹みとベッドに残った羽根と涎なり

ご案内:「保健室」から服部ローニャさんが去りました。
嶋野陽子 > (あ、危ない・・・)
止める間もなく陽子を飛び越えて逃走するフクロウ
さん。
(カーテンレールにぶつかったけど大丈夫かしら?)
心配ではあるが、逃げていく相手を追う前に、出動
依頼のメールが着信する。
仕方なく、救急セットに経口補水液を多目に入れて
出動する陽子。熱中症らしい。

ご案内:「保健室」から嶋野陽子さんが去りました。
ご案内:「ロビー」に遠峯 生有子さんが現れました。
遠峯 生有子 > 夏休みである。

夏休みのはずである。
しかしそれでこの常世学園の校舎棟が無人のハコと化したかというとそうでもない。

まだこの時期は定期考査の補講を受ける羽目になった学生でけっこう賑わっているし、
じきに夏期集中講義も始まるだろう。
それどころかこともなげに普段どおりの授業が続く講義もある。

そしてこの学園独特の事情として、
彼女は個人面談のために登校していた。

遠峯 生有子 > 個人面談。
とはいっても、進路の指導や生活態度への指摘がなされる場ではない。

類型といえるほどの類型がないことも多く、
発達段階というものも個別に設定するしかない異能使いたちに対して、
学園が準備するプログラムが選択式の講義形式のみというのはいささか乱暴に過ぎる。

それゆえ、学園が必要と判断する者、
学生本人が希望する場合など、定期、不定期に面談の場が設けられる。

その異能自体は今のところ取るに足りないものとされているのだが、
制御の不確かさゆえに、できれば面談を受けるようにと言われているのだった。


「疲れたー。」
ロビーにいくつか並ぶソファー型の椅子に沈み込み、
生有子は天井を見上げた。